南国太平記

時は幕末。島津斉興の側室・お由羅は、斉興の長男・斉彬を押し退け、わが子・久光に家督継承させようと、兵道家・牧仲太郎に依頼し、斉彬の息子3人を呪い殺させた。最後の犠牲者・寛之助の乳母・七瀬が牧の幻影を見たことから、牧の仕業であると疑われる。

「南国太平記」は、幕末の薩摩藩・島津家の家督相続を巡る騒動を描いた作品です。直木賞の名前の由来となった直木三十五の同名小説が原作で、これまでに何度も映画化されており、本作はその7回目となります。主演の片岡千恵蔵は、陰陽の剣士・牧仲太郎と益満休之助の二役を見事に演じています。この作品は、歴史的な背景と人間ドラマを巧みに描き出し、観る者を深く引き込む力があります。