風の又三郎

山間の小さな村落、谷川の岸に小さな学校がある。5年生以外は1年生から6年生までの児童が唯一の教室で就学していた。9月1日の朝、1年生の承吉と小助が学校へ来ると、見たことのない洋服を着た不思議な男の子が教室にいた―。宮沢賢治原作の映画化作品の中で最も原作に近いと評される作品。

「風の又三郎」は、山間の小さな村の学校に突如として現れた不思議な男の子、三郎の物語。三郎は洋服を着ており、他の子供たちとは異なる存在感を放っていた。彼の登場により、村の子供たちは彼を「風の又三郎」と呼び、自由に遊びまわる日々を送る。しかし、ある日、三郎は家の都合で北海道へ帰るという。その後、友達の嘉助と一郎は三郎が歌うたびに稲妻が光り、風が吠え狂う夢を見る。彼らは三郎が本当に「風の又三郎」だったと確信する。この物語は、自然と共に生きる子供たちの純粋な心と、神秘的な存在への憧れを描いている。