「攻殻機動隊」シリーズの時系列順おすすめの見る順番やシリーズごとの違い・ストーリーを、これから初めて攻殻機動隊シリーズを見る人向けに紹介しています。
各作品のあらすじや感想・考察のほか、攻殻機動隊の世界観を理解するのに役立つ電脳や義体化に関する用語なども解説しています。
- 「攻殻機動隊」の原作準拠のアニメは2026年に公開予定
- 2025年2月28日に4Kリマスター版が劇場公開!
- 「攻殻機動隊」おすすめの見る順番
- 「攻殻機動隊」の登場人物紹介・解説【声優】
- 「攻殻機動隊」の豆知識【世界観を理解するのに役立つ用語解説】
- 「攻殻機動隊」シリーズを見れる動画配信サービス
- 「攻殻機動隊」原作コミックを見れる配信サービス
「攻殻機動隊」の原作準拠のアニメは2026年に公開予定
すでに多くのシリーズが公開されている「攻殻機動隊」ですが、アニメオリジナルのストーリーとなっている作品も多く、士郎正宗原作準拠の作品を望む声もありました。
2026年、ついに原作準拠の「攻殻機動隊」が公開される予定で、今から新作発表に期待が集まっています。監督は神山健治、荒牧伸志がタッグを組んで制作するとされており、
本ページでは、過去のアニメシリーズや劇場版などのあらすじ・概要を紹介し、おすすめの見る順番、時系列順に見る順番、公開順に加えて、視聴できる動画配信アプリ、動画配信プラットフォームもお伝えします。
新作公開前に見直したり、攻殻機動隊シリーズを最初から履修したい方は是非ご確認ください。
2025年2月28日に4Kリマスター版が劇場公開!
2025年2月28日に「GHOST IN THE SHELL/攻殻機動隊 4Kリマスター版」及び「イノセンス 4Kリマスター版」が、TOHOシネマズの一部の劇場にて公開されます。
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映画「イノセンス」の20周年記念としての企画で、2週間限定で映画館で視聴できるとのことです。
押井守監督が手がけた攻殻機動隊2作品が4Kリマスターとなって劇場で見られる上、もしかしたら劇場では限定グッズなどが販売されるかもしれないため、ファン必見の企画です。
視聴できる劇場一覧・リンク|TOHO THEATER LIST 東宝株式会社
「攻殻機動隊」おすすめの見る順番
攻殻機動隊シリーズは、各話完結型のものや内容が複雑なものもあり、命とはなにか、生命、精神、人としての自我、生きるとは何かについて切り込んだ内容も多く、時系列順に見たとしても理解しきれない場合があります。
ストーリーを理解する上では「笑い男事件」などに触れたものから見たほうが話がつながりやすくなりますが、見る順番が前後しても困ることはありません。
「攻殻機動隊」を最短で履修できるおすすめの見る順番
アニメ「攻殻機動隊」のシリーズを全て見なくても、だいたいのストーリー展開と世界観、内容を理解するには以下の順番で履修していくのがおすすめです。
- 攻殻機動隊 ARISE(4部:合計231分)
- 攻殻機動隊 新劇場版(99分)
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(160分)
- 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven(161分)
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society(108分)
攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争(118分)
攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間(126分)
この順番に視聴すると、以下の内容におおまかに触れることになります。
- 公安9課が創設されるまでのこと
- 公安9課創設後の活動
- 笑い男事件
- 個別の11人
- 公安9課の再編成
- ポスト・ヒューマンの登場
公安9課が活動を始める前のそれぞれの立場や役割から始まり、作中で時代が進むにつれて、日本を離れて世界のより規模の大きい問題に取り組みつつも、人間や自己の定義、命や魂・ゴーストの意味などを主軸として終始考えさせられる内容が描かれています。
上記のタイトルを全て視聴するのに必要な時間は1,003分、時間にして約17時間です。アニメシリーズ26話を視聴する場合、1話24分だとしてもそれだけで10時間必要で、シーズン1、シーズン2と合わせて見ていくとさらに時間がかかります。
哲学的な話等も多く、一度で全て理解するのは難しいため、二度、三度と見るつもりでいたほうが良いでしょう。
S.A.Cシリーズ
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2002年)
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攻殻機動隊がどんな世界観・ストーリーなのか、公安9課がどんな立ち位置なのかが分かるタイトルで、本シリーズの象徴とも言える「草薙素子」や笑い男、タチコマ、バトーのほか、公安9課のメンバーそれぞれの役割や得意なことなども描かれます。
義体化した者同士の戦闘アクションや独特なハッキングシーンの他、哲学的な問いかけも多く考えさせられる要素が多いです。
自我、脳、ゴースト、精神、生命と肉体など、人が人である定義、AIと人との違いは何なのかを問いかけるような要素が多数出てきます。
時代背景は2029年から2030年頃と設定されており、限りなく近い未来のリアルなSF作品としても非常に人気が高いです。
「攻殻機動隊」シリーズがどんな作品なのか知りたい方はまずは本作から見るのがおすすめです。話数も約2クール分の26話で、比較的履修しやすいタイトルです。
公開年 | 2002年 |
監督 | 神山健治 |
話数・上映時間 | 26話 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 イシカワ:仲野裕 サイトー:大川透 パズ:小野塚貴志 ボーマ:山口太郎 タチコマ:玉川紗己子 |
攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(2004年)
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「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」からそのまま続く続編で、公安9課再編直後から複雑な任務をこなす様子が描かれます。
前作「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」では一旦ベンチ入りする形になったタチコマが、正式に公安9課の仲間となって、草薙素子やバトー、トグサたちに同行するようになります。
