刑事物語

長髪に膝の抜けたズボン、一見刑事には見えないが実は蟷螂拳の名手という異色刑事と聾唖者の娘の人間的な絆を通して、男のやさしさを描く。片山蒼（武田鉄矢のペンネーム＝サンリオ刊）の原作を「新宿馬鹿物語」の渡辺祐介と武田自身が脚本化、監督は渡辺祐介、撮影はＴＶ出身の矢田行男がそれぞれ担当。

"刑事物語"は、一見刑事に見えない長髪と膝の抜けたズボンを身につけた主人公、片山刑事が拳法「蟷螂拳」の達人という異色の設定で描かれる。普段は冴えないが、正義感に溢れ、一旦暴れ始めるとやり過ぎてしまう彼の姿が描かれている。それが原因で左遷となり、日本各地を異動することになる。毎回、赴任先で美しいマドンナに恋をし助けるが、最後には失恋して、一人淋しくその土地を去ってゆく。この物語は、男のやさしさと人間的な絆を描いている。