今の時代に刺さるインターネット・サスペンスドラマ『死ぬまでバズってろ!!』。
主演を務める与田祐希さんにインタビュー。SNSの「バズる」を描いたサスペンスドラマで演じた役の魅力や、ご自身の性格との違いを伺いました。
『死ぬまでバズってろ!!』作品紹介
パスタ屋でアルバイトをしながら生計をたてる26歳フリーターの浅野加菜子。
彼女の人生は、偶然撮影したひき逃げ事故の動画がSNSで大バズりしたことで、一夜にして激変する。
鳴りやまない賞賛と“いいね”の通知、リポストの数々。メディアに取り扱われ、初めて味わう快感に溺れた加菜子は、より過激な「正義」を振りかざす告発系インフルエンサー・タパ子へと変貌。バズるためなら手段を選ばないその行動は、彼女の倫理観を少しずつ麻痺させていく。
しかし、行き過ぎた正義は新たな憎悪を生み、いつしか彼女は匿名の中傷や批判に晒されるようになり、気づけばタパ子自身が恐ろしい復讐劇の渦中に、、、!?
10月16日(木)深夜よりMBSドラマ特区枠で放送
(※ドラマ『死ぬまでバズってろ!!』公式サイトより引用)
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タパ子はこれまで経験したことのない役柄。新しい顔を見せたい

ー今回、ドラマ『死ぬまでバズってろ!!』で主役の浅野加菜子/タパ子を演じた与田さん。オファーを受けた時の気持ちを教えてください。
与田:これまで経験したことのない役柄で、楽しみな気持ちと不安な気持ちが両方ありました。
でも、加菜子は何事も楽しめるタイプの子だと思ったので、“どんなことも楽しもう”という心意気で挑みました。
ータパ子は“バズる”ネタを追い求める告発系インフルエンサー。そんなタパ子の魅力を教えてください。
与田:タパ子は、人間の欲望をすごくストレートに表している子。自分のために生きている、という感じがすごく魅力的でした。
その一方、人との関わり方で不器用な一面もあるのが、人間らしいです。

ー明るく周りを巻き込んでいく性格のタパ子。普段のご自身の性格とは違いますか?
与田:かけ離れていますね(笑)。
私は、自分から人に話しかけたり、人をご飯に誘ったりすることがなかなかできないんです。受け身で、人に誘われるのを待っちゃうタイプ。
本当に気を許した人としか素で喋れないし、自分から誘えるようになるまで結構時間がかかります。
タパ子はすぐ「明日、ご飯行こうよ」「今空いてる?」とか言えそうじゃないですか?私にとってそんな性格は憧れでもあります。
ーご自身とはかけ離れた性格のタパ子を演じて、殻は破れましたか?
与田:そうですね…。自分で殻を破ったというよりは、気がついたら周りの方が皮を剥いでいってくれた感じです(笑)。
作品を一つやると毎回学びがあるし、学びがあるってことは成長できてるのかなと思います。これからも頑張っていきたいです。
ー今回の作品では、どんな学びがありましたか?
与田:役の中で声色や仕草を意識することです。
例えば、「お疲れ様です」という言い方ひとつでも、私自身とタパ子では全然違うんです。あとは、足を組んだり、肘をついたり、“タパ子っぽい”仕草を意識しました。

ータパ子は金髪が印象的でしたが、ファンの方の反応はいかがでしたか?
与田:私はもう、「似合ってるよ」っていうコメントしか見ないので、多分みんな似合ってるって言ってくれてると思います(笑)。
あそこまで髪色が明るいのは初めて。衣装を着ると、今までにないイケイケな感じになってテンションが上がりました。
でも、普段の私服は上下ジャージとかなので、周りの人に怖がられていないか心配でした。私服でいると誰からも話しかけられなかったです(笑)。
ーファンの方にコメントをお願いします。
与田:ファンの方にまた新しい顔を見せられるかな、と思います。
グループを卒業してお芝居に挑戦するにあたって、いろんな顔を見せていけたらいいなと思っていたので、今回の役もエンタメとして楽しんでいただけたら嬉しいですね。
現場では、タパ子のようにとにかく明るくいることを意識

ー撮影現場で意識したことはありますか?
与田:現場では、できるだけタパ子のような明るさを出して人と関わるようにしていました。
これまでも何度か主演を務めさせていただきましたが、やっぱり真ん中にいる人(主役)によって現場の空気感ってすごく変わるんです。
今回の作品は、みんなで明るくやった方が絶対いい作品になると思ったので、明るく振舞いました。
タパ子は人との距離感がすごくうまくて、タパ子がいるとその場の空気が明るくなる。それって、人とちゃんとコミュニケーションをとれているからだと思ったんです。だから、私も現場でたくさん喋るようにしていました。

