霊を全力でスルーし続ける、斬新な全力無反応系エンターテイメント映画『見える子ちゃん』で、主人公の同級生・二暮堂ユリア役を演じたなえなのさんにインタビュー。
今回が映画初出演のなえなのさんに、映画の撮影裏話からファンへの想いまで、たくさん語っていただきました。
映画『見える子ちゃん』は2025年6月6日より公開予定です。
映画『見える子ちゃん』作品紹介
ある日突然、霊が“見える”ようになった女子高生・みこ(原菜乃華)。ヤバすぎる霊たちに囲まれたみこが選んだ生き残り術は、まさかの「見えていないフリ」。親友のハナ(久間田琳加)に霊が憑いても、同級生のユリア(なえなの)に見えることがバレそうになっても、ただひたすらに全力スルー。しかし、産休に入る担任(堀田茜)の代理として遠野先生(京本大我)が赴任してくる。何やら異様な霊が憑いている遠野の影響か、ハナの様子に異変が生じついには倒れてしまう。ハナを助けるため、みこはユリアや昭生(山下幸輝)と共に遠野の謎を追ううちに、驚くべき事実を知ることに。果たして、親友を救い、文化祭を無事に迎えることはできるのか。“見えていないフリ”を貫いてきたみこが、ついに「無視できない」恐怖に立ち向かう!
映画『見える子ちゃん』公式サイトより引用

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ホラーコメディの実写映画。「すごく楽しかった」と語るワンシーンは

ーなえなのさんが演じられた、二暮堂ユリアはどんな人物でしょうか。
なえなのさん(以下、なえなの):ユリアは、みこやハナと同じ学年の生徒で、自称「霊が見える子」です。
自分で霊が見えるって言うから周りから不思議な子とか、ちょっと変な目で見られがちな子だけど、本人はそういうのを気にしていない。自分をしっかり持っているけど、ツンデレだし、プライドが高くて頑固です。
ユリアは人として不器用なところがすごく多くて、でも霊に対してはすごくまっすぐ。「私がやってやるんだ」ってアツい気持ちを持っているから、霊に対するユリアと、人間に対するユリアでは見え方が違うなって思います。
ーなるほど。実際に演じてみて、ご自身と似ているところはありましたか。
なえなの:一緒だと感じたのはプライドが高いところ。辛いときに辛いって言えない、素直になれないところは似ていると思いました。
ー役作りについても教えてください。
なえなの:私、映画に出演するのが初めてだったんです。演技の経験自体も浅いし、絶対に迷惑をかけちゃいけないと思ったので、出来る限り自分ができることを全部準備していきました。
それでも難しい役で、お経も唱えたことがなかったので、YouTubeで色々な動画を調べてもあまり出てこなくて…。
実際に現場で、中村義洋監督と話し合いながら役作りをしていきました。
ー監督と話し合われながらの役作りで気づいた、新たな発見はありましたか。
なえなの:私は、結構原作を気にしたほうがいいのかなと思っていて、原作のユリアに寄せて演じていたら、監督としてはそれは違ったみたいで。
「なえなのさん自身のままでいいよ」と言ってくださって、最初の調整にすごく時間をかけてもらいました。

ー今回の役が決まるまでの流れを教えてください。
なえなの:オーディションを受けました。私はお芝居をあまりやったことがなく、自信もなかったのですが、マネージャーさんに勧められて行ってみました。
実際にオーディションで中村監督にお会いして、すごく柔らかい雰囲気だったから「この監督の現場、すごく楽しそう。やってみたい」って思いました。
オーディションに行ってから、お芝居に対してモチベーションを持つようになりましたし、中村監督は人の心を開くのが上手い方でした。
ーなえなのさんの思い出に残っているシーンはどこですか。
なえなの:一番インパクトがあったのはおばけ屋敷のシーンでした。私は高校生の時、文化祭でおばけ屋敷がやれなかったから、すごく楽しかったです!
まさに青春って感じで最高だった(笑)。
おばけ屋敷を作ってくださった美術部さん、本当に天才ですごくリアルなんです。高校生の手作りクオリティに見せながらも、おばけ屋敷として本当に色々なところに仕掛けがあって、回っているだけで楽しかったです。
初めての映画撮影現場。「本当に学校に通っているみたい」