前作「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」では、電脳と関わりが深い「笑い男」がメインで扱われていましたが、本作では「難民」がメインに扱われ「個別の11人」という存在と対峙していくことになります。
公安9課が独立して活動するというよりも、内閣府の護衛という任務を受けることが多く、バトーらは仕事内容に苛立ちを見せる様子もあります。
「GIG(ギグ)」とは、音楽用語でもありますが、単発・短期といった意味もあり、いわゆる各話完結型に近い本タイトルを意味しているとも考えられます。
「GIG」はそのまま「ギグ」の意味で捉えても問題ないでしょう。実質「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」の続編ですので、続きを見ていると思えば十分です。
全部で26話あり、前作「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」に比べると若干冗長に感じる回もあります。派手なアクションや流れるように活発なシーンより、哲学的な語りを入れているような描写も多く、各話短編映画のような作りになっています。
公開年 | 2004年 |
監督 | 神山健治 |
話数・上映時間 | 26話 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 イシカワ:仲野裕 サイトー:大川透 パズ:小野塚貴志 ボーマ:山口太郎 タチコマ:玉川紗己子 |
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(2005年)
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アニメシリーズ「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」を160分の映画にまとめたのが本作です。
26話のアニメを見る時間がない方や手っ取り早く内容を理解したい方に特におすすめの映画で、内容は同じですが再構成されているシーンもあるためアニメシリーズとはまた違った魅力があります。
いわゆる総集編とも言えますが、「攻殻機動隊」における「笑い男事件」で起きたことや流れを簡潔に理解できるタイトルです。
「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」では、直接笑い男と関係なさそうな回も含まれていましたが、本作では「笑い男事件」に特化した内容になっているため、最短で内容を履修できます。
本作を見てからおおまかな流れを知って、その後で「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」をじっくりと見ていったほうが話を深く理解できるかもしれません。
本作から見ても、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」から見てもストーリーは理解できます。大筋を掴んでから詳細を知りたいか、詳細を見てから、まとめを見て内容を復習する感覚で再確認するかの違いがあるくらいで中身は一緒です。どちらの順番で見ても「攻殻機動隊」の世界観にどっぷり浸れるはずです。
公開年 | 2005年 |
監督 | 神山健治 |
話数・上映時間 | 160分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 |
攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society(2006年)
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「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」及び「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」の続編で、草薙素子の去ったあとの新生「公安9課」が「傀儡廻(くぐつまわし)」というハッカーを追跡するストーリーです。
「攻殻機動隊 S.A.C. SSS」と略される事が多く、これまでに登場したキャラクターが、それぞれの道で活躍する様子や、新たな脅威と向き合っていく様子が、社会問題への風刺と合わせて描かれています。
これまで電脳化、難民と社会問題を扱ってきていますが、本作では人口問題・少子高齢化・児童虐待など目を背けたいが直視して解決しないといけない問題に切り込んでいます。
かなり考えさせられるテーマを扱っていますが、近未来的な戦闘・アクションシーンも多く、「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」らしい描写も多いため、見ていて無意識に虜になることでしょう。
義体を同時に2体操ることができても、無意識に他の義体も操ってしまったり、自身の脳が認識していない所で自我を持った義体が動き始めてしまった場合、それは誰なのかという、自分のコピーを持つことの問題やリスクにも触れられています。
どこまでが自分で、どこからが他人になるのか、何を持ってゴーストを定義づけるのか、自分で考えて選んで決めないといけないような哲学や宗教的な意味も感じられるような要素があります。
公開年 | 2006年 |
監督 | 神山健治 |
話数・上映時間 | 108分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 イシカワ:仲野裕 サイトー:大川透 パズ:小野塚貴志 ボーマ:山口太郎 タチコマ:玉川紗己子 |
攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven(2006年)
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本作はタイトル「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven」にある「Individual Eleven(個別の11人)」を主に扱った「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」の総集編です。2005年に公開された「笑い男事件」をまとめた「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man」と同じ性質のタイトルで、26話のストーリーを約160分の1本にまとめています。
