本ページでは、アニメ「イニシャルD(頭文字D)」シリーズを見れる動画配信アプリなど、イニシャルDをどこで見れるか紹介しています。
イニシャルDの各作品を公開順にあらすじ・概要を含めてまとめていますので、特別に見たい回がある場合には思い出しなどの参考にご確認ください。
初めてイニシャルDを履修する方は、公開順に見ていけばストーリーを順番に追って理解できます。動画配信サービスを選ぶ時には、アニメ版、劇場版、新劇場版などがすべて配信されている動画配信アプリを選びましょう。
- アニメ「イニシャルD(頭文字D)」シリーズを見れる動画配信アプリ・おすすめサブスク
- アニメ「イニシャルD」シリーズおすすめの見る順番【アニメ・劇場版】
- イニシャルD 1st Stage(1998年)
- イニシャルD 2nd Stage(1999年)
- イニシャルD Extra Stage インパクトブルーの彼方に(2000年)
- 劇場版 イニシャルD 3rd Stage(2001年)
- イニシャルD Battle Stage(2002年)
- イニシャルD|D to the Next Stage プロジェクトDへ向けて(2004年)|総集編
- イニシャルD 4th Stage(2004年)
- イニシャルD Battle Stage2(2004年)
- イニシャルD Extra Stage2 〜旅立ちのグリーン〜(2008年)
- イニシャルD 5th Stage(2012年)
- イニシャルD Final Stage(2014年)
- 新劇場版「イニシャルD」4作品のあらすじ・内容【見る順番】
- 後継作アニメ「MFゴースト」シリーズの公開順作品紹介
- MFゴーストの「Third Season」は2026年放送予定
- 実写版「頭文字D THE MOVIE」はどこで見れる?Netflix【あらすじ・ストーリー内容】
- 「イニシャルD」に登場したクルマ・用語解説
- イニシャルDをもっと楽しむには
アニメ「イニシャルD(頭文字D)」シリーズを見れる動画配信アプリ・おすすめサブスク
アニメ「イニシャルD(頭文字D)」シリーズが配信されている動画配信アプリをまとめました。
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アニメ「イニシャルD」シリーズおすすめの見る順番【アニメ・劇場版】
アニメ「イニシャルD」は公開順に見ていくのがおすすめです。劇場版を含めて公開順にストーリーが進んでいきますので、公開年が古い作品から見ていくと良いでしょう。ここでは、各作品のあらすじ・概要、見どころなどを合わせて紹介します。
イニシャルD 1st Stage(1998年)

群馬県渋川市の豆腐屋の配送を手伝っていた藤原拓海が、秋名山の峠道を走り抜けるうちにさまざまなドライビングテクニックを身につけていて、その走り屋としての生き方や同じ走り屋同士で切磋琢磨する様子が描かれているタイトルです。
藤原拓海が乗っているのはトヨタのAE86で、通称ハチロク。スプリンタートレノと呼ばれる車で峠道を走り抜けるスピード感あふれるドラマチックな展開とさまざまなドライビングテクニックに触れられています。
作品の見どころ・魅力
イニシャルDの始まりにしてその後の展開を理解するのに欠かせない要素がたくさんあります。まずは本作イニシャルDのアニメ1作目をじっくり見て内容を把握してから次の作品を見るのがセオリーです。
ストーリーが進むにつれて、公道を走る走り屋としての成長も遂げていく藤原拓海を知るには、1作目の少々乱雑で荒い考え方を持っている時期を知っている必要があります。
ライバルとして登場するのが「マツダ FD3S アンフィニ RX-7」に乗る高橋啓介です。敵とも噛ませ犬とも言えない絶妙な走り屋らしさを持つライバルとして、結果的に藤原拓海の実力を引き出す役目を果たしています。
真剣に公道レースに取り組む高橋啓介、普段の日常的な習慣のようにこだわりなくドリフトを決めて高橋啓介に対し公道レースで勝利する藤原拓海という強者をさらなる強者が余裕綽々で圧倒するようなスカッとする展開が楽しめるのも1作目の魅力です。
公開年 | 1998年 |
話数 | 26話 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 武内樹:岩田光央 高橋涼介:子安武人 高橋啓介:関智一 なつき:川澄綾子 |
スタッフ | 監督:三沢伸 原作:しげの秀一 アニメーション制作:パステル、スタジオコメット、ぎゃろっぷ キャラクターデザイン:古瀬登 音楽:勝又隆一 総作画監督:古瀬登 |
イニシャルD 2nd Stage(1999年)

群馬最速の名を手に入れた藤原拓海が、新たな走り屋ライバルと向き合うことになります。栃木のドラテク塾にてサーキットで通じるテクニックを身につけた「エンペラー」と言われる走り屋集団は三菱のランサーエボリューションのみで構成されています。
First Stageで高橋亮介を打ち負かした藤原拓海、高橋亮介をライバル視していた「エンペラー」の須藤京一という人間関係があり、藤原拓海はライバルのライバルという立ち位置になります。
また、埼玉の走り屋「秋山渉」も登場し、さまざまな走り屋が集まり始める展開で、その分いろいろなクルマも登場するため、車好きにとっては見どころ満載です。
作品の見どころ・魅力
本作では、改造された三菱のランサーエボリューションがたくさん出てくるのに加えて、それぞれに異なる走り屋の性格や勝敗を決してからの成長、人間関係の変化などについてもドラマチックに描かれています。
藤原拓海の走り屋に対する考え方や姿勢も少し変わってきており、人間としての成長も見受けられます。ただ単に車を走らせるだけではなく、その中で自分と向き合って変わっていく様子を見ると、私達の人生にとって学びになることもあります。
前作に比べると画質や雰囲気が上がっておりアニメとしてもより楽しめるようになっているのも魅力的ですが、最新作ではさらに画質があがっていくため、アニメシリーズ作品としての成長を感じられるのも面白いところです。
公開年 | 1999年 |
話数 | 13話 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 武内樹:岩田光央 高橋涼介:子安武人 高橋啓介:関智一 なつき:川澄綾子 |
スタッフ | 監督:政木伸一 原作:しげの秀一 アニメーション制作:パステル キャラクターデザイン:佐藤正樹 |
イニシャルD Extra Stage インパクトブルーの彼方に(2000年)

群馬と長野の境界にある「碓氷峠」で最速と謳われる佐藤真子と沙雪の走り屋コンビを取り扱った作品で、失恋に悩む真子、ハチロクとランエボの公道レースの様子などにも触れられている番外編です。
佐藤真子と沙雪の2人が乗るのは180SXボディとS13型シルビアフロントを合わせたシルエイティで、本作はこの2人の心の変化やレースにかける思いなどがメインです。
イニシャルDの中でもヒロインとは言わないまでもヒロイン級に人気が高い美女として扱われているのが佐藤真子で、本作はその成長や心の変化に焦点を当てている作品です。
作品の見どころ・魅力
車好きには男が多いというのは仕方がないものですが、そんな中でも美貌もドライビングテクニックの実力も兼ね備えつつ女性らしさがあふれているのが佐藤真子という存在です。佐藤真子の親友でコ・ドライバーである沙雪がいることで、その走りが異次元のものとなり、その美貌と走りで有名になったコンビです。
「碓氷峠」は、群馬県安中市と長野県北佐久郡軽井沢町の境界に存在する峠で、本作で登場する2人・佐藤真子と沙雪はこの峠で最速の名を持つコンビです。そんな2人の心境の変化や女性としての成長、互いを思い合う心などに触れられており、ハチロク乗りの藤原拓海の躍進が周囲に及ぼしている影響を感じられる展開もあります。
男と車と公道レースという女性らしさのかけらもないような世界観の中で走り屋としてのテクニックもある佐藤真子はイニシャルDの華とも言える存在です。
コミックでは車のスピード感を感じるのは難しいですが、アニメでは公道レースのスピード感、躍動感が感じられるのも魅力の1つです。車のスピード感同様、佐藤真子の女性的な魅力は動きのあるアニメでより輝きを増しています。コミックでは感じきれなかった魅力に触れられるのが本作の良さです。
公開年 | 2000年 |
上映時間 | 55分 |
キャスト | 佐藤真子:根谷美智子 沙雪:かかずゆみ 庄司慎吾:藤原啓治 中里毅:檜山修之 武内イツキ:岩田光央 |
スタッフ | 監督:山口史嗣 原作:しげの秀一 アニメーション制作:オービー企画、トゥーマックス キャラクターデザイン:田中穣 |
劇場版 イニシャルD 3rd Stage(2001年)

