かつて問題を起こして業界を追放された天才音楽プロデューサーと、とある韓国の弱小芸能事務所に所属する7人の落ちこぼれ練習生が、世代や国籍を越え共に夢を目指すK-POP版「スポ根」ドラマ『DREAM STAGE』。
本作で、K-POPの世界で新人グループを導く元”天才音楽プロデューサー・吾妻潤を演じる中村倫也(なかむらともや)さんにインタビューを敢行。ここまで撮影した手ごたえや見どころ、ご自身が思う「夢を叶える近道」についてなどを伺いました。
ドラマは2026年1月16日(金)から毎週金曜よる10時に放送します。
金曜ドラマ『DREAM STAGE』作品紹介
とある事件で業界を追放された “元”音楽プロデューサー吾妻潤(中村倫也)と、選抜に落ちて“負け犬”と呼ばれた落ちこぼれの少年たち・NAZE。そんな彼らが出会ったことで、運命は大きく変わり始める。信じあえる仲間との熱い絆で、挫折や葛藤を乗り越え夢に挑んでいく彼らの、爽快で痛快な挑戦が始まる。
(※ドラマ『DREAM STAGE』公式サイトより引用)
1月16日(金)22時よりTBS系金曜ドラマ枠で放送
●Instagram @dreamstage_tbs
●Tiktok @dreamstage_tbs
「ドラマを見たらきっと彼らを応援したくなっちゃう」

ー最初に本作の企画を聞いたときの感想を教えてください。
中村倫也さん(以下、中村): しっとりと染み込むようなテイストも、ハラハラと次が気になるようなスリルも、スッキリ気が晴れる英雄譚も、地上波の連ドラにはいろいろなジャンルがあるといいなと常々思っていました。そんな中、自分がかつて見ていたような、汗と努力と友情の王道青春ドラマは近年あまり作られていないなあと感じ、今作への参加を決めました。
ーここまで撮影された手ごたえはいかがですか?
中村: NAZE(ネイズ)のメンバーそれぞれが清々しくて、まっすぐで気持ちのいい青年たちなんです。
まだデビュー前なので、彼らのことを知らない人もたくさんいると思うのですが、ドラマを見ていただいたら、だんだんと応援したくなる気持ちや「可愛いな、頑張れ!」って思うタイミングがきっとあるんじゃないかなと感じています。
ー「NAZE」が所属する事務所の社長ナム・ハユン役のハ・ヨンスさん、大手音楽事務所「Bouquet Music」の代表・チェ・ギヨン役のイ・イギョンさん、チェ・ギヨンのもとで「TORINNER」を率いる音楽プロデューサー、パク・ジスを演じるキム・ジェギョンさんと韓国から3人の俳優さんも加勢されています。
中村: 3人とも、もともと芝居ができるんだけど、日本語という制約がある中で、きっとすごく苦労しながらやってくれているし、彼らの持っている“韓流ドラマの血”というか、パキッとシーンが変わるような芝居をしてくれています。
ーさらに、NAZEを支える内気なマネージャー・遠藤水星役を池田エライザさんが演じていますね。
中村:僕とエライザさんで「あ、こっちはやっておきます」みたいな感じで、適宜いいポジションに入るように作っているので、今は座組の歯車がちゃんと噛み合ってきたなと感じながらやっています。
ハ・ヨンスさんとエライザさんは、僕が演じる吾妻との共演シーンが割と多いのですが、ともすればキャラクター芝居になりがちな役を、しっかりと説得力のある肌触りに昇華していると思います。
2人とも真逆の質感の役どころですが、大人チームの我らが屋台骨を作って、その上で若者たちがのびのびと融合することがこの作品の肝と心得ているので、頼りになる2人です。
目も耳も新鮮な地上波ドラマに

ー韓国語のセリフや、3ヵ国のメンバーで構成されるグループなど、一般的な日本のドラマとは一線を画す作品だと思いますが、現場で感じた本作ならではの面白さを教えてください。
中村: 国際的な交流というのは、自分にとってもやはり刺激的でした。その上で一緒にものづくりをするのは、何か人生レベルで残る大きな出会いになっている感触があります。
僕はたった一言の韓国語のセリフでも「大丈夫かなぁ」とずっと練習しているのに、みんな異国の言語で仕事をするなんて本当にすごい。韓国ロケも含め、目も耳も新鮮な地上波ドラマになっていると思います。

ー仁川空港をはじめ、ソウル市街地や地元市場の裏路地、派手な色使いのカフェなど、韓国ならではの場所でロケをされたとか。
中村: 近代的な街並みと、時間の経過を感じられるような建物と、そのコントラストが印象的でした。ちょうど紅葉のシーズンだったので、イチョウの街路樹がとてもキレイでしたね。日本のドラマではなかなか見られない、素敵な画になっていると思います。