若干、冗長に感じられた「攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG」の要素はなくなり、「個別の11人」に関係が深いシーンのみ扱われているので、手っ取り早く内容を理解したい人や時間が少ない人におすすめの作品です。
「攻殻機動隊」を初めて見る人には
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man
- 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven
の2作品をおすすめして、内容を最短で履修してもらうのがベストです。
このうちどちらかでも興味を持てる内容であったならば、メインのアニメシリーズや最新の3DCGシリーズなども興味を持って見てもらえるでしょう。
公開年 | 2006年 |
監督 | 神山健治 |
話数・上映時間 | 161分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 タチコマ:玉川紗己子 |
GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年)
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1995年に公開された「攻殻機動隊」最初のアニメ化作品でもあり、「人形使い」が登場するストーリーです。AIが自我を持ち、ゴーストを持ち、人間を超えた存在となるという脅威、リスクについても触れている作品です。
作中では「人形使い」という謎のハッカーが、電脳化した人々を脳ごとハックして体のコントロールを奪うという事件が発生し、同様に凄腕のハッカーでもある草薙素子が狙われる展開があります。
AIが死と子孫を残すことを認識しており、かつ、草薙素子の脳・電脳とAIから発生した「人形使い」が融合し、広大なネットワークの海に潜っていく草薙素子の様子を見送るまでが描かれています。
近未来の武器や多脚戦車、義体や電脳などさまざまな要素が組み込まれているストーリーで、非常に考えさせられる内容です。
公安9課の主要メンバーが登場しますが、主に草薙素子、バトー、荒巻課長、トグサなど限られたメンバーが出てくる印象が強いです。
また、何を考えているか分からず、身体の自由もきかない状態の「人形使い」による行為とその目的は、ある意味でとても気色の悪い話ですが、生命体として子孫を残すのとはわけが違い、草薙素子のようにほとんどを義体化した者であったからこそ受け入れられたとも考えられます。
公開年 | 1995年 |
監督 | 押井守 |
話数・上映時間 | 82分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 イシカワ:仲野裕 荒巻:大木民夫 |
ハリウッド実写版「ゴースト・イン・ザ・シェル」(2017年)
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1995年の「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」と似ている展開もありますが、後半は実写版映画のオリジナル要素が入っています。
特に日本語吹き替え版では「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」などの主要声優が声を当てていますが、荒巻課長に関してはビートたけしが声を担当しており、若干雰囲気が壊れている所もあります。
「攻殻機動隊」のハリウッド版として、全く異なる作品であると考えてみるのがおすすめです。実写版でCGなども使われているため映像美に見とれてしまう所もありますが、芸者ロボットなどはリアルすぎて気色悪いと感じる人も多いでしょう。
草薙素子をスカーレット・ヨハンソンが演じたのはぴったりな配役だと思われますが、海外ではホワイト・ウォッシングではないかと批判も大きくなりました。
そこまでグロい要素はないですが、身体が義体化されている要素はすこしリアルすぎて直視したくない点もあるかもしれません。
人間の身体ではないとわかっていても、リアルな身体で、ほとんど普通の人と同じように動いている人の形をしたものが、欠損、破損してロボットだったと分かったときの不気味な気持ち、恐怖や受け入れがたい感覚なども感じられるでしょう。
「攻殻機動隊」の世界観として義体化が受け入れられている様子と、それを受け入れられないでいる感情が、まるで自身の中で現実世界で悩んでいるかのように感じられるはずです。
公開年 | 2017年 |
監督 | ルパート・サンダーズ |
話数・上映時間 | 107分 |
主要キャスト | 少佐:スカーレット・ヨハンソン 荒巻大輔:ビートたけし バトー:ピルー・アスベック トグサ:チン・ハン |
イノセンス(2004年)
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前作にあたる「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」の続編で、セクサロイド機能のついた女性型アンドロイド「Type2052|HADALY(ハダリ)」が所有者を惨殺する事件をバトーとトグサが操作していくストーリー。
草薙素子が公安9課を去ったあとに起きた事件で、バトーとトグサの2人を主役として物語が進行します。
ハダリという愛玩用アンドロイドのゴーストが誘拐された生身の人間の少女だったこと、ネットの世界に深くなじんでバトーやトグサをサポートする草薙素子の登場など、義体化と電脳化の悪い面を惜しげもなく描いている内容です。
義体化も電脳化もしているバトーがゴーストハックされて銃を乱射してしまうシーンも衝撃的で、正義の側にいる人間でもハックされて凶悪事件を起こしたことにさせられてしまう脅威に触れられています。
公安9課のリーダー役はトグサが引き継ぎ、現場にはバトーらが出ることが多く、草薙素子が去ったあとという物悲しい雰囲気が強いのも印象的です。
また、他の作品に比べると、人間ではないのに人間の皮膚が剥がされていくように見える生々しいグロさやアンドロイドなのに破損・欠損が起こるシーンが多く気色悪く感じる演出も一部あります。
義体化、電脳化をしたことで起こる、身体への無頓着、替えがきくという軽視から起こる問題、見ている側にとってはかけがえのない身体が使い捨てのように扱われている様子も、電脳化や義体化が進んだ世界で起こりうる「if」をリアルに描写しています。
公開年 | 2004年 |
監督 | 押井守 |
話数・上映時間 | 99分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 イシカワ:仲野裕 荒巻:大木民夫 |
攻殻機動隊 ARISEシリーズ
