映画「007」は、イギリスの英国秘密情報部に属するエージェント「ジェームズ・ボンド」を主人公として、諜報活動や暗殺を任務とするスパイアクション映画です。
ジェームズ・ボンドは「殺しのライセンス」を与えられており、ターゲットを殺めてもよいとされています。
任務を成功に導くための特殊な装備やテクノロジー、変形する車両など、さまざまなアイテムが「007」シリーズの人気の1つとなっており、コアなファンも居るほどです。
その他にも、多彩なアクションや劇中に登場するボンドガールと呼ばれる美女との共演がスートリーに深みと彩を与え、「007」シリーズの人気を高める大きな要素になっています。
人や国によっては「007」を「ダブル・オー・セブン」や「ゼロ・ゼロ・セブン」と呼ばれることがあり、1962年公開の第1作目「007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)」から、2021年公開の第26作目「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」までが公開されています。
「007」の影響を受け、様々なスパイ映画やB級スパイ映画が多数制作されるなど、映画界に影響を与えました。
「007」が上映されるまで、スパイ映画や国家機密が絡むようなアクション映画の制作が少なかったこともあり、国家の諜報機関やスパイエージェントは架空の存在だと思われていました。
しかし「007」では、ジェームズ・ボンドが所属する英国諜報機関MI6が実在する諜報機関のため、世間から大きな注目を浴びます。
映画「007」シリーズがヒットを続けるにつれて、様々なスパイ映画が制作されるようになっていきました。
さらに、映画にリアリティー要素を入れるため、スパイエージェントが所属する諜報機関もCIA、KGB(現FSB)、モサドなど、実在する国家諜報機関が映画の舞台になることが多くなっていきます。
「007」とは毛色は異なりますが、国家機密プロジェクト、諜報機関、アクションなどの要素を詰め込んだスパイアクション映画としては「ミッション:インポッシブル」シリーズや「ボーン」シリーズなど、最近の人でも知っているような作品が続々と制作されています。
これらのスパイアクション映画が世に誕生する礎を作ったのが、映画「007」シリーズと言っても過言ではありません。
本記事では、スパイアクション映画の金字塔「007」シリーズの歴代ジェームズ・ボンド役の俳優、登場したジェームズ・ボンドが運転する車両(通称、ボンドカー)や完結までの26作品※の概要などをまとめています。
※イーオン・プロダクションズ製作以外の「007」作品も含む。
1962年から2021年までに6名の俳優がジェームズ・ボンドを演じており、俳優の容姿やキャラクター、演技によって、ジェームズ・ボンドのキャラクター違ってくるところも映画「007」シリーズの特徴であり魅力でもあります。
「私はジョーン・コネリーのジェームズ・ボンドが好き」「私はロジャー・ムーアが演じるセクシーなジェームズ・ボンドが好き」「私は原作のジェームズ・ボンドに近いダニエル・クレイグが好き」
など、作品のストーリーで映画「007」を選ぶ人よりも「誰がジェームズ・ボンドを演じているか?」というジェームズ・ボンドを演じる俳優で好きな「007」シリーズを選ぶ傾向にあります。
そのため、本記事を読んで映画「007」シリーズのストーリーや、それぞれの俳優が演じたジェームズ・ボンドを感じて頂ければ幸いです。
- 映画「007」シリーズとジェームズ・ボンドの魅力
- 歴代ジェームズ・ボンドを演じた俳優
- 映画「007」シリーズを公開順に見る
- 007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)1962年
- 007/危機一発(007/ロシアより愛をこめて)1963年
- 007/ゴールドフィンガー(1964年)
- 007/サンダーボール作戦(1965年)
- 007は二度死ぬ(1967年)
- 女王陛下の007(1969年)
- 007/ダイヤモンドは永遠に(1971年)
- 007/死ぬのは奴らだ(1973年)
- 007/黄金銃を持つ男(1974年)
- 007/私を愛したスパイ(1977年)
- 007/ムーンレイカー(1979年)
- 007/ユア・アイズ・オンリー(1981年)
- 007/オクトパシー(1983年)
- ネバ―セイ・ネバーアゲイン(1983年)
- 007/美しき獲物たち(1985年)
- 007/リビング・デイライツ(1987年)
- 007/消されたライセンス(1989年)
- 007/ゴールデンアイ(1995年)
- 007/トゥモロー・ネバー・ダイ(1997年)
- 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ(1999年)
- 007/ダイ・アナザー・デイ(2002年)
- 007/カジノ・ロワイヤル(2006年)
- 007/慰めの報酬(2008年)
- 007/スカイフォール(2012年)
- 007/スペクター(2015年)
- 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021年)
- 映画「007」シリーズをジェームズ・ボンド俳優別で見る
- 映画「007」シリーズが見れる動画配信プラットフォーム
映画「007」シリーズとジェームズ・ボンドの魅力
最初の映画「007」が公開された1962年は、キューバ危機があった年で、まだ世界に第二次世界大戦後の混乱が残っていた時代です。
米ソ冷戦の真っ只中、大勢が殺し合うような戦争ではなく、共産主義者による深刻な諜報活動や、それに対抗する「赤狩り」などがあった時代でした。
そのため、世間では諜報戦やスパイ活動など水面下での活動への危機感や関心が高まっていたという時代背景もあり、スパイ映画が注目されるようになりました。
映画「007」はアメリカの諜報機関が主体ではなく、イギリスの諜報機関MI6が主体となっていおり、西側諸国とソビエト連邦との冷戦時代だったこともあり、映画「007」は多くの西側諸国の市民から注目を浴びました。
映画「007」シリーズの魅力
映画「007」シリーズは回を重ねるにつれて、ジェームズ・ボンドの活躍する世界観が大きくなり、扱う装備や秘密の道具、乗り物などもハイテクになっていきます。
当初はショーン・コネリーが冷静沈着でクールなジェームズ・ボンドを演じていましたが、2代目、3代目と役者が変わるとイケメンでダンディな俳優がジェームズ・ボンドを演じるようになりました。
イケメンでダンディな俳優(イケおじ?)がジェームズ・ボンドを演じることで、女性からも注目されるようになり、劇中での美女(通称:ボンドガール)との共演やハイテク装備を駆使するなど、男性からの注目もさらに高まりました。
「007」シリーズ後半の作品では、ジェームズ・ボンドが扱うハイテクな装備が多彩になり、ボンドガールや敵役の美女など女性と絡むシーンが増えて行きました。
1995年~2019年、平成の時代は、俳優のピアース・ブロスナンとダニエル・クレイグの2人がジェームズ・ボンド役を演じているため、平成生まれの人にとってはジェームズ・ボンド=「ピアース・ブロスナン」「ダニエル・クレイグ」のイメージでしょう。
生まれた年代によってジェームズ・ボンドのイメージが異なるほど、長く愛され、多くの人を魅了したスパイアクション映画だと言えます。
「007」の原作小説を執筆した「イアン・フレミング」は、第二次世界大戦中に海軍情報部とMI6で特別工作に携わっており、その経験から小説「007シリーズ」が生み出されたという逸話も映画「007」シリーズの魅力のひとつです。
ジェームズ・ボンドの魅力
主人公のジェームズ・ボンドは、オックスフォード大学卒という高学歴で、大学卒業後はイギリス海軍予備員中佐となり第二次世界大戦で出征している。
第二次世界大戦の終戦後、出征した経験を活かし、秘密情報部(MI6)のスパイとなる。
高学歴で教養があり、裏の顔は秘密工作員という絵に描いたようなモテ男の人物像であり、映画に出てくるジェームズ・ボンドそのものです。
しかし、本当のジェームズ・ボンドは、尿酸値過多、肝疾患、リウマチ、高血圧、頭痛など健康不安を抱えており、医者からは「長生きできない」と忠告されている。
英国諜報機関MI6のエージェントとは到底思えないほどの健康状態であり、本当のジェームズ・ボンドは劇中の活躍とは真逆の人物である。
さらに、イギリス人なのにコーヒー派で紅茶が大嫌いというのも英国特有のブラックジョークが効いている人物設定になっていて、そこもジェームズ・ボンドの魅力の1つです。
コーヒーはブルーマウンテン好き、お酒の嗜み方にもクセがあり、ちょっとした変わり者でありながら工作員としての仕事は一流という特徴も、ジェームズ・ボンドが視聴者を魅了するポイントになっています。
ジェームズ・ボンドは、一流の工作員であるにも関わらず女好きで、すぐハニートラップに引っ掛かりピンチになるというお約束の流れも「007」シリーズ、ジェームズ・ボンドの魅力です。
劇中のジェームズ・ボンドは、こだわりが強くワガママで、女好き、さらにイケメンで、仕事ができる男です。
さらに「殺しのライセンス」という特権を与えられており、昔も今も変わらない男の欲望や夢を現実にしたかのような人物として活躍します。
「007」シリーズは、スパイ映画や潜入捜査を描いた作品としてはエンタメ要素やフィクション要素が強いため、シリアスなスパイアクション映画というよりは、エンターテイメント映画作品として受け入れらています。
ジェームズ・ボンドのガジェットとボンドカー
ボンドカーが秘密兵器として初登場するのは、「007」シリーズ第3作目の「ゴールドフィンガー」からです。
ボンドカーは、英国秘密情報部特務装備開発課(通称Q課)の秘密兵器開発主任である「Q」が開発した秘密兵器が搭載された車で「007」シリーズを通して男性視聴者の心をしっかりと掴んでいます。
「007/ゴールドフィンガー」に登場するボンドカー(アストンマーティン・DB5)には、防弾、機関銃、可変ナンバープレート、無線機、煙幕、オイル散布装置、イジェクトシートなどが備え付けられ、1964年代の車としては超未来的なハイテクカーとなっていました。
1964年代の車は、今ではクラシックカーと呼ばれる部類ですが、当時は車が普及し始めたタイミングであり、自家用車を持つことが男性のステータスだった時代でもあったため、ボンドカーはロマンを求める男たちに注目されました。
2003年に公開された「007/ダイ・アナザー・デイ」で登場するボンドカー(アストンマーティン・V12ヴァンキッシュ)では、光学迷彩と遠隔操作が搭載されており、2024年現在時点でも実現できていない装備が搭載されています。
「007」シリーズでは、アストンマーティン製のボンドカー以外にも魅力的なボンドカーや車が登場します。ボンドカーや魅力的な車は「007」シリーズの作品に華を添えています。
作品シリーズ | 「007」シリーズ作品名 | 歴代ボンドカー | 劇中で登場する車 | 英国公開年 |
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第1作目 | 007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ) | 登場なし | サンビーム・アルパイン | 1962年 |
第2作目 | 007/危機一発(007/ロシアより愛をこめて) | 登場なし | ベントレー・マークIV・コンバーチブル | 1963年 |
第3作目 | 007/ゴールドフィンガー | アストンマーティン・DB5(DP216-1プロトタイプ) | 1964年 | |
第4作目 | 007/サンダーボール作戦 | アストンマーティン・DB5 | 1965年 | |
第5作目 | 007は二度死ぬ | トヨタ・2000GT(厳密にはボンドカーではないとされている) | トヨタ・クラウン | 1967年 |
第6作目 | 女王陛下の007 | アストンマーティン・DBS | フォード・クーガー | 1969年 |
第7作目 | 007/ダイヤモンドは永遠に | 登場なし | フォード・マスタング・マッハ1 | 1971年 |
第8作目 | 007/死ぬのは奴らだ | 登場なし | 1973年 | |
第9作目 | 007/黄金銃を持つ男 | アメリカン・モーターズ ホーネット(特殊装備なし) | 1974年 | |
第10作目 | 007/私を愛したスパイ | ロータス・エスプリ(通称:ウェットネリー) | 1977年 | |
