青春の門

北九州の筑豊で生まれた伊吹信介は、豪放な父・重蔵と気丈な義母・タエのもとで育つが、5歳の時に重蔵は他界。その後、タエによって女手ひとつで育てられた信介は、新興ヤクザ・塙竜五郎ら大人たちとの付き合いのなかで、たくましく成長していく。

「青春の門」は五木寛之の自伝的青春小説を映画化した作品です。菅原文太と若山富三郎の果たし合いなど、深作欣二が担当したシーンは任侠映画を思わせる東映調の仕上がりとなっています。また、後の深作映画でヒロインを担う松坂慶子が激しい濡れ場を披露しており、その演技も見どころの一つです。オールスターキャストによる演技と、五木寛之の青春を描いたストーリーが見事に融合した文芸大作となっています。