攻殻機動隊 ARISE(2013年)
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公安9課が集結する前のそれぞれの様子を描いた作品で、全部で4部に分かれています。
荒巻、草薙素子、バトーらが公安9課に集まる前に起きていたこととして、素子とバトーの陸軍時代の話にも触れられています。
陸軍時代に素子と荒巻、バトーが出会い、信頼と絆を深めていきます。本作では声優が一新されており、S.A.Cシリーズとは異なる声優により公安9課メンバーの声が演じられています。
トグサは新浜県警出身、サイトーは海兵隊のスナイパー出身、イシカワやボーマはバトー同様陸軍出身で、パズは陸軍警察出身と多くのメンバーが陸軍関係者で構成されていることも分かります。
「攻殻機動隊 ARISE」で登場するタチコマのような多脚戦車は「ロジコマ(ロジスティクス・コンベイヤー・マシン)」と呼ばれ、当初はただの自立型AI搭載の戦車でしたが、草薙素子に言語プログラムを入れてもらって話せるようになっています。
S.A.Cシリーズでは草薙素子はタチコマに対して一定の距離を置いているように描かれ、それに対してバトーが天然オイルをタチコマに与えてかわいがる様子がありましたが、ARISEでは草薙素子も言語プログラムをインストールするというシーンがあり、バトーも素子も似たような所があることも見て取れます。
公開年 | 2013年 |
監督 | むらた雅彦 |
話数・上映時間 | 4話 |
主要キャスト | 草薙素子:坂本真綾 荒巻大輔:塾一久 バト-:松田健一郎 トグサ:新垣樽助 イシカワ:檀臣幸 サイトー:中國卓郎 ボーマ:中井和哉 ロジコマ:沢城みゆき |
攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT(2015年)
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「攻殻機動隊 ARISE」がテレビ放送用にオリジナルでは4話だったものが、8話に再構成されたものが「攻殻機動隊ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE」で、内容はほぼ同じであるのに対し「攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT」は「攻殻機動隊 ARISE」の新作に当たるストーリーが盛り込まれています。
擬似的な記憶を植え付けて放火をさせる電脳ウイルス「ファイア・スターター」にまつわる捜査を米軍と共同で進めることになった公安9課が描かれ、航空機爆破テロや「パイロマニア」と呼ばれる放火魔と戦っていくことになります。
本作は次に続く「攻殻機動隊 新劇場版」の前日譚であり、草薙素子の生い立ちに関わる問題を理解する布石にもなる作品です。
「攻殻機動隊 新劇場版」で登場する「ファイア・スターター」が何なのか理解しておくためには本作を履修しておくのがおすすめです。
公開年 | 2015年 |
監督 | 黄瀬和哉 |
話数・上映時間 | 46分 |
主要キャスト | 草薙素子:坂本真綾 荒巻大輔:塾一久 バト-:松田健一郎 トグサ:新垣樽助 イシカワ:咲野俊介 サイトー:中國卓郎 ボーマ:中井和哉 ロジコマ:沢城みゆき |
攻殻機動隊 新劇場版(2015年)
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国防省国防軍の11人が人質を取って立て籠もる事件が発生し、公安9課が首謀者を拘束するもゴーストハックされた人質が犯人を殺害してしまい、真相が闇の中に包まれます。
また、これと同時に総理大臣が爆弾で暗殺される事件も発生し、世間も公安9課も混乱の中に追い込まれていきます。
義体開発に関する取引や「攻殻機動隊 ARISE」や「攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT」などに登場している放火魔「パイロマニア」や電脳ウイルス「ファイア・スターター」の存在も見え隠れしていくサスペンス・アクション系の映画としてなかなか見どころ満載の作品になっています。
草薙素子が義体化することになった生い立ちの部分に関わる要素もあり、公私ともに捜査を進めるべく生まれたばかりの公安9課がチームとして活躍していくまでの過程を描いたような内容になっています。
前日譚として「攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT」を見ていたほうが理解が深まりますが、見れていなくても内容理解に問題はありません。
公開年 | 2015年 |
監督 | 黄瀬和哉 |
話数・上映時間 | 99分 |
主要キャスト | 草薙素子:坂本真綾 荒巻大輔:塾一久 バト-:松田健一郎 トグサ:新垣樽助 イシカワ:咲野俊介 サイトー:中國卓郎 ボーマ:中井和哉 ロジコマ:沢城みゆき |
S.A.Cシリーズ(3DCG)
「攻殻機動隊」の3DCGシリーズ「SAC_2045」は2020年から公開されているシリーズで、よりリアルなキャラクター、圧倒的な映像美で魅せる作品となっています。
3DCGのキャラクターの姿や顔つきに慣れるまで少し時間がかかりますが、イマドキ流行りの3Dキャラクターによる演出、アニメでは描写できなかった滑らかなカメラワークや動きがあるのも魅力の一つです。
攻殻機動隊 SAC_2045(2020年)
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攻殻機動隊の世界において2045年、世界経済が崩壊して内戦が各地で勃発する中、元公安9課メンバーをトグサが集めるところから物語が始まります。
元公安9課のメンバーを集めていく様子は、初見さん向けにはキャラクター紹介的な内容となっており、導入に適したストーリーでありながら、過去作の公安9課から離れていった者や、事実上の解散をしたあとの話としてもつながる点があります。
タチコマ、草薙素子、バトーなども登場するため、これまでの作品を見たことのある人は懐かしさを感じつつ、新しいグラフィックと世界観で物語を楽しめるでしょう。
哲学的な要素がないことはないですが、世界経済崩壊後、かつ、ポストヒューマンと呼ばれる新たな脅威が登場するため、義体化と電脳化の進んだ世界ということで、人間にとっての課題や存在意義・定義などへの不安や悩みなどは変わりはないものと考えられます。
これまで3DCGで描かれた「攻殻機動隊」作品はなかったようですが、Netflixで配信された本作は近未来を描いた「攻殻機動隊」をより鮮明で理解しやすい物語として、そのストーリー、映像美は見どころ満載です。
公開年 | 2020年 |
監督 | 神山健治荒牧伸志 |