第11作目 | 007/ムーンレイカー | 登場なし | 1979年 | |
第12作目 | 007/ユア・アイズ・オンリー | ロータス・エスプリターボ(白と濃茶の2台が登場する) | シトロエン・2CV | 1981年 |
第13作目 | 007/オクトパシー | メルセデス・ベンツ250SE | アルファロメオ・GTV6 | 1983年 |
第14作目 | ネバーセイ・ネバーアゲイン(イーオン製作以外の作品) | ボンドバイク(ヤマハ・XJ650ターボ) | 1983年 | |
第15作目 | 007/美しき獲物たち | シボレー・コルベット(C4型) | ルノー・11 ロールス・ロイス・シルバークラウドII | 1985年 |
第16作目 | 007/リビング・デイライツ | アストンマーティン・V8 アウディ・200(ナンバープレート可変のみ装備) | 1987年 | |
第17作目 | 007/消されたライセンス | 登場なし | 1989年 | |
第18作目 | 007/ゴールデンアイ | アストンマーティン・DB5(プライベートカーとして登場) BMW・Z3(諸事情により劇場公開ではカットされたとも言われている) | フェラーリF355GTS T-54(ソ連の戦車) | 1995年 |
第19作目 | 007/トゥモロー・ネバー・ダイ | BMW 750iL アストンマーティン・DB5(プライベートカーとして登場) | 1997年 | |
第20作目 | 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ | BMW・Z8 アストンマーティン・DB5(プライベートカーとして登場・Blu-ray Disc版未公開シーンにのみ登場) | 1999年 | |
第21作目 | 007/ダイ・アナザー・デイ | アストンマーティン・V12ヴァンキッシュ | フォード・フェアレーン ジャガー・XKコンバーチブル | 2002年 |
第22作目 | 007/カジノ・ロワイヤル | アストンマーティン・DBS(カジノアイス) | アストンマーティン・DB5 フォード・モンデオ | 2006年 |
第23作目 | 007/慰めの報酬 | アストンマーティン・DBS(クァンタムシルバー・特殊装備なし) | アルファロメオ・159 | 2008年 |
第24作目 | 007 スカイフォール | アストンマーティン・DB5 | ジャガー・XJ | 2012年 |
第25作目 | 007 スペクター | アストンマーティン・DB10 アストンマーティン・DB5 | ジャガー・C-X75 | 2015年 |
第26作目 | 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ | アストンマーティン・DB5 トヨタ・ランドクルーザープラド(J95W型) アストンマーティン・V8ヴァンテージサルーン(プライベートカーとして登場・装備を搭載しているかは不明) | ランドローバー・シリーズ3 アストンマーティン・DBS スーパーレッジェーラ(装備を搭載しているかは不明) アストンマーティン・ヴァルハラ(装備を搭載しているかは不明) | 2021年 |
ボンドガールの魅力とその役割
「007」では毎回2人から4人ほどの「ボンドガール」と呼ばれる女性たちが登場します。ボンドガールは、いわゆるヒロイン枠のことで「007」の魅力を高めている要素のひとつです。
初代ボンドガールは「007は殺しの番号(1962年)」のハニー・ライダー役を演じたウルスラ・アンドレスだとみなされている。
2代目ボンドガールは「007/危機一発(1963年)」のタチアナ・ロマノヴァ役を演じたダニエラ・ビアンキ、3代目のボンドガールは「007/ゴールドフィンガー(1964年)」プッシー・ガロア役を演じたオナー・ブラックマンと続いていく。
初代、2代目、3代目ボンドガールの登場から、007シリーズに出演する美女=ボンドガールという地位を確立し、今ではボンドガールが登場しない007シリーズはあり得ない。
1967年公開の「007は二度死ぬ」では、日本人初のボンドガールとして若林映子、浜美枝が出演しました。
「007」シリーズでは毎回、その時代の人気女優やモデルがボンドガールとして採用されており、アナ・デ・アルマス(キューバ出身の女優)やカテリーナ・ムリーノ(イタリア出身の女優)、ハル・ベリー(米国の女優)やエヴァ・グリーン(フランスの女優、モデル)などが出演しています。
ボンドガールに選ばれることは、女優やモデルにとって大きなステータスであり、美女という称号を得ることでもあるため、女優やモデルとしてのキャリアアップに繋がります。
それほど「ボンドガール」は、世間から美女と認知されており、007シリーズ作品には欠かせない存在です。
「007」シリーズ26作品で約195人ものボンドガールが登場しており、劇中でジェームズ・ボンドは100人以上のボンドガールたちとベッドを共にしています。
※イーオン・プロダクションズ製作以外の007作品も含む26作品。
ジェームズ・ボンドは、若いロングヘアーの女性が好きという有志の調査もありますが、工作員として一流のジェームズ・ボンドは、目的を達成するための手段としてボンドガールに近づいているという説もある。
なぜなら、ボンドガールたちはの多くは、ジェームズ・ボンドの敵役のガールフレンドや敵国の女性スパイなどが多く、ボンドに恋愛感情を持ち正義に目覚めて寝返るパターンが多いからです。
ボンドガールは、敵役のガールフレンドや敵国の女性スパイだけではなく、ジェームズ・ボンドの味方や協力者として登場することもあります。
ジェームズ・ボンドがMI6に属している工作員でなければ、ただの女たらしとなってしまいますが、劇中にボンドガールとのラブストーリーがあることで、シリアスなスパイ映画が一気に華やかになります。
ボンドガールの存在は、映画「007」の世界的人気を確固たるものとした一つの要因と言えるでしょう。
歴代ジェームズ・ボンドを演じた俳優
映画「007」のジェームズ・ボンドを演じた俳優は合計で6名おり、初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーは6作品の「007」シリーズに出演している。
2代目ジェームズ・ボンドを演じたジョージ・レーゼンビーは、第6作目の「女王陛下の007」1作品のみの出演になる。
3代目ジェームズ・ボンドを演じたロジャー・ムーアは、7作品の「007」シリーズに出演しており、最も多くジェームズ・ボンドを演じた俳優である。
4代目ジェームズ・ボンドを演じたティモシー・ダルトンは第15作目の「007/リビング・デイライツ」と第16作目「007/消されたライセンス」の2作品に出演しています。
5代目ジェームズ・ボンドを演じたピアース・ブロスナンは、4作品の「007」シリーズに出演しています。
6代目ジェームズ・ボンドを演じているダニエル・クレイグは「007」シリーズ5作品に出演していますが、第26作目の「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021年)」で映画「007」を引退しています。
現時点でジェームズ・ボンドを演じた回数が最も多いのは、ロジャー・ムーアです。一体誰がロジャー・ムーアの出演記録を更新するのかが、ファンの間で話題になっています。
初代ジェームズ・ボンド:ショーン・コネリー
ショーン・コネリーは第1作目(1962年公開)の「007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)」から第5作目「007は二度死ぬ」、第7作目の「007/ダイヤモンドは永遠に」まで全6作品にてジェームズ・ボンド役を演じました。
映画「007」はショーン・コネリーが俳優として人気が出る出世作でもあり、ジェームズ・ボンドのイメージ基盤を作り上げ、ジェームズ・ボンドを語る上でにショーン・コネリーは欠かせない存在です。
その後、ショーン・コネリーは1989年公開の「インディ・ジョーンズ/最後の聖戦」や1990年公開の「レッド・オクトーバーを追え!」など、映画「007」以外でも数々の有名作品に出演し、有名俳優として活躍しました。
俳優として大成し、2000年にはイギリス王室よりナイト(サー)の称号を受けたジョーン・コネリーは、2020年10月31日に90歳で永眠しました。
- 第1作目:007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)1962年
- 第2作目:007/危機一発(007/ロシアより愛をこめて)1963年
- 第3作目:007/ゴールドフィンガー 1964年
- 第4作目:007/サンダーボール作戦 1965年
- 第5作目:007は二度死ぬ 1967年
- 第7作目:007/ダイヤモンドは永遠に 1971年
- 第14作目:ネバーセイ・ネバーアゲイン(イーオン製作以外の作品) 1983年
第14作目の「ネバーセイ・ネバーアゲイン(1983年)」は、イーオン・プロダクションズ製作ではなかったため、映画タイトルに「007」が使えず、ボンドカーも使用できませんでした。
そのため「ネバーセイ・ネバーアゲイン(1983年)」は、007シリーズではないというのが通説になっています。
2代目ジェームズ・ボンド:ジョージ・レーゼンビー
ジョージ・レーゼンビーは、2代目ジェームズ・ボンドと呼ばれていますが、第6作目「女王陛下の007(1969年)」の1作品にしか出演していません。
「女王陛下の007(1969年)」の興行収入も振るわなかったことで、世間からはジェームズ・ボンドを演じた俳優としては、あまり注目されませんでした。
しかし、ジョージ・レーゼンビーは、ヨーロッパ出身以外の俳優で唯一ジェームズ・ボンドを演じた俳優として有名になりました。
ジョージ・レーゼンビーはオーストラリア出身の俳優でありながら、オーストラリア軍・軍曹の階級を持つ異色の俳優で、除隊後にロンドンで活躍した人物です。
- 第7作目:女王陛下の007 1969年
3代目ジェームズ・ボンド:ロジャー・ムーア
ジェームズ・ボンドを演じた作品が7作品と最も多い、ロジャー・ムーアが2代目ジェームズ・ボンドだと勘違いしている人も多いようですが、実はロジャー・ムーアは3代目ジェームズ・ボンドです。
ただし、イーオン・プロダクションズ製作ではない「ネバーセイ・ネバーアゲイン(1983年)」を007シリーズとしてカウントするならば、ショーン・コネリーも7作品でジェームズ・ボンドを演じています。
映画「007」シリーズで7回連続ジェームズ・ボンド役を担当しています。1973年の「007/死ぬのは奴らだ」から1985年「007/美しき獲物たち」までジェームズ・ボンドを演じました。
1974年といえば、ちょうど日本でカラーテレビが普及し始めた時期で、映画もカラー映画が主流になりつつある時代でした。
今60歳前後(2024年時点)の人にとっては、ジェームズ・ボンドといえばショーン・コネリーかロジャー・ムーアのどちらかと言われるほどジェームズ・ボンドがハマり役の俳優です。
- 第8作目:007/死ぬのは奴らだ 1973年
- 第9作目:007/黄金銃を持つ男 1974年
- 第10作目:007/私を愛したスパイ 1977年
- 第11作目:007/ムーンレイカー 1979年
- 第12作目:007/ユア・アイズ・オンリー 1981年
- 第13作目:007/オクトパシー 1983年
- 第15作目:007/美しき獲物たち 1985年
4代目ジェームズ・ボンド:ティモシー・ダルトン
ティモシー・ダルトンは、第16作目「007/リビング・デイライツ(1987年)」と第17作目「007/消されたライセンス(1989年)」の2作品にのみ出演しています。
第15作目の「007/リビング・デイライツ」は、007シリーズ25周年の映画でもありました。
ロジャー・ムーアの演じたジェームズ・ボンドは、色男でコメディ要素が含まれていましたが、ティモシー・ダルトンが演じたジェームズ・ボンドは、シリアスでクールなジェームズ・ボンドになっています。
なぜなら、米ソが地上発射型ミサイルを廃棄する核条約を結ぶなど、米ソはより開かれた関係を築くなど、西側陣営と東側陣営が激しく動くという世界情勢の要素が作品に反映されていたため、ジェームズ・ボンドもシリアスでクールなボンド像にシフトする必要があったからです。
緊迫したストーリーに合わせてティモシー・ダルトンが演じるジェームズ・ボンドもシリアスでクールな要素が求められ、より現代のスパイアクション映画に近い作品となっています。
