國語元年

明治7年、東西の話し言葉がバラバラだった頃。文部省官吏の南郷清之輔に「全国統一の話し言葉を制定せよ」という命令が下った。この日から南郷家はお国訛りをめぐって大騒ぎ。清之輔は話し言葉の全国統一の前に、我が家のお国訛りによる大混乱に襲われる。

「國語元年」は、近代日本の誕生を描いた井上ひさし原作の戯曲です。主人公の南郷清之輔は、人気俳優・八嶋智人が演じ、清之輔の妻役は元宝塚歌劇団雪組の朝海ひかるが熱演します。物語は、共通の話し言葉を作ろうとする清之輔の悪戦苦闘をユーモラスに描き出しています。言葉を統一しなければ、近代日本は始まらないというテーマを通じて、言葉の力とは何か、そしてそれが歴史にどのように影響を与えるのかを考えさせられる作品です。