First StageとSecond Stageはアニメシリーズとして放送されましたが、Third Stageは劇場版として製作・公開されました。複数話に分かれているわけではなく、104分の映画一本のみです。
大きな夢、目標、主体的な目的がなかった藤原拓海が自分自身を見つめて目標や目的を見つけていくような要素があり、公道カーレースのバトルは少しだけ描かれます。
作品の見どころ・魅力
これまで藤原拓海はチームには属さず、才能があるにも関わらず公道レースに対しても冷めた感じで取り組んでいて、戦いを挑まれたら受けて立つ程度でした。
本作では藤原拓海がなつきとのちゃんとした決別を果たすなど人間的な経験を積みながら、自分自身の成長を確かめながら前進しているような要素がありました。
走り屋チーム「レッドサンズ」へ加入することになるまでの葛藤や悩み、高校を卒業して社会人になるという人間関係の変化についても触れられており、車を走らせるだけではないヒューマンドラマが多いです。
ライバルとして戦ってきた走り屋の高橋兄弟とも打ち解けてきており、ライバルでありながら馴染みの存在として互いに認め合うよな関係になっています。
First StageとSecond StageはTVアニメシリーズ、Third Stageは初の劇場版として公開されており、Second StageとFourth Stageにつながる重要な変化が描かれています。
車のスピード感や疾走感についても描写技術が大幅に上がっており、車が走るシーンだけ3D描写になっているような描かれ方をしていますが、2Dアニメーションと違和感が出ないように絶妙に調整されているように見えます。
ドリフト走行や急カーブ、ヘアピンカーブなどの車の動きはかなり滑らかになっていますが、急にぬるぬる動く車が映し出されるので多少の違和感を感じるシーンもあります。
公開年 | 2001年 |
上映時間 | 104分 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 イツキ:岩田光央 なつき:川澄綾子 藤原文太:石塚運昇 高橋涼介:子安武人 |
スタッフ | 監督:山口史嗣 原作:しげの秀一 アニメーション制作:パステル、スタジオディーン 脚本:戸田博史、岸間信明 |
イニシャルD Battle Stage(2002年)

「イニシャルD Battle Stage」は、車が走るシーンが3DCGで描かれるようになり、イニシャルDのアニメが大きく進化したOVA作品でもあります。
First StageからThird Stageまでのバトルシーンだけをプロレスやボクシングの試合のように紹介しながらダイジェストで組んでいる内容です。
これまで2Dアニメで描かれていた内容が3DCGで描かれていますが、人物の表情やしゃべるシーンは2Dアニメのままです。作品時間的に全てのバトルが盛り込まれているわけではないですが、
- AE86 VS RX-7
- AE86 VS R32
- AE86 VS EG6
- AE86 VS Sileighty
- FD3S VS R32
- AE86 VS S14
- AE86 VS FC3S
- AE86 VS EV04
- AE86 VS EV03
- AE86 VS AE86 turbo
- AE86 VS SW20
- AE86 VS GT4
など、これまでのシリーズを復習するような形でバトルシーンが盛り込まれています。「AE86 VS EV04」や「AE86 VS EV03」など複数回バトルした重要なシーンはそのまま作中での時系列順にバトルシーンが取り上げられています。
作品の見どころ・魅力
イニシャルD Third Stageまでのバトルをまとめた総集編OVAで、ひたすら公道レースの様子をイニシャルD特有のユーロビートと合わせて楽しめるコア層向けな内容になっています。人間関係の描写やヒューマンドラマはばっさりカットしており、車が走る様子だけ見たい人向けです。
52分間に約20回前後のバトルが盛り込まれており、ひたすら藤原拓海や高橋兄弟、須藤京一らがレースをする様子がまとまっています。ハチロクとシルエイティのバトルも含まれており、Third Stage以前のバトルのほとんどは、この「イニシャルD Battle Stage」で履修可能と言っても良いでしょう。
藤原拓海の学校での様子や友達との関わり、レース以外の部分の人間的な描写やヒューマンドラマにあまり興味がなく、車が走るシーンだけを眺めていたい方向けのタイトルです。
2Dアニメで描かれていたレースが3DCGで再編集されているため、より滑らかできれいな画質のカーレースを堪能できます。
公開年 | 2002年 |
話数 | 52分 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 高橋涼介:子安武人 高橋啓介:関智一 須藤京一:田中正彦 岩城清次:川原和久 |
スタッフ | 監督:山口史嗣 原作:しげの秀一 アニメーション制作:パステル、オービー企画 制作:オービー企画、パステル |
イニシャルD|D to the Next Stage プロジェクトDへ向けて(2004年)|総集編

「イニシャルD Battle Stage」に続いての総集編で、藤原拓海とイツキが、現時点での過去のバトルを振り返る内容です。作品冒頭ですぐにイニシャルD制作陣が登場する様子が含まれていることがわかりますが、メイキング映像が始まるのは作品が始まってから72分ほど経過したあたりからです。
これまでのカーレースのシーンをセルルック3DCG(SDCG)として描く努力や奮闘についても語られており、イニシャルDのメインストーリーを進めていく内容というよりは制作陣の思いが込められたDVD映像特典でファン向けの内容です。2025年5月時点ではユーネクスト(U-NEXT)など動画配信サービスでも視聴できます。
次なる「Fourth Stage」に続くメイキング映像やサーキットの取材の様子などにも触れられており、過去のイニシャルD作品の展開に触れながら、これからのイニシャルDの描写技術について触れていて、作品制作や描写がステップアップすることを知らせているような要素が強いです。
作品の見どころ・魅力
イニシャルDの本編だけ見られればよいという方は見なくてもストーリー理解には問題がない作品で、全アニメシリーズを見てからでも良さそうな内容です。Third Stageまでの一部のバトルやSDCGへの取り組みについてなど、イニシャルDのアニメにどっぷりと浸りたい方には最高の内容です。
今後の作品のドライビング描写の参考として、ドリフトキングとも呼ばれる「土屋圭一」氏がその走りを見せるシーンも収録されています。車がすき、カーレースが好きな人にとっては希少な映像が収録されています。2003年に引退した「土屋圭一」のドライビングテクニックを再び見られる超レアな映像とも言えます。
「土屋圭一」氏は引退後に、「ワイルドスピードX3 TOKYO DRIFT」のドライバー・スーパーバイザーとして撮影に参加しており、名実ともにレーシングドライバー及びドリフトキングとして象徴的な存在です。
公開年 | 2004年 |
話数 | 85分 |
スタッフ | アニメーション制作:トゥーマックス、オービー企画 |
イニシャルD 4th Stage(2004年)

