武田航平 仮面ライダー俳優としての役目を果たし続ける姿とは

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『仮面ライダーキバ』、『仮面ライダービルド』など平成仮面ライダーシリーズではなんと異例の2作品にレギュラー出演し、現在もさまざまなドラマや映画で活躍する俳優、武田航平さんにインタビュー!

2022年原作漫画から実写ドラマ化をし、多くのBLファンを喜ばせた『オールドファッションカップケーキ』や、2024年6月から放送中の『晩酌の流儀3』(テレ東系、金曜深夜24時42分)での撮影について、ご自身の俳優人生について色々な武田さんを知ることができました。

『オールドファッションカップケーキ』(2022) 母性本能をくすぐる癒し系上司にファンも歓喜

『オールドファッションカップケーキ』(2022) 作品紹介

「俺はもうすぐ40で。彼はもうすぐ30で。」年の差10歳のオフィスラブ

40歳を目前に控える野末(武田航平)は、会社では理解ある上司として慕われ、女性社員からの人気も高い。しかし、何に対しても興味が持てず、刺激のない退屈な毎日を淡々と過ごしている。

野末の部下で、もうすぐ30歳を迎える外川(木村達成)は不愛想ながら、思いを秘めて野末を見つめていた。

外川は“アンチエイジング”と称して野末をいろんな所に連れ出し、2人はプライベートの時間を一緒に過ごすようになる。

外川と新しい体験を重ねるうち、解き放たれていく野末。やがて彼に、今まで抱いたことのない感情が芽生え――。

佐岸左岸の大人気コミックをドラマ化。

何気ない日常の中で惹かれ合う男性2人の心の機微をリアルに描き、恋のときめきとせつなさを綴るラブストーリー。

引用元:オールドファッションカップケーキ – フジテレビ (fujitv.co.jp)

オールドファッションカップケーキ
何気ない日常の中で惹かれあう男性2人の心の機微をリアルに描いたラブストーリー

さっそくですが2022年の主演作品、『オールドファッションカップケーキ』を拝見しました!男性同士のオフィスラブを演じるにあたって、難しい部分はありましたか。

武田航平(以下、武田):僕はもともと、兄と弟がいる三兄弟で育ってきたり、昔から男友達も多い状況で育ってきたので、日常生活の延長だと思って、特別ハードルを感じることはなかったです。

僕は年齢や性別を問わず、“この人と仲良くしたい”と思った人をとことん大切にしたいタイプなので、男性同士ということは関係なく、一人の人間を好きになるというシンプルな視点で臨むことができたと思います。

原作漫画を読んだときはどう感じましたか。

武田:大前提に、原作の佐岸左岸先生の作った世界観を大事にしていきたいという想いがあったので、原作の情景や流れる時間は崩さないように心がけました。

漫画から喋り方や仕草をキャッチするというのはなかなか難しいのですが、映画のような漫画だったので、すごくやりやすかったです。

撮影の思い出や、外川(とがわ)役の木村達成さんとのエピソードも教えてください!

武田:会話劇だったので台詞が非常に多くて、2人とも台詞を覚えるのに必死でした。

短い撮影期間でしたが、本当に朝から晩までずっと一緒にいたんですけど、面白いことに僕たちは連絡先を交換しなかったんです(笑)。

なんかもう一緒に居すぎてて、お互いそういうのを聞こうと思わなかったんでしょうね。

でもそれぐらい、たっちゃん(木村達成)と僕はお互い信頼し合って、この作品に没頭できていたんだなと思います。

おふたりとも作中でスイーツをたくさん食べるシーンがあったと思うのですが、大変ではなかったですか。

武田:僕は甘いものが好きですし、セーブしながら食べていたので大丈夫でした。

僕よりもたっちゃんの方が食べる役で、おそらく彼はあまり甘いものが好きじゃなさそうでしたが、頑張って一生懸命食べてましたね(笑)。

スイーツを食べるおふたりにも注目して観たい『オールドファッションカップケーキ』。現在も一部の配信サービスで観ることができると思いますので、最後に作品のPRをお願いします!

武田:BLということを抜きにしても、友情の先にある感情や純粋に人を好きになるということ、心が動く瞬間を大切に描けるようにキャスト、スタッフのみなさんで撮影していました。

何回でも観ていただきたいし、気になった方にも是非観てほしいです。

2024年6月スタート『晩酌の流儀3』では“普通”という個性が大暴れ!?

