ドラマ『付き合ってあげてもいいかな』鞘師里保&小西桜子のW主演対談。2人が織りなすラブストーリーの魅力

ドラマ『付き合ってあげてもいいかな』W主演の鞘師里保さんと小西桜子さんにインタビューしました。

国内外で人気を集め、GLコミックスの金字塔と名高い珠玉の傑作がついに実写化。

恋の葛藤と心の機微を繊細に描いたラブストーリーや、演じた役の魅力をたっぷりと語っていただきました。

MBSドラマ特区枠にて2026年9月10日(木)より順次放送スタート予定です。

ドラマ『付き合ってあげてもいいかな』作品紹介

大学生の犬塚みわは、恋愛に強い憧れを抱きながらも、これまで一度も「うまくいった恋」を経験したことがなかった。好きになっても踏み出せず、踏み出しても気持ちを伝えきれない。そんな自分にどこか諦めを感じながら、大学生活をスタートさせる。

そんな中、明るく社交的で、人との距離を取るのがうまい猿渡冴子と軽音サークルで出会うことに。性格も考え方も正反対の二人だが、ある日、お互いに「女性が好き」という共通点を知る。その確率の貴重さから、冴子の「付き合ってみない?」という何気ない一言をきっかけに、交際を始めることとなる。

勢いから始まった関係は、最初こそ楽しく、新鮮で、軽やかだった。しかし、少しずつ深まる関係が、互いの価値観や不安、欲望を浮き彫りにしていく――

「恋人」とは何なのか。「好き」という気持ちは、どこからきて、どこまで求めていいのか。

話し合えば解決すると思っていたことが、話し合うほど複雑になっていく現実に、二人は戸惑い、傷つきながらも、自分自身と向き合っていく。やがて二人は、別々の道を選ぶことになり――?誰にとっても他人事ではない、等身大のガールズラブストーリー。

ドラマ『付き合ってあげてもいいかな』公式サイトより引用

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目次

鞘師「冴子と私は同志です」小西「みわの不器用さが可愛らしくてチャーミング」

ー今回おふたりが演じられた役のイメージや、その役作りについて教えていただけますか。

鞘師里保さん(以下、鞘師):私が今回演じた冴子は、お調子者のムードメーカーです。最初に原作を読ませていただいた時に、人当たりの良さが特徴的だと思いました。

私は冴子みたいに、周りの空気をキラッとさせて引っ張る役割を担ったことはあまりなかったのですが、先頭に立つエネルギーの大きさを改めて感じて、朝ごはんの量を増やしたり、激しい音楽を聴いて現場に向かったりというところから、役作りを始めました。

でも、冴子の内面的な部分で言うと、自分の弱さをつい明るさでごまかしてしまうところや、「心配させないようにしよう」というような思いを胸のうちに秘めています。

自分の本心を見て見ぬふりをして明るく振る舞うことにエネルギーを使うのは、きっとしんどいことだと思います。そうやって冴子について色々と考えを深めていくうちに、冴子を愛おしいと感じ、「冴子を愛して、全力で演じたい」という気持ちが高まっていきました。

ー最初は身近な行動から冴子の役作りをされたのですね。小西さんはどうですか。

小西桜子さん(以下、小西):みわは色々なものに対する免疫が少なくて、不器用さが可愛らしくてチャーミングだけど、本人はそのことに悩んでいて、真剣に向き合っている印象を受けました。

冴子の気持ちにも共感できて、「もうちょっと器用にやればいいのに」とも思うけど、みわを放っておけなくなる気持ちがすごく分かりました。

私もみわに心を振り回されましたし、魅力的な子だなと思いました。

ーおふたりが演じられた冴子とみわ、それぞれの役とご自身との共通点はありますか。

鞘師:冴子は、自分の気持ちを素直に伝えることが少し苦手な部分もあります。でも、ライブでパフォーマンスをしている時だけは自分の心をフラットにできて、「ここが自分の居場所だ」という強い気持ちをぶつけているのだと思います。

私も素直に思いを伝えることを器用にできるタイプではなく、そういうことがあった時の自分の救いは、やっぱりライブや音楽。気持ちを歌声に乗せて届けることが生き甲斐の1つだったりもするので、そういう意味では冴子と私は同志です。