群馬最強となった藤原拓海が県外遠征に取り組み始める回で、レッドサンズの高橋涼介らが所属する「プロジェクトD」を進めていくことになります。藤原拓海は高校を卒業して社会人になっており、大人になった新たな場所と環境で、県外の未だ見ぬライバルとのバトルに身を投じることになります。
藤原拓海は運送会社に勤めつつ、藤原拓海の父親「藤原文太」のスバル・インプレッサWRX STIで豆腐屋の配達もこなし、運転技術をさらに高めていきます。仕事でもプライベートでもずっと車に乗っていること、ライバルとのバトルも要因となり、藤原拓海のドライビングテクニックは更に向上します。
作品の見どころ・魅力
栃木遠征では、マツダ・ロードスター乗りの末次トオル、東堂塾のホンダ・シビック タイプR乗りの二宮大輝や館智幸、ホンダ・インテグラタイプR乗りのスマイリー酒井などとバトルをしています。
埼玉遠征では、マツダ・アンフィニRX-7 Type R乗りの岩瀬恭子、トヨタ・アルテッツァRS200 Z-EDITION乗りの秋山延彦、スズキ・カプチーノ乗りの坂本、三菱・ランサーエボリューションV乗りの会川などとバトルをしています。
茨城遠征では、日産・GT-R乗りの星野好造、ホンダ・S2000乗りの城島俊也などが登場します。比較的血の気の多い若者ドライバーが複数登場する中で、城島俊也は特徴的な人物として人気が高いです。医師であり、特別な運転操作を身につけていて、年長者としての落ち着いた振る舞いや言動をしながらも公道レースをしているというギャップがまた魅力的です。
カーレース、各地でのバトルが多く取り扱われていますが、藤原拓海らがなんだかんだで勝利していく展開が多く、若干飽きてしまう同じような展開になっている部分もあります。
登場する車種も少し増えて、いろいろな人に出会っていくのは修行でもあり、旅行でもあり、さまざまな学びとなってゆっくり成長していく様子を感じ取ることもできます。
落ち着いた大人になっても城島俊也のように公道レースに取り組んでいる例も出てきて、走り屋としての未来、将来、目標の参考になりそうな人物との出会いもまた印象的でした。
公開年 | 2004年 |
話数 | 24話 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 高橋涼介:子安武人 高橋啓介:関智一 史浩:細井治 末次トオル:中村大樹 |
スタッフ | 監督:冨永恒雄 原作:しげの秀一 アニメーション制作:A.C.G.T. キャラクターデザイン:加野晃 音楽:梅堀淳、デニス・マーティン |
イニシャルD Battle Stage2(2004年)

「イニシャルD 4th Stage」のバトルシーン総集編で、多くのバトルシーンとともに「高橋啓介vs川井淳郎」及び「高橋啓介vsスマイリー酒井」のバトルが追加されています。
「高橋啓介vs川井淳郎」及び「高橋啓介vsスマイリー酒井」のバトルは、アニメ「イニシャルD Fourth Stage」では描かれていなかったため、この作品「イニシャルD Battle Stage2」にて視聴できます。
「イニシャルD Battle Stage」と同じく、バトルシーンのみが取り上げられており、ヒューマンドラマや人間関係の部分はばっさりカットされています。
作品の見どころ・魅力
「イニシャルD Battle Stage」に比べると上映時間が長くなっており、「イニシャルD 4th Stage」における遠征とバトルの内容がまとまっています。栃木遠征、埼玉遠征、茨城遠征のそれぞれのバトルが取り上げられており
- AE86 VS ロードスター(栃木・日塩もみじライン)
- FD3S VS R34(栃木・日塩もみじライン)
- AE86 VS EK9(栃木・塩那スカイライン)
- FD3S VS INTEGRA(栃木・塩那スカイライン)※スマイリー酒井
- AE86 VS EK9(栃木・八方ヶ原)
- AE86 VS IMPREZA(群馬・秋名)
- AE85 VS S15(群馬・秋名)
- FD3S VS FD3S(埼玉・定峰峠)
- AE86 VS ALTEZZA(埼玉・定峰峠)
- AE86 VS カプチーノ(埼玉・間瀬峠)
- FD3S VS AE86(埼玉・間瀬峠)
- FD3S VS EVO V(埼玉・土坂峠)
- AE86 VS EVO Ⅳ(埼玉・土坂峠)
- FD3S VS R34(茨城フルーツライン)
- AE86 VS S2000(茨城フルーツライン)
などのバトルを見ることができます。
「イニシャルD Battle Stage2」では、それぞれのバトルの時間が若干長くなっているように感じられる上、SDCG(セルルック3DCG)技術により映像も美しく、路面や背景についても疾走感やスピード感がより感じられるように進化しています。
前作の「イニシャルD Battle Stage」と合わせて見れば、バトルのシーンだけにはなりますが「イニシャルD 4th Stage」までの総復習ができます。各バトルの間に何が起きているか、誰がバトルをするかが文字で説明されているためおおまかなストーリーは把握できるでしょう。
公開年 | 2004年 |
上映時間 | 77分 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 高橋涼介:子安武人 高橋啓介:関智一 史浩:細井治 末次トオル:中村大樹 |
スタッフ | 監督:冨永恒雄 原作:しげの秀一 アニメーション制作:A.C.G.T. キャラクターデザイン:加野晃 音楽:梅堀淳、デニス・マーティン |
イニシャルD Extra Stage2 〜旅立ちのグリーン〜(2008年)

イニシャルDがアニメ化されて10周年の記念として公開された「佐藤真子と紗雪」が主役の作品です。東堂塾バトルの前あたりの話で、藤原拓海は出てくるには出てきますが、ほんの一瞬だけの登場です。主に佐藤真子と池谷浩一郎の過去を清算するような展開です。
レースバトルもなく、タイトルに「Extra Stage」とあるように人間模様についてのみ触れられた作品でインパクトブルーを称する「佐藤真子と紗雪」のコンビの解消やそれぞれの進む道などヒューマンドラマが濃厚に描かれています。
車が走るシーンはありますがレースではないので、躍動感とスピード感あふれるレースを見たい人は楽しみにくいかもしれません。
作品の見どころ・魅力
シルエイティ乗りの「佐藤真子」と池谷浩一郎のヒューマンドラマがメインの作品で、車とは全く関係ないように思える展開ですが、男という生き物がどんなものなのかを描いている部分もあり、単純にカーレースでスピードだけを追いかけて生きるわけではなく、人間的に未熟な部分、恋する心、車から降りた生身の人間としての弱さなどに触れています。
男女で異なる考え方や生き方、それぞれの性格や車とカーレースに対する感覚の違いなどもあり、イニシャルDのストーリーに深みが出る内容になっています。ただ車を走らせているだけの展開ではなく、車を走らせる際のクセや特徴、なぜその車を選んだのかなどがその人の過去や人間性から来ているものであることを伝えてくれる要素もあります。
カーレースやバトルの描写が多い分、人間関係やその背景が薄らいでしまいがちですが、本作のような主役ではない人物の人間関係にまで焦点があたっていると物語の深みが増していき、バトルの相手やライバルとしても感情移入しやすくなるでしょう。
人間が何を経験し、何を背負っているのか、公道レースやバトルの中でそれがどのような結果を残すのか、勝負の世界のほんの一瞬の差が、どんなものなのかを伝えてくれるような側面もあるかもしれません。
公開年 | 2008年 |
上映時間 | 54分 |
キャスト | 池谷浩一郎:矢尾一樹 佐藤真子:根谷美智子 武内イツキ:岩田光央 健二:高木渉 沙雪:かかずゆみ |
スタッフ | 監督:冨永恒雄 原作:しげの秀一 アニメーション制作:ACGT キャラクターデザイン・総作画監督:田中穣 |
イニシャルD 5th Stage(2012年)

