だらしない父親に苛立ち、町を歩けばヤンキーに絡まれ、巨乳の幼馴染みにドキドキする毎日を送る中学生のタカシ。ある日、タカシたちが入り浸っているレンタルビデオ屋に、AV女優のよくしまる今日子がサイン会にやってくるという噂が流れてくる。

「14の夜」は、1987年の中学生男子の一夜を描いた作品です。本物のAV女優に会えるという噂が広まり、悶々とした日常を送る主人公たちの“性春”を描いています。ばかばかしいほどくだらないことに必死になる思春期男子の姿をみずみずしく活写し、観る者に青春時代の切なさと笑いを提供します。『百円の恋』の脚本を手掛けた足立紳の監督デビュー作であり、その独特な視点で描かれた青春群像劇は見逃せません。