怪異談 生きてゐる小平次

旅役者の小平次と太九郎、その妻・おちかは同じ寺子屋で学んだ幼馴染み。だが小平次がおちかへの想いを口にしたため、3人の関係はぎくしゃくし始める。ある日、太九郎は小平次を釣船から突き落とした。殺してしまったと、太九郎は逃げ帰るが…。

「怪異談 生きてゐる小平次」は、怪談映画の名手・中川信夫監督の遺作で、三角関係から生じた奇妙な怪事件を描いています。愛憎のもつれから殺害した人間が何度も蘇り、迫ってくる展開は不気味かつシュールです。登場人物の心理描写も秀逸で、観る者を感情移入させます。また、宮下順子の美しさも見どころの一つです。この作品は、恐怖と美しさが交錯する独特の世界観を持つ作品と言えます。