「イニシャルD 4th Stage」で巡ったエリアからさらに足を伸ばし、茨城から神奈川エリアに挑んでいく展開です。14話のストーリーのほとんどが神奈川エリアでのバトルに触れており、バトルは「Final Stage」のACT.4まで続きます。
本作「イニシャルD 5th Stage」は「Final Stage」に向けての流れを描いているようなタイトルで、これまでとは異なる苦戦を強いられるようなシーンも多く見受けられます。
藤原拓海らのプロジェクトDに対抗するのは競合チームたちで、神奈川県秦野市ヤビツ峠を制している「チーム246」、神奈川最強を冠する「サイドワインダー」で対戦チームのメンバー数もバトルの勝利への熱意もこれまで以上の強敵となっておりプロジェクトDの関東制覇という目標をより困難にしています。
作品の見どころ・魅力
藤原拓海の父親「藤原文太」の目論見の集大成とも言える最後の物語の始まりに当たる部分で、藤原文太が密かに仕込んで育て上げた藤原拓海という天才公道レーサーや仲間の高橋兄弟がその実力を如何なく発揮できる強敵らしい強敵とバトルすることになります。
最高の最終決戦に導くためのいわゆる四天王的な立ち位置として登場する本作のライバルたちとのバトルはじわじわと熱い思いを高めてくれます。
公道レースにも車にもあまり興味がなかった藤原拓海が主体的に熱中しているシーンは、まるで自分の子どもが成長したのを見守るかのような感覚にもなります。
対戦相手として、いろは坂での因縁のリベンジバトルとしてカタギリストリートバージョンとの戦いもあり、霧の中でのチーム・スパイラル戦、椿ラインでのサイドワインダー戦と休まることのないバトルの連続が描かれているのが本作の魅力の1つでもあります。最終決戦に向けて休む暇も与えないようなバトルラッシュは圧巻です。
公開年 | 2012年 |
話数 | 14話 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 高橋涼介:子安武人 高橋啓介:関智一 史浩:細井治 池谷浩一郎:矢尾一樹 |
スタッフ | 監督:橋本みつお アニメーション制作:Synergy SP キャラクターデザイン:佐藤正樹 音楽:海堀淳 総作画監督:小丸敏之 |
イニシャルD Final Stage(2014年)

プロジェクトDとサイドワインダーの最終決戦は、ハチロク同士の男の熱い戦いが4話にわたって描かれます。これまでは1つのバトルはせいぜい1話、2話で完結する程度でしたが、最終決戦は4話続けて描かれます。
藤原拓海のドライビングテクニックを持ってしても、乾信司がホームとしているコースでのダウンヒルバトルにはかなり苦戦し、乾信司の温情、情けなどもありつつ、互いを認め合っているからこそできる戦いになります。
男同士の戦い、互いの本気や実力を探り合うような接戦も印象的ですが、単なる機械でしかないはずの車が人間の想いに応えるような形でストーリーが終わりを迎える男泣き必至の展開も用意されています。
車の命とも言えるエンジンを燃やし尽くしてでも勝利にしがみついたハチロクと男たちの執念が描かれた作品です。
作品の見どころ・魅力
1998年から16年かけて描かれてきた藤原拓海とハチロクの物語の集大成といった流れになっており、原作コミックとアニメでは若干展開が異なってはいるもののアニメ「イニシャルD」も本作で一応のラストエンディングを迎えることになります。
これまで多くの強敵を退けてきた藤原拓海たちが、乾信司のハチロクとギリギリの接戦を繰り広げる様子が印象的で、本格的カーレースの真髄、公道レースに熱狂する理由が詰まった展開になっています。
冷静になって考えれば、パワーも性能も高いクルマに乗って勝てばいいだけの話ですが、プライド、こだわりなど譲れない男たちにとっての本当の勝利への熱意が描かれた展開になっており、不器用でこだわりが強く、自分の命同様に大切なクルマを燃やし尽くしてでも勝利にこだわる男たちの様子は、車好きだけでなく勝負事の好きな人を熱い気持ちにさせてくれるはずです。
大事なクルマならばエンジンブローを起こすほど無理をさせなければよいのでは…とも思いますが、男という生き物は真剣勝負中の絶対に譲れない戦いにおいて全てを犠牲にしてのめり込んでしまう所が誰しもあるものです。
相棒や仲間、自分の命よりも大切と言う割に、ギリギリの戦いになれば犠牲を出してでも勝利にこだわってしまう男という生き物をリアルに描いているとも言えます。
敗北が全ての終わりなわけでもない上に、敗北を乗り越えて強くなるものなのですが、負けたくない、絶対に勝ちたいという思いや仲間への見栄、負けず嫌いなど男という生き物の特性だけでなく、藤原拓海を本気にさせ本性を顕にさせるほど、かっこつける余裕さえ与えない熱い戦いが描かれているのが見どころです。
公開年 | 2014年 |
話数 | 4話 |
キャスト | 藤原拓海:三木眞一郎 乾信司:阿部敦 高橋啓介:関智一 高橋涼介:子安武人 史浩:細井治 |
スタッフ | 監督:橋本みつお アニメーション制作:シナジーSP キャラクターデザイン:佐藤正樹 |
新劇場版「イニシャルD」4作品のあらすじ・内容【見る順番】
リメイク版として公開された新劇場版「イニシャルD(頭文字D)」では、これまで公開された重要な回やバトルシーンなどが声優、映像が一新されています。新劇場版は全部で4作品あり、ユーネクスト(U-NEXT)などの動画配信サービスで視聴できるようになっています。
以下、新劇場版の4作品について、あらすじ、見どころ紹介、一部ネタバレを含む内容解説を掲載しています。
新劇場版 イニシャルD Legend1 -覚醒-(2014年)

「イニシャルD First Stage」の1話をリメイクした作品で、映像がとにかくきれいになり、雰囲気は原作に近くなり、作中の音楽やキャラクターの声優なども一新され、新しい「イニシャルD」として楽しめます。
過去作品(First Stageの1話)と比較すると画質や映像のきれいさ、躍動感やスピード感に大きな差がありますが、それも映像技術の成長の証であり見比べて見てみるのもおすすめです。
作品の見どころ・魅力
ストーリー構成は「First Stage」の1話と同様、高橋啓介がハチロクに敗北する所から始まり、カーレースの描写よりもヒューマンドラマの方が多く描かれています。
内容を知っている人にとって、新劇場版は劇場で見るほどではないかもしれませんが、映像がきれいになっており、女性もクルマも豆腐屋の外観も、背景の森や路面などもきれいになっているためイマドキのアニメのような感覚で視聴できるようなリメイクとなっています。
見どころの1つはセルルック3DCG(SDCG)を使用している点で、車が走るシーンは3DCGで描写されている作品であるにも関わらず、2Dアニメにしか見えないシーンも多く、SDCGの技術がかなり向上して作中で違和感を感じることなく自然な映像として取り込まれている点です。
「Fourth Stage」の前あたりから本格的にSDCGへの取り組みが公にされていましたが、本作ではその集大成というべきか、技術の進歩を目の当たりにできる展開になっています。
有名な声優が勢揃いしているのも魅力の1つですが、1998年のアニメがリメイクされて映像も美しくなって再び見られるというだけでも大きな意味があります。本作を見て興味を持った若者がいればイニシャルDの過去作を見てくれる可能性があり、原作コミックにも興味を持ってくれるかもしれません。
16年の時を経て進化した技術、新しい世代への訴求などを考慮すれば、新劇場版は価値ある試みと言えるでしょう。
公開年 | 2014年 |
上映時間 | 62分 |
キャスト | 藤原拓海:宮野真守 高橋啓介:中村悠一 高橋涼介:小野大輔 武内樹:白石稔 茂木なつき:内田真礼 |
スタッフ | 監督:日高政光 原作:しげの秀一 アニメーション制作:ライデンフィルム、サンジゲン音楽:土橋安騎夫 脚本:関島眞頼 演出:日高政光、中智仁 |
新劇場版 イニシャルD Legend2 -闘走-(2015年)