- 第16作目:007/リビング・デイライツ 1987年
- 第17作目:007/消されたライセンス 1989年
5代目ジェームズ・ボンド:ピアース・ブロスナン
ピアース・ブロスナンは、平成に入ってからのジェームズ・ボンドとして知られており、第18作目「007/ゴールデンアイ(1995年)」に出演したことをきっかけに国際的に有名俳優になりました。
さらに、ピアース・ブロスナンは、第19作目「007/トゥモロー・ネバー・ダイ(1997年)」の出演で、優秀なサイエンスフィクション・ファンタジー・ホラー作品に送られる賞のサターン賞主演男優賞を受賞しました。
世界的俳優となり、サターン賞主演男優賞も受賞したピアース・ブロスナンは、アメリカのテレビドラマ「探偵レミントン・スティール」の主役・レミントン・スティール役としても有名です。
- 第18作目:007/ゴールデンアイ 1995年
- 第19作目:007/トゥモロー・ネバー・ダイ 1997年
- 第20作目:007/ワールド・イズ・ノット・イナフ 1999年
- 第21作目:007/ダイ・アナザー・デイ 2002年
6代目ジェームズ・ボンド:ダニエル・クレイグ
ダニエル・クレイグは、第22作目「007/カジノ・ロワイヤル(2006年)」から26作目「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021年)」まで、現在5作品でジェームズ・ボンドを演じています。
ダニエル・クレイグは、1992年公開の映画「パワー・オブ・ワン」で俳優として映画デビュー。
2001年公開の映画「トゥームレイダー」の出演を機に本格的にアメリカ映画に出演するようになり、2004年公開の映画「Jの悲劇」では、でロンドン映画批評家協会賞英国男優賞を受賞している。
ジェームズ・ボンド役を演じることで、俳優としてキャリアアップしていくという流れが常である中、ダニエル・クレイグは、6代目ジェームズ・ボンドに抜擢される前から、十分すぎる俳優としてのキャリアや実力、受賞実績があった。
007シリーズ初の「金髪のジェームズ・ボンド」として出演することになったダニエル・クレイグは、良くも悪くも注目されました。
ダニエル・クレイグは、それまでのジェームズ・ボンドのイメージと大きく異なっていたため、007配役発表直後にイギリスでアンチサイトが作成されるなど、映画評論家やファンから心無いバッシングを受けました。
大きなバッシングを乗り越え、第22作目の「007/カジノ・ロワイヤル(2006年)」では、ダニエル・クレイグの演技力が高く評価され、シリーズ最高記録の興行収入を樹立しました。
後に第24作目の「007 スカイフォール(2012年)」が同記録を更新することになります。6代目ジェームズ・ボンドに抜擢される前からのダニエル・クレイグの俳優としての実力や実績がバッシングという逆境を跳ねのけたのでしょう。
ダニエル・クレイグは、映画「007」以外でもボンド役を演じることがあり、2012年に行われたロンドンオリンピック開会式では、エリザベス2世をエスコートするボンド役として出演した。
新しいジェームズ・ボンド像を確立したダニエル・クレイグですが、2021年に公開された第26作目「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」の出演をもってボンド役を引退を宣言している。
ダニエル・クレイグのボンド役引退が影響したかどうかは定かではありませんが、「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ」公開直前の2021年9月、イギリス海軍はクレイグを劇中のジェームズ・ボンドの階級と同格の名誉中佐に任命された。
さらに、ジェームズ・ボンドが1953年に叙勲されたという設定の聖マイケル・聖ジョージ勲章をダニエル・クレイグにも授与することが2021年12月31日に発表された。
勲章授与の理由としては、映画・演劇への顕著な貢献が認められたからです。授与はエリザベス女王(エリザベス2世)が行う予定でした。
しかし、2022年9月8日にエリザベス女王(エリザベス2世)が崩御したため、10月18日にウィンザー城で執り行われた式典ではアン王女がダニエル・クレイグに勲章を授与した。
第26作目「007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021年)」の出演をもってボンド役を引退したダニエル・クレイグの後任、7代目ジェームズ・ボンドは誰になるのか…7代目ジェームズ・ボンドに注目が集まっています。
- 第22作目:007/カジノ・ロワイヤル 2006年
- 第23作目:007/慰めの報酬 2008年
- 第24作目:007 スカイフォール 2012年
- 第25作目:007 スペクター 2015年
- 第26作目:007/ノー・タイム・トゥ・ダイ 2021年
映画「007」シリーズを公開順に見る
映画「007」シリーズは、1作品完結なので、時系列などは特になく公開順に「007」シリーズを見ていくのがおすすめです。
20代や30代など若い世代からすれば、初期の「007」作品は映像技術や撮影技術、アクションなどが近年の映画「007」作品と比べると物足りないと感じることもあるでしょう。
そのため、若い世代は5代目ジェームズ・ボンド「ピアース・ブロスナン」以降の007作品から見て行くことをおすすめします。
作品シリーズ | 映画「007」作品タイトル | ジェームズ・ボンドを演じた俳優 | 日本公開日 |
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第1作目 | 007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ) | ショーン・コネリー | 1963年6月1日 |
第2作目 | 007/危機一発(007/ロシアより愛をこめて) | ショーン・コネリー | 1964年4月25日 |
第3作目 | 007/ゴールドフィンガー | ショーン・コネリー | 1965年4月1日 |
第4作目 | 007/サンダーボール作戦 | ショーン・コネリー | 1965年12月11日 |
第5作目 | 007は二度死ぬ | ショーン・コネリー | 1967年6月17日 |
第6作目 | 女王陛下の007 | ジョージ・レーゼンビー | 1969年12月13日 |
第7作目 | 007/ダイヤモンドは永遠に | ショーン・コネリー | 1971年12月25日 |
第8作目 | 007/死ぬのは奴らだ | ロジャー・ムーア | 1973年7月14日 |
第9作目 | 007/黄金銃を持つ男 | ロジャー・ムーア | 1974年12月14日 |
第10作目 | 007/私を愛したスパイ | ロジャー・ムーア | 1977年12月10日 |
第11作目 | 007/ムーンレイカー | ロジャー・ムーア | 1979年12月8日 |
第12作目 | 007/ユア・アイズ・オンリー | ロジャー・ムーア | 1981年7月4日 |
第13作目 | 007/オクトパシー | ロジャー・ムーア | 1983年7月2日 |
第14作目 | ネバーセイ・ネバーアゲイン ※タリアフィルム製作(イーオン以外の作品) | ショーン・コネリー | 1983年10月7日 |
第15作目 | 007/美しき獲物たち | ロジャー・ムーア | 1985年7月6日 |
第16作目 | 007/リビング・デイライツ | ティモシー・ダルトン | 1987年12月19日 |
第17作目 | 007/消されたライセンス | ティモシー・ダルトン | 1989年9月9日 |
第18作目 | 007/ゴールデンアイ | ピアース・ブロスナン | 1995年12月16日 |
第19作目 | 007/トゥモロー・ネバー・ダイ | ピアース・ブロスナン | 1998年3月14日 |
第20作目 | 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ | ピアース・ブロスナン | 2000年2月5日 |
第21作目 | 007/ダイ・アナザー・デイ | ピアース・ブロスナン | 2003年3月8日 |
第22作目 | 007/カジノ・ロワイヤル | ダニエル・クレイグ | 2006年12月1日 |
第23作目 | 007/慰めの報酬 | ダニエル・クレイグ | 2009年1月24日 |
第24作目 | 007/スカイフォール | ダニエル・クレイグ | 2012年12月1日 |
第25作目 | 007/スペクター | ダニエル・クレイグ | 2015年12月4日 |
第26作目 | 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ | ダニエル・クレイグ | 2021年10月1日 |
007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ)1962年
公開日 | 1963年6月1日 |
監督 | テレンス・ヤング |
脚本 | リチャード・メイボーム バークレイ・マーサー ジョアンナ・ハーウッド テレンス・ヤング |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
英国秘密情報部支局長がジャマイカで何者かに射殺された。彼はロケットの弾道を狂わせる電波発信地を突き止めようとしていた。
捜査のため現地へ派遣されたボンドは、殺された諜報員が科学者ノオ博士について調べていた事実を突き止め、ノオ博士が所有する島へ向かう。諜報部員の死が、やがて驚くべき陰謀を明らかにする。
自分の意志で殺人を犯すことを認められた「00」ナンバーを持つ英国情報部員、ジェームズ・ボンドの活躍を描いた記念すべき「007」シリーズ第1作。
日本公開でのタイトルは「007は殺しの番号」または「007/ドクター・ノオ」と表記される。
原題は「Dr. No」アメリカの宇宙開発の妨害を図る謎の犯罪組織スペクターとドクター・ノオの陰謀をめぐるストーリー。
ウルスラ・アンドレス約を演じる「ハニー・ライダー」がヒロインで、いなくなった父を探す海洋研究者としてジェームズ・ボンドに協力しています。
ウルスラ・アンドレス約を演じる「ハニー・ライダー」は、初代ボンドガールと言われている。
アポロ計画は1961年から1972年にかけて行われており、1962年公開の本作品はその有人月面着陸を目指すアポロ計画を作品に取り入れた形となります。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
秘密情報部(MI6)の工作員で、凄腕のスパイエージェント。アメリカの宇宙開発の妨害を図る謎の犯罪組織スペクターとドクター・ノオの陰謀を阻止し、世界や西側諸国を救った。
初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーは、007シリーズの代表的な存在です。007シリーズの人気や評価を確固たるものとし、ジェームズ・ボンドのイメージの元となった人物です。
ハニー・ライダー(ウルスラ・アンドレス)
本作のヒロインで、初代ボンドガールと言われている。海洋研究者の美女として登場し、彼女の父親を探すという目的が一致してジェームズ・ボンドを助けます。
ドクター・ノオ(ジョセフ・ワイズマン)
金属製の義手を持つ科学者で、月面ロケット発射を阻止する陰謀の黒幕。ジェームズ・ボンドをスペクターの仲間に引き込もうとする見る目はある悪役。
M(バーナード・リー)
MI6(イギリス情報局秘密情報部)の部長で、ジェームズ・ボンドの上司にあたる人物です。1979年の「ムーンレイカー」までは、バーナード・リーが演じるMが登場します。
Q(ピーター・バートン)
MI6(イギリス情報局秘密情報部)に属する人物で、ジェームズ・ボンドに特別な装備やボンドカーを提供する役目を担っています。全作品のうち22作品に登場し、ジェームズ・ボンドの活躍を支えています。
マネーペニー(ロイス・マクスウェル)
ミス・マネーペニーは、Mの秘書でジェームズ・ボンドに片思いしている大尉の階級を持つ女性です。本作から1985年の「美しき獲物たち」までのマネーペニーをロイス・マクスウェルが演じています。ほぼすべての作品に登場して「007」に華を持たせている役で、ボンドに好意がある女性ですが、ボンドガールとして語られることはほぼありません。
フェリックス・ライター(ジャック・ロード)
本作ではCIA局員としてジェームズ・ボンドの捜査に協力する存在で、以降の作品で度々登場するボンドの重要な仲間です。
