最新のフジテレビドラマ「大奥」(2024年)は、全11話放送されており、2003年から続くフジテレビの人気ドラマシリーズです。
1968年、1983年にもドラマ化されており、非常に長い歴史のある作品群です。ドラマ「大奥」の時代背景は江戸時代(1603年頃~1868年頃)で、「大奥」とは、江戸城に存在した江戸幕府の将軍の妻子、女中、側室などがまとまったものです。
「将軍家の血筋を守る」ため男子禁制、秘密に包まれた生活の様子をテーマに描かれています。
基本的には制作年関係なく江戸時代の「大奥」を描いていますが、作品によっては一部の時代だけを取り扱った作品もあります。
隅田川沿いにあったとされる「江戸城」は、内郭(面積約424.8ha)と外郭(面積約2082ha)に分かれており、現在は東京都の皇居に位置しているとされます。
江戸東京博物館の記録によると外郭面積2082haという広大な江戸城を舞台にした女性たちの泥沼愛憎劇、江戸城での華やかな暮らし、さまざまな苦悩が描かれた時代劇です。
※江戸東京博物館
\初回入会なら初月無料!/
※Leminoプレミアムにお申込みの場合。
フジテレビドラマ「大奥」シリーズの魅力と人気の理由
フジテレビドラマ「大奥」シリーズは、人気女優をヒロインとして、豪華な女優陣・俳優陣で江戸城での暮らしが描かれていることや、美しく華やかな着物や装飾、江戸幕府の隆盛をリアルに描き、人間模様や愛憎劇が見られるのが魅力です。
「大奥」をテーマにした作品は多数存在していますが、2024年時点ではフジテレビドラマは民放を視聴できる「TVer」を利用して毎回最新話を視聴できるのも魅力のひとつです。
テレビ契約をしなくても動画配信サービスやネットTV「TVer」で見られるため、幅広い年代が視聴できる地盤があります。
歴代「大奥」シリーズの概要・主要キャスト紹介
ここでは歴代「大奥」シリーズのヒロインや主要キャストを紹介します。それぞれの年代に人気が出ていた女優が正室や側室を担当することが多く、実力派の演技で大奥の様子をリアルに演じています。
歴代フジテレビドラマ「大奥」シリーズのヒロイン役と放送日データ
大奥シリーズ | 歴代ヒロイン | 放送期間 |
---|---|---|
2003年版テレビドラマ「大奥」 | 菅野美穂 | 2003年6月3日~8月19日 |
2004年版テレビドラマ「大奥~第一章~」 | 松下由樹 | 2004年10月7日~12月16 |
2005年版テレビドラマ「大奥~華の乱~」 | 内山理名 | 2005年10月13日~12月22日 |
2006年映画版「大奥」 | 仲間由紀恵 | 2006年12月23日公開 |
2006年版テレビドラマ「大奥スペシャル~もうひとつの物語~」 | 深田恭子 | 2006年12月29日 |
2016年版テレビドラマ「大奥・第一部~最凶の女~・第二部~悲劇の姉妹~」 | 沢尻エリカ | 第一部 2016年1月22日第二部 2016年1月29日 |
2019年版テレビドラマ「大奥 最終章」 | 木村文乃 | 2019年3月25日 |
2024年版テレビドラマ「大奥」 | 小芝風花 | 2024年1月18日 – 3月28日 |
2003年版テレビドラマ「大奥」
【プロデュース】:保原賢一郎(フジテレビ)/手塚治(東映)
【脚本】:浅野妙子
【演出】:林徹
2003年に放送され、第一部は4話、第二部は7話、明治編が1話あります。菅野美穂・浅野ゆう子・池脇千鶴らが主演。
ペリーの黒船来航から三年後の安政三年(1856年)。薩摩藩士・島津忠剛(森下哲夫)の娘・敬子(菅野美穂)は、藩主・島津斉彬(本田博太郎)の命令で斉彬の養女となった後、将軍・家定(北村一輝)の御台所(夫人)として差し出された。
相思相愛の若い藩士・東郷克顕(原田龍二)との仲を引き裂かれた敬子は、江戸に向かう日、自害を図ろうとするが克顕が止める。克顕は藩主から拝領した鎧通しを守り刀として敬子に与え、「時代は変わる。いつか救い出す日が来るまで生き延びて」と言った。