話数・上映時間 | 12話 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 タチコマ:玉川紗己子 |
攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争(2021年)
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3DCG「攻殻機動隊 SAC_2045」のアニメシリーズを劇場版としてまとめた総集編のようなもので、作品の内容をサクッと理解したい方や初見の方にも見やすくておすすめのストーリーとなっています。
上映時間は約2時間とちょうどよく、ユーネクスト(U-NEXT)のレンタル課金で見る場合もアニメを12話分課金して見るより、こちらの劇場版をレンタル課金して見たほうがお得です。
世界経済のデフォルト、混乱、内戦、そして、治安維持のための公安9課の再編、ポストヒューマンの登場など、新展開や新要素も、美麗な3DCG映像でしっかり履修できます。
公開年 | 2021年 |
監督 | 藤井道人 |
話数・上映時間 | 118分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:阪脩 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 タチコマ:玉川紗己子 |
攻殻機動隊 SAC_2045 Season 2(2022年)
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「攻殻機動隊 SAC_2045」の続編として制作されており、ポスト・ヒューマンのその後の展開に触れられています。
AIが発展し、人類の繁栄とアメリカを偉大にするという曖昧で崇高な目的を果たそうとして、ポスト・ヒューマンを称する者たちもAIに利用されているというある意味でゴーストハックのような影響を受けていると考えられます。
宗教や思想の違い、AIによる洗脳なども結局はゴーストハックと同じなのではないかと思える要素もあります。
人類が義体化したらどうなるか、電脳化の末にどうなるかという想像できて、かつ、近い未来に実現しそうなテーマに触れていた内容から、一気に人類の繁栄やアメリカという国家繁栄を目的とした大規模な展開が用意されており、超未来のSF作品となっておりイメージしにくい世界観になっています。
3DCG作品なのもあって旧作品を見ていた人からするととても遠い世界(アメリカ)を舞台にした内容になっており、日本の「攻殻機動隊」という印象が若干薄れています。
ひとつのSF作品としては十分魅力的ですが、求めていた攻殻機動隊らしさからは少し離れているように感じる面もあるでしょう。
公開年 | 2022年 |
監督 | 神山健治荒牧伸志 |
話数・上映時間 | 12話 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:中博史 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 タチコマ:玉川紗己子 |
攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間(2023年)
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「攻殻機動隊 SAC_2045 Season2」の内容を約2時間にまとめた作品で、シーズン1をまとめた「持続可能戦争」のタイトルと似たような構成の長編作品です。
シーズン2を見ていれば内容はほぼ同じですが、本作は手っ取り早く内容を理解したい方、短時間で内容を履修したい方、初見の方に特におすすめです。
新たに公安9課に加わることになる江崎プリンの存在、ポスト・ヒューマン、1A84ウイルスの存在などにもしっかり触れられており「攻殻機動隊」シリーズを理解するのに最低限必要な要素が含まれています。
攻殻機動隊の哲学的なテーマとして、人間の自我、自己の定義や解釈、魂や霊魂・ゴーストと身体の関係など、人間が人間でいるために必要な事などについても考えさせられる展開です。
自分の命、仲間との関係、それぞれの優先順位や切り捨てられない記憶や過去の出来事などさまざまな要因が重なって、常に先に進みながら各自の物語を切り拓いていくような複雑で簡単に解決できないことを直視させられるような内容となっています。
公開年 | 2023年 |
監督 | 藤井道人 |
話数・上映時間 | 126分 |
主要キャスト | 草薙素子:田中敦子 荒巻大輔:中博史 バトー:大塚明夫 トグサ:山寺宏一 タチコマ:玉川紗己子 |
「攻殻機動隊」公開順まとめ【シリーズごと】
攻殻機動隊シリーズの作品は、公開順に見るのもおすすめです。
だんだんと映像が美しくなり、グラフィックも向上していくため、時間が経つに連れて技術的に進化していくような様子も感じられます。
最新のシリーズでは、草薙素子たちが3DCGで再現されており、映像美の差もかなりのものです。
気にならない人もいるかもしれませんが、3DCGの草薙素子のイメージを持ったまま、1995年の草薙素子を見ると別人のように感じてしまうかもしれないため、公開順に見ていって方が受け止めやすいかもしれません。
以下、公開順に「攻殻機動隊」シリーズをまとめています。
- GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊(1995年)
- イノセンス(2004年)
【S.A.Cシリーズ】
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX(2002年)
- 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG(2004年)
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX The Laughing Man(2005年)
- 攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX Solid State Society(2006年)
- 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG Individual Eleven(2006年)
【ARISEシリーズ】
- 攻殻機動隊 ARISE(2013年)
- 攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT(2015年)
- 攻殻機動隊 新劇場版(2015年)
【S.A.Cシリーズ(3DCG)】
- 攻殻機動隊 SAC_2045(2020年)
- 攻殻機動隊 SAC_2045 持続可能戦争(2021年)
