明治16年、北海道開拓の道路建設のため、全国から囚人たちが集められる。石狩平野の樺戸集治監では「鬼の典獄」と言われた月潟が采配を振るっていた。そこへ、ゆうという女が現れる。月潟は国の役人の視察の際に賄賂を送り、ゆうを慰みに遣わせる。

「北の螢」は、北海道開拓時代の過酷な労働に従事した囚人たちと、彼らを取り巻く女たちの愛憎物語です。五社英雄監督の手により、強制労働を強いられた囚人たちと管理者たちの葛藤が描かれています。また、岩下志麻が熱演した女の愛憎劇も見どころの一つです。阿久悠がスーパーバイザーとして参加しており、その存在感も作品の魅力の一部となっています。