特撮テレビドラマ『仮面ライダーガヴ』で仮面ライダーヴラム/ラキア・アマルガを演じる庄司浩平さん。仮面ライダーへの思いやご自身のデビューのきっかけ、人生観が形成された経緯など沢山お話を伺いました。
『仮面ライダーガヴ』作品紹介
令和仮面ライダーシリーズ第 6 作として現在放送中の『仮面ライダーガヴ』(テレビ朝日系9:00~)。お菓子をモチーフとしたジューシーでカラフルなヒーローが、人間の幸せを脅かす化け物・グラニュートと戦う!
グラニュートの世界からやってきた青年ショウマはお菓子を食べることで小さな眷属・ゴチゾウを生み出し、彼らを腹部にある口にセットすることで仮面ライダーガヴへと変身する。
ショウマは甘根幸果(あまね・さちか 演:宮部のぞみ)が社長を務める「なんでも屋はぴぱれ」に住み込みで働きながら、人々の幸せを守るため戦う。
また、フリーライターの青年・辛木田絆斗(からきだ・はんと 演:日野友輔)もグラニュートの情報を追うなかでグラニュート研究家を自称する酸賀研造(すが・けんぞう 演:浅沼晋太郎)と出会い、改造手術を経て仮面ライダーヴァレンへと変身を遂げる。
一方、グラニュートの青年・ラキア・アマルガ(人間態を庄司浩平が演じる)は弟の死の真相を探るため、グラニュート界の大手お菓子会社・ストマック社に潜入していた。
ストマック社の手先として人間界を訪れるとともに仮面ライダーの力を授けられたラキアは、一度は対立したショウマとの関わりを経て、ストマック社に真っ向から立ち向かうことを決める。
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●Instagram @kamenrider_tvasahi
再び特撮ドラマへ「恩返しの機会に驚き、感謝」
ー今回、ご自身のデビュー作『魔進戦隊キラメイジャー』(2020)以来久しぶりに特撮ドラマに出演し、仮面ライダーヴラムに変身するラキア・アマルガを演じられるということで、出演が決まった際のお気持ちを教えてください。
庄司浩平さん(以下、庄司):やっぱり驚きが一番強いです。
“何らかの形でまた特撮の舞台に帰ってこれたらいいな”とは思っていましたが、変身する仮面ライダーになれるとは想像していませんでした。
まだまだ短いキャリアですが、もう一度特撮ドラマに携わり、恩返しできる機会をいただいたことに驚き、感謝しています。
ー庄司さんご自身の子どものころの仮面ライダーに関するエピソードはありますか?
庄司:最近実家でアルバムを見ていたら、20年くらい前に『仮面ライダーアギト』(2001)のヒーローショーに行ったときの写真がありました。
僕は母の腕の中で泣きながら抱きついてました(笑)。平成初期ってシリアスな作品が多くて、ちょっと怖かったんです。
ーかわいらしいエピソードですね(笑)。改めて、今回のドラマに対する思いを教えてください。
庄司:僕はずっと子供が好きで、“いつか子供に携わる職業ができたらな”と思っていたんです。なので、仮面ライダーとして子供にすごくエネルギーを与えられるお仕事をさせていただけて、本当に嬉しいです。
早く皆さんにお届けしたいです!
満員電車の車内でスカウト「運命、巡り合わせってすごい」
ー改めて、庄司さんの俳優デビューのきっかけを教えてください!
庄司:高校三年生のとき、バイト帰りの電車の中でスカウトしていただいたのがきっかけです。
その後、オーディションがあってデビュー作の『魔進戦隊キラメイジャー』(2020)に出演させていただきました。
ー電車の中でスカウトというのは、少し珍しいですよね。
庄司:そうですよね(笑)。
一本違う電車に乗っていたり、同じ電車でも別の車両や別のドアにいたりしたら今がなかったと思うと、不思議ですよね。
「勉強はいつか活かされる。学ぶ機会に感謝」
ー庄司さんは、「NHK高校講座 数学A」(2023)や「NHK俳句」(2024)といった教育番組にも出演されていますよね。
庄司:大人になって改めて学ぶ機会を与えてくださったことに非常に感謝しています。学生の頃のように、強制されて勉強するのとはまた違うんですよね。今大人になったからこそ、学生の頃には感じられなかった“純粋に学びを探求することの面白さ”にすごく気がつけました。
ー番組で学んだことが日常で活かされる場面もありますか?
庄司:たくさんあります。例えば、『NHK俳句』(2024)では、より成熟した言葉遣いを学ばせていただきました。年齢を重ねるごとに、稚拙な言葉遣いだと恥ずかしかったり、語彙力の乏しさがもどかしい場面が出てくるようになってきていて。僕自身すごく痛感していた部分だったんです。
あとは、一つ一つの情景に目が止まるようになったと感じて嬉しいです。
ー庄司さんは英語が堪能で、高校生の頃、海外留学も考えていたそうですね。
庄司:アメリカの東海岸、フロリダ州に行きたかったんです!