小西:はじめは、みわとの明確な共通点はあまり思い浮かばなかったのですが、みわの中にある不器用さは、きっと私の中にも本当はあるものなんだろうなと感じています。

私は、自分の弱さや恥ずかしい部分を隠して繕うようになったけど、みわはそれが上手くできなくて、いつも正面から受け取ってしまうのかなと。

実はみわと似ているところもあったんじゃないかと気づけたので、良い出会いだったなと思っています。

心の機微を繊細に描いたストーリーを、どう演じたか

ー今回お芝居をされるにあたり、「ここはこうしよう」と決めていた部分や演じ方はありましたか。

鞘師:原作に合わせて、髪型やギターを弾くなど見た目から冴子の形になっていくことはもちろんですが、彼女に寄り添い、共に歩む気持ちは忘れずに、その人間性を自分の中でしっかりと咀嚼することを大切にしました。

「私の中で冴子として感情が動き、自分の心から自然とセリフが出てくる状態にしよう」と決めて現場に臨みました。

もし冴子像がずれてしまった時は、一緒に作品を作る皆さんが教えてくださると信頼していましたし、私自身もそうならないよう真摯に向き合ったつもりです。「ここは自分の感覚を信じよう」という部分と、「ここは絶対に原作を守るぞ」という部分は、自分の中で分けて演じていました。

小西:私も、原作のみわをそのままに演じるというよりは、台本や原作に描かれている心情を意識して、「自分に自信がない」というような感情面からお芝居を考えていきました。

そこから香り立つ雰囲気を感じていただけたらと思い、演じていました。

ー揺れ動く心情を丁寧に描いたストーリーですが、それを演じるのは大変だったかと思います。お芝居が難しかったところはありましたか。

鞘師:特にこの作品では、撮影する各シーンの前でしっかり気持ちを作ってトーンをキープするというのが難しかったです。

コップに入れた水が今にも溢れそうな、表面張力のような張り詰めたシーンもあれば、その水をあふれさせなきゃいけないような瞬間もあったので、そのコントロールがとても大変でした。

小西:そうですね。冴子もみわも、自覚していない感情が出てしまったりだとか、それぞれの場面に合わせて内面を切り替えて演じるということが大変でしたね。

親密な場面を撮っていたかと思えば、次はすれ違っている場面、その後は序盤というように、撮影は順撮りではないので、繊細だからこその難しさがありました。

ー切り替えてのお芝居が難しかったとのことですが、山田佳奈監督と洪先恵(ホン・ソネ)監督とは、どのようなディスカッションをされましたか。

小西:本当にどのシーンも重要な意味がある現場でしたが、監督のおふたりが楽しい空気感を作ってくださっていました。

顔合わせで山田監督は、「どう演出するかはこちらが担うから、まずは小西さんの思うみわを演じてくださいね」というような言葉をいただいて、信頼できるすごく良いチームだなと思いました。

鞘師:「みわと冴子の2人の心情がどうすれ違って、今どの地点なのか」というのは、その場でしっかりとお話をさせていただいて、確認しながら進められました。

ー原作や脚本を読んで、この作品はどんなところに魅力があると感じましたか。

鞘師:関係が深まり親密になっていくことで、2人の間ですれ違いが起きてしまったり、「相手に近づきたい」と思って行動すればするほど、欲深くなって見たくない自分が現れてしまうということに葛藤している心情描写が、すごく丁寧に描かれている印象がありました。

冴子は、みわをリードしていこうとしているのに、愛情が深まって嫉妬心が生まれてしまった自分の未熟さに嫌気がさしてしまいます。

作品を読んでいて、自分のことが嫌になる気持ちを思い出して苦しくなる瞬間があったくらい、非常に人間臭さが描かれている作品だなと思いました。

そばにいる人の人生や生活を覗いているような気持ちになったり、自分でも思い当たる節が思い起こされたり、没入すればするほど沼にハマっていくような感覚があり、心情描写とストーリーの奥深さに魅力を感じました。

