海燕ホテルブルー

幸男は自分を裏切った洋次への復讐のため、海、黒い砂漠、溶岩だらけの山に囲まれた町へとやって来た。そこで彼は、謎の美女・梨花に出会う。梨花に魅了された幸男は、頭から彼女のことが離れなくなっていく。また、幸男はかつての舎弟や警察官と対峙し…。

「海燕ホテルブルー」は、船戸与一の同名小説を若松孝二監督が映画化した作品です。物語は、血気盛んな男たちとその周囲の人々が、一人の魔性の女によって予想もしなかった方向に突き進んでいくという展開になっています。この女性の存在が男たちの共同幻想を砕き、彼らの運命を大きく揺さぶります。若松孝二監督らしいメッセージ性と幻想性に溢れた作品で、観る者を深く引き込む力があります。