ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー

映画というメディアがいかに「Male Gaze=男性のまなざし」に満ち、当然のこととして受け止められてきたか、そして、その表現がいかに我々の実生活に影響を及ぼしているか。この事実と問題点を、ラング、ヒッチコック、スコセッシ、タランティーノといった有名監督の名作から2020年代の最新作まで大量の映画のクリップを用いて、メンケス自ら解き明かしていく傑作ドキュメンタリー。

「ブレインウォッシュ セックス-カメラ-パワー」は、女性の内面世界や孤独、暴力を題材にニナ・メンケス監督が「男性のまなざし」に満ちた映画メディアを解き明かすドキュメンタリー作品。1980年代から独自の美学で映画を制作してきた彼女が、俳優ロザンナ・アークエットや監督キャサリン・ハードウィックと共に、フェミニスト映画理論のパイオニアであるローラ・マルヴィらへのインタビューを通じて女性たちの真摯な闘いを力強く描き出す。本作を観た後、あなたの映画への視点は変わるかもしれない。2024年5月には特集上映企画「ニナ・メンケスの世界」の一環として上映された作品。