愛用のバイオリンを妻に壊されてしまったのを機に、自殺を決意した天才音楽家ナセル。自室に閉じこもって死を迎えようとするなか、これまでの人生を振り返っていく。やがて、自身の音楽に最も影響を与えたイラーヌという美女との悲しい恋に思いを巡らすが。

「チキンとプラム ～あるバイオリン弾き、最後の夢～」は、生きることを諦めたバイオリン奏者の物語です。彼が思い出すのは、かつて諦められなかった恋。この作品は、「ベルセポリス」で注目を浴びた鬼才マルジャン・サトラピが手掛けたファンタスティックロマンスです。天才音楽家の人生と悲恋を、彼女の独特のビジュアルセンスで描き出しています。