表立ってボンドに協力できないときでも、ボンドに情報提供をする役を担います。ライターを演じる役者は何度も変わっていますが、ジェームズ・ボンドをサポートするポジションであることは変わりありません。
007/危機一発(007/ロシアより愛をこめて)1963年
公開日 | 1964年4月25日 |
監督 | テレンス・ヤング |
脚本 | リチャード・メイボーム ジョアンナ・ハーウッド |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
英国情報部長Mのもとに、トルコ支局長のケリムから電報が届く。イスタンブールのソ連情報部に勤めるタチアナ・ロマノワという女が、ソ連の暗号解読機「レクター」を引き渡すことを条件にイギリスに亡命を望んでいるという。
しかも、彼女自身の希望で、ジェームズ・ボンドが派遣されることになったが、その背後には世界的な犯罪組織「スペクター」の恐るべき陰謀があった。
ボンドはこれが罠だと知りつつも、タチアナと接触するためイスタンブールへと向かう。
ジェームズ・ボンドが活躍するスパイアクションの金字塔「007」シリーズの第2作目。国際的犯罪組織スペクターが仕組んだ、英ソ間を巻き込む陰謀との闘いを描く。
「007/危機一発」とも呼ばれるタイトルで、「007」シリーズの方向性を決めることにもなった作品でもあります。
ボンドガール「タチアナ・ロマノヴァ」はダニエラ・ビアンキが演じ、色気・知性を兼ね備えた女性として後のボンドガールに大きく影響しています。
犯罪組織スペクターが「007」のジェームズ・ボンドに復讐を企て、ソビエトの美人スパイ「タチアナ・ロマノヴァ」と暗号解読機でジェームズ・ボンドを釣ろうとする。
トルコのイスタンブールで屈強な殺し屋との派手な戦闘アクション、ヘリコプターやボートでの逃走劇が描かれています。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
秘密情報部(MI6)の工作員で、凄腕のスパイエージェント。犯罪組織スペクターの恐るべき陰謀を突き止め任務を成功させて世界や西側諸国を救った。
初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーは、ジェームズ・ボンドのイメージを確立した俳優です。
タチアナ・ロマノヴァ(ダニエラ・ビアンキ)
ボンドガールの始祖ともいわれる登場の仕方をしており、セクシーで知性もあり、後にボンドに協力する敵女スパイというポジションを持つ人物です。
Q(デスモンド・リュウェリン)
本作から1999年の「ワールド・イズ・ノット・イナフ」までの「Q」役をデスモンド・リュウェリンが演じています。
ジェームズ・ボンドの武器・装備調達役で、ボンドの仕事前の準備の時間、武器や装備の使い方を解説する時間があり、スパイ映画の中でもワクワクする瞬間のひとつです。
レッド・グラント(ロバート・ショウ)
犯罪組織の送り込んだ暗殺者。オリエント急行車内でボンドに負けるなど、原作に近い活躍を見せた。ボンドが屈強な悪役と戦う展開が用意されるようになった始祖とも言える存在です。
ローザ・クレブ(ロッテ・レーニャ)
犯罪組織スペクターのNo.3であり、タチアナ・ロマノヴァを騙して、ジェームズ・ボンドを罠に嵌めようとした張本人。
007/ゴールドフィンガー(1964年)
公開日 | 1965年4月1日 |
監督 | ガイ・ハミルトン |
脚本 | リチャード・メイボーム ポール・デーン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
英国の金が密輸ルートで大量に国外に流出しているという情報を得て、ジェームズ・ボンドは、その犯人と目される億万長者のゴールドフィンガーとの対決を命令された。
ゴールドフィンガーは、アメリカにある金に放射能爆弾を射ちこみ、使用不可能にして自分の金を十倍の値で売りこもうという計画を実行に移しているのだ。
ゴールドフィンガーのやるインチキな賭博を見破ったボンドは彼に接近するが、用心棒に打ちのめされる…。
拳銃の音で始まるオープニングのスタイル、テーマ曲、敵の美人スパイが寝返ってボンドとベッドを共にする、ハイテク装備やボンドカーが登場するなど、以降の「007」シリーズの定番となる要素が確立したのが本作です。
ボンドガールとして姉の「ジル・マスターソン(シャーリー・イートン)」と妹の「ティリー・マスターソン(タニア・マレット)」が登場し、富豪であり金のためなら大量破壊兵器にも手を出す「オーリック・ゴールドフィンガー」を追い詰めていくストーリーです。
作中では女性パイロットとしてプッシー・ガロア(オナー・ブラックマン)も登場し、男性優位の時代に反して女性が活躍するシーンが多く描かれています。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
秘密情報部(MI6)の工作員で、凄腕のスパイエージェント。英国の金が密輸ルートで大量に国外に流出しているという情報を得て、ジェームズ・ボンドは、その犯人と目される億万長者のゴールドフィンガーと対決し、彼の陰謀を阻止する。
初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーは、ジェームズ・ボンドのイメージを確立した俳優です。
ゴールドフィンガー(ゲルト・フレーベ)
富豪で、かつ、西側諸国の経済破壊を企む黒幕。味方も敵も騙してより大きな目標を達成しようとする厄介な強敵。
プッシー・ガロア(オナー・ブラックマン)
女性パイロットで、当初はボンドの敵だが、後半ボンドの仲間となって協力する女性。007シリーズの中でも最もセクシーな女性と言われています。
007/サンダーボール作戦(1965年)
公開日 | 1965年12月11日 |
監督 | テレンス・ヤング |
脚本 | リチャード・メイボーム ジョン・ホプキンス ジャック・ウィッテンガム |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ケヴィン・マクローリー |
核爆弾を搭載したNATOの飛行機が、悪の国際組織スペクターによって奪われた…事件を操っていたスペクターは、米英首脳に対して1億ポンドもの身の代金を支払うことを要求する。
1週間以内に支払わなければ、アメリカに核爆弾を落とすと脅迫する。イギリス諜報部の長官Mから核爆弾の奪還を命じられたジェームズ・ボンド。
わずかな手掛かりから西インド諸島バハマの首都ナッソーへと向かい、悪の国際組織スペクター幹部ラルゴの愛人ドミノに接近する。
犯罪組織スペクターの策略で奪われてしまったNATO空軍の核弾頭を回収するために、ジェームズ・ボンドが活躍するストーリー。
ボンドガールには、悪の国際組織スペクター幹部ラルゴの愛人ドミノ役のクローディーヌ・オージェです。
この作品は、ジェームズ・ボンド1人で戦うだけではなく、多くの仲間を率いて多彩な水中アクションにも挑戦している作品です。
原作の共同執筆者と製作サイドとの間で映画化権やスペクターとブロフェルドの権利について訴訟があったいわくつきの作品である。
第25作目「007/スペクター(2015年)」で、再びスペクターとブロフェルドが登場したため、スペクターとブロフェルドの権利についてのわだかまりが解かれたと考えられていますが、真相は不明です。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
秘密情報部(MI6)の工作員で、凄腕のスパイエージェント。悪の国際組織スペクターの陰謀を暴き、米英首相への脅迫を阻止した。
初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーは、ジェームズ・ボンドのイメージを確立した俳優です。
ドミノ(クローディーヌ・オージェ)
奪われた核弾頭搭載の爆撃機に乗っていた人物の妹であり、かつドミノの愛人が犯罪組織スペクターの幹部という重要人物であり、本作のボンドガール。
エミリオ・ラルゴ(アドルフォ・チェリ)
犯罪組織スペクターのNo.2で、核弾頭を奪う計画に深く関わった人物でドミノの愛人。
フィオナ・ヴォルペ(ルチアナ・パルッツィ)
犯罪組織スペクターのNo.12で、核弾頭強奪作戦にも関わりがあり、ジェームズ・ボンド暗殺のためにボンドとベッドを共にした敵の女スパイ。
007は二度死ぬ(1967年)
公開日 | 1967年6月17日 |
監督 | ルイス・ギルバート |
脚本 | ロアルド・ダール |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
アメリカとソ連の宇宙カプセルが、次々と行方不明になるという事件が発生した。この事件で米ソが互いに相手の仕業だと疑い緊張が高まる。
そんな中、イギリス諜報部は日本から妨害ロケットが発射されていることを突き止め、ジェームズ・ボンドを日本に派遣する。
ジェームズ・ボンドは、日本の諜報機関に所属するタイガー田中と手を組んで捜査を進めていくが、事件の裏にはまたもやスペクターの陰謀が隠されていた。
日本の情報部局長、タナカの助けを得て、ボンドはスペクターの秘密基地に潜入するが…。
本作は日本が舞台となっている作品で、アメリカとソ連の宇宙カプセルを秘密裏に捕捉している犯罪組織スペクターに対峙していくストーリー。
ボンドガールとして若林映子演じるアキ、浜美枝演じるキャッシー鈴木、ドイツ人唯一のボンドガールとしてカリン・ドール演じる「ヘルガ・ブラント」が登場します。
本作でショーン・コネリーは一度ジェームズ・ボンド役を引退しますが、第6作目の「女王陛下の007(1969年)」の不振により、第7作目の「007/ダイヤモンドは永遠に(1971年)」で復帰します。
しかし、第7作目の「007/ダイヤモンドは永遠に(1971年)」の出演を最後に、ショーン・コネリーは本当に引退しました。
劇中でジェームズ・ボンドは香港で一度死んだふりをしており、それが映画のタイトル「007は二度死ぬ(原題:You Only Live Twice)」に影響しているという見解もありますが、ショーン・コネリーが本作で007を引退したことが映画タイトルに影響しているという見解もあります。
後付けの考察ではありますが、ショーン・コネリーが「007は二度死ぬ」で007を引退したが「007/ダイヤモンドは永遠に」で復帰し、この作品が本当の007引退となったため「007を二度引退=007は二度死ぬ」とこじつけた見解もあります。
そのため、本作のタイトルはストーリーとは別に、多くの憶測と考察を呼び、さまざまな意味を持つタイトルになっています。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
秘密情報部(MI6)の工作員で、凄腕のスパイエージェント。アメリカとソ連の宇宙カプセルが、次々と行方不明になるという事件を裏で操っていた悪の国際組織スペクターの陰謀を暴き、日本の諜報機関と協力して陰謀を阻止する。
初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーは、ジェームズ・ボンドのイメージを確立した俳優です。
キャッシー鈴木(浜美枝)
日本人初のボンドガール。エンディングでは、ジェームズ・ボンドと共にゴムボートで漂流し、救助される女性でタイガー田中の部下。
タイガー田中(丹波哲郎)
ジェームズ・ボンドに戦闘訓練を行い、ボンドの避難を助けた人物。ブロフェルドの攻撃からボンドを何度も救っている。日本の公安のトップで、若林映子が演じるアキの手引でボンドと出会います。
ブロフェルド(ドナルド・プレザンス)
犯罪組織スペクターの首領で、殺し屋ハンスらをボンドに差し向けてボンドを始末しようと画策し、宇宙船捕獲用の宇宙船による陰謀を果たそうとします。
女王陛下の007(1969年)
公開日 | 1967年6月17日 |
監督 | ピーター・ハント |
脚本 | リチャード・メイボーム サイモン・レイブン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
イギリス秘密情報部所属のMは、007号ことジェームズ・ボンドに対して、スペクターの首領・ブロフェルドの捜索と、動静を探るよう命じる。
常に危険な仕事を求める彼は、この命令をあまり喜ばなかった。そんななか、ボンドはトレーシーに出会う。
俳優ではなかったジョージ・レーゼンビーがジェームズ・ボンドを担当した原作に忠実なタイトルで、ボンドガールとして登場する犯罪組織ユニオン・コルスのボスの一人娘で、なんでもこなす男勝りで大胆なテレサ(ダイアナ・リグ)が登場し、ジェームズ・ボンドを助けます。