小西:私もそう思います。単純に良い悪いだけで決めつけずに綺麗じゃない感情も否定されずに、すごくまっすぐに描かれていますよね。

実際に私の周りにもこの作品のファンの人が多くいて、今回参加させていただけたことが本当に嬉しいです。

お互いの印象は?鞘師「柔らかい春風のよう」小西「唯一無二の存在」

ー本作が鞘師さんと小西さんの初共演作品ですが、お互いの印象について教えてください。

鞘師:最初にお会いした瞬間に、まさに“桜子”というお名前の通り、柔らかい春風のような雰囲気をまとっている方だなという印象がありました。

ひと目見て直感で「みわだ!」と感じて、これから一緒に作品を作り上げていくイメージがバッと広がりました。

小西:実写の冴子は鞘師さんあってこそだと感じるくらい、唯一無二だと思っています。表現者としてたくさんの魅力を持っていらっしゃるので、今回ご一緒できることがすごく楽しみでした。

実際に撮影が始まってからもすごく真摯でしたし、コミュニケーションをたくさん取ってくださって、最後まで駆け抜けることができたのは鞘師さんだったからだと思います。

ー撮影現場でお互いに受けた刺激や影響はありましたか。

鞘師:毎日刺激がありました。お互いすぐに仲良くなれるタイプではなかったので、最初は様子を伺い合っていました(笑)。

でも、私たち2人が段々と親しくなっていく雰囲気が、冴子とみわが大学で出会って関係を深めていく流れとリンクしている気がします。撮影現場で積み重ねた2人の時間が、ちゃんと作品に反映されていると思います。

小西:鞘師さんがすごく丁寧にひとつひとつのお芝居を受け取ってくださり、まっすぐに感情のキャッチボールができたので、良い意味で遠慮することなく安心してボールを投げられた感覚がありました。

冴子とみわの感情の移り変わるシーンが多くあるので、鞘師さんにはすごく助けていただきました。

鞘師:小西さんがいつもそうやって投げかけてくれるからこそ、冴子としての気づきや理解できる部分もあって、臆さず教えていただき、本当に勉強になりました。

ーお互いのお芝居を受けて、どんな印象や感想がありますか。

鞘師:色々な経験をされて今の小西さんがあると思うので、その多彩さを感じました。自分のアンテナをしっかり持っていらっしゃる方だと思います。

小西さんだからこそみわを包み込んであげながら、生身の人間としてお芝居で体現してくださっているなと感じていました。

小西:冴子は明るくて友達が多い軽やかな印象があるけど、それだけではない奥行きのあるキャラクターだと感じました。

そういう揺らぎみたいなものを、鞘師さんの豊かな感受性で表現されていて、繊細だけど純粋な冴子の人間性が、役を超えてお芝居から滲み出ていました。

ー撮影現場はどんな雰囲気でしたか。現場でのエピソードがあれば教えてください。

鞘師:流行りのものを知れた現場でした(笑)。セットログとかやっていましたね。

※セットログ:1時間ごとに2秒の動画を撮り、Vlogを作成できるSNSアプリ

若い女性スタッフさんが多い現場で、スタッフさんたちがセットログをやられているのを見かけて、「私もそれやりたいです」と言って教えてもらいました(笑)。

スタッフの皆さんはしっかりお仕事されながらも、息抜きができる時間を作ってくれていたので、すごく楽しい現場でした。

小西:実は私もセットログを始めていて、楽しいですよね(笑)。

今回のドラマはまさに今っぽい雰囲気の現場で、しっかり仕事をこなす中に遊び心があって、そのバランスがベストな現場でした。引き締めるところは引き締めつつ、のびのびするところはのびのびしていて毎日楽しかったです!

ー今回のドラマは世界配信ということで、ドラマの放送に向けて意気込みを聞かせてください。

鞘師:情報解禁の直後からすぐに反応をいただいて、そのスピード感に驚きましたし、色々な言語でメッセージをいただいたので、原作の偉大さを改めて感じました。

私たちが全力で向き合って撮影した作品が、とにかく皆さんに届いてほしいです!

小西:想像以上にたくさんの反応をいただいて、すごく嬉しかったですよね。

心を動かされる作品なので国境を越えていく魅力があると思いますし、スタッフのみなさんとキャスト、全員の熱量で作ったドラマなので、ぜひたくさんの方に見ていただけたら嬉しいです!

次ページ:多彩な2人の俳優が、今年挑戦してみたいこととは

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