素晴らしきかな人生

3年前、新平（佐藤浩市）の浮気がもとで離婚した結女（浅野温子）は、14歳の娘、遥（ともさかりえ）との2人暮らし。料理学校の講師をしている。
元夫婦と娘は毎月1回、夕食を共にしている。今月は、遥の誕生日と重なり、盛りあがる。結女と遥とが帰宅した時、外国小包が届いている。遥は送り主を知らないが、4歳の時から送られている。
新平と結女は、東京の下町で生まれ、育った。小さい時から、結婚するつもりだった――と遥は聞かされて育った。
その遥は、神丘女学館の2年。登校途中、自分たちの担任となる芝木貢（織田裕二）と知り合う。貢は、音楽教師の初音（富田靖子）と同棲中だ。
貢は突然、家庭訪問をすることを決め、学級委員長の遥の家を訪ねた。そこで貢は結女に「ぼくを覚えていませんか」と言う。
貢は、かつて結女が愛していた邦生の弟。邦生は遥の父親でもあった。新平は、その事情を知りながら結女と結婚していたのだった。
邦生は5年前に死に、それ以来テープを送り続けたことを明かした貢は、新平へのシットをこめながら、結女に対して「人生をやり直して・・・」と言うのだった。

「素晴らしきかな人生」は、離婚後、娘と二人で暮らす料理学校の講師、結女の人生を描いた作品。ある日、娘の学校のPTA役員を引き受けたことから、高校時代の恋人であり、娘の実父の弟である芝木と再会する。芝木は結女に対して未練があり、結女を学校の代理教師に推薦し、家庭訪問を通じて気持ちを伝える。結女は当初戸惑うが、次第に芝木に対する気持ちが傾き始める。しかし、芝木は恋人と同棲中であり、結女の元夫からも復縁を迫られる。さらに、娘の実父が帰国し、結女に接近する。