京都にある老舗の料亭「たつむら」の女将・菊乃は夫とは別居状態で娘・涼子と暮らし、東京の出版社社長・遊佐恭平と大人の恋愛関係にあった。大学を卒業した涼子は菊乃の元で見習いを始めるが、いつしか彼女は遊佐を愛するようになり…。

「桜の樹の下で」は、渡辺淳一の同名小説を映画化した作品です。物語は、母と娘が同じ男を愛し、ライバルとなるところから始まります。娘が恋に落ちた相手は、母の恋人でした。それ以降、親子ではなく女と女としての関係性が生まれ、激しくも哀しい愛の行方が描かれます。物語は桜の樹の下で始まり、その桜の樹の下で結末を迎えます。この映画は、愛と対立、そして和解の物語を描いています。