- 攻殻機動隊 SAC_2045 Season 2(2022年)
- 攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間(2023年)
「攻殻機動隊 ARISE ALTERNATIVE ARCHITECTURE(ARISE A.A)」は、攻殻機動隊 ARISEの4部作をまとめて2部にし、さらに「攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT」をあわせて放送されたものです。
「攻殻機動隊 ARISE」と「攻殻機動隊 ARISE PYROPHORIC CULT」の2つの作品を見れば、その内容は網羅できます。
公開順に見ていくと話の展開が少しズレたり、スピンオフ作品のように思えてしまうタイトルもあります。基本的には同じキャラクターが登場しますが、時間軸や世界線を全く同じにしていないものもあります。
それぞれのシリーズごとに、ほとんど同じキャラクターが登場しますが厳密には異なる作品だと思ってみるのがよいかもしれません。
最初に公開された1995年の「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」から28年経って、2023年に3DCG「攻殻機動隊 SAC_2045 最後の人間」が公開され非常に長い間愛され、人々を引き付けてきた攻殻機動隊シリーズは最新シリーズの制作も期待されています。
公開順に見てきた方は、ぜひ一度時系列順に見直してみるのもおすすめです。
そのテーマの難しさや描写、伏線などの多さから「攻殻機動隊」シリーズは何度見てもさまざまな学びがあります。中には、「攻殻機動隊 ARISE」シリーズや、3DCGで制作されている「攻殻機動隊 SAC_2045」をまだ見ていない方もいるかもしれませんので、今一度シリーズ最新作をチェックしてみてください。
「攻殻機動隊」の登場人物紹介・解説【声優】
「攻殻機動隊」の主要メンバーのうち、特に印象的で象徴的なキャラクターを演じている声優を紹介します。作品によっては声優が変わっている場合もありますが、基本的に同じ声優が演じています。
以下、2002年の「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」のキャラクターと声優をあげています。
草薙素子(CV:田中敦子)
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作中では「少佐」と呼ばれており、冷静沈着で理論的、ほぼ全身を義体化している凄腕のハッカー、かつ、バリバリ前線に出て戦う戦闘員、かつ、潜入や斥候などもこなすマルチな才能を生かすバランス型のメンバーです。
女性型の義体にいろいろな改造を施して強化しており、光学迷彩を駆使して犯罪者や敵を翻弄するシーンもあります。
基本的に義体を遠隔から操っているような印象で、本体の脳と脊髄は別の場所にあるためか、かなり無茶な任務遂行をして周りのメンバーや味方をヒヤヒヤさせることも多いです。
バトーやトグサと一緒に行動する事が多く、公安9課の上司・荒巻課長ともまるでほぼ対等の役職であるかのような対応をしている様子も見られます。
声優の「田中敦子」さんは、草薙素子の他に、ゲーム「ベヨネッタ」のベヨネッタ、アニメ「名探偵コナン」のメアリー・世良、アニメ「呪術廻戦」の花御などを演じています。
バトー(CV:大塚明夫)
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公安9課の重量タンク役といった立ち位置でありながら、ジョークの通じるひょうきんな性格で、タチコマに天然オイルを与えるなど見た目のゴツさと性格のギャップも魅力的な人物です。
元陸自のレンジャーで、トラウマも抱えており、感情的に行動するシーンもあります。草薙素子同様、全身のほとんどを義体化しており、パワーに任せた戦闘を得意としています。
攻殻機動隊の映画「イノセンス」では主役、愛犬家として描かれており、タチコマ同様、愛情深い性格なのが印象的です。
目は義眼の義体となっており、ゴツい身体、いかつい顔と初対面ではかなり威圧的な見た目ですが、おちゃめな所や愛情深さ、面倒見の良さなどもあり非常に魅力的なキャラクターで、攻殻機動隊の代名詞とも言えるキャラクターの一人です。
声優の「大塚明夫」さんは、ゲーム「MGS(METAL GEAR SOLID|メタルギア・ソリッド)」のスネーク、アニメ「ワンピース」の黒ひげ、アニメ「BLACK JACK」のブラック・ジャックなどを演じています。
荒巻大輔(CV:阪脩)
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公安9課の課長にして、9課の仲間たちに絶大な信頼を置いており、現場が動きやすいように関係各所に根回しをしたり、メンバーを守ったりするチームのまとめ役、裏方として活躍しています。
荒巻課長が直接現場に出て戦闘をするシーンはほぼないですが、戦略、計画立案、依頼を受けて指示を出すリーダー役として欠かせない存在です。
仕事ができて頼れる上司の例としても人気があり、作中では政府重役・重鎮とのパイプが太く、総理大臣とも直接やりとりし、軍にもつながりがある重要人物で、公安9課の実質的な創設者とも言える人物です。
声優の「阪脩」さんは、アニメ「機動警察パトレイバー」の榊清太郎、アニメ「ドラゴンボールZ」の孫悟飯、アニメ「ブラック・ジャック」の本間丈太郎、映画俳優アンソニー・ホプキンスの担当吹き替え声優としても活躍しています。
タチコマ(CV:玉川紗己子)
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公安9課にて運用された思考するAIを搭載した歩行ロボット、多脚戦車。青色の外装、光学迷彩も搭載しクモのように壁や天井に張り付くこともでき、普通のクルマのように移動することもできる汎用性の高い機体です。
かなり威力の高い武装を持っていながら、声は幼い子どものようにかわいらしく、その見た目とコミュニケーション、挙動のギャップに人気があります。
個体同士で情報を共有でき、思考AIとしてそれぞれに考えたり、経験したりした内容を並列化したことなどから、AIにゴーストが生まれたのではないかとも推察されており、まるで人と同じような個性を持っているとも思える挙動をします。
AIであるが故に冷酷な所もあり、攻撃を躊躇することがほとんどなく、草薙素子やバトーの指示待ちに徹するシーンもあり、機械らしさと人間っぽさの両方が備わった近未来SFアニメ「攻殻機動隊」の象徴的な存在にもなっています。
声優「玉川紗己子(玉川砂記子)」さんは他にも、アニメ「名探偵コナン」の宮野明美、アニメ「美少女戦士セーラームーン セーラースターズ」の火球皇女、アニメ「創聖のアクエリオン」のソフィア・ブラン、アニメ「もっと!まじめにふまじめ かいけつゾロリ」のゾロリママなどを演じています。
