DCコミックスを原作とするアメコミ史上最も歴史のあるヒーローを描くスーパーヒーロアクション大作。
DCユニバースの第1作目であり、「スーパーマン」シリーズのリブート作品になります。

スーパーマンの過去作では、どの時代の作品でもやたら強く無敵なイメージでしたが、今作は、ただ強いだけじゃなくとても人間味溢れる優しさや喜怒哀楽を兼ね備えた真のヒーローとして描かれています。
圧倒的な強さだけでなく、弱さも見えるので親近感が湧いてきます。
素直に観て、面白かったです。
今までのスーパーマン像は、どちらかというと孤独なヒーローな感じがありましたからね。
今作は、家族への愛や仲間愛などが溢れている描き方になっています。
感情も露わにするし、怒りもあるし怒鳴ったりもする。
人間味溢れた描き方でした。
「マン・オブ・スティール」の時も家族との絆が描かれていましたけど、今作の方がより人間臭さが出ていたんじゃないと思います。

テンポもいいし、アクションも派手です。
ノリノリで心地よい。
見せ方もハリウッドの大作映画らしい超エンタメ的なものです。
ノリも少し笑ってしまうような展開もあり、シリアスな部分もあり。
監督・脚本・プロデュースは、「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」シリーズなどのジェームズ・ガンです。
ジェームズ・ガンは2026年公開の「スーパーガール」にも、製作で関わってきます。
ノリや演出など、ジェームズ・ガン監督らしさが随所に出ていました。
近年のDCヒーロー映画の中ではかなり良く出来ていた方だと思いました。

今までのヒーローものとは少し違った角度から見せてくれているのもいいですね。
単純に観ていて楽しい作品です。
まさに心優しく強くて格好いいスーパーヒーローを描いてくれていました。
それに、アメコミなんでもしかして…とも思いましたが、マルチバースじゃなくて良かった…。

スーパーマンの素性とか、今まで語られてた事はすっ飛ばししています。
スーパーマンが何者でどこから来て、地球でどういう生活をしているのかという物語の設定くらいは知っていると言う前提で展開していきます。
この進め方が、余分の説明も割愛されて心地よいテンポを生み出しています。
とはいえ、ズーパーマンの事を全然知らなくても、全く大丈夫です。
ちゃんと楽しむ事が出来ますよ。

ワンコのクリプトがめちゃめちゃ可愛いんよ。
あんまり賢くなくやんちゃものというのが、とてつもなく愛らしいですね。
今作、このワンコのクリプトの存在がかなり大きいと思います。

音楽もいいんです。
映画音楽という感じがします。
ジョン・ウィリアムズの『スーパーマンのテーマ』がベースにありつつも、今作の音楽のジョン・マーフィーがオリジナルの旋律を上乗せして雰囲気を盛り上げてくれます。

エンドクレジット後のエンドロール前に2秒だけ映像があり、エンドロール後にもおまけ映像がありますよ。

「スーパーマン」の過去作の興行収入は、2006年のブライアン・シンガー監督作の「スーパーマン リターンズ」は、製作費2億7,000万ドルで、全世界で約3億9,100万ドル、北米で約2億ドル、日本で約14億5,000万円。
ザック・スナイダー監督作の2013年の「マン・オブ・スティール」は、製作費2億2,500万ドルで、全世界で約6億6,800万ドル、北米で約2億9,100万ドル、日本で約9億7,400万円。
2016年の「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」は、製作費2億5,000万ドルで、全世界で約8億7,300万ドル、北米で約3億3,000万ドル、日本で約18億6,000万円。
ちなみに、1978年のリチャード・ドナー監督作の「スーパーマン」は、製作費5,500万ドルで、全世界で約3億ドル、北米で約1億3,400万ドル、日本で約28億円の配給収入なので、興行収入にすると約50億円強くらいでしょうか。
というような成績でした。
今作は、全世界で約6億ドル、北米で約3億7,000万ドル、日本で約10億1,000万円。
全世界と北米では特大ヒットですが、日本では弱いです。

【書いた人】
映画大好きroninです。
年間、劇場など新作を350本前後、その他配信などで約700本以上の映画を観ています。
ラジオドラマを数本、映画のシナリオや企画も執筆しています。
たまに映画のトークイベントやラジオにも出演。
映画検定2級。
アメブロで映画のブログやってます！
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