毎年、東南アジアから子育てのために日本の低山や丘陵地に渡ってくる鷹のサシバ。しかし、繁殖地である里山の環境が次第に失われつつある。4月上旬から9月下旬までの間に繁殖活動を終え、若鳥の巣立ちと共に越冬地に向けて飛び立っていく。

「サシバ 海を渡るタカ」は、中型の鷹であるサシバの生態を詳細に描いた作品です。体長50cm、翼を広げると1mぐらいになるサシバは、日本の鷹の中で最も人気があります。しかし、2006年12月に改定された環境省レッドリストでは、絶滅危惧Ⅱ類として指定されています。このドキュメンタリーでは、そのサシバの日本での営みを克明に追っていきます。海を渡るその姿を通じて、サシバの生態や絶滅危惧種としての現状を深く理解することができます。