犯罪組織スペクターのリーダー・ブロフェルドの殺人ウイルスを撒き散らす計画を潰すべく、ジェームズ・ボンドが犯罪組織の連中と手を組む展開が描かれます。
犯罪組織のボス・ドラコと不安定な生活を送るテレサ、テレサを案じた父ドラコがジェームズ・ボンドとテレサの結婚を提案し、家族愛やラブロマンスな展開もあるなど、これまでのジェームズ・ボンドとは少し展開が異なるものの、スパイ映画として評価されているタイトルです。
ジェームズ・ボンド(ジョージ・レーゼンビー)
2代目のジェームズ・ボンドであり、ジョージ・レーゼンビーが本作だけボンドを演じています。当時は俳優ではありませんでしたが、売れっ子モデルで知名度も高かった人物です。
テレサ(ダイアナ・リグ)
犯罪組織ユニオン・コルスのボス「ドラコ」の一人娘で、ジェームズ・ボンドと結婚した女性。車も運転でき、ギャンブルにも長けた人物で、ボンドも本気で惚れ込んだ女性。
ドラコ(ガブリエル・フェルゼッティ)
犯罪組織のボスながら、一人娘の幸せを願う父親で、ジェームズ・ボンドの戦いに協力して、ともにスペクターのボス・ブロフェルドに捕まったテレサを救い出しています。
エルンスト・スタウロ・ブロフェルド(テリー・サヴァラス)
犯罪組織スペクターの首領で、本作では殺人ウイルスを世界中に撒き散らそうとしているが失敗する。ボンドとテレサのハネムーンを急襲し、テレサを死に至らしめています。
イルマ・ブント(イルゼ・ステパット)
ブロフェルドの部下で、しつこくジェームズ・ボンドを追いかける追跡者。ブロフェルドとともにハネムーン中のボンドを襲い、テレサを殺害しています。
007/ダイヤモンドは永遠に(1971年)
公開日 | 1971年12月25日 |
監督 | ガイ・ハミルトン |
脚本 | トム・マンキウィッツ リチャード・メイボーム |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
アフリカから密輸された行方知れずのダイヤを探すため、運び屋に変装してアメリカ密輸シンジケートに潜入したボンド。
やがて彼はティファニーという女からダイヤの運搬を依頼されるが、密輸組織の黒幕は、数々の事件で対決した宿敵・ブロフェルドだった。
ショーン・コネリーが最後にジェームズ・ボンドを演じたタイトルで、犯罪組織スペクターとの対峙ではなく、密輸されるダイヤモンドの陰謀を調査するストーリーです。
シリアスな要素もありますが、クスッと笑えるコメディ要素も含まれるようになった最初のタイトルです。
話が進むにつれて、月面車や変声器「ボイス・ボックス」、衛星兵器などハイテクを敵も使用するようになっており、国家規模の危機が訪れることにもなります。
ボンドガールはティファニー・ケイス(ジル・セント・ジョン)で、ストーリー全編において重要な役を担いました。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
ショーン・コネリーがイオンプロダクション作品で演じた最後のジェームズ・ボンド。ショーン・コネリーはその後「ネバーセイ・ネバーアゲイン」でもう一度ジェームズ・ボンドを演じますが、007シリーズとしてはこれが最後です。
ティファニー・ケイス(ジル・セント・ジョン)
本作品の敵役としてダイヤモンド窃盗に関わりながらも、最終的にジェームズ・ボンドに協力するボンドガール。ボンドのサポートしているのか、妨害をしているのか、おっちょこちょいなだけなのか怪しい存在。
ホワイト(ジミー・ディーン)
本作品に登場するダイヤモンド窃盗の黒幕として扱われる人物。なかなか姿を見せない厄介な存在。最終的にはボンドたちに協力しますが、敵なのか、味方なのか中盤まではっきりしない人物。
エルンスト・スタウロ・ブロフェルド(チャールズ・グレイ)
本作の諸悪の根源で、犯罪組織スペクターの首領。他人になりすましたり、替え玉を何人も用意して死を偽装したり、本当の目的を隠しながら人工衛星を奪うなどかなりできる悪役。
007/死ぬのは奴らだ(1973年)
公開日 | 1973年7月14日 |
監督 | ガイ・ハミルトン |
脚本 | トム・マンキウィッツ |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
諜報員の死の知らせとMからの指令を受けたボンドは、調査のためニューヨークへ飛ぶ。黒人活動家で首相も務めるDr.カナンガに目をつけるが、彼の組織に襲われレストランに連行される。
そこで美女がタロット占いをすると、カードはボンドの死を予言し…。
ジェームズ・ボンドをロジャー・ムーアが担当した最初のタイトルで、シリーズにして8作品目、ロジャー・ムーアが担当中の「007」はジョークやコメディ要素が所々に含まれ、シリアスな場面や派手なアクションだけでなく、エンタメとしてさまざまな要素が織り込まれています。
麻薬でひと稼ぎしようとするサン・モニーク首相を追うために、謎のタロット占い師・ソリテア(ジェーン・シーモア)を味方にし、陰謀を阻止します。
Mの捜査協力、Qのハイテク装備が大活躍する展開で、ジェームズ・ボンドだけでなく登場する装備にも注目です。
ジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)
本作から1985年の「007/美しき獲物たち」までのジェームズ・ボンド役を演じたのがロジャー・ムーアです。3代目ジェームズ・ボンドで、最も長くジェームズ・ボンド役を担当しました。
ソリテア(ジェーン・シーモア)
タロット占いの凄腕実力者で、Dr.カナンガの愛人ながら、最終的にジェームズ・ボンドに協力する女性。ジェームズ・ボンドに処女を捧げて占いの能力を失います。
Dr.カナンガ(ヤフェット・コットー)
本作の悪役で黒幕。サン・モニークの大統領、麻薬組織のボスで何度もジェームズ・ボンドを殺そうとする危険人物。圧縮ガス弾を飲まされ、内側から爆死します。
ペッパー保安官(クリフトン・ジェームズ)
ジェームズ・ボンドの逃走劇に巻き込まれた保安官で、勘違いでジェームズ・ボンドを逮捕しそうになる。次回作の「007/黄金銃を持つ男(1974年)」でも登場しています。
007/黄金銃を持つ男(1974年)
公開日 | 1974年12月14日 |
監督 | ガイ・ハミルトン |
脚本 | リチャード・メイボーム トム・マンキウィッツ |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ハリー・サルツマン アルバート・R・ブロッコリ |
黄金の銃を持つ謎の殺し屋・スカラマンガから007へ挑戦状が届いた。ボンドは直ちに彼を追うべく香港へ飛んだ。
そこで、スカラマンガが太陽エネルギーを利用した特殊装置で大儲けをしようとしていることを知る。スカラマンガの愛人・アンドレアに接触し…。
謎の多い殺し屋フランシスコ・スカラマンガと一騎討ちをするジェームズ・ボンドが描かれ、これまでの国家間の陰謀や争いではなく、殺し屋を殺してほしい人物からの策略に踊らされたボンドが印象的です。
自らの計画を成功させるために殺し屋としてのプライドもありジェームズ・ボンドと一騎討ちに持ち込む様子が描かれています。
ボンドガールはブリット・エクランドが演じる「メアリー・グッドナイト」で太陽エネルギー変換装置絡みの捜査で協力をするもおっちょこちょいやドジが多発するキャラで、作中でもいくつかのトラブルを起こしかけています。
アンドレア・アンダース(モード・アダムス)
スカラマンガの愛人で、危険なスカラマンガとの関係をやめたいがためにジェームズ・ボンドを差し出したなかなか肝の座った女性。結局はスカラマンガに殺害されてしまいます。
メアリー・グッドナイト(ブリット・エクランド)
ジェームズ・ボンドの部下で、「ソレックス・アジテーター」を預かるもミスをして捕まったり、発電機が大爆発する危機に陥ったり、おっちょこちょいで、この仕事に向いていないボンドガール。
フランシスコ・スカラマンガ(クリストファー・リー)
謎の殺し屋で、太陽光エネルギー変換装置「ソレックス・アジテーター」の持ち主。ジェームズ・ボンドと決闘をするも決着がつかず、最後に施設の爆発に巻き込まれて死亡。
ペッパー保安官(クリフトン・ジェームズ)
本作でも登場する保安官で、休暇中だったのに偶然ボンドたちに出会い、一時的に捜査に協力することになります。
007/私を愛したスパイ(1977年)
公開日 | 1977年12月10日 |
監督 | ルイス・ギルバート |
脚本 | クリストファー・ウッド リチャード・メイボーム |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ |
地中海でイギリスの原潜が姿を消し、ボンドは調査をするよう指令を受けた。その頃、ソ連の原潜も行方がわからなくなり、女スパイのアニヤが探索に動きだす。
ボンドは、原潜航跡追跡システムが示されたマイクロフィルムを追ってエジプトに飛ぶ。
「007」シリーズ15周年にして、10作目のタイトルで、イギリスとソ連の原子力潜水艦が消失した事件を、ジェームズ・ボンドと本作のボンドガール「アニヤ・アマソワ(バーバラ・バック)」が協力して解決するストーリー。
富豪ストロンバーグ(クルト・ユルゲンス)が持つ船に潜水艦が捕まっている様子などかなり大規模でロマンあふれる描写や演出があります。
制作陣のいざこざがあった作品で、原作には関係ない完全オリジナルストーリーとされています。興行収入もシリーズ最高を記録しました。
1977年にはスター・ウォーズ、未知との遭遇、サタデー・ナイト・フィーバーなどの映画も公開されており、本作もそれらに負けない興行成績を残しました。
アニヤ・アマソワ(バーバラ・バック)
トリプルXとも呼ばれるKGBのスパイで、ジェームズ・ボンドと任務に挑むボンドガールです。恨み合ったり、協力し合ったりする関係。
ストロンバーグ(クルト・ユルゲンス)
本作の敵の一人で、潜水艦追跡装置に関わる人物。海中基地「アトランティス」に海洋研究所を持っており、原子力潜水艦を隠すほどの規模。核ミサイル発射を企む危険人物。
ジョーズ(リチャード・キール)
ストロンバーグの仲間で、ジェームズ・ボンドの敵。強靭な歯を持っており、パワーもある厄介な敵。本物のサメと対等に噛み合うほどに強力。
007/ムーンレイカー(1979年)
公開日 | 1979年12月8日 |
監督 | ルイス・ギルバート |
脚本 | クリストファー・ウッド |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ |
アメリカからイギリスへ空輸中だったスペースシャトル「ムーンレイカー」が何者かにハイジャックされた。
事件の捜査を委任されたジェームズ・ボンドは、開発者である謎の科学者・ドラックスと接触。彼は全人類の抹殺という、壮大な陰謀を目論んでいた。
スターウォーズの大流行とスペースシャトルの登場という社会情勢を取り入れた作品で、宇宙ステーション、スペースシャトルなどが登場し、邪悪な思想で人類を抹殺しラグナロクを起こそうとする敵をジェームズ・ボンドがやっつけるストーリー。
ボンドガールは、ホリー・グッドヘッド(ロイス・チャイルズ)で、複数の魅力的な女性も登場します。
パラシュートなしのスカイダイビングの映像は実写で撮影されており、命がけの危険な撮影もあってか、その映像は高く評価されています。
ホリー・グッドヘッド(ロイス・チャイルズ)
CIA捜査官でボンドとともにドラックスの陰謀を止めるのに協力することになるボンドガール。女性科学者でもあり、スペースシャトル「ムーンレイカー」の無重力空間の中でボンドの腕に抱かれる女性です。
ドラックス(ミシェル・ロンズデール)
宇宙ステーションで優れた男女だけの子孫を残そうとする計画を実行する本作の悪役。宇宙服やレーザーガンなどを使用してボンドと対決します。
ジョーズ(リチャード・キール)
前作にも登場した鋼鉄の歯を持つ殺し屋が、本作でも登場。ジェームズ・ボンドがアマゾンの奥地に向かう途中に襲いかかるも、撃退されます。
滝から落ちても死なない厄介な殺し屋。最終的に愛する人のためにボンドに手を貸した男。
007/ユア・アイズ・オンリー(1981年)
公開日 | 1981年7月4日 |
監督 | ジョン・グレン |
脚本 | リチャード・メイボーム マイケル・G・ウィルソン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
ミサイル誘導装置「ATAC」を積んだイギリスの情報収集船が沈没した。引き揚げ作業を請け負った海洋考古学者・ハブロック夫妻が何者かに殺され、娘のメリナは復讐を決意する。
