昭和初期から続く浜名湖畔の料亭・花ずみに嫁ぎ、ふたりの子を育てながら17年間、母として平凡な日々を過ごしていた通子。ある日、夫・旬平の愛人を名乗る女性が現れ、夫の署名入りの離婚届まで持参し「ご主人をいただきに参りました」と告げる。

「隠れ菊」は、浜名湖畔の料亭を舞台にした人間ドラマです。主人公は、25年連続の連ドラ主演となる観月ありさが演じる女将・上島通子です。彼女は突然の離婚通告と料亭の倒産、膨大な負債に直面します。さらに、夫の愛人との駆け引きも始まります。連城三紀彦ならではの人間模様をサスペンスフルに描いた作品で、通子が数々の試練を乗り越えていく様子が描かれています。