株式会社ファイバーゲート​が迎える新フェーズ。「通信×再生可能エネルギー」で創出するシナジーに注目

今回取材を受けていただいた株式会社ファイバーゲートは、マンションやアパートなど集合住宅の入居者向けインターネット接続サービスを提供する「ホームユース事業」や、観光施設や商業施設向けフリーWi-Fiサービスを提供する「ビジネスユース事業」に取り組まれています。

幅広く展開されている通信事業について、経営企画本部長の木村洋輔さんにお話を伺いました。

目次

株式会社ファイバーゲートの事業3本柱。立ち上げの背景について

ーまず初めに木村さんの業務内容やプロフィールを伺ってもよろしいでしょうか。

木村洋輔さん(以下、木村):経営企画本部の本部長として働いていて、会社全体の予算策定や事業計画の立案を行っています。それに加えて、IR活動、M&Aのソーシングから実行後のPMI(統合プロセス)、資金調達を含めたファイナンス業務まで、幅広く担当しています。

経営企画本部全体としては、こうした中長期の戦略・予算計画の策定に加えて、法務や広報の活動にも取り組んでいます。

ー幅広くやられていますね。次にファイバーゲートさんの事業内容について、教えていただきたいです。

木村:ファイバーゲートの通信事業としての始まりは、光回線の取次代理店でした。

アパートやマンションのオーナー向けに提供していて、入居者は無料でインターネットが使えるという内容です。このサービスを始めた当初は共有部に無線LANを置く仕様でしたが、今は光回線を集合住宅に引き込み、それを各戸にシェアをして宅内にWi-Fi(無線LAN)を設置する方式で提供しています。

インターネットを無料で使えるマンションの構築というホームユース事業に、長きにわたり取り組んできました。

現在は他に、商業施設や介護施設、学校や病院、バスなど集合住宅以外をターゲットにしたビジネスユース事業も展開しています。事業の軸は通信サービスで、通信環境を構築するためのサービス全般を行っております。

そして、3つ目の柱として今注力しているのは​、再生可能エネルギー事業です。

ー再生可能エネルギー事業は通信とは特色が違いますが、この事業を立ち上げたきっかけはなんだったのでしょうか。

木村:ホームユース事業でインターネット無料マンションの構築ができたので、次は電気無料のマンションを構築できないかというところから、この事業が立ち上がりました。

アパートやマンションの屋上に太陽光パネルを設置して太陽光発電を行い、余剰電力を蓄電池にため、需給調整を行いながら建物内で電気を使っていくというようなサービスを構築したいと計画しています。

ー一番最初から取り組まれているホームユース事業の立ち上げ背景についても伺いたいです。

木村:もともとは通信回線の代理店をしていましたが、不動産業界に近い会社の特性と掛け合わせて、「インターネットが無料で使えるマンション」にたどり着きました。入居者はインターネットを無料で使えることから、そのマンションの人気や入居率が上がりました。

当時はまだこういったサービスを提供している通信会社はわずかだったので、業界に先駆けて開始できた事業だと思います。

ー他に同業他社さんと差別化しているポイントはありますか。

木村:私たちはマンション備え付けの通信サービスを提供しているので、このサービスの形に合わせた通信機器を自社で開発しています。

既製品の一戸建て向けではなく、ワンルームマンションに十分なスペックに対応した製品や、壁に埋め込めるアクセスポイントなどを作っています。

ー壁に埋め込めるアクセスポイントというのは?

木村:ワンルームは比較的引っ越しをする人も多く、それと同時に通信機器を持って行かれてしまうことがありました。壁埋め込み型にすることで、そういった心配はなくなりますし、入居者ご自身で別途Wi-Fi機器を設置する必要も無くなりました。

製品のカスタマイズを含め、一気通貫で営業から製品開発、アフターサポートができるコールセンターまでやっているので、お客様の声を拾ってサービスの改良に反映できる仕組みがしっかりと構築されているところも、私たちの強みだと思います。

サービスの品質の高さが評価されて上場できましたし、その点はお客様からも信頼を得られているのではないかと感じています。

ーなるほど。一気通貫で取り組まれているからこその高い対応力ですね。

木村:そうですね。ベースにこのような仕組みがあるからこそ、ホームユースだけではなく、ビジネスユースや再エネという分野を含め、暮らしに根付いた通信事業とサービスを軸に広く取り組んでいきます。

ーコールセンターに集められている「お客様の声」はどのようなものが多いですか。

木村:コールセンターに集まりやすいご意見は、サービスや品質に関するお問い合わせが多いと思います。

営業部が直接現場を回って学校や介護施設、商業施設などを訪問する中でご意見をいただくことも多くあります。

例えば介護施設では、ICT化を進めたいが既存の設備では通信環境が十分でないというような相談をいただきます。

私たちは営業から製品開発まで全て取り組んでいるため、社内各所で連携が密に取れ、こういった課題も解決することができます。

思いを新たに掲げたスローガン。事業展開に込める思いとは

ーファイバーゲートさんのホームページで「Lead The Telecomenergy」というスローガンを拝見しました。これを掲げた背景や思いについて、教えてください。