その言葉だけを支えに、敬子は大奥の人となった。名前も島津敬子から御台所・篤子となった。
大奥とは、将軍の夫人、側室、それを世話する女中ら、将軍以外は女だけの約千人もが生活する江戸城内の別世界だ。
大奥は万事しきたりが支配する。仕切るのは大奥総取締の瀧山(浅野ゆう子)で、その下に御年寄、御中臈、御小姓・・・と役目ごとに身分が決められていた。
篤子を迎えた瀧山は、さっそく大奥の作法を教える。起床ひとつ自由に出来ず、手洗いの中にまでお付きが入ってくる。人形のような生活だ。
薩摩でのびのびと育った篤子には驚くことばかりだ。瀧山ら位の高い女中たちは、そんな篤子を「田舎者」と馬鹿にした。
大奥に、まる(池脇千鶴)という町人の娘が行儀見習のために奉公していた。明るく素直だが、失敗ばかりしている。ある日も篤子の目の前で大失敗をし処罰されそうになる。
篤子は怒る女中たちを制し、まるを自分の身の回りの世話係にした。手洗いの中で篤子はまるの喉元に懐剣を当て、「いつかここから出る。味方になって」と言う。
「どうして私に」と問うまるに、篤子は、「ここの人は能面のような顔。そなたは違い、心がある」と言った。やがてまるも、篤子の人柄にひかれていった。
将軍家定が篤子と夜を過ごすことになり、篤子は動揺した。その日、大奥の渡り廊下を歩く篤子はわが目を疑った。
建て増し工事中の人夫たちの向こうに克顕がいたのだ。見詰め合う二人だが、わずかな距離が越えられない。篤子は懐から鎧通しの鞘を少しだけ見せた。「約束は守る」という合図である。
克顕は藩主に従って江戸に来ていた。大奥の建て増しは薩摩藩が請負っているので、「万が一つにも」と思って工事の場に来たのだ。
藩主・斉彬は子供がいない家定の次の将軍として、思想的に共鳴する勤皇派の一橋慶喜を、篤子の口を通じて推薦しようとしていた。
すべてはそのための布石だった。しかし家定はそんな思惑を見抜いていた。 寝所での着替えで、篤子は隠していた鎧通しを取り上げられる。
命を賭けて取り返そうとする篤子に瀧山は、「死にたければ死になさい。幕府に謀反の意思ありと、親類縁者は死罪。島津藩もお取り潰し」と凄む。何も出来ない篤子だった。
篤子は寝所で、初めて家定の顔を間近に見た。異様な容貌である。篤子が刃物を持っていたと聞いていた家定は、枕もとの刀を篤子に渡し、「わしは暗愚な将軍と言われている。死ねば笑う者たちがいる。
刺してみよ」と虚無的に言う。篤子は刺せない。家定は篤子を抱く時に、篤子の胸に残る自害しようとして出来た傷を見た。控えの間では、まるともう一人の女中が不寝番をしていた。
翌朝、渡り廊下で篤子と瀧山がすれ違う。対峙する二人。「お褥がお済みで、ようございました」と皮肉を込めて言う瀧山に篤子は、「こうなったからには、名実ともに御台所。そなたよりも立場は上じゃ。今日限り、そなたの指示は受けない」と言う。大奥の廊下に火花が散った
2003年版フジテレビドラマ「大奥」のドラマ構成
2003年版「大奥」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
第一部:全4話 | スーパー時代劇 | 2003年6月3日~6月24日 |
第二部:全7話 | スーパー時代劇 | 2003年7月1日~8月19日 |
特別編(明治篇):全1話 | スーパー時代劇 | 2003年9月2日 |
大奥スペシャル~幕末の女たち~:全1話 | 金曜エンタテイメント | 2004年3月26日 |
2003年版「大奥」の主役・ヒロイン「菅野美穂」
菅野美穂は、ドラマ「愛をください」、「イグアナの娘」、「恋の奇跡」、映画「大奥〜永遠〜右衛門佐・綱吉篇」などにも出演し、バラエティ番組や24時間テレビ2009年のパーソナリティーとしても活躍。夫は堺雅人、2児の母。
舞台は安政3年(1856年)、鎖国体制の終了などがあった激動の時代。薩摩藩「島津忠剛」の娘が将軍の正室として大奥のルールや作法を学んでいく様子が描かれています。
第13代将軍徳川家定とその正室「天璋院(てんしょういん)篤子(篤姫)」を菅野美穂が演じています。鷲尾真知子・山口香緒里・久保田磨希が演じた女中3人組にも人気が集まりました。