トグサ(CV:山寺宏一)
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公安9課の中でほとんど義体化しておらず、唯一家庭がある人物で、直感、情報収集、観察などの能力に長けており、公安9課内でもそのスキルを発揮して活躍しています。
戦闘では義体化したボディではないのと、妻帯者ということで前線に出ることはあまりなく、無理な戦闘もしないタイプですが、荒巻課長や草薙素子譲りの冷静さなどバランス型のメンバー。
身体のほとんど、または、かなり多くの割合で義体化している公安9課のメンバーの中では、比較的生身の人間に近い存在で価値観や人生に対する感覚、家族がいること、義体化しておらず力が及ばない事がある点など独特な悩みがあり「攻殻機動隊」という特殊な世界観の中で一般人目線に近い感覚への共感要素としても欠かせない存在になっています。
声優の「山寺宏一」さんは、映画俳優のエディマーフィー、ジムキャリー、ウィル・スミスなどの担当吹き替えをしている他、長年朝の番組「おはスタ」の司会を担当、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」の加持リョウジ、アニメ「アンパンマン」のチーズやカバオ、ディズニーアニメ「アラジン」のジーニーなどを演じています。
イシカワ(CV:仲野裕)
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公安9課の情報収集を主な仕事としており、前線や戦闘の現場に出ることはほぼなく、情報による後方支援がメインです。
草薙素子だけではカバーできない情報収集、ネットの海の中から情報を見つけたり、ハッキングなども担うキャラクターで、基本気だるそうに室内にこもって情報収集に徹している様子が描かれています。
公安9課のメンバーの中では比較的高齢のようで、落ち着いた大人の様子、淡々と仕事をこなす様子なども見受けられ、バトーやトグサについで登場が多いキャラクターです。
声を荒げることはほぼなく、常に渋くかっこいい淡々とした喋り方をするのが特徴です。
大きなVRヘッドセットのようなものを装着して情報収集しているシーンが複数回登場し、キーボードをタイピングして収集するというよりも目や頭脳を直接つないで情報を集めているような印象もあります。
バトーや草薙素子との信頼関係もあり、関わりも長いようで、チームの縁の下の力持ちとして活躍しています。
声優の「仲野裕」さんは他にも、アニメ「カウボーイビバップ」のボブ、映画俳優ケヴィン・コスナーやケヴィン・スペイシー、ジョン・スラッテリー、チャールズ・ダンスらの吹き替え担当声優としても活躍しています。
アニメ作品では脇役を演じる事が多いです。映画の吹き替えでは「ソウ」のマーク・ホフマン刑事の吹き替えの声としても有名で、タイタニック、ダークナイト、007、ダイ・ハードなどの作品にも声で出演しています。
サイトー(CV:大川透)
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公安9課のスナイパーで、電脳化と左目周辺を義体化しているのみで生身の身体が多い人物です。人工衛星とリンクして狙撃するようなテクニックから、生身の右目で狙撃する実力もあります。
クールで寡黙な仕事人という印象が強く、ここぞというタイミングできっちり仕事をこなす様子が描かれています。
普段寡黙であるが故に、タチコマに注意する時に少しモラハラやパワハラっぽい言い方に聞こえてしまうが、仲間思いで必要なことだけを言うキャラクターです。
人の身体よりも大きそうな大砲級のスナイパーライフルを義体化していない身体で支えて射撃している様子があり、義体化率が低いとはいえ公安9課の重要な戦力の一人となっています。
声優の「大川透」さんは、アニメ「鋼の錬金術師」のロイ・マスタング、「超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説」のコンボイ、「ソウルイーター」のデスサイズ〈スピリット=アルバーン〉、映画「ワンピース スタンピード」のセンゴク、ゲーム「ラチェット&クランク」のクランク、ゲーム「戦国BASARA」の徳川家康、ゲーム「オーバーウォッチ」のソルジャー76などを演じています。
パズ(CV:小野塚貴志)
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ほぼアニメオリジナルのメンバーで、情報収集も戦闘もバランスよくこなすキャラクターですが、裏社会出身らしい背景があるようで、仕事はできるが私生活や生活はあまり褒められたものではない様子。
内偵、聞き込み、裏社会とのつながりなどを駆使して公安9課を支えており、スキンヘッドでいかつい「ボーマ」と組んでいるシーンが多いです。クールでタバコ好き、秘密が多そうでミステリアスな雰囲気を持ち、縁の下の力持ちとして活躍しています。
声優の「小野塚貴志」さんは、ゲーム「地球防衛軍6」の先輩役、映画「オーシャンズ11」のイエン、ドラマでは「CSI」や「ER」、「クリミナル・マインド」などでも吹き替えの声を担当しており、アニメ、ドラマ、映画と幅広く活躍しています。
ボーマ(CV:山口太郎)
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いかつい見た目でバトーのような義眼を持っていますが、電脳戦を特異としている様子が描かれており、イシカワとともに仕事をしている事もあれば、前線に出て荒っぽい仕事をこなしていることもあります。
見た目とのギャップがあり、インテリな部分、パワー任せな部分をバランスよくこなしつつ、爆弾に関する知識と経験を生かした仕事も担当しているようです。
パズと組んで動くことが多く、草薙素子らの無茶振りに即応できる数少ない優秀でマルチな才能の持ち主。
アニメでもあまり登場しないですが、パズやバトーと仲良く話している様子が見受けられ、パズやサイトー同様、バックアップや裏方として重要な仕事をしていると考えられます。
声優の「山口太郎」さんは、アニメ「BLEACH」の一番隊副隊長・雀部長次郎、アニメ「花咲くいろは」の富樫蓮二、アニメ「転生したらスライムだった件」のゲルドなどを担当しており、海外ドラマの吹き替え担当などでも知られています。
「攻殻機動隊」の豆知識【世界観を理解するのに役立つ用語解説】
「攻殻機動隊」の舞台裏・時代背景
アニメ「攻殻機動隊」では、東京の街が海に半分沈んでいる様子があり、半分崩壊したような街がスラム街のようになっているシーンもあり、格差社会の広がりが大きいのか、津波や地震があったのか、不思議な状況になっています。