木村:Telecomenergy(テレコメナジー)というのは、通信とエネルギーが融合した単語を意味しています。

ファイバーゲートはWi-Fiソリューションで上場するまでの成長をした会社ですが、今ではWi-Fiなどの通信は生活のインフラとなり当たり前のものになりました。

今後ファイバーゲートが向かっていく指針として、「通信×エネルギー」の掛け合わせで成長していこうというメッセージを込めたスローガンに決まりました。

ースローガンの実現に向けて、今後力を入れたい取り組みはありますか。

木村:​屋根につける太陽光パネルの設置数をもっと増やしていくなど、再生可能エネルギー事業を強化していきたいと考えています。

アパートやマンション、工場の屋根に設置して、蓄電池に貯めた電力を建物内で使っていただくのでもいいですし、電力を直接お客様にお届けする形があってもいい。電力をはじめ、再生可能エネルギーには力を入れていく必要があると思います。

再生可能エネルギーで生み出した電力を、通信サービスに活用する仕組みの実現も目指していきたいです。

ー再生可能エネルギー事業に関して、「社会課題解決型企業として」という言葉もホームページで拝見しました。これはどのような意味が込められているのでしょうか。

木村:元々ホームユース事業では、ユーザーの通信料削減に貢献ができました。再エネ事業でも同様に、電気料金の削減に貢献したいという気持ちです。

通信料込みでスマホ代に月額1万円近く払っているとしたら、安く使える通信サービスを提供することで、当然総額も安くなります。この金額差があるだけで、社会に還元できるものがあるんじゃないかという思いが、「社会課題解決型企業」という言葉の由来です。

「社会課題解決=コスト削減」というのではなく、ユーザーご自身で好きなように使えるお金の使い道の幅が広がったらいいなという思いです。

ー将来を見据えた現状ということで、建物という視点から長年通信サービスを提供されているファイバーゲートさんが感じる、近年のニーズの変化はありますか。

木村:ニーズの変化でもあり、ファイバーゲートの転換点になったのはコロナでした。

居酒屋さんなどの飲食店向けに提供していたサービスは、コロナ禍の影響を大きく受けてしまいました。しかし、コロナ禍が明ける頃には、今度は社会全体でDX化が急速に進み始めました。

学校でのタブレット配布をはじめ、介護の現場でもDX化が顕著に進み、飲食店向けサービスの不振によって迎えた危機が、結果的には新たな事業発展への転換点となりました。

あとは、リモートワークやNetflixやU-NEXTといった動画配信サービスの利用者もコロナを経てグッと増えたことで、「マンションの回線では通信速度や通信量が足りないから、お金払ってもっといいプランにしたい」というお客様も増えました。

そのお客様に直接通信サービスを届けていこうと、直近に新規サービスを構築してサービスを開始したところです。

この個別プランについては、これからもっと広げていけたらと考えているところです。

ー最近は色々なSIMも登場し、市場の移り変わりはかなり流動的だと思います。

木村:そうですね。基本的には光回線を主に扱っているのですが、イベント会場、バスなど回線を直接引き込めない場所では、SIMを使用し他サービスを展開しています。

イベントの方は、例えばフェスのような3日間だけ、1週間の開催期間だけというような短期利用に対応しているサービスです。

その期間だけ人が集まるので、屋外の会場となるとやはりSIMが必要になります。以前に札幌のスキージャンプ台でワールドサミットのレセプションパーティーが開催されていた時は、SIMを用いてフリーWi-Fiの通信環境を整備した事例もあります。

転職の経験を経て感じているファイバーゲートの社風

ーファイバーゲートさんの取材準備を進めていく中で、自由度の高い社風を感じたのですが、会社の雰囲気についても少し伺いたいです。

木村:私はファイバーゲートに転職して入社しているので、客観的にもそれは感じました。

「もっともっと成長していくぞ」「元気に動いていくぞ」というベンチャー精神は上場した今でも残っているくらい強く、意欲的な会社です。

これは、若手が活発に仕事をしていることで生まれている部分がありますし、裁量を持っている分昇格も結構早いペースなイメージがあります。

働き方に関しては、Web会議などを活用するハイブリッドな運用が根付いています。営業部は直にコミュニケーションを取った方がやりやすいということで、比較的よく出社している感覚はあります。

ただそれも強制しているわけではないですし、フレックスタイム制なので働き方は結構自由だと思います。

ー実際に若手の方がご活躍された事例などは教えていただけますか。

木村:若手中の若手ではありますが、インターン生がAIを用いて社内サービスを作るというプロジェクトを2つ行いました。

1つ目は、対話型で実践的な商談練習ができる「営業ロープレBot」です。対話後に評価も出してくれるので、営業力の底上げになります。

2つ目は、「提案書フィードバック Bot」と言い、提案資料のフォーマットや情報の漏れなどをチェックしてくれるものです。AIシステムなど新しいものを取り入れて活用することを推奨しています。

ー若手の力やAIを活用して「通信×再生可能エネルギー」の事業展開を目指すファイバーゲートさん。本日は貴重なお話ありがとうございました。

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この記事の監修者

ユーウォッチを運営する株式会社GEARのライターです。
日本語学を専攻した知識とエンタメ愛を持って、分かりやすく誠実な執筆と正確な情報発信を心がけています。

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