天璋院篤子/菅野美穂
東郷克顕の恋人。望まぬまま、家定の正室として大奥に入り、敬子から天璋院篤子、篤姫として激動の時代の幕府を支えた人物。正室ながら家定との子はもうけていない。
瀧山(おゆう)/浅野ゆう子
当時の大奥総取締で、堅苦しくルールの多い大奥での作法を篤子に指導する立場。篤子と対立することが多い。
まる/池脇千鶴
篤子付小姓、薬種問屋の娘で、明るく素直な性格だがおっちょこちょいで危なっかしい。堅苦しい大奥の中で、屈託なく生きる姿で篤子の支えとなっている。
和宮/安達祐実
第14代将軍徳川家茂の正室で、天皇皇女。熾仁親王との婚約が破棄され、嫁がされた点で、篤子と境遇が似ている。
東郷克顕/原田龍二
架空の人物で、敬子の恋人。恋人を将軍に奪われ、元々幕府や将軍を敵だと考えていた心にも火が付き、篤子救出に尽力することになる。
徳川家定(第13代将軍)/北村一輝
疱瘡患者で、激動の時代に将軍となり、特に何も成さなかった人物。人嫌いだが、人を見る目はあり、比較的まともな人物で次代に流されて苦しんだ人物の一人。
徳川家茂(第14代将軍)/相馬圭葛山信吾
御三家紀州藩の徳川慶福。実成院を母に持ち、政争に巻き込まれつつも、正室「和宮」への気持ちを貫き通した決意と行動力のある人物。
今岡真之介/岡田義徳
篤子の支えとなっている「まる」の想い人で、下級武士出身の医者の卵。言葉は乱暴だが思いやりがある人物。
実成院/野際陽子
子離れできない母親、かつ、出世を強く望む人物で、ストレートに何でも腹を割って話せるタイプの口うるさい人物ながら、時々豪快な酒豪。
2004年版テレビドラマ「大奥~第一章~」
【脚本】:浅野妙子
【プロデュース】:林徹/樋口徹/手塚治/若松豪
【演出】:林徹
2004年に放送され、第一部4話、第二部7話、合計11話放送されました。松下由樹、高島礼子、瀬戸朝香らが出演。
第2代将軍秀忠の時代、大奥黎明期~3代家光の時代、大奥の基盤が固まるまで、大奥を守り続けた春日局の生涯を描いた。
前半では秀忠正室であり家光生母のお江与との確執。中盤以降は、将軍家光を支えるために清濁併せ呑んで奮闘する姿を描く。
明智光秀の家臣の娘・おふくは夫である浪人・稲葉正成と二人の子供と美濃国山中で貧しく報われない日々をおくっていた。
ある日、正成が客人を連れてきたが、その者たちは実は盗賊であった。捕らえられた正成を守るべく、無我夢中のおふくは盗賊を刺し殺してしまう。
その事実が明るみにでることを恐れた正成は、おふくに離縁を言い渡した。おふくは子供たちを置いて、家を追い出されることとなった。
着の身着のままで京までやってきたおふくは、将軍家の乳母募集の高札を見る。遠縁の三条西実条を頼り、衣服をきれいに改めたおふくは京の公家の親戚であることも幸いして乳母に取り立てられるのだった。
大奥では、乳母制度に異を唱える生母・お江与との確執に苦しむが、自らの子を捨ててきたおふくは家光を我が子として育てることに命を懸けることを決意する。
家光が成長し、将軍になると、おふくは初代大奥総取締・春日局となった。そんな春日局に新たな悩みが持ち上がる。すでに正室・孝子を京より迎えていたが、家光は女性に全く興味がなかった。
お世継ぎがなくては徳川の家が絶えてしまう。春日局の必死の側室探しが始まった。
京の尼寺慶光院の院主が美貌と血筋、知性と全てを兼ね備えていることを聞きつけた春日は、半ば拉致まがいの強硬策で大奥に迎え還俗させた。それが側室・お万の方である。
春日局はお万に将軍側室としての心得を説くものの、一度は御仏に命を捧げたお万は悉く対立した。だが、家光とお万はゆっくりではあるが気持ちを通じ合わせていくのだった。
その後も江戸市中からも気になる娘を取り立てて大奥に側室として迎えた。古着屋の娘・お楽(おらん)、魚屋の娘・お夏など、健康で美しい町人娘が側室として家光にあてがわれた。
やがて、お楽は後の4代将軍家綱を生み、お夏は6代将軍家宣を生む。
大奥総取締として圧倒的な権力を持ち、家光を支えてきた春日局だったが、ついに年老いて病に倒れた。