ー警察官の渡辺優斗役を演じた櫻井さんの印象を教えてください。
与田:櫻井さんは、可愛らしい方だと思います。
お互い人見知りで、最初はしばらくあまり喋れない期間があったんです。でもだんだん会話が弾むようになって打ち解けると、ちょっとお茶目な部分が見えてきました。
櫻井さんのほうが一歳年下なんですけど、今日の記者会見で私に盛大な無茶振りをしてくるし、告知動画の撮影でもだんだんふざけ出してきて(笑)。
そういうお茶目なところがかわいいなって思います。
『死ぬまでバズってろ!!』で警察官の渡辺優斗役を演じた櫻井海音さんのインタビューはこちら↓

ー監督とはどんな話をしましたか?
与田:役づくりについては、特に渡辺との距離感などについて話しました。タパ子は渡辺との距離感がすごく近いんです。
監督はすごく話しやすい方で、プライベートな話もしました。私の家族の話とか、おいしいご飯屋さんの話とか(笑)。
ー視聴者の方に注目してほしいポイントを教えてください。
与田:タパ子は基本的にずっとヘラヘラしていて、一見、あまり何も考えずに「ただバズりたい」という人物に見えます。
でも実はいろんなことを考えていて、根っこに“生きていくためにバズりたい”という芯があるんです。
たまに急に芯をついたことを真面目な顔で言うようなシーンがあるので、観ている方にグッて刺さるように演じました。そんなセリフを受け取っていただけたら嬉しいです!
ファンの人がいるから、私は仕事を続けたい

ーご自身にとってファンの方の存在はどんなものですか?
与田:卒業して半年以上経ちましたが、今でも変わらず応援してくれて、イベントにも来てくださる。それってもう愛じゃないですか。
本当に感謝しているし、ファンの方がいるから私は仕事を続けたいなって思う。そんな存在です。
今後、ファンの方にお会いできるイベントなども考えているので、とびきり楽しい企画を提案して、皆さんに応援していてよかったと思ってもらえるようにしたいです。

ー今回、SNSを題材にした作品ですが、与田さんが普段SNSを活用する中で大切にしていることを教えてください。
与田:“映え”とかを気にするより、一番はファンの方に喜んでもらいたいなって思って投稿しています。
SNSって生存確認というか、「今こういうことしてるよ」って私がいつでもファンの方にお伝えできるコンテンツ。
アイドルグループを卒業して握手会やライブなど、直接会えるイベントは少なくなってしまいました。
その分、SNSを通じて“今、私はこういうことをやってるよ”と共有できたらいいなと思っています。

ー今後挑戦していきたいことは?
与田:コメディー作品に出演してみたいなって思います。全力で人を笑わせるような作品。私、みんなに笑ってもらうのが好きなんです。
偶然かもしれないんですけど、卒業してから撮影してきた作品が、死にそうな役とか “命系”が多い(笑)。
もちろん重い役とか辛い役で人の心が動くような作品も観ていただきたいですが、何も考えずに爆笑できるような作品にも出演できたらいいなと思います。
ー5年後、どうなっていたいという展望はありますか?
与田:5年後…。何があるのかわからないですね。5年前の私は、グループを卒業するなんて考えてもいなかったし。結婚とかしてたりするのかな。
結婚願望はあるんです。穏やかな、お互い助け合えるような家庭を築けたらいいなって思っています。

ー最近買ってよかったものはありますか?
与田:エクステです。
次に出演する作品の役の髪型がロングなので、今、期間限定でつけているんです。エクステをつけるのは人生で初めてなので、新鮮で楽しいです。
ケアとか大変だけど大変なことをやっているという達成感が好きで。ドMなんです(笑)。
ー最近始めたことはありますか?
与田:最近はピラティスに行ってるんですけど、一番ハードな先生を選んでいます。
同じ時間やるなら、どうせならハードな方がいいなって(笑)。大変なときこそ頑張れるタイプではあるのかもしれないですね。
休みが続くとダメ人間になっちゃうんです。1日トイレとベッドしか行き来しなくて、首がバキバキになって体調も悪くなるみたいな(笑)。
だから、私は人と会ったりお仕事をしたり、何かやることがある方が健康上いいんだと思います。
ーお忙しい中でのリフレッシュ方法を教えてください。
与田:友達と会うこと、美味しいご飯を食べること、猫と遊ぶことです。
バラエティ番組も好きで、自分が出演してるんじゃないかっていうくらいの勢いでツッコミながらテレビを観ています(笑)。
映画とかドラマは静かに観るんですが、バラエティはツッコミながら観ますね。それがリフレッシュになります。

与田祐希(よだゆうき)プロフィール
2000年5月5日生まれ、福岡県出身。女性アイドルグループ乃木坂46の元メンバーであり、現在は『MAQUIA』『bis』のレギュラーモデルを務める。2016年、乃木坂46の3期生に合格。「乃木坂46 3期生『お見立て会』」でファンに初披露され、『逃げ水』でセンターポジションに。2025年にグループを卒業した。卒業後もモデル、俳優業など幅広く活動している。
Instagram @yodayuuki_oimo
撮影:髙橋耀太
ヘアメイク/入江美雪希
スタイリスト/菅野 悠