テレ東系 毎週金曜日24時42分~絶賛オンエア中
『晩酌の流儀3』作品紹介

不動産会社の営業として働く伊澤美幸(栗⼭千明)は、“1日の終わりにお酒をいかに美味しく飲むことが出来るか”を考え、仕事以外の時間全てをお酒の為に費やしている。「お酒の美味しさは、一日の⾃分の⾏動次第で変わる」をモットーに、お酒を美味しく飲むためにウォーキング・銭湯・スポーツ…と日々様々な事に邁進中︕

これは、お酒を美味しく飲む事をひたすら追求していく1⼈の⼥性の物語―。

【公式】ドラマ25『晩酌の流儀3』予告映像 6月28日(金)深夜24時42分スタート|テレビ東京 #晩酌の流儀 #栗山千明 #テレビ東京

引用元:【ドラマ25】晩酌の流儀3 | テレ東・BSテレ東 7ch(公式) (tv-tokyo.co.jp)

晩酌の流儀3
不動産会社の営業として働く伊澤美幸(栗⼭千明)は、“1日の終わりにお酒をいかに美味しく飲むことが出来るか”を考え、仕事以外の時間全てをお酒の為に費やしている。「...


栗山千明さん主演で有名な『晩酌の流儀』。こちらは2022年から始まり、今年で3シーズン目に突入ということで、すごいですよね。武田さんが演じられている役の紹介をお願いします。

武田:不動産会社の「ホップハウジング」の社員で、栗山さん演じる伊澤美幸さんの後輩、島村直⼈(しまむら なおと)くんを演じています。

島村くんの立ち位置が結構難しくて。どういう風な立ち回りがいいんだろうっていうのを、実はこの3シーズン目まで悩んでいたんです。

おかやまはじめさんが演じる「ホップハウジング」の支店長、海野二郎さんはいつも面白いことをやっていて、辻凪⼦さん演じる同僚の富川葵さんがちょっと皮肉のこもったツッコミを入れて、そうなると僕の役って実は意外と宙に浮いちゃっていたんです。

なかなか上手くいかなくて、制作陣の方々も一緒に悩んでくださっていたんですけど、結論「普通」がいい、ということになりました。

「普通」ですか…?

武田:“個性がないのが個性なんだ”という考え方が、すごく今の社会に合ってるなとは思うんですよね。

自分が何者か分かんなくなってしまう人ってたくさんいると思うんですけど、自分である時点でもうそれも個性なんだって認めてあげたら島村くんとしてホップハウジングにいるのがさらに楽しくなりました。

ー「“普通”でやってください」って言われるのって難しいリクエストだなと思うのですが、それを言われたときはどう思われましたか。

武田:逆に、吹っ切れました!

別に何か特別なことをしようとは思わなくて、脚本家さんや、ヘアメイクさんであったり、衣装さんであったり、監督を含むたくさんのスタッフの方々がそれを撮影するステージ、現場を作ってくれるじゃないですか。

それを最大限利用して、甘えようと思いました。

“何しよう”って自分一人で考えるよりは「チームだから別に目立とうとしなくていいからそのままでいいよ」と言ってもらえたので、そのままの自分でいるということを心がけています。

撮影はどんな雰囲気でされているのですか。

武田:みんなすごく仲良いんですけど、常に一緒にいてずっとしゃべっているというよりはもうこのメンバーで3シーズン目になるので、何も言わなくても同じ空間にいるだけでほっこりするみたいな、そんな雰囲気です。

ちなみに結構アドリブとかもあったり…?

武田:あります!おかやまさんが本当におもしろいことばっかりするんですよ~!(笑)

僕はすぐ笑っちゃうので毎回必死にこらえていて、でもツッコめるように常に考えています。

おかやまさんの引き出しの多さと、表現の振り幅がすごく勉強になります。

作中に登場する“晩酌のお供”が本当に美味しそうで、お腹が減ります。

武田:お腹減りますよね。みなさん、夜観るのは危険ですからお気をつけて!

あれって実際に飲んだり、食べたりしているのですか。

武田:実際に飲んだり、食べたりしています。

僕はお酒を飲むとすぐ顔が赤くなってしまうのでノンアルコールなんですけど、栗山さんは本当に美味しそうに、お酒をぐびぐび飲んでいます(笑)。

栗山さん、お酒が強いんですね!

武田:共演させていただく前は、僕の中で栗山さんってクールな印象が強かったのですが、美幸さんを演じているのを見ると、すごく素の栗山さんに近い気がします。

見た目はクールなお姉さんですけど、飾らなくておっとりした、かわいらしい方です!

そういう一面も、栗山さんが演じる美幸さんに出ていると思いますので、見どころかなと思います。

「一日の終わりにいかに美味しく飲めるか」っていうのがテーマになっている作品だと思いますが、撮影で食べる前は、みなさんお腹を空かせてから臨まれているのですか。

武田:そうですね、僕は食べていかないですし、栗山さんも食べていかないっておっしゃっていましたよ。

みなさん本当に“美味しい”表情をされているんですね!(笑)

武田:松本拓監督(企画・監督・プロデューサー)と、シーズン1からずっとついてくださっているフードコーディネーターの藤代太一さんが、美味しく撮るっていうことに対して、とにかくストイックなんですよね。

それくらい食に対して一生懸命ですし、どうやったら美味しくてお家で真似しやすい料理を作れるかっていうことを日夜研究してくださっています。

では最後に、シーズン3の作品の見どころと、ご自身の役で注目してほしい部分のPRをお願いします!

