明治30年代の洲崎新地。二流遊郭・松岡楼に売られたお絹は、その美しさからたちまち評判の遊女になり、廓での生活にも馴染んでいく。そんなある日、甚五郎という男が彼女の客になった。ところが彼はお絹に触れることもなく朝を迎えてしまう。

「骨までしゃぶる」は、加藤泰監督による遊郭とそこで生きる女たちの表裏を描いたドラマです。夏八木勲のデビュー作であり、主演の桜町弘子の相手役を演じています。遊郭の厳しい現実とそこで働く女たちの生活をリアルに描きつつ、タイトル通り「骨までしゃぶる」仕組みを描いています。しかし、その中でも幸せを掴もうとする女性の姿が描かれており、観る者に深い感銘を与えます。