博徒解散式

岩崎組幹部・黒木徹が8年ぶりに出所すると、組は解散に追い込まれ堅気の海運業に転じていた。黒木は元組長の岩崎から系列会社の経営を任されるが、岩崎の元幹部・唐沢も海運会社を経営しており、港湾の利権を独占しようと黒木の会社を潰そうとしていた。

「博徒解散式」は、深作欣二監督による初期のヤクザ映画で、時代に取り残された任侠道を描いています。タイトルの「解散式」から一歩踏み込み、脱任侠を試みた作品で、実録路線以前の深作流ヤクザ映画の特徴が見られます。殴り込みシーンの演出と非情な暴力性が描かれており、任侠美の否定と実録ヤクザ映画への萌芽が感じられる作品です。