私はこれから普通の家庭を築き、真っ当な生活を重ねていく。結婚を控え、そう考えていた泰子の前に、かつて半年間だけ一緒に暮らした父の愛人の息子・智が現れた。智の出現を機に、平板だった泰子の人生は思いも寄らない方向へ転がり始める。

「月と雷」は、直木賞作家・角田光代の傑作長編小説を映画化した作品です。主演の初音映莉子は、「終戦のエンペラー」でハリウッドデビューを果たした実力派女優で、揺れ動く女性の心情を繊細な演技で見事に表現しています。また、草刈民代も従来のイメージを一新する役柄で新境地を見せ、観る者を引き込みます。人間の心の葛藤や成長を描いた珠玉の人間ドラマとして、多くの視聴者から高い評価を受けています。