フレンチアルプスで起きたこと

フランスの高級リゾートにスキー・バカンスにやってきたスウェーデン人一家4人。いつも仕事で忙しい父トマスは、ここぞとばかり家族サービスに精を出す。ところが雪崩が迫った時、妻と子供たちを置いて自分だけ逃げ出したため、一家はギクシャクし始める…。

「フレンチアルプスで起きたこと」は、スウェーデンの俊英リューベン・オストルンド監督が描く家族劇です。バカンス中の一家がフレンチアルプスで過ごす中、突如として雪崩が発生します。しかし、その緊急事態に父親の反応が家族に疑問を投げかけ、一家に亀裂が走ります。この出来事をきっかけに、家族間の信頼関係が揺らぎ始める様子を、監督は辛辣かつユーモラスに描き出しています。カンヌ国際映画祭やアメリカでの称賛も納得の、人間の心理を深く掘り下げた作品です。