日本の敗戦が色濃くなった第二次世界大戦末期のフィリピン・レイテ島。田村一等兵は結核を理由に部隊を追い出され、野戦病院に送られる。しかし、食糧不足を理由に野戦病院も追い出されてしまい、空腹と孤独を抱えながら、あてもなく島をさまようことに…。

「野火」は、大岡昇平の同名小説を塚本晋也監督が映画化した作品です。物語は、第二次世界大戦末期のフィリピン戦線を舞台に、部隊から追放された兵士を主人公に展開します。極限状況に追い込まれた人間たちの姿を描き出し、戦争の悲惨さを鮮明に浮かび上がらせます。監督自身が主演を務め、その熱演も見どころの一つとなっています。