ベトナム戦争景気に湧く1960年代後半の沖縄。優しい母・カミィに育てられた良と戦争孤児の銀、妹の杏は実の兄妹のように暮らしていた。そんなある日、カミィが米軍に轢き逃げされ重傷を負ってしまう。良は治療代を稼ごうとヤクザの武器倉庫に忍び込むが…。

「ハブと拳骨」は、米軍占領下の沖縄を舞台に、風俗店の用心棒と三線好きのこそ泥の家族の運命を描いた作品です。血のつながりを越えて支えあう家族の不器用な愛情と、悲劇に見舞われる彼らの生活が切なく描かれています。特に、母役の石田えりと妹役の宮崎あおいの演技が見どころで、彼女たちの人間味あふれる演技が物語を一層引き立てています。