ナイトキッズ編を取り上げた作品で、アニメシリーズでは「First Stage」の13・14・15・16話のガムテープデスマッチや「Second Stage」の2・3話などでバトルを繰り広げました。
ガムテープデスマッチは片手をハンドルに縛り付けて行われるもので、ハンドルを180度しか回せないという縛りがある状態であるため、ドリフトを駆使して走るしかありません。
妙義ナイトキッズ・チームはガラが悪い者たちが集まったチームと言われていますが、作中の登場人物となんだかんだ関わりが深い存在です。
チームのナンバー2でもあるチーム・ナイトキッズの庄司慎吾とインパクトブルー・チームの沙雪は幼馴染で、地理的には隣同士の峠を縄張りにしている身近な存在同士です。
作品の見どころ・魅力
樹はハチロク(AE86)と間違えてハチゴー(AE85)を買って乗っている人物で、2つのクルマはリアブレーキの種類が異なります。
本作では、そんな樹が妙義ナイトキッズのGT-R R32乗りである「中里毅」の挑戦を受けてしまうストーリーを取り上げており、GT-Rは380馬力、AE86は220馬力前後でパワー不足という差がある中での勝負をすることになります。
速さと勝利にこだわりを持つ中里毅と藤原拓海の2人の熱いバトルが描かれるわけですが、武内樹のトラブルメーカーっぷりも原作やアニメ版と変わらない様子。
アニメ版とは声優が変わっているのは新劇場版の前作「覚醒」と同じですが、映像の美しさについては単なるリメイク以上に期待できます。2人の熱いバトルを新しい技術で描き直した作品ですが、前半はヒューマンドラマや導入的な要素が25分ほどあり、後半はずっとバトルをしている構成です。
公開年 | 2015年 |
上映時間 | 61分 |
キャスト | 藤原拓海:宮野真守 中里毅:諏訪部順一 高橋啓介:中村悠一 高橋涼介:小野大輔 庄司慎吾:阪口周平 |
スタッフ | 監督:中智仁 原作:しげの秀一 アニメーション制作:ライデンフィルム、サンジゲン 音楽:土橋安騎夫 脚本:関島眞頼 |
新劇場版 イニシャルD Legend3 -夢現-(2016年)

藤原拓海(AE86)と高橋涼介(FC3S)のバトルに焦点を当てた作品で、「First Stage」の22話あたりから始まるストーリーをまとめた内容です。「赤城の白い流星」とも呼ばれる高橋涼介、「秋名のハチロク」とも呼ばれる藤原拓海による熱いバトルが描かれます。
アニメでは、本格的なバトルは「First Stage」の25話と26話にあたる部分で、新劇場版では冒頭7分ほどは前の2作品「Legend1 -覚醒-」と「Legend2 -闘走-」のダイジェストになっています。
作品の見どころ・魅力
映像としては全体的にかなり美しい描写になっており、人物、背景の自然、水の表現からスピード感を感じる路面や一瞬で流れていく背景の描写などもかなりきれいです。
バトルが始まるのは46分ごろからで、そこまでの約40分間はヒューマンドラマなどが描かれます。元となった原作コミックやアニメを見ていなくてもどんな流れだったのかが分かるように作られています。
バトル中には路上で見守る仲間たちの様子が度々入っており、バトルの壮絶さを高める要素となっていますが、バトルシーンに直接関係ない観覧者が入ることでスピード感や緊迫感が減ったような感覚にもなります。
アニメ「First Stage」の内容や映像と比べると人物の顔つきや影の入り方がかなりイマドキの雰囲気になっており、声は声優が異なるためか若干違和感を感じるシーンもあります。
それでも「イニシャルD」に触れるのが初めての人にとってはそれほど演技が変なわけではなく、公道カーレースの緊迫感や疾走感を楽しめる展開になっています。
公開年 | 2016年 |
上映時間 | 65分 |
キャスト | 藤原拓海:宮野真守 高橋涼介:小野大輔 高橋啓介:中村悠一 茂木なつき:内田真礼 武内樹:白石稔 |
スタッフ | 監督:中智仁 原作:しげの秀一 アニメーション制作:ライデンフィルム、サンジゲン 音楽:土橋安騎夫 脚本:関島眞頼 |
新劇場版 イニシャルD Battle Digest(2022年)

新劇場版3部作は、レースの雰囲気を高めるユーロビートも変わっていたため、視聴者やファンからは悲しみの声が上がっていました。
本作は、新劇場版3部作の熱いバトルから厳選されたバトルシーンのみを、かっこよくノリノリになれるユーロビートと組み合わせて再構成したものです。
新劇場版3部作ではそれぞれヒューマンドラマが作品の上映時間の半分ほどを占めており、バトルシーンだけみたい人にとっては少し冗長な内容になっていました。
また、すでに「First Stage」や「Second Stage」などを履修している人にとっては内容も結果も分かっているため、リメイクされた新しく美しい映像のバトルを見たかったという意見も多くありました。
作品の見どころ・魅力
本作の魅力は、バトルシーンのみを厳選して、かっこいいユーロビートと合わせて再構成されている点です。
過去「Battle Stage」や「Battle Stage2」で描かれていたように、カーレースのバトルシーンだけをまとめたダイジェスト形式の新劇場版のもので、開始前の演出もかなり美麗な映像になっています。
- 藤原拓海|AE86(スプリンター・トレノ) VS 高橋啓介|FD3S(アンフィニ・RX-7)
- 高橋涼介|FC3S(サバンナ・RX-7) VS 中里毅|BNR32(スカイライン・GT-R)
- 藤原拓海|AE86(スプリンター・トレノ) VS 中里毅|BNR32(スカイライン・GT-R)
- 藤原拓海|AE86(スプリンター・トレノ) VS 庄司慎吾|EG6(シビック)
- 藤原拓海|AE85(カローラ・レビン・SR) VS 見知らぬ2台(見知らぬ走り屋)
- 藤原文太|AE86(スプリンター・トレノ) VS 藤原拓海|S13(シルビアK’s)
- 高橋涼介・啓介|FC3S(サバンナ・RX-7)
- 藤原拓海|AE86(スプリンター・トレノ) VS 高橋涼介|FC3S(サバンナ・RX-7)
以上の組み合わせで合計9戦ほどがダイジェストに組まれており、「藤原拓海|AE86(スプリンター・トレノ) VS 高橋啓介|FD3S(アンフィニ・RX-7)」のバトルは2回連続で描写されています。
それぞれのバトルが始まる前に、そのバトルに至った背景やストーリー解説が文字で流れており、どんなバトルだったか忘れてしまっている人でも思い出しやすい工夫が凝らされています。
公開年 | 2022年 |
上映時間 | 47分 |
キャスト | 藤原拓海:宮野真守 高橋涼介:小野大輔 高橋啓介:中村悠一 武内樹:白石稔 池谷浩一郎:土田大 |
スタッフ | 監督:日高政光 原作:しげの秀一 アニメーション制作:サンジゲン、ライデンフィルム キャラクターデザイン・総作画監督:羽田浩二 音楽:土橋安騎夫 |
後継作アニメ「MFゴースト」シリーズの公開順作品紹介
アニメ「MFゴースト」は、アニメ「イニシャルD」の後継作と言われており、イニシャルDと同じ「しげの秀一」原作の作品です。
自動車のEV化が進んだ近未来を舞台に、トヨタ86GTでモータースポーツに挑む様子が描かれています。アニメ「MFゴースト」の1作目が公開されたのは2023年で、原作コミックは2017年9月から2025年2月までヤングマガジンに連載されました。
MFゴースト(2023年)

