不滅の女

休暇を利用してイスタンブールへとやってきた教師の男。彼はそこで白い車を乗り回す、陽気ながらもどこか謎めいた若い女と出会う。女との邂逅を繰り返すうち、男はつかみどころのないミステリアスな彼女の魅力に妄想を掻きたてられていく。

「不滅の女」は、ヌーヴォーロマンを代表する作家、アラン・ロブ＝グリエの初監督作品です。物語は、旅先で出会った女性との関わりを描き、その日常離れした空気感と女性の鮮烈な存在が視覚的に強く印象付けられます。観終わった後もその印象はじんわりと残り、観る者を深く引き込みます。どこまでが妄想で、どこまでが現実なのかを問いかける作品で、今観ても新鮮さを感じさせるロブ＝グリエの監督デビュー作となっています。