魔法少女まどか☆マギカ

友達からすすめられ、絵が可愛いし、萌えアニメなのかなと思いながら視聴しましたが、全然違って驚きました。可愛らしいキャラクターとは真逆のハードで辛い世界。逃げ場のない過酷な運命の少女たちが描かれていました。衝撃を受けたので、私も見ていない友達に「面白いからみてみて！」と勧めました。劇団イヌカレーの妖しくも美しい「魔女空間」と優美な音楽も凄く素敵です。自分だったら何を願うのか、その願いはすべてを捧げても良いものなのか、すべてを捧げても良い願いなどあるのか、いろいろ考えさせられました。

魔法少女だけでなく、敵である魔女たちも可愛らしく描かれた作品です。キャラクターたちとは対照的に、展開される残酷なストーリーに衝撃を受けます。魔法少女になると願いをひとつだけ叶えてもらえます。いったい何を望むかで、キャラクターたちの願いと欲望の入り交じった本当の気持ちを覗き見ることができます。「誰かの幸せを祈った分、他の誰かを呪わずにはいられない」というセリフにキャラクターの心情が表れており、作中でも強い感情を感じる印象的なシーンです。

社会現象とまで呼ばれたこの作品。ある日まどかが通う学校に、不思議な転校生がやってきます。なるほど、まどかはこの子と関係を持って、魔法少女になるんだろうなと誰もが思ったと思います。しかし現実はちがいました。魔法少女に何が何でもならないでくれ、というのです。もう？？です。タイトルには「魔法少女まどか」とついています。でも、謎の転校生は全力でまどかが魔法少女になることを阻止します。これは魔法少女になったまどかの活躍をみるアニメではありません。いつまどかが魔法少女になるのかをみるアニメです。どっぷり感情移入できます。泣けます。社会現象になるはずです。