だが、春日局は家光がいくら懇願しても決して薬を飲もうとはしなかった。
かつて、家光が疱瘡にかかった折、春日局は自らの命の代わりに家光を助けてください!と神仏に祈っていた。その祈りが通じて家光は快癒したからこそ、今度は自らの命を捧げる時が来たのだという。
いよいよ最後の時、家光は「死ぬな、おふく、そなただけが私の母じゃ」と枕元で春日局に縋って泣いた。春日局は永年の苦労が報われて、安どの表情で永の眠りにつくのだった。
2004年版テレビドラマ「大奥~第一章~」のドラマ構成
2004年版「大奥~第一章~」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
第一部:全4話 | 木曜劇場 | 2004年10月7日~10月28日 |
第二部:全7話 | 木曜劇場 | 2004年11月4日~12月16日 |
大奥スペシャル ~第一章~ 桜散る | 金曜エンタテイメント | 2005年4月8日 |
2004年版「大奥」の主役・ヒロイン「松下由樹」
松下由樹は、ドラマ「警視庁ゼロ係〜生活安全課なんでも相談室〜」、「ナースのお仕事」、「週末婚」、「君といた夏」のほか、映画「相棒 -劇場版- 絶体絶命! 42.195km 東京ビッグシティマラソン」、「BECK」などにも出演しています。
舞台は寛永16年(1639年)、第3代将軍「徳川家光」の時代に家光の乳母で大奥総取締として仕えた「春日局」を主役として、大奥の運営の難しさや世継ぎが誕生しないという困難に立ち向かうストーリー。
江戸時代が始まってすぐの頃を描いており、大奥法度を定めたり、お世継ぎ争いが起こる様子がリアルに描かれています。
春日局(おふく)/松下由樹
大奥初の総取締として、大奥の運営や世継ぎ問題と向き合う人物。お江与の第一子「竹千代」を育て、後に徳川家光となる。
お江与:高島礼子
第一子「竹千代」も自分で育てたかったが、乳母としておふくに預けられてしまい、第二子を生んで将軍に仕立てようと考え、春日局と大奥の愛憎劇が始まる。
お万:瀬戸朝香
元尼君で、春日局に半ば強制的に大奥に連れてこられた人物。徳川家光が思いを寄せていた人物で、後に家光の側室となる。
徳川家光(第3代将軍):西島秀俊
第2代将軍「徳川秀忠」と「お江与」の子で、春日局に育てられた第3代将軍。
お玉:星野真里(ナレーション兼任)
お万の付き人ながら、後に家光の側室になる人物。徳川綱吉の実母だが、お万が母であるということになっている。
孝子:木村多江
第3代将軍「徳川家光」の正室で、家光の没後「本理院」となる。鷹司孝子の兄「鷹司信尚」の孫「鷹司信子」は徳川綱吉の正室。
おらん:京野ことみ
第3代将軍「徳川家光」の側室で、第4代将軍「徳川家綱」の母。
お夏:野波麻帆
第3代将軍「徳川家光」の側室で、第6代将軍「徳川家宣」の祖母。
徳川秀忠(第2代将軍):渡辺いっけい
徳川家康の三男で、家康の側室「西郷局」の子。
朝比奈:梶芽衣子
ベテラン奥女中で、大奥の生き字引きと言われるほどの人物で、大奥のことで知らないことはなく、お江与、春日局の時代にも活躍。
2005年版テレビドラマ「大奥~華の乱~」
【脚本】:浅野妙子/尾崎将也
【プロデュース】:林徹/樋口徹/手塚治/金丸哲也
【演出】:林徹/葉山浩樹/川村泰祐
2005年に10話放送され、スペシャルが1話ありました。主演は内山理名、その他、藤原紀香、小池栄子、高岡早紀、江波杏子らが出演。
大奥が最も爛熟したと言われる元禄時代。犬公方として有名な5代将軍綱吉の時代の大奥を描いた。綱吉の側用人・牧野成貞の娘・安子は、夫がいるにも関わらず強引に綱吉の側室に迎えられた。
綱吉に凌辱された挙句に自害した母・阿久里の復讐を誓う安子だったが、図らずして加熱する世継ぎ争いに巻き込まれてしまう。
側用人・牧野成貞の家に綱吉の御成りが決まった。成貞の妻・阿久里は元奥女中であり、幼少時の綱吉にとってあこがれの存在だった。御成りの際、気をよくした綱吉は阿久里に夜伽を命じる。
異を唱えることもできず、牧野家はただただ耐えるