天保5年正月の夜半。むさし屋喜兵衛の寮が不審火で燃え、焼け跡から3人の焼死体が出た。そして、その年の晩秋。江戸の町では悪名高い男たちの怪死事件が相次ぐ。捜査に当たる八丁堀の与力・青木は、やがて下手人である謎の美女の意外な正体を掴む。

「五瓣の椿」は、岩下志麻主演の時代劇サスペンスで、殺しの現場に一輪の椿が残されるという謎を描いています。名匠・野村芳太郎監督が山本周五郎の同名小説を映画化した作品で、壮絶な復讐劇が展開されます。岩下志麻は清純派のイメージを一新する妖艶な演技を披露し、ブルーリボン賞主演女優賞に輝きました。