一方、事件解決を命じられたジェームズ・ボンドも調査に動きだすのだが…。
イギリスのスパイ船に搭載されていたATACをジェームズ・ボンドと協力者たちがともに回収するストーリーで、銃撃戦、水中での撮影、激しいカーチェイスなどのアクション要素が多く取り入れられています。
ボンドガールは博士の娘「メリナ・ハブロック」をキャロル・ブーケが演じました。Mを演じていたバーナード・リーが1981年1月に死去しており、本作には登場しません。
過去作を見ていないと分からない要素も多くなってきており、ジェームズ・ボンドの元妻の墓標やその他の登場人物を思わせるような演出も含まれていました。
メリナ(キャロル・ブーケ)
ハブロック博士の娘で、親の仇としてゴンザレスを殺害。シトロエン・2CVを所有するボンドガールで、作中では復讐の鬼となって、ボンドの捜査に協力します。
エミール・L・ロック(マイケル・ゴタード)
ハブロック博士を殺害したゴンザレスの雇い主で殺し屋、本作の黒幕と考えられた人物。ギリシャの海運王ミロス・コロンボの右腕。
ミロス・コロンボ(ハイアム・トポル)
ボンドの敵でありながら、最終的には黒幕のクリスタトスと敵対し、ボンドに協力する人物。
アリスト・クリスタトス(ジュリアン・グローヴァー)
本作の本当の黒幕で、ロックの雇い主でもあり、コロンボの雇い主でもある人物。コロンボによって殺害された富豪。
007/オクトパシー(1983年)
公開日 | 1983年7月2日 |
監督 | ジョン・グレン |
脚本 | ジョージ・マクドナルド・フレイザー |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ、マイケル・G・ウィルソン |
ベルリンで敵に追われて逃亡する英国情報部のスパイ・009。彼は英国大使館にたどり着くが死亡してしまう。
その手にはロシアの秘宝、ファベルジュ・エッグの偽物が握られていた。後日、その本物が競売にかけられることになり、ボンドは調査を開始する。
アクションもコメディ要素も多いタイトルで、ボンドガールは「オクトパシー」をモード・アダムスが演じました。
本タイトルでも敵だった女性がボンド側に寝返って、より危険な強敵を倒す展開となっておりこれまでの「007」らしさを取り戻している作品です。
作品の舞台は中南米、アフガニスタン、ロシア、インド、西ドイツと幅広く世界を股にかけて活躍するボンドの様子が描かれてます。KGBや東西ドイツといった時代を反映したキーワードが見られるのも本作の特徴です。
オクトパシー(モード・アダムス)
本作のボンドガールで、サーカス団をまとめるビジネスマンでもあり、宝石泥棒グループのリーダーでもある人物。ジェームズ・ボンドの傷が癒えるまで共に休暇を過ごす。
カマル・カーン(ルイ・ジュールダン)
本作の悪役で、ソ連のオルロフ将軍と組んで、ヨーロッパへ時限式核爆弾による攻撃を仕掛ける陰謀を実行するが、オクトパシー一味やボンドたちに阻止される。
M(ロバート・ブラウン)
本作から1989年の「消されたライセンス」までの「M」をロバート・ブラウンが演じています。MI6(イギリス情報局秘密情報部)の部長で、ジェームズ・ボンドの上司にあたり、情報部で最も偉い人です。
ゴゴール将軍(ウォルター・ゴテル)
ソ連のKGB所属の将軍で、強硬派のオルロフ将軍とは敵対関係にあり、英ソ協調の架け橋になりうる人物。
ネバ―セイ・ネバーアゲイン(1983年)
公開日 | 1983年10月7日 |
監督 | アーヴィン・カーシュナー |
脚本 | ロレンツォ・センプル・Jr イアン・ラ・フレネ、ディック・クレメント |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | ジャック・シュワルツマン |
犯罪組織・スペクターによるNATOの核ミサイル強奪事件が発生。核ミサイル奪還の特命を受けたジェームズ・ボンドは、カリブ海のバハマへ急行。
ボンドはスペクターの幹部・ラルゴの愛人と接触を図るが、そこにはスペクターのわなが待ち構えていた。
ショーン・コネリーがジェームズ・ボンドとして復帰した作品で、「サンダーボール作戦」のリメイク作品です。ショーン・コネリーが制作に非常に深く関わっており、ショーン・コネリーファンのための作品とも言える映画です。
ストーリーは「サンダーボール作戦」とだいたい同じですが、ボンドバイク、水中バイク、XT-78ロケットなどが登場し、アクション要素も多く見ごたえのある作品に仕上がっています。
「007 ネバーセイ・ネバーアゲイン」は、1961年に出版されたイアン・フレミングのジェームズ・ボンド小説「サンダーボール作戦」で、ケヴィン・マクロリー、ジャック・ウィッティンガム、フレミングの3人によるオリジナルストーリーがベースになっています。
なお、イアン・フレミングの小説「007 サンダーボール作戦」は、1965年に同名で映画化されています。
ジェームズ・ボンド(ショーン・コネリー)
初代ジェームズ・ボンドを演じたショーン・コネリーが、非イオンプロダクション以外で演じた最初で最後のジェームズ・ボンド。
ドミノ・ペタチ(キム・ベイシンガー)
本作のボンドガールで、当初はラルゴの恋人だが、兄のジャック・ペタチがラルゴの命令で殺されたこと知り、ボンドに協力するようになります。
エミリオ・ラルゴ(クラウス・マリア・ブランダウアー)
犯罪組織スペクターのNo.1で、ジェームズ・ボンドと水中戦を行うも、兄の仇としてドミノの水中銃で殺害されます。
ファティマ・ブラッシュ(バーバラ・カレラ)
犯罪組織スペクターのNo.12で、ジャック・ペタチの車を爆破した張本人で、ジェームズ・ボンドの万年筆型爆発矢で殺害されます。
M(エドワード・フォックス)
本作は非イオン・プロダクション作品で、M役をエドワード・フォックスが演じています。MI6(イギリス情報局秘密情報部)の部長で、本作ではジェームズ・ボンドに鍛え直しの指示を出します。
Q(アルジャーノン)(アレック・マッコーエン)
本作は非イオン・プロダクション作品で、Q役をアレック・マッコーエンが演じています。ジェームズ・ボンドの武器や装備を調達する役割は変わりません。
007/美しき獲物たち(1985年)
公開日 | 1985年7月6日 |
監督 | ジョン・グレン |
脚本 | リチャード・メイボーム マイケル・G・ウィルソン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
イギリスが開発した最新型軍事防衛システム用のマイクロチップがKGBに流出。ボンドはその裏にマイクロチップの市場独占を狙うゾリンの計画が隠されていることを知る。
しかし、すでにシリコンバレーを水没させるという恐るべきたくらみが着々と進行していた。
ロジャー・ムーアが演じる最後のジェームズ・ボンドとして制作されたタイトルで、核爆発にも耐えるICチップ、人工地震を起こす計画などが登場し、ジェームズ・ボンドが再び危険な任務に身を投じていくストーリー。
ボンドガールは、当時およそ32歳前後であるタニア・ロバーツ演じるステイシー・サットンで、ロジャー・ムーアは当時57歳、ジェームズ・ボンドを演じる俳優としては最高齢で、本作品をもってジェームズ・ボンドを引退しています。
ステイシー・サットン(タニア・ロバーツ)
サットン石油会社の跡継ぎだったが、ゾリンに会社を乗っ取られた恨みがあり、ボンドたちに協力するボンドガール。本作が最後となるロジャー・ムーア演じるジェームズ・ボンドと最後に甘い時間を過ごした女性。
マックス・ゾリン(クリストファー・ウォーケン)
特殊なマイクロチップを製造するゾリン産業の社長で、ボンドを殺そうとし、ソ連のゴゴール将軍にも敵対した人物。シリコンバレーの壊滅を狙う本作の悪役。
ゴゴール将軍(ウォルター・ゴテル)
ゾリンがKGBの命令を無視していることに怒り、ボンドたちに協力する。ボンドにレーニン勲章を授けようとするシーンもありましたが、ボンドはステイシーとの時間を優先しました。
007/リビング・デイライツ(1987年)
公開日 | 1987年12月19日 |
監督 | ジョン・グレン |
脚本 | リチャード・メイボーム マイケル・G・ウィルソン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
Mの命令でKGBのコスコフ将軍の亡命を助けたボンド。しかし、イギリスに渡った将軍は何者かによって拉致されてしまう。
事件の陰には武器商人・ウィティカーの存在があった。ボンドの命を狙うスパイ皆殺し計画。そして謎の女チェリストがボンドの前に現れ…。
ティモシー・ダルトンが2回にわたってジェームズ・ボンドを演じる作品の1作目で、アメリカとイギリスのスパイを暗殺しようとする計画を阻止するために、陰謀の黒幕を倒すストーリーです。
ボンドガールはマリアム・ダボが演じるカーラ・ミロヴィ。作中ではチェリストとして、また、狙撃手として登場します。
危険でシリアスな展開やアクション、銃撃戦などもあり、コメディ要素はほとんどなく正統派スパイアクションとして人気を集めました。
ジェームズ・ボンド(ティモシー・ダルトン)
本作と1989年の「消されたライセンス」の2タイトルでジェームズ・ボンドを演じたのがティモシーダルトンです。
カーラ・ミロヴィ(マリアム・ダボ)
KGBのコスコフ将軍とつながりのある女性であったが、コスコフ将軍に裏切られたためジェームズ・ボンドに協力するボンドガール。チェリストで音楽の才能に長けています。
コスコフ(ジェローン・クラッベ)
KGBの重要人物でありながら、ソ連のお金を横領しており、横領のもみ消しのためにジェームズ・ボンドを利用しようとした人物。武器商人ウィティカーと結託してボンドと戦うことになり、敗北してプーシキンにより逮捕されます。
マネーペニー(キャロライン・ブリス)
本作と1989年「消されたライセンス」では、マネーペニーをキャロライン・ブリスが演じています。ティモシー・ダルトン演じるジェームズ・ボンドと出演作品が同じで、キャロライン・ブリス演じるマネーペニーはこの2作品のみに登場します。
007/消されたライセンス(1989年)
公開日 | 1989年9月9日 |
監督 | ジョン・グレン |
脚本 | マイケル・G・ウィルソン リチャード・メイボーム |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | アルバート・R・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
親友のフィリックス・ライターと共に麻薬王・サンチェスを逮捕したボンド。しかし、逃走に成功したサンチェスはライターに瀕死の重傷を負わせ、彼の妻を殺害する。
怒りに燃え、復讐を誓ったボンドはMの命令を無視し、単身サンシェスの帝国に潜入する。
ティモシー・ダルトンのジェームズ・ボンド2作目、ジェームズ・ボンドとフェリックス・ライターが、長年狙っていた麻薬王サンチェスの捕獲と復讐に燃えるストーリーで、任務を放棄して仲間の復讐に燃えるボンドの様子が描かれています。
1989年は、日本では「平成」が始まった頃で、世界情勢としてベルリンの壁が崩壊した年でもあり、これ以降のストーリーでは冷戦関連の要素はほぼ出なくなります。
また、ジェームズ・ボンド、M、マニーペニーなどの登場人物を演じた演者も本作で卒業となり、次回作からメンバーが一新されて新たな「007」が描かれることになります。
パメラ・ブーヴィエ(キャリー・ローウェル)
元陸軍パイロットで、DEA(麻薬取締局)情報員で、麻薬王サンチェスに命を狙われるも、ボンドに助けられ、ボンドに協力することになるボンドガール。
フランツ・サンチェス(ロバート・ダヴィ)
本作の悪役として登場し、ジェームズ・ボンドの仲間であるCIAのフェリックス・ライターの妻を殺し、ライターの片足を奪ったため、ジェームズ・ボンドを本気で怒らせ復讐されます。
ミルトン・クレスト(アンソニー・ザーブ)
サンチェスの部下で、海洋生物研究所を営んでいる敵。サンチェスに協力するも、サンチェスの金を盗んだことでサンチェスに嫌われ始末されてしまう人物です。
007/ゴールデンアイ(1995年)
公開日 | 1995年12月16日 |
監督 | マーティン・キャンベル |
脚本 | ジェフリー・ケイン ブルース・フィアスティン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
犯罪組織ヤヌスの暗殺者オナトップとロシア軍将校ウルモフが、NATOの最新鋭ヘリを強奪。彼らを追うボンドは、ヤヌスが旧ソ連の大型兵器の起動を目論んでいるのを知る。