武田:シーズン3は、伊澤美幸さんがまた引っ越しをしたというところから始まるんですけど、新しく商店街のメンバーが登場したり、前シーズンよりさらに真似しやすいような生活スタイルや食事になっているんですね。

今までは“働いてたらそんなもの作る時間ないよ”って思うようなレシピもあったと思うんですけど、今回はもっともっと身近に感じられる美幸さんの生活であったり、真似しやすい料理になっているので、そこはぜひ注目していただきたいですし、即実践できるようなメニューがたくさんあるので真似してほしいです!

僕に関しては、島村くんの役は“普通であることが個性だ”というのを主張しながら、すごく個性的なことをやっています。

“個性がないことも素敵なことなんだよ”ということを体現できればいいなと思っていますので、ぜひ注目していただきたいなと思います!

仮面ライダーに救われた俳優人生の“これまで”と“これから”

武田さんは15歳のときに芸能界デビューして、今年で23年目。こんなに続けられるのってすごいなって思うのですが、どうして続けてこられたんですか。

武田:ちょうど19、20歳くらいのときに『クローズZERO』(2007)に出演して、現場はすごく賑やかで、共演者の方々と沢山お話しする機会もありました。

先輩方も同世代の俳優も俳優としてのプライドや責任を持っていて、作品選びの大切さも教えていただきました。

選ぶというのはご自身にオファーがきたときに?

武田:そうです。なんでもかんでもやるのではなくて、自分ができるかとか、自分がやりたいかとか、そういう気持ちも大事にして考えたほうがいいっていうことを教えてもらったのが、すごく印象的で。

‟やらされる”じゃなくて、ちゃんと‟やる”んだっていう。

やっぱり演じることって、自分の生活というか、生きている魂を削ることだと僕は思うんですね。

だからちゃんと選んで、“これなら責任を持って自分が演じられる”と思う役を選ばなきゃいけないんだと気づいてから、俳優という仕事がもっと好きになりました。

武田さんといえば、異例の“仮面ライダーに2作品レギュラー出演”というご経歴がありますよね。

武田さんは、2008年に『仮面ライダーキバ(以下、キバ)』紅音也役、2018年『仮面ライダービルド(以下、ビルド)』猿渡一海/仮面ライダーグリス役で登場しました。

武田:本当にとても光栄なことです。

でも実は、ビルドのお話をいただく前はもう芸能界を辞めようと悩んでいたんです。

俳優も上手くいかないし、芸能界の移り変わりに耐えられないかもなって思っていて…。

そのときたまたま、キバでご一緒した大森敬仁プロデューサーから声をかけていただいて、また仮面ライダーになることができました。

このことがきっかけで、今も俳優をやれています。

勇気を与える存在を演じるのに、実は僕自身が“仮面ライダー”という存在に勇気をもらいました。

今後の俳優としての展望、やりたいことは何でしょうか。

武田:自分が40歳までにやりたいことは明確に1つあって、それに向かって今も動いているんです。

僕は誰もやらないこととか、みんなに「無理だよ」って言われることでもチャレンジしていきたい。

実はもう10年以上前から考えていることで、いつかみなさんにお伝えできたら、またインタビューしてください!(笑)

気になります。ぜひまたインタビューさせてください!今後の活躍も楽しみにしています!

武田航平(たけだ こうへい)プロフィール

1986年1月14日生まれ 東京都出身

第14回JUNONスーパーボーイコンテスト審査員特別賞を受賞。

主なドラマ出演作に「仮面ライダービルド」(2017~18)、「精霊の守り人 最終章」(2017~18)、「東京ヴァンパイアホテル」(2017)、「オールドファッションカップケーキ」(2022)、「晩酌の流儀」シリーズ(2022~24)、「ゲームの名は誘拐」(2024)など。

また、声優として、ゲームソフト「FINAL FANTASY Ⅻ」(2006)では、主人公ヴァン役を務める。映画作品では「星くず兄弟の新たな伝説」(2018)主演、「てぃだ いつか太陽の下を歩きたい」(2022)、「この小さな手」(2023)主演、「Floating Holidays フローティング・ホリデーズ」主演

●オフィシャルサイト 武田航平 OFFICIAL SITE (kouhei-takeda.com)

●X  @kohei_takeda13

●Instagram @kouhei_takeda.official

衣装:ARTEFACT(@afartefact)

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