ー劇中に登場する7人組ボーイズグループ「NAZE」の皆さんと初めて会った時や、メンバー一人ずつに抱いている印象を教えてください。
中村: インする前は、緊張感を持たせるためにも、僕からはあまり話しかけないでおこうかとも考えていたのですが、可愛くて無理でした(笑)。
しっかり者のアト、素朴なキムゴン、やんちゃなユンギ、野生的な匂いのするターン、柔らかいユウヤ、実は後ろから全体を見ているカイセイ、ミステリアスな末っ子のドヒョク。
でも歌って踊ったらみんなバキバキにかっこよくて。彼らの頑張りに負けないように、おっちゃんもバレないように頑張ろうと思います。
ー短期間のうちにメンバー一人ひとりの特徴や性格を捉えていらっしゃるのがすごいなと思いました。中村さんは初対面の人と会った時や一緒に仕事をする時、その人のどんな所をみますか?
中村: 最初はやっぱり顔じゃない?まずはその人の顔を見て「よろしくお願いします」って言うかな。
特に自分では何も意識していないけど、一緒にいる時間があればあるほど、その人の”人間”が垣間見える瞬間ってあるなと思っていて、それは一緒に仕事をしていく中だったり、一つのものに向かってベストを尽くす時間だったり、色々あると思うけど、ふとした時にその人の”人間“の部分が出やすいのかもしれないですね。
常に自分の中の「中村倫也」がちょっとあおっている

ー中村さんがお仕事をする時に大切にしていることを教えてください。
中村: 大切にしていることというよりも、僕にとって、常に「中村倫也」という俳優が別にいるんですよ。
「中村倫也」を「中村倫也」がちょっとあおって、操作しているような感覚があるので、若くて無名の頃も、ブレイクして世の中の人に知ってもらってからも、主演をやらせてもらっている今も、この先年齢を重ねても、座組の中での立ち位置や作品の規模といったことはどれも関係なくて、舞台やドラマ、映画など、常に何かをやる前に「中村倫也はどれだけのもんなんだ」って僕の中にいる中村倫也がにらんで見ているんです。
その感覚はずっとあるし、そうなっちゃう性があるので、なかなかさぼらせてくれないなぁと思います。

ーもう一人の「中村倫也」さんが「もっとできるだろ!」とお尻をたたいて叱咤激励するようなこともあったのですね。
中村:多分、人からハードルを与えてもらえる仕事じゃないからかもしれないです。自分で自分に何かを課して厳しくジャッジする目がないと、あっという間に馬の骨になる職業なので、停滞するのが怖いというか、嫌なのかもしれないです。常に新しいものをトライしていたい気持ちはあるので、そういう意味でも、自分で自分のことをジャッジしているところもあるんでしょうね。
ーでは、ご自身が若い頃に憧れていた「DREAM STAGE」とは?
中村:なんとなく「32歳くらいで主演をやれたらいいな」とは思っていました。憧れていた場所もたくさんあったと思うけど、僕は目標にしていたことが叶うと忘れちゃうんですよ。
ー例えば、2021年に劇団☆新感線の舞台『狐晴明九尾狩』で板の真ん中に立ったことも、役者としての夢の場所のひとつだったのでは?
中村: そうですね。でも、それも叶うと忘れてしまうところがあるんです。
なぜかというと、過去になっちゃうから。常に次のことを考えていたいし、夢が叶ったことに浸っていたくない自分がいるので、達成感や感慨深さ、満足感というものを味わうことがなかなかないから、今振り返ってみても思い出せないんですよ。
そういう、ちょっとめんどくさい奴なんです(笑)。理由は自分でもよく分からないけど、それが僕の行動原理なのかもしれないですね。

ー最後に「U-WATCH」の記事をご覧になった方に、中村さん的ドラマの見どころを教えてください。
中村:「U-WATCH」の読者さんは、どの年齢層の方が多いんですか?
ー若い方がやや多いです。
中村:若いっていうと3歳とか?(笑)。
でも10代、20代の人だったらNAZEと年が近いですよね。今はもう、夢を大きく掲げて人にそれを伝えて、遮二無二にがむしゃらに頑張ることもあまり見なくなったなと思うんです。実際、僕もそういうタイプではないのですが、夢を叶える近道って、夢をみんなに言うことだったりするんですよ。
そうすると、何かの折に「そういえばこいつ、こういうことをやりたいって言っていたな」って力を貸してくれたり、話を持ってきてくれたりすることもあるんです。
このドラマは、夢を大きく掲げて、そこに向かって泥臭く突き進む人たちの話なので、若い人なら、これからやりたいことや聞きたいこと、見たいものもたくさんあるでしょう。
なにも、初対面の人や誰にでも言う必要はないけど、ちょっとでもやりたいことを人に言っておくと、自分でも意図しないタイミングで夢に近づけたりすることもあるので、このドラマを見て、そういうところも何か感じてもらえたらいいなと思います。

中村倫也(なかむらともや)プロフィール
1986年12月24日、東京都生まれ。近年の出演作には、映画「ミッシング」(24)、「ラストマイル」(24)、「あの人が消えた」(24)やドラマ「Shrinkシュリンク−精神科医ヨワイ−」(24・NHK)、「DOPE 麻薬取締部特捜課」(25・TBS)、舞台「ライフ・イン・ザ・シアター」(25)、映画「ペリリュー ー楽園のゲルニカー」(25・声の出演)などがある。
●公式サイト https://topcoat.co.jp/tomoya_nakamura
●公式X @senritsutareme
中村倫也さん出演作はこちら
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取材・文:根津香菜子
撮影:髙橋耀太
メイク:松田陵(Y’s C)
スタイリスト:戸倉祥二