ー映画の舞台が高校ということもあり、同年代の方が多かったと思いますが現場の雰囲気はどうでしたか。
なえなの:美容とか、骨格とかの話で会話がはずみました(笑)。
本当に学校に通っているみたいで、楽しかったです。
ー映画の中で山下幸輝さんの演じた生徒会長と一緒に行動する場面も多かったかと思います。
なえなの:そうですね。山下くんはやわらかい雰囲気なんだけど、現場でワイワイする感じはなくて、常に集中しているのかなって思っていました。すごく真面目で、まさに役と同じ、生徒会長のような雰囲気で。
だから私もはしゃいでる場合じゃないなって山下くんを見習いました(笑)。
ーそうなんですね。撮影現場でよく覚えているエピソードなどはありますか。
なえなの:私が神社で京本大我さんを押し飛ばすシーンはよく覚えています…。京本さんとは、今回の現場で初めてお会いしました。
私は映画の撮影が初めてで分かっていなかったことも多く、押すふりでいいリハーサルの時に、本当に京本さんを押しちゃったんです。マットもないし、転ばせてしまったらやばいのに、押してしまって…。
「ごめんなさい、ごめんなさい」と必死に謝ったら、「全然全然」って。あの時は冷や汗をかきましたが、すごくアイドルらしく爽やかな笑顔で対応していただいて、助かりました。

ー今回の映画の情報が解禁されてから、どんな反響がありましたか。
なえなの:私はずっとボブのヘアスタイルだったから、ユリアのツインテールのビジュアルを見て、たくさん褒めてくれました。あとは、いまどきのかわいい制服を着ていたところにコメントをくれた方もいました。
ユリアのアクセサリーもかわいいんです。実は、ツインテールの結び目に数珠が付いていて、それがユリアらしいなと思いました。
ーこの映画はホラーでありながらコメディ要素もあり、ジャンルを横断した斬新な面白さがあると思いました。
なえなの:カテゴライズできない作品だと思います。
映画に登場する霊の映り方が、本当に霊が見える人の見え方に近づけて描かれたみたいで、霊を見てモヤっと血色が悪くなるとか、そういうリアルなホラー要素もあります。
でもコメディ要素もあり、感動するシーンもあるから、怖いのが苦手な人も楽しく見れると思います。
ファンを想いながら活躍を続けるなえなの。“これから”の目標を語る

ーなえなのさんはSNSで絶大な人気を集めながら、ご活躍されているイメージがありましたが、なえなのさんにとってファンはどんな存在ですか。
なえなの:ファンのファンです!大好き。
自分のことを認めてくれる、褒めてくれるファンの人は家族みたいな感覚だから、ファミリーです。
ー良い関係性だと思います。現在、モデルやタレント、俳優業をやられていると思いますが、5年後の目標を教えてください。
なえなの:今回の作品を通して演技を好きになれたから、これから演技のお仕事のオファーがあれば全部やるくらいの気持ちで頑張りたいです。
あとは、お金持ちになってなにかを建てたい(笑)。
ーなにかを建てたいというのは?
なえなの:頭の良いハイスペックな親友がいて、その人となにか経営をするのも夢なんです。
一緒にやりたいねって言っているのは居酒屋。私、ハイボールが大好きで(笑)。
ーいいですね。最近ハマっていることなどはありますか。
なえなの:ハマっている食べ物だと、生しじみの醤油漬け(笑)。
ーあまり馴染みのない食べ物ですが、どういったものなのですか。
なえなの:台湾料理です!
台湾には3、4回くらい行っていますが、この前行ったときに初めて食べました。「これは日本でも当たり前のように食べられるくらいに広めないといけない」って使命感に駆られるくらいおいしかったです。
だから、もし居酒屋をやったらメニューにいれるかも(笑)。
ー食べてみたいです(笑)。最後に、映画の公開へ向けて意気込みやメッセージをお願いします。
なえなの:私の映画初出演作なので、私のファンの方には絶対見てもらいたいなって思います。
ホラー、コメディだけじゃなくて青春の要素もすごく強いし、「家族」が描かれた共感できるシーンもあるので、友達や家族と一緒に楽しんでもらえたら嬉しいです。

なえなのプロフィール
2001年生まれ、静岡県出身。
SNSでの活動をきっかけに同世代を中心に高い支持を集める。フジテレビ系ドラマ「モンスター」にゲスト出演し話題を集めるほか、2023年6月にはRADWIMPSの野田洋次郎プロデュースによるデビューシングル「うあのそら」をリリースし、歌手デビューも果たした。
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●YouTube@なえなの-k3j
撮影:天倉悠喜