明治末期の柳橋。鳶「に組」の副組頭・河岸政の娘で芸者をしている鶴次は、組頭の一人息子・信三と将来を誓い合っていたが、彼はヤクザとのいざこざで旅に出てしまう。そんな中、河岸政の縄張りを狙う博徒・鬼鉄の身内に河岸政が暗殺され…。

「関東緋桜一家」は、昭和の銀幕を彩った名花・藤純子の引退記念映画で、満開の花は桜か血桜かという疑問を投げかける作品です。藤純子を育てたマキノ雅弘が監督を務めたこの映画は、任侠路線の事実上最後を飾る華やかな一作となりました。また、マキノ雅弘監督にとっても最後の劇場映画となった記念すべき作品です。オールスター任侠大作として、観る者を魅了するストーリー展開となっています。