アニメ「イニシャルD」で藤原拓海らが活躍していた時代から15年から20年ほどが経過した時代背景・時代設定の中で、EV化が実現した世界の中において、化石燃料を燃やして走るトヨタ86GTで、世界中のさまざまなハイパワーマシンとバトルを繰り広げるストーリーです。
原作コミックでは
- 小田原パイクスピーク
- 芦ノ湖GT
- ザ・ペニンシュラ真鶴
- シーサイドダブルレーン
- 熱海ゴースト
などでバトルを繰り広げました。「MFゴースト」の主人公「カナタ」は最初から勝ちまくっていたわけではなく、じわじわと実力をつけてのし上がっていく形で最終的な勝利を手にしています。No.1として君臨していたのはポルシェに乗っていた「ミハイル・ベッケンバウアー」でした。
3戦目を終えたあたりから「カナタ」は、アルピーヌに乗っていた「沢渡光輝」やアストンマーチンに乗っていた「エマ・グリーン」を抑えて2位に躍り出ており、早々に実力を発揮し始めていました。
第1期となる本作「MFゴースト」は「小田原パイクスピーク」までを扱っており、「芦ノ湖GT」は第2期「2nd Season」からアニメ化されます。
モータースポーツ「MFG(MOUNT・FUJI ゴースト)」でのバトルに熱狂する主人公「片桐夏向(カナタ・リヴィントン)」のヒューマンドラマにも触れている作品で、キャッチコピーは「新公道最速伝説」となっています。
イニシャルDに登場した「藤原拓海」や高橋兄弟などは少し年老いた姿で登場、または、伝説として語られていますが、全員が登場するわけではありません。イニシャルDの正統後継作品として、公道カーレースに挑む者たち、また、馬力の低いクルマでハイパワーマシンに勝利するストーリーが描かれています。
作品の見どころ・魅力
日本の公道は急カーブや狭い道など制約が多い道が多いため、どれだけ馬力があっても必ず減速する必要があります。馬力があるマシンは直線には強いですが上り坂、下り坂と急カーブが合わさった場合は、単純にただ加速すれば良いわけではないため、ドリフト技術やブレーキング技術が重要になります。
これは映画「ワイルド・スピード」でも言われていたことで、ただ直線を走るだけが公道レースではないという重要性について理解する必要があります。
本作でも「片桐夏向(カナタ・リヴィントン)」が乗るのはトヨタ86GTで、対戦相手のハイパワーマシンに比べると馬力が十分とは言えない状況でのバトルになります。
スペックでは劣るようでも、急カーブなどでの対応力が高ければトヨタ86GTでも勝利できるという逆境に打ち勝って勝利する「イニシャルD」でも重視されていた展開が本シリーズでも受け継がれています。
アニメで描かれたバトルを盛り上げるのはSUPER EUROBEATで、イニシャルDでもバトルシーンを盛り上げてくれた音楽が疾走感や緊迫感、スピード感などを高めて熱い戦いを見せてくれます。
「MFG」で数々の強豪を打ち負かしていく「カナタ」を育てたのはイニシャルDの主人公「藤原拓海」自身で、イギリスのRDRS(ロイヤルドニントンパーク・レーシングスクール)というレーシングスクールの講師として「藤原拓海」が「カナタ」を育てています。後継作品と呼ぶにふさわしい世代交代と言えます。
公開年 | 2023年 |
話数 | 12話 |
キャスト | 片桐夏向(カナタ・リヴィントン):内田雄馬 西園寺恋:佐倉綾音 相葉瞬:小野大輔 ミハイル・ベッケンバウアー:神谷浩史 大石代吾:浪川大輔 |
スタッフ | 監督:中智仁 原作:しげの秀一アニメーション 制作:FelixFilm キャラクターデザイン:恩田尚之 音楽:土橋安騎夫 |
MFゴースト BATTLE DIGEST(2023年)

「イニシャルD」でも一区切りする事に制作された第一レースのバトルシーンのみを取り上げた総集編です。
テンションのあがるユーロビートと共に構成されており、冗長な人間関係はバッサリカットして、クルマが走る様子、バトルの様子だけを楽しめる作品です。
作品の見どころ・魅力
本作の内容は、アニメで予選レースが取り上げられていた2話とその前後を中心に構成されており、映像美、疾走感、緊迫感などの描写をより詳細に描いています。
TVアニメ版では本作ほど長く予選のシーンは描かれていませんでしたが、本作は予選の様子をより詳細に描き出しており、カナタの走りに大勢が注目するシーンも印象的です。
予選では9位となったカナタは、地道に順位を上げていく中でも冷静に着実に自分との戦いに徹しており、クルマとの対話もしながら性能を最大限生かせるよう挑戦的で落ち着いた走りを見せます。
まるでクルマの内燃機関のように燃え上がりながらも外観ではその熱を見せないようなクルマと同じく、カナタ自身も心と魂は燃やしながらも超冷静でクールに振る舞う姿は、カナタ自身がクルマそのものであるかのように重ねられます。
イニシャルDの藤原拓海もはじめはレースに対してあまり熱くならないスタンスでしたが、本作の主人公「片桐夏向」もレースに対して、最初はそこまで思い入れがないように描かれています。
2年前には母親を亡くし、日本人の父親は行方が分からないという身の上で、レースで名を上げて、どこにいるか分からない父親に気づいてもらおうとMFGに参加しています。
次第にカーレースに熱意がこもっていく様子が描かれているため、時折、イニシャルDの藤原拓海の姿がチラつくのも本作の魅力の1つです。
公開年 | 2023年 |
上映時間 | 67分 |
キャスト | 片桐夏向(カナタ・リヴィントン):内田雄馬 西園寺恋:佐倉綾音 相葉瞬:小野大輔 ミハイル・ベッケンバウアー:神谷浩史 大石代吾:浪川大輔 |
スタッフ | 監督:中智仁 原作:しげの秀一 アニメーション制作:FelixFilm キャラクターデザイン:恩田尚之 音楽:土橋安騎夫 |
MFゴースト 2nd Season(2024年)

MFゴーストの2期では、「芦ノ湖GT」と「ザ・ペニンシュラ真鶴」のバトルについて描かれています。原作では2戦目、3戦目に当たる部分でカナタはまだ全力を出し切れていない段階ですが、順位をじわじわ上げていきます。
本作の「Turn21」では、高橋啓介が育てた「諸星瀬名」がカナタに挨拶をするシーンもあります。イニシャルDで登場した藤原拓海が育てた「片桐夏向」と高橋啓介が育てた「諸星瀬名」が出会うシーンは今後の展開をより熱いものにしてくれる布石となります。
作品の見どころ・魅力
「1st Season」でもサラッと登場していたサポート端末や分析機器、コンピュータでの分析に頼るシーンも多く、近未来的なデザインのヘッドセットやレースで走るコースを分析する様子など、イニシャルDではあまり見られなかった描写も多くあります。
また、人物、背景、クルマのボディの描写もイニシャルDの頃とはかなり変わって非常に鮮明で美しく、イマドキの人気アニメのキャラクターっぽく描かれつつ、原作コミックの雰囲気は残されており、原作コミックとの違いを見つけるのも1つのおもしろさになっています。
カナタは「芦ノ湖GT」では4位、「ザ・ペニンシュラ真鶴」では2位を獲得しており、「1st Season」の9位から大幅に順位を伸ばします。
結果を残すたびに注目度も高まっていき、カナタの本来の目的達成までの距離も縮まりますが、ハイパワーマシンで勝利にこだわる多くのライバルを前に、なかなか思い通りの勝利は手にできないままになっています。それでもカナタが地道に冷静に成長していく様子は、若い頃の藤原拓海を思い出させます。
「ザ・ペニンシュラ真鶴」の最後には、カナタの目的が失われるような衝撃的な知らせもありますが、腕の負傷や逆境を乗り越えて勝利をモノにしていきます。カナタは、ただクルマで走るだけではなく、人間的にも成長する様子を見せてくれます。
公開年 | 2024年 |
話数 | 12話 |
キャスト | 片桐夏向(カナタ・リヴィントン):内田雄馬 西園寺恋:佐倉綾音 相葉瞬:小野大輔 ミハイル・ベッケンバウアー:神谷浩史 大石代吾:浪川大輔 |
スタッフ | 監督:中智仁 原作:しげの秀一 アニメーション制作:FelixFilm キャラクターデザイン:恩田尚之 音楽:土橋安騎夫 |
MFゴースト 2nd Season BATTLE DIGEST(2025年)