英語が好きだし、現地のバスケットボールチームも好きだし、とにかくアメリカのカルチャーが好きなんです。“見たことがない世界に行きたい。海外で生活したらどんな毎日なんだろう”とワクワクしていました。
ー英語がお好きなことがすごく伝わってきます。
庄司:でも結局行けなかったんです。留学を考えていたタイミングでスカウトしていただいて、『魔進戦隊キラメイジャー』(2020)のオーディションに合格して…。
少し残念だったんですが、2020年の3月に渡航予定だったので、行っていたとしてもちょうどコロナ渦だったんです。そういった意味でも、巡りあわせなのかなと思います。
ー2022年には、パリコレクションのオーディションにも挑戦されていますよね。
庄司:結果的にはうまくいかなかったんですけど(笑)。
きっと英語力がなかったら怖くて行けなかったと思うので、勉強は無駄にならなかったと思います!
ー英語に加えて、フランス語、中国語も話されるということで、すごいですよね。学び続ける原動力は何かあるのでしょうか?
庄司:フランス語は、パリコレに挑戦したい思いがあって、そのために少しでも役に立てられればいいなと思って。フランス映画も好きですし、フランス語を喋る海外の友人とコミュニケーションを取りたいという理由もあります。
中国語は、日本作品を愛して応援してくださる中国のファンの方に自分の言葉で発信したいという思いからです。やっぱり通訳の方を挟んでしまうと言葉の温度が若干変わるんですよね。だから、自分の言葉で伝えたくて中国語を学んでいます。
挑戦はあとで必ず何かに繋がる「苦しい期間を経て、ようやく物事を長期的に見れるようになった」
ーお話を伺っていると、庄司さんの挑戦心や視座の高さが本当に素晴らしいなと感じます。どうやってそのように考えられるようになったのでしょうか?
庄司:実は、もともとはすぐに結果を求めてしまう性格だったんです。2023年はいろんなことに挑戦してもすぐに結果に出なくて、自分の中であまりうまくいかない期間がありました。
やれば結果が出るはずなのに、どうして結果がすぐ出ないんだろうと焦っていました。マネージャーさんが「そんなにすぐに結果が出るものじゃないよ」と何回も言ってくださって、気づきもある一方で頑固な自分もいて…。
でも、長い時間をかけてようやく物事が段々うまくいくようになってきて、その成功体験を経てやっと長期的に物事を見れるようになりました。
ー苦しい期間を乗り越えて、庄司さんの視座の高さが形成されたんですね。
庄司:そうですね。3年後5年後の理想の自分を想像して、そこから現在地を見たときにやるべきことを考えて行動するようにしています。
ー逆算して考えていくんですね。
庄司:そうなんです。あとは、目の前のチャンスを積極的に掴み取るようにしています。今挑戦したら、すぐには結果が出なくても何かにつながるんじゃないか、と考えるんです。
世の中には自分の力では変えられないことも沢山ありますが、自力で変えられることは変えた方が良いと思うんです。そうすれば未来の自分がハッピーになれると思うので、その気持ちを忘れずに頑張るようにしています!
ー庄司さんが見据えるゴールがあれば、教えていただけますか?
庄司:大きな目標は、常に庄司浩平という役者の需要があり続けることです。
3年という短いスパンでいうと、主演をさせていただくことです。色々な役回りをさせていただいた上で、一度主演として真ん中に立つというのは、できるだけ早い段階で経験できた方がいいと思うんです。きっとまたそこから得られることがたくさんあると思います。
5年というスパンでいうと、海外でお仕事をしていたいです。学生時代、留学に行きたい、海外に住みたいと思っていたので、役者として海外作品に出たいです。
ーありがとうございます。最後に、少しお話は変わるのですが庄司さんの好きなタイプなどもお聞きしても良いですか…?
庄司:ボケとツッコミをやれる人がいいなって思います。父方が大阪というのもあって、会話は転がしてなんぼだと思ってる節があるんです(笑)。日頃から常に笑っていられたらいいなと思います。
あとは、生活力があるところが見えるといいな、と思います。例えば、どこかのお宅にみんなで集まって、食べ物を持ち寄って作って食べるシチュエーションがあったとして。終わった後、キャベツ半玉残ったときに「持ち帰っていい?」っていうタイプの人が好きなんです(笑)。
一言で言えないんですけど、家庭的な部分がふとした時に見えると、”素敵な方だな”って思います。
庄司 浩平(しょうじ こうへい)プロフィール
1999年10月28日生まれ、東京都出身。特撮ドラマ『魔進戦隊キラメイジャー』(2020)でデビュー。俳優として活躍する一方、「Yohji Yamamoto POUR HOMME 22-23AW COLLECTION」(2022)ではランウェイデビューを果たした。また、BS12『Bリーグ中継』(2023)コメンタリーゲストや『NHK俳句』(2024)などの番組にも出演。俳優業を中心に活躍の幅を広げている。趣味・特技は英会話、バスケットボール、料理、話すこと、書くこと。
●HP 庄司浩平 OFFICIAL FANCLUB ーホンネ図書館ー
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撮影:髙橋耀太