八月の濡れた砂

ある夏の日の朝。湘南の浜辺で不良学生たちに暴行された少女・早苗と出会った高校生の清は、交流をもつ中で徐々に彼女に惹かれていく。しばらくして清は早苗を暴行した青年たちに遭遇。襲いかかるも苦戦した清は、彼らの車を奪って逃げたのだが…。

「八月の濡れた砂」は、1970年代の青春映画の名作で、エネルギーを持て余し無軌道に疾走する若者たちの姿を描いています。藤田敏八が監督を務め、暴力とセックスに明け暮れる10代の日々をリアルに描いた群像劇です。特に、“しらけ世代”と呼ばれた70年代の若者の退廃的な空気感が作品全体にじわじわと伝わってきます。この作品は、時代背景と若者たちの生きざまを鮮烈に描き出しています。