主に「2nd Season」の芦ノ湖GTでのバトルを再構成したダイジェスト・総集編です。
カナタのテクニックで、濃霧や路面状況の悪化などさまざまなトラブルを乗り越えて順位を上げていくシーンも、かっこいいユーロビートの音楽とともに楽しめるように演出されています。
作品の見どころ・魅力
上映時間は88分と少し長めですが、公道を駆け抜けるマシンの疾走感とスピード感が全面に出されておりユーロビートの音楽と合わさってついつい見とれてしまう構成になっています。
本作では作品冒頭からいきなりレースがスタートし、実況解説もしっかりついているためレースの展開が分かりやすくなっています。
本作で実況をつとめている田中洋二の声は、アトミックモンキー所属の「光部樹」で、レースの迫力や疾走感を高め、まるで本物の公道レースイベントを見ているかのような構成に仕上がっています。
芦ノ湖GTでの激走と追い上げ、カナタやレース参加者の工夫、心の声なども合わせて描写されており、それぞれが勝利にかける想いを感じ取りながら見られる熱いダイジェストとなっています。
前作の「BATTLE DIGEST」と同じく、映像がかなり美しいのが見どころの1つで、雨の中の走行シーンでは地面に跳ね返る水滴、クルマの窓を斜めに流れていく水滴のほか、雨の中で走る際のクルマと周囲の環境など詳細まで描かれており、アニメーション製作の気合いの入り方が桁違いであるように思えます。
レースシーンにおいて、ドライバーの心の声の中で、クルマのパーツや車体に関係する単語がたくさん出てきますが、クルマに関する知識がないと何を言っているのか全く分からないのが欠点でもあり、この作品の良い所でもあります。
何の話をしているのか分からないながらもレースでの緊迫した様子は伝わってきて、パーツやボディの名称が分かる人にとってはドライバーの心の声がより車の状態を分かりやすく解説してくれていることになります。
どちらかといえば、クルマに詳しいファン向けの作品となっています。
公開年 | 2025年 |
上映時間 | 88分 |
キャスト | 片桐夏向(カナタ・リヴィントン):内田雄馬 西園寺恋:佐倉綾音 相葉瞬:小野大輔 ミハイル・ベッケンバウアー:神谷浩史 大石代吾:浪川大輔 |
スタッフ | 監督:中智仁 原作:しげの秀一 アニメーション制作:FelixFilm キャラクターデザイン:恩田尚之 音楽:土橋安騎夫 |
MFゴーストの「Third Season」は2026年放送予定
公式の発表ではMFゴーストのアニメ3期は2026年放送予定です。
公式サイト

公式Youtube
MFゴースト3期は、原作通りであれば「シーサイドダブルレーン」や「熱海ゴースト」でのバトルを取り上げると考えられ、カナタがさらに成長して勝利を勝ち取る様子が描かれるでしょう。
MFゴーストのアニメは、Lemino、Amazonプライムビデオ、ユーネクスト(U-NEXT)、dアニメストアなどで配信されており、1期、2期、バトルダイジェストともに動画配信サービスで視聴できます。
今のうちに「イニシャルD」シリーズ、そして、「MFゴースト」シリーズを履修して、MFゴースト最新アニメに備えておきましょう。
実写版「頭文字D THE MOVIE」はどこで見れる?Netflix【あらすじ・ストーリー内容】