陰謀の阻止に挑む彼だが、その前にかつての仲間アレックがヤヌスのボスとして現れる。
装備やアクションシーン、ストーリー展開などが一新され、ソ連解体後を描いており、ピアース・ブロスナンがジェームズ・ボンド役を担当しました。
旧ソ連の衛星兵器「ゴールデンアイ」を巡る激しい攻防戦が描かれ、新しい「007」のスタートとして世間を騒がせました。
ボンドガールは、イザベラ・スコルプコが演じるナターリャで、宇宙センターの技士としてジェームズ・ボンドの捜査を助けます。
本作からジェームズ・ボンドは禁煙中という設定になっており、ボンドガールも非喫煙者です。「ミッション・インポッシブル」シリーズにも影響を与えたともいわれており、ピアース・ブロスナンの功績は非常に大きいです。
ジェームズ・ボンド(ピアース・ブロスナン)
本作から2002年の「ダイ・アナザー・デイ」までのジェームズ・ボンドをピアース・ブロスナンが演じます。5代目ジェームズ・ボンドとして以降4作品に登場します。
ナターリャ・シモノヴァ(イザベラ・スコルプコ)
コンピュータ技士で、犯罪組織ヤヌスの部下に捕まり、ジェームズ・ボンドとともに脱出できるよう協力するボンドガール。衛星兵器「ゴールデンアイ」に変更を加えることのできる凄腕の技術者。
アレック・トレヴェリヤン(ショーン・ビーン)
犯罪組織ヤヌスのボスで、元MI6の006。ヤヌスのメンバーの女殺し屋ゼニヤやボリスを従えて、ボンドやナターリャを殺害して「ゴールデンアイ」を起動しようとします。
M(ジュディ・デンチ)
本作から2015年の「スペクター」までのM役をジュディ・デンチが演じています。MI6(イギリス情報局秘密情報部)の部長であることは変わらず、シリーズが進むにつれてMの重要性が描かれることも増えます。ジェームズ・ボンドを信頼しており、単純な上司と部下以上のつながりがあります。
マネーペニー(サマンサ・ボンド)
本作から2002年の「ダイ・アナザー・デイ」までの4作品のマネーペニーをサマンサ・ボンドが演じています。ポジションや役柄はほぼ同じで、Mの秘書で、かつ、ボンドに片思いしている役なのは変わりありません。
007/トゥモロー・ネバー・ダイ(1997年)
公開日 | 1998年3月14日 |
監督 | ロジャー・スポティスウッド |
脚本 | ブルース・フィアスティン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
英海軍の軍艦が中国軍に撃沈され、両国は一触即発の状態に。この事態の裏に、戦争を引き起こしてスクープを狙うメディア王カーヴァーの陰謀を嗅ぎとったMI6はボンドに調査を命じる。
カーヴァーのビルに潜入した彼は、そこで中国の女性諜報員リンと出くわす。
イギリス、ロシア、アメリカ、中国、シンガポール等を股にかけて謎の敵性組織の工作を逃れ、危険な取引を阻止し、ノンストップでさまざまなアクションが描かれるストーリー。
国家間の戦争を起こさせて多大な利益を得ようとするものの企みを阻止するべく再びジェームズ・ボンドたちが命がけの戦いに身を投じます。
ボンドガールは、中国の諜報員でミシェル・ヨーが演じたウェイ・リンです。
殺や諜報活動の枠を超えて諜報員が国家間の戦争を止めに入る大規模で大胆なストーリーを、ピアース・ブロスナンの演技力や特別なハイテク装備、アクションで後世に語られる作品として完成させています。
ウェイ・リン(ミシェル・ヨー)
国外安保隊員で、捜査の現場でボンドと出会って、カーヴァーのステルス艦を爆破し、危機的状況に陥りながらもボンドに救出されます。
エリオット・カーヴァー(ジョナサン・プライス)
巨大メディア企業「カーヴァー・メディア・インターナショナル」のボスで、部下のスタンパーやDr.カウフマンを差し向けてジェームズ・ボンドを倒そうとする本作の悪役です。
007/ワールド・イズ・ノット・イナフ(1999年)
公開日 | 2000年2月5日 |
監督 | マイケル・アプテッド |
脚本 | ニール・パービス ロバート・ウェイド ブルース・フィアスティン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
石油王のキング卿が、MI6本部で爆殺される。テロリストのレナードによる犯行であることを掴んだMは、キング卿の娘エレクトラを彼から守るようボンドに命じる。
彼女の警護を務めるなか、ボンドはレナードが強奪した大規模な核爆破テロを企てているのを知る。
MI6の過去の事件から、頭を銃で撃たれて痛みを感じなくなり、ゆるやかに死を待つ状態になったレナードとの死闘を描く展開で、ボンドガールはエレクトラ(ソフィー・マルソー)とクリスマス・ジョーンズ(デニース・リチャーズ)が登場します。
命がけの戦い、手に汗握るアクションや演出も多く、本作では2人の女性とベッドをともにするジェームズ・ボンドの様子が描かれています。
人を利用し、自分も利用される人間模様と男女の関係が渦巻くように描かれており、ボンドの諜報員としての冷酷さも表現されています。
エレクトラ(ソフィー・マルソー)
Mの友人でもある石油王ロバート・キングの娘で、本作の悪役レナードと通じている悪役であり、ボンドガール。ボンドにより射殺されてしまいます。
クリスマス・ジョーンズ(デニース・リチャーズ)
女性科学者で、核爆発の脅威を阻止し、ボンドとともにレナードを倒すボンドガール。人工衛星の赤外線センサーでボンドとベッドで愛し合う姿が描かれ、エンディングを迎えます。
レナード(ロバート・カーライル)
「009」によって頭を銃で撃たれた影響で痛みを感じなくなったKGB出身の殺し屋で本作の悪役。旧ソ連の核弾頭を奪おうとするが、ジェームズ・ボンドたちにより阻止されます。
Q(デスモンド・リュウェリン)
本作でデスモンド・リュウェリン演じる「Q」は引退となりますが、後任をジョン・クリーズが担当することになります。ジェームズ・ボンドとの間には絶大な信頼があり、サポート役、アシスト役として「007」に欠かせない存在です。
「R」及び「Q」(ジョン・クリーズ)
ジョン・クリーズは本作では「Q」の部下として「R」を担当し、2002年「ダイ・アナザー・デイ」では「Q」を担当します。映画にはあまり登場しませんが「R」として007のゲームによく登場しています。
007/ダイ・アナザー・デイ(2002年)
公開日 | 2003年3月8日 |
監督 | リー・タマホリ |
脚本 | ニール・パービス ロバート・ウェイド |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | バーバラ・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
北朝鮮で任務に失敗、14ヶ月にわたって拘束されていたボンド。捕らわれていた北朝鮮工作員ザオとの引き渡しによって解放されるが、Mに拘束中の機密漏洩を疑われる。
一連の事態について調査を始めたボンドだが、その前にジンクスという謎の女が立ちはだかる。
潜入任務中に捕まり14ヶ月も拷問を受け続けたジェームズ・ボンドは、イギリスに帰還して早々00ナンバーを剥奪されるも黒幕を探るため単身で敵と交戦するストーリー。
これまでさまざまな00メンバーの尻拭い絡みの任務もこなしてきたボンド自身が捕まってしまう展開はとても珍しいです。
本作のボンドガールは、ハル・ベリー演じるジンクスでNSAエージェント。ジェームズ・ボンドの能力と限界、そして失敗、MI6やMの無能さが前半で描かれ、後半はそれらをひっくり返すような爽快な作品となっています。
ジンクス(ハリー・ベリー)
NSAのエージェントで、DNA改造を企てるロス・オルガノス島にてジェームズ・ボンドと出会い、ボンドに協力するボンドガール。
グスタフ・グレーヴス(トビー・スティーヴンス)
作中に登場する悪役でボンドを始末しようとしますが、ムーン大佐やザオなどと入れ替わっている事が多く、誰が誰やら分かりにくく描かれています。
ミランダ・フロスト(ロザムンド・パイク)
MI6に潜伏していた悪役で、ジェームズ・ボンドの情報を横流ししていた人物。グレーヴスに協力しており、ムーン大佐やザオと協力してボンドを追い詰めます。
ミス・マネーペニー(サマンサ・ボンド)
Mの秘書で、ジェームズ・ボンドに片思いしながら捜査に協力している女性。エンディングで、ジェームズ・ボンドとキスをするVRを見せられるなど、かわいそうな扱いを受けます。
007/カジノ・ロワイヤル(2006年)
公開日 | 2006年12月1日 |
監督 | マーティン・キャンベル |
脚本 | ポール・ハギス ニール・パービス ロバート・ウェイド |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | バーバラ・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
英国諜報機関MI6のスパイ「007」となったジェームズ・ボンドは、テロ組織への資金提供を行う謎の男ル・シッフルの活動阻止を命じられる。
彼の株価操作を食い止めたボンドは、モンテネグロのカジノにル・シッフルが現れるとの情報を掴んで現地へと飛ぶ。
ダニエル・クレイグがジェームズ・ボンドを最初に演じた作品で、テロ組織のマネーロンダリングをカジノで阻止するストーリーで、原作に忠実に制作されています。
過去に同名のパロディコメディも制作されていましたが、本作とは内容が異なり、ほぼ関係ありません。
ジェームズ・ボンドの生い立ち等が一新されており、全く新しいジェームズ・ボンドとして見る必要があります。また、ボンドガールはエヴァ・グリーン演じる金融活動部FATFの「ヴェスパー・リンド」です。
ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)
本作から2021年の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の新生ジェームズ・ボンドをダニエル・クレイグが演じています。過去のジェームズ・ボンドと生い立ちが異なり、別次元のボンドとして描かれています。
ヴェスパー・リンド(エヴァ・グリーン)
FATF(金融活動部)のスタッフで、ジェームズ・ボンドの活動に協力するボンドガール。ボンドが本気で愛を感じた女性だったが、当の彼女は人質を取られており、ホワイトの情報を残して絶命。
ル・シッフル(マッツ・ミケルセン)
犯罪組織スペクターの関係者で、マネーロンダリングに関わっている悪役の一人。ボンドに拷問をした人物。
007/慰めの報酬(2008年)
公開日 | 2009年1月24日 |
監督 | マーク・フォースター |
脚本 | ポール・ハギス ニール・パービス ロバート・ウェイド |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
任務をともにした女性ヴェスパーの死の原因となったミスター・ホワイトを捕らえたボンドだが、MI6内の裏切り者がいたことから逃げられてしまう。
ボンドは裏切り者の周辺を調査し、環境保護活動を掲げたNPO法人を率いるドミニクという男の関与を掴むが……。
前作「007/カジノ・ロワイヤル」とシンクロする部分があるタイトルで、天然資源を巡る利権、犯罪組織スペクターの関係者がMI6内部に潜り込んでいることが明らかになるタイトルです。
ボンドガールはオルガ・キュリレンコが演じる「カミーユ」でした。
前作で将来を誓いあったヴェスパーを失った私怨からミスター・ホワイトやNPO法人グリーンなど捜査を広げていっており、公私混同しながらも正義のために働く様子が描かれています。
大切な人を失った復讐、祖国や味方組織からも追われるジェームズ・ボンドの様子に同情する人も続出しました。
カミーユ(オルガ・キュリレンコ)
Mr.ホワイトを探っていて発見したエドムンド・スレイトの取引相手だった女性で、その後、グリーンを追い詰めるためにジェームズ・ボンドに協力するボンドガール。
ドミニク・グリーン(マチュー・アマルリック)
フランス人実業家で、環境保護NPOの代表であり、ボリビアのクーデターを支援した団体の重要人物。イギリスの政府中枢も一部関わりがある厄介な危険人物。
ミスター・ホワイト(イェスパー・クリステンセン)
前作からストーリーが続いており、ホワイトの背後にいる黒幕を探るため、ジェームズ・ボンドに捕まっていたが、MI6の仲間の裏切りに遭い、逃亡します。
007/スカイフォール(2012年)
公開日 | 2012年12月1日 |
監督 | サム・メンデス |
脚本 | ニール・パービス ロバート・ウェイド ジョン・ローガン |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | バーバラ・ブロッコリ マイケル・G・ウィルソン |