作中の時代背景としては、第三次世界大戦後、東京が核の攻撃を受けて深刻な被害を受けたあとであるという要素があります。
復興できている所、残骸を片付けている所などもあり、大きな被害の出た戦後の混乱から回復していく途中の時代で、電脳化や義体化を生かしている公安9課の活躍が描かれています。
バトーも陸自のレンジャーとしての経験があり、戦争に対する向き合い方も扱われています。戦争と人、人と機械、精神と心とゴーストなど、人間社会の問題や大きな課題に対して真剣に向き合う内容が濃いのも本作「攻殻機動隊」の魅力です。
「攻殻機動隊」のシリーズによっては草薙素子が去ってしまっていなくなっている時の内容もあり、バトーやトグサの哀しく孤独を抱えたまま製作されているタイトルもあります。
公安9課
草薙素子やバトーら、全身のほとんどを義体化した隊員が所属し、荒巻課長の手腕によって立ち上げられた表向きには極秘の警察部隊です。
ほぼ透明になれる光学迷彩を施しているのも、AI搭載の巨大な多脚戦車「タチコマ」を採用しているのも特徴で非現実的な要素があるとはいえ、実現不可能ではなさそうで近い未来に存在してもおかしくないようなものとして作中に深く関わってきます。
闇社会のアウトローやチンピラを相手にすることもあれば、国家組織内の腐敗や膿をつぶすこともあり、半政府組織と命がけで、戦うシーンもあります。
激しい銃撃戦の他、強い義体のパワーに頼った殴り合い、ロボットと義体同士の戦いとなることもあり、世の中の裏側、陰、水面下で多くの人々を守ろうとしています。
有名なセリフとして「我々の間には、チームプレーなどという言い訳は存在せん。有るとすればスタンドプレーから生じるチームワークだけだ」という荒巻の言葉が示すように、それぞれ馴れ合いや仲良しこよししてチームとして戦うというよりも、それぞれが独自の力を発揮して、主体的に活動して結果としてチームとして最大の成果を上げている少数精鋭部隊らしい要素があるのも特徴です。
義体化と電脳化
生身の身体に対して、義体化した身体はいわゆる義手や義足のようなものですが、現代のリアルな義手とは異なり、武装としても使える義体、身体能力を大幅に飛躍させた義体、機械やコンピュータと接続できるほどの性能がある義体などもあります。
体の大部分を義体化した者は首の後ろに接続プラグのようなものがあり、脳と脊髄以外ほぼ全て義体化している場合は銃で打たれた程度では止まらず、走る速度も異様に早く、ジャンプ力も高いなどのメリットがあります。
電脳化は、脳に大量のマイクロチップやマイクロマシンを導入することで脳の性能を上げて、情報ネットワークと高度に接続して情報処理を行うことができます。
インターネットの外から情報に触れるのではなく、自身がインターネットの中に入っていくような感覚となるため、自分の視覚や行動をコントロールされたり、情報を奪われたりするリスクがあります。
攻殻機動隊の世界では、生身のままの人間も多いですが、過去の大きな戦争で失った手や足など一部だけを義体化する人もいれば、自ら進んで義体化して身体能力を高める人もいます。
生身の身体の価値、倫理にも触れていくことになり、大切な身体を機械に置き換えたり、電脳化してネットワークにつながることで「個」の定義が薄れるなど、作中ではさまざまな問題に触れています。
電脳硬化症
マイクロマシンを使って脳を電脳化をすると、一部の人は、電脳化した箇所が硬化して記憶や言語に障害が出てしまう深刻な症状のことで、症状の大きさや部位によっては死に至る病とされています。
外部装置との接続や言語能力に問題が出るだけでなく、義体化した身体部分を動かすこともできなくなるような精神的な問題が起こることもあり、作中では、治療や予防に向けた施策も行われています。
第三次世界大戦、義体化、電脳化などに関連した世界観に深みをもたせる要素として、電脳化という特殊な科学技術の発展に伴って起こる問題に対して、SF面からとはいえ起こりうる症状「電脳硬化症」というものを扱っています。発展した科学とそれに伴う問題にも切り込んでいる作品で、作中ではひとつの大きなテーマとして扱われています。
電脳硬化症を起こす危険性があることを知った上でも電脳化することに意味があるのか、そこまでしてインターネットにつながって「個」の定義などに疑問を感じながらも電脳化してまで周囲とつながろうとするのはなぜなのか、など人間の愚かな面、賢い面、それぞれの決断や悩み、一言では語れない人間の思いが作中で描かれています。
ゴースト
タチコマなど、AIが人間でいう魂のようなものを獲得した時に、そこに存在するとされるもののことをゴーストと呼んでいます。
AIに自我が芽生えても、AIが個性を持ってもゴーストという言い方をする様子があり、AIや機械が個性を持ち、自我がそれぞれに芽生えている状態は、もはや機械ではなく生命体として見るべきなのではないかという疑問を投げかけている要素でもあります。
逆に、電脳化してインターネットに接続し、個を喪失しかけているような人のゴーストはどこにあるのか、人間には霊魂があると考えられていますが、電脳化してインターネットの集団の中にある時には、そのゴーストはどうなるのか、また、電脳硬化症を引き起こして植物状態のようになった場合、その人のゴーストは存在し続けているのかなど命の定義についての疑問も多いです。
完全に脳も身体も電脳化、義体化して、自分のコピーを動かせるようになった時、ゴーストの存在はどう扱われるのか、自分とは何者なのか、本当の自我や自分の存在している証はどうなるのかなど、脳だけ生身であるとされる草薙素子が心の底で悩んでいる課題でもあり、本作「攻殻機動隊」で扱われるテーマの一つでもあります。
セブロC26A
「攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX」に登場した架空の銃で、ゴツゴツした機械的なデザイン、流線形・曲線が混ざった人間工学的意味がありそうなデザインで、ロマンあふれる武器として人気が高いです。FN P90にも似ていますが、独特の丸みを帯びたフォルムは芸術的でもあり「攻殻機動隊」の公安9課のイメージにぴったりな銃器です。
ツァスタバ CZN-M22
「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」に登場した架空の銃で、現実世界にもありそうな実用性重視のデザインで、FA-MASやAUGにも似ており、L85とP90を融合したような形にも見えます。
「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」が公開された当時にしてはかなり近未来的でロマンあふれるデザインで、公安9課のイメージ、「攻殻機動隊」の世界観にも合っている銃器です。
「攻殻機動隊」シリーズを見れる動画配信サービス
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