香港の俳優と監督が制作し、日本人女優がヒロインとして出演していて撮影も日本で行われている実写版「頭文字D THE MOVIE」はNetflixで配信されています。
原作へのリスペクト、原作愛があふれている要素が多く、ハチロクにはきちんと「藤原とうふ店」の文字が書かれており、映画は映画、アニメはアニメ、原作は原作として見るべきではありますが、頭文字Dの実写版としてはかなり完成度は高く、満足できる内容に仕上がっています。
藤原拓海と茂木なつきは恋仲になりますが、恋仲になるまでの展開は割とサクッと進んでおり、ラブロマンス要素は最小限に、クルマの走り、疾走感、スピード感の方に重みがあるように作られています。
カメラアングルや速さを感じる独特の演出なども盛りだくさんで見どころはたくさんありました。
藤原拓海を演じるのは中国や東南アジアで知名度が高い歌手で俳優の「ジェイ・チェウ」で、「王妃の紋章」や「言えない秘密」などでも活躍しています。
原作そのままとも評価された藤原文太を演じたのは「アンソニー・ウォン」で、イギリス・中国のハーフという個性的な顔立ちから1985年から、「ハムナプトラ3 呪われた皇帝の秘宝」や「言えない秘密」、「イップマン 最終章」など非常に多くの作品に出演している実力派俳優です。
公開年 | 2005年 |
上映時間 | 109分 |
キャスト | 藤原拓海|ジェイ・チョウ(周杰倫)/声:野島健児 藤原文太|アンソニー・ウォン(黄秋生)/声:磯部勉 茂木なつき|鈴木杏 高橋涼介|エディソン・チャン(陳冠希)/声:竹若拓磨 中里毅|ショーン・ユー(余文楽)/声:川島得愛 |
スタッフ | 監督:アンドリュー・ラウ、アラン・マック 脚本:フェリックス・チョン 音楽:コンフォート・チャンカースタントコーディネイター:ジョセフ・チー、高橋勝大 制作担当:彭立威、佐々木享 |
「イニシャルD」に登場したクルマ・用語解説
ここでは「イニシャルD」に登場した主な車種と車関連の用語を簡単に解説してまとめています。
現実世界に存在するものと全く同じとは言えない場合もありますが、メーカー、車種、外観についてはある程度理解が深まるはずです。参考程度にご覧ください。
トヨタ・AE86(ハチロク)
藤原拓海の愛車。1983年に発売されたカローラレビン、または、スプリンタートレノの通称で、イニシャルDでは「スプリンタートレノ」の方が登場しています。
発売当初は2ドアのカローラレビンが人気でしたが、イニシャルDの影響で3ドアのスプリンタートレノの方が人気になるという現象が起きました。
現実のレースでもJTC(全日本ツーリングカー選手権)やBTCC(イギリスツーリングカー選手権)でも総合優勝やチャンピオンを獲得するほどの結果を残しています。
馬力、パワーは若干劣るものの、アニメと同じで馬力の強いクルマ相手にも技術次第で勝利できるクルマとして知られています。
トヨタ・AE85(ハチゴー)
武内樹の愛車。カローラレビン、または、スプリンタートレノのうち3A-U型1.5L直列4気筒SOHCエンジンを搭載しているものをAE85と呼びます。外観はトヨタ・AE86(ハチロク)とほぼ同じで、素人にはほぼ見分けはつきませんが、コーナリングランプの有無などで区別できます。
マツダ・RX-7(FC3S・FD3S)
マツダ・サバンナ、マツダ・アンフィニといった名前でも知られており、初代はSA22C(FB3S)型、2代目はFC3S・FC3C型、3代目はFD3S型と呼ばれます。
FC3S型(高橋涼介(兄)の愛車)は、13B-T型水冷直列2ローターのフロントエンジン、後輪駆動。1986年にはアメリカの「ボンネビル・スピードウィーク」ではクラス新記録を残し、1994年「ル・マン24時間レース・GTSクラス」で15位にランクインしています。
FD3S型(高橋啓介(弟)の愛車)は、13B-REW型654cc×2直列2ローターのフロントエンジン、後輪駆動。現実では前期・中期・後期型と発売年によって少し差があります。
最近では新潟県警、埼玉県警、そして、群馬県警が4型のRX-7を配備車両としてイベントなどで展示することがあります。1993年には「デイトナ24時間レース」にてGTU優勝を果たし、1995年「ボンネビル・スピードウィーク」でクラス新記録を更新しています。
日産・Sileighty(シルエイティ)
日産・180SXのボディ、日産・シルビアの前部を合わせた車両のことで、佐藤真子と沙雪(碓氷峠のチーム「インパクトブルー」)が乗っていた車です。
シルエイティの名前の由来は「シルビア」と「ワンエイティ(180SX)」を合わせたもので、クルマのメイン部分は180SXです。
このシルエイティの組み合わせはイニシャルDやグランツーリスモなどの影響で人気が高まり、企業側が対応した形となっており、イニシャルDの影響がかなり大きいクルマです。
日産・スカイライン GT-R BNR32(R32)
中里毅の愛車で、1989年に発売されたRB26DETT型 2,568cc 直列6気筒エンジンの4WDです。GT-R NISMO、Vスペック、VスペックⅡ、N1といったグレードが存在しています。
全日本ツーリングカー選手権(JTC)、全日本GT選手権(JGTC)、オーストラリアツーリングカーチャンピオンシップなどでも選ばれるなどレース目的での性能がかなり高い車種です。2023年にはR32EVも開発されており、GT-Rの潮流と勢いは未だ衰えていません。
トヨタ・86GT
トヨタがスバルと共同開発したクルマで2代目のモデルはGR86と呼ばれます。2012年から発売された初代の「86 ZN6型」には、RC・レーシング・G・GTなどのグレードがあり、このうち上級グレードの「GTグレード」のものを「86GT」と呼びます。制作当初はFuture Toyotaの意味からFT-86と呼ばれていました。
藤原拓海が乗るハチロクから名前をもらったような車種で、作中でも度々登場します。藤原拓海が86GTに乗るシーンはありませんが、謎のライバルが乗っていたクルマとして印象深い車種ではあります。
スバルの「スバル・BRZ」がこの86GTの兄弟車と言われており、多くの点では似ていますが、フロントの形状やパーツのオプションなどに差がある程度でほぼ同じクルマ、または、後継車と考えても良いでしょう。
ドリフト
タイヤを横滑りさせながら走る走法のことで、映画やドラマなどではきつめのカーブなどを曲がる時に見受けられる走り方です。タイヤが路面の白線や路面そのものを傷つけることも多く、タイヤそのものもかなり削れてしまうため、公道では行う必要がないものです。
ヒルクライムなどのヘアピンカーブではコーナーに入る前に車体の向きを変えられるため、その後のレースで有利になることが期待できますが、近年の車両の性能向上によりドリフトしないほうがタイムが良くなる場合もあります。
ドリフトはまっすぐ走ることが一般的なクルマを横滑りさせながら走らせるため、特別な走法としてロマンのある走りとして認められています。
見た目が派手で、単純にかっこいいだけでなく、ドリフトできるほどの技術力を持っていることもアピールできるため一部の人々からは人気があります。
コーナリング
曲がり角を曲がることをコーナリングと呼び、単純に思えて奥が深い運転技術です。緩やかなカーブであってもスピードが出ていればカーブを曲がる際には慣性が働いて外側に振られるような感覚が生まれますが、アクセル、ブレーキ、タイヤの向きなどを調整することで、スムーズかつムダのないコーナリングで、レースに有利な走りになることもあります。
バイクのコーナリングでは、膝が地面をこすりそうになるくらいに身体を傾けて走っている様子が有名ですが、クルマでも似たような慣性が働くためハンドルコントロール、アクセルとブレーキなどの使い方で大きな差が生まれます。
ブレーキング
ブレーキをかけることをブレーキングといいますが、レースでのブレーキングと公道でのブレーキは目的や意味合いが大きく異なります。公道ではクルマを停めたり、減速したりするためにブレーキを使用しますが、レースではより早く走り続けるため、カーブをスムーズに曲がるためにブレーキを活用します。
公道では直線の道での制動、カーブでのスピードダウンに使う程度ですが、レースではコーナリングの際に適したブレーキングを行うことでスピードを失うことなくカーブを曲がりきれてその後のスピードを維持できます。カーブのためのブレーキング、タイヤのグリップに差をつけるような走法をする場合のブレーキングなど様々な技術があります。
フロントとリア
「前方」のことをフロント、「後方」のことをリアと呼びます。フロントブレーキは前輪のブレーキ、リアブレーキは後輪のブレーキといった意味合いで、自転車やバイクでもこの単語が用いられます。
フロントは前方、リアは後方にあることを意味するだけでそれ以上の難しい意味はありません。
※リヤと発音する場合もあり。
- FF:フロントエンジン、前輪駆動
- FR:フロントエンジン、後輪駆動
- AWD:エンジン位置は任意で、前輪・後輪ともに駆動
- RR:リアエンジン、後輪駆動
- MR:エンジン中央、後輪駆動
このように、エンジンの位置、駆動輪の位置などを説明する際にフロント、リアと言う単語を使用します。イニシャルDの作中でも度々出てきていた単語で、クルマの性能や仕組みを話す際には特に多用されます。
インベタ
コーナーを曲がる時の走り方を表現したもので、コーナーの手前からコーナーを曲がり切るまでずっとインコースを走る方法のことを意味します。
通常は、コーナー手前で外側のアウトコースを走り、コーナーを曲がっている最中はインコースを攻め、コーナーを曲がりきったらアウトコースに戻りますが、インベタはずっとインコースを走り続けるため走行距離が少なくて済み、レースにおいては有利になると考えられます。
イニシャルDの作中では「インベタのさらにイン」を走る掟破りとも半ば交通事故とも言えるような走り方をした小柏カイが有名で、ヘアピンカーブで生まれている高低差を利用してクルマを落下させることで相手を追い抜いていました。
コースアウトとも考えられるような走り方で、当然現実世界では実現不可能、できたとしてもクルマをひどく傷つける上にスピードで勝てるかどうかは明確ではない走り方です。
イニシャルDをもっと楽しむには
頭文字D(イニシャルD)を楽しむには、まずはアニメシリーズを全て公開順に視聴してストーリーを理解するのがおすすめです。
まずはFirst Stageを視聴しておもしろいと思えた方は次のアニメを見ていきましょう。
あまりおもしろいと感じなかった場合は単純に向いていないかもしれませんので、映画「ワイルド・スピード」や「TAXi ダイヤモンドミッション」、ディズニーピクサー「カーズ」などでスピードを追い求めることの楽しさやワクワク感を感じられるようになってからイニシャルDを履修するとよいでしょう。
その後、原作コミックの頭文字D(イニシャルD)を読んでアニメや実写版では描かれなかった細かな要素を後追いで理解することでさらにおもしろさや人物の魅力が高まるはずです。
理解が深まったところで再びアニメを視聴すると、イニシャルDの世界がもっとおもしろくなります。
アニメはユーネクスト(U-NEXT)やdアニメストア、原作コミックはユーネクスト(U-NEXT)やAmazonプライムのKindleなどで読めますので、ぜひサブスクサービスを有効活用してみてください。