トルコでの任務が原因で、諜報員からの引退を勧告されたボンド。そんな中、MI6の本部が何者かによって爆破されてしまう。
司Mに現場復帰を許可されて事態究明にあたるボンドは、事件に関与する男シルヴァに接近するが、彼とMの意外な関わりを知る。
テロ組織に潜入捜査中のNATOの工作員のデータを回収すべく、ジェームズ・ボンドと新人エージェントのイヴが追跡し、死を偽装したボンドがMやMI6を救いつつ、MI6の仲間たちを救うストーリー。
派手なアクションや戦闘シーンだけでなく、諜報組織のヒューマンドラマなども描かれた作品です。
本作ではボンドガールとしてイヴやセヴリン、黒幕のシルヴァが登場しますが、それ以上にジュディ・デンチ演じるMの殉職の衝撃が大きく、ジェームズ・ボンドを信じる人物の喪失、MI6やその仲間たちの無惨な死など悲しい結末が多く存在します。
イヴ(ナオミ・ハリス)
MI6の新人エージェントで、ジェームズ・ボンドを誤射したが、その後、マネーペニーであることをボンドに明かしている。ボンドとともにミッションをこなす女性。
ラウル・シルヴァ(ハビエル・バルデム)
元MI6のエージェントで、MI6に恨みを抱いているサイバーテロリストで、犯罪組織スペクターの息がかかった本作の悪役。戦いの末、Mに致命傷を与えた人物。
M(ジュディ・デンチ)
MI6(イギリス情報局秘密情報部)の部長で、本作でジュディ・デンチ演じるMは引退となり、作中でレイフ・ファインズ演じるギャレス・マロリーが新たなMとなります。本作はシリーズの他の作品に比べてMが登場することの多い記念的な作品で、かつ、Mの最期を描いた作品です。
M(レイフ・ファインズ)
2020年の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」までを新たなMとしてレイフ・ファインズが演じています。本作では情報国防委員会委員長ギャレス・マロリーをレイフ・ファインズが演じていましたが、Mの引退後、ギャレス・マロリーがMとなります。
Q(ベン・ウィショー)
本作から2021年の「ノー・タイム・トゥ・ダイ」までの「Q」をベン・ウィショーが担当しています。パソコン、IT、ハッキングに長けており、時代に合わせた能力を持つ「Q」として演じられています。
007/スペクター(2015年)
公開日 | 2015年12月4日 |
監督 | サム・メンデス |
脚本 | ジョン・ローガン ニール・パービス ロバート・ウェイド ジェズ・バターワース |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
亡きMの遺言に従って、メキシコでスキアラという男と激闘を繰り広げたボンド。命を落とした彼の妻に接触したボンドは、フランツ・オーベルハウザーという男が率いる犯罪組織の存在を知る。
さらに、その組織をめぐる謎の鍵となる女性・マドレーヌを探すが…。
前作で殉職したMの遺言を果たしつつ、犯罪組織スペクターを追い詰めていくストーリーで、ブロフェルドの久々の登場と対決、M、マネーペニーやQなどレギュラーメンバーも登場しての記念すべき作品となっており、制作陣の権利的な問題をクリアしてようやく登場したタイトルです。
ボンドガールはレア・セドゥ演じる「マドレーヌ・スワン」でミスターホワイトの娘として登場。
MI6以外にもMI5の存在が明らかにされ、組織としてジェームズ・ボンドの存続に危機が訪れている様子も描かれました。
マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)
Mr.ホワイトの娘で、死にかけたホワイトがボンドにマドレーヌを救うように頼み込みます。その後、犯罪組織スペクターを追い詰めるのに協力するボンドガールです。
ルチア・スキアラ(モニカ・ベルッチ)
メキシコシティで爆破テロを計画した男の妻で、処刑人に狙われていたところをジェームズ・ボンドにより救われます。本作のボンドガールの一人。
フランツ・オーベルハウザー(クリストフ・ヴァルツ)
エルンスト・スタヴロ・ブロフェルドで、犯罪組織スペクターのボス。本作でスペクターとジェームズ・ボンドが義理の兄弟であることが明かされ、さらに、スペクターがようやく逮捕されます。
007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2021年)
公開日 | 2021年10月1日 |
監督 | キャリー・ジョージ・フクナガ |
脚本 | ニール・パービス ロバート・ウェイド キャリー・ジョージ・フクナガ フィービー・ウォーラー=ブリッジ |
原作 | イアン・フレミング |
製作 | マイケル・G・ウィルソン バーバラ・ブロッコリ |
00エージェントを退いたジェームズ・ボンドは、ジャマイカで静かに暮らしていた。しかし、CIAの旧友・フィリックスから助けを求められ、誘拐された科学者の救出任務を引き受けたボンドは、凶悪な最新技術を備えた謎の黒幕を追うことになる。
引退したジェームズ・ボンド、マドレーヌの過去、新たな「007」の登場、ナノマシンで人を死に至らしめる「ヘラクレス計画」などが明らかにされ、ジェームズ・ボンドの死と次の世代が残されたことが描かれています。ストーリー上はジェームズ・ボンドの最期を描いたものとなります。
本作のボンドガールはレア・セドゥ演じるマドレーヌ・スワン、そして、リサ=ドラ・ソネットが演じるマチルドと言っても良いでしょう。
恋人やワンナイトの関係ではなく、本物のボンドの女、ボンドの娘としてふさわしい存在です。
登場したナノマシン兵器はこれまでにないほど近代的で近未来的な兵器でコントロールの難しいウイルスや大量破壊兵器よりも確実に暗殺に使える代物で脅威として描かれています。
マネーペニー(ナオミ・ハリス)
2012年の「スカイフォール」から本作までのマネーペニーをナオミ・ハリスが演じています。Mの秘書、ボンドに片思いする仲間という位置づけはほぼ同じですが、作中ではあまり多くは登場しません。
マドレーヌ・スワン(レア・セドゥ)
ジェームズ・ボンドの愛する人で、ボンドとの間に娘マチルドをもうけた女性。幼少期の記憶や過去の秘密が本作で明らかになります。
ブロフェルド(クリストフ・ヴァルツ)
犯罪組織スペクターのボスで、収監されながらもトラブルを起こし、本作でナノマシン兵器によって命を落とします。
リュートシファー・サフィン(ラミ・マレック)
本作の悪役で、ナノマシン兵器を利用してジェームズ・ボンドを追い詰めた人物。イギリス海軍のミサイルが降り注ぐなか、ボンドたちとともに最期を迎えます。
映画「007」シリーズをジェームズ・ボンド俳優別で見る
映画「007」をジェームズ・ボンドを担当した俳優別に分析するとそれぞれに特徴的な演出や描かれ方をしています。
コメディ要素の強いタイトルや制作陣の意向で原作に沿っていない内容があるほか、シリアス展開、世界情勢を含ませたタイトルなどさまざまな様相を呈しています。
ショーン・コネリー
ショーン・コネリーがジェームス・ボンドを務めた映画「007」シリーズ一覧
公開順 | 作品タイトル |
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第1作目 | 007は殺しの番号(007/ドクター・ノオ) |
第2作目 | 007/危機一発(007/ロシアより愛をこめて) |
第3作目 | 007/ゴールドフィンガー |
第4作目 | 007/サンダーボール作戦 |
第5作目 | 007は二度死ぬ |
第7作目 | 007/ダイヤモンドは永遠に |
第14作目 | ネバーセイ・ネバーアゲイン ※タリアフィルム製作(イーオン以外の作品) |
初代ジェームズ・ボンドとして、「007」シリーズのその後、ジェームズ・ボンドらしさを形作った存在で、シリアスで定番、かつ、安定のスパイアクション映画として後世の多大な影響を及ぼしています。
さまざまなスパイ映画の始祖とも言えるほどの存在になっており、世界情勢的にリアルタイムに冷戦期間中に描かれた作品として価値も高いです。
ジョージ・レーゼンビー
ジョージ・レーゼンビーがジェームス・ボンドを務めた映画「007」シリーズ一覧
公開順 | 作品タイトル |
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第6作目 | 女王陛下の007 |
1作品だけの担当でしたが、スパイアクション映画として定番の展開とラブロマンスなども同時に共存させた作品として、「007」シリーズの作品というよりも、ひとつの映画作品として再評価され始めている作品です。
俳優ではない人物がジェームズ・ボンドを演じることで、演技とは異なる本物の工作員っぽさも垣間見えるようになっています。
ロジャー・ムーア
ロジャー・ムーアがジェームス・ボンドを務めた映画「007」シリーズ一覧
公開順 | 作品タイトル |
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第8作目 | 007/死ぬのは奴らだ |
第9作目 | 007/黄金銃を持つ男 |
第10作目 | 007/私を愛したスパイ |
第11作目 | 007/ムーンレイカー |
第12作目 | 007/ユア・アイズ・オンリー |
第13作目 | 007/オクトパシー |
第15作目 | 007/美しき獲物たち |
「007」のジェームズ・ボンドをコミカルかつ仕事のできる男として演じ、ジェームズ・ボンドの存在を大きく飛躍させた俳優として知られています。
最も多くジェームズ・ボンドを演じており、スパイアクション、かつ、コメディ要素もある展開を共存させられることを示した作品でもあり、世界的に人気映画が多数登場する中で、「007」の人気を保持させた実力者でもあります。
ティモシー・ダルトン
ティモシー・ダルトンがジェームス・ボンドを務めた映画「007」シリーズ一覧
公開順 | 作品タイトル |
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第16作目 | 007/リビング・デイライツ |
第17作目 | 007/消されたライセンス |
2作品のみの担当で、世間的にはあまり注目されておらず、知らない人も一定数存在します。ジェームズ・ボンドの個人的な復讐やボンドの闇の部分を担当しており、映画作品としての評価は比較的高いです。
2人の主要なジェームズ・ボンドを担当した俳優のつなぎとして、ボンドの存在を世間から忘れさせないために活躍したとも言え、「007」の世界観を守った存在でもあります。
ピアース・ブロスナン
ピアース・ブロスナンがジェームス・ボンドを務めた映画「007」シリーズ一覧
公開順 | 作品タイトル |
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第18作目 | 007/ゴールデンアイ |
第19作目 | 007/トゥモロー・ネバー・ダイ |
第20作目 | 007/ワールド・イズ・ノット・イナフ |
第21作目 | 007/ダイ・アナザー・デイ |
平成に入ってからのジェームズ・ボンドとして、また、ジェームズ・ボンドの大当たり役としても過去最高に等しい評価を得た俳優で、ジェームズ・ボンドらしさを見事に演じきっています。
ジェームズ・ボンドの気難しさや有能さ、女好きとともにイケメンで原作のジェームズ・ボンドを思わせるような、初代ジェームズ・ボンドのショーン・コネリーの代わりとも言えるような存在で、多くのファンを魅了しました。
ダニエル・クレイグ
ダニエル・クレイグがジェームス・ボンドを務めた映画「007」シリーズ一覧
公開順 | 作品タイトル |
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第22作目 | 007/カジノ・ロワイヤル |
第23作目 | 007/慰めの報酬 |
第24作目 | 007/スカイフォール |
第25作目 | 007/スペクター |
第26作目 | 007/ノー・タイム・トゥ・ダイ |
新生ジェームズ・ボンドとして、これまでのジェームズ・ボンドとは異なる世界線のボンドを演じたのがダニエル・クレイグです。
それでいて、ジェームズ・ボンドの最期を描いており、ボンドの娘、ボンドの死、MI6の危機などが扱われており、近代の「007」としてはひとまずの完結をしたと言える展開です。
映画「007」シリーズが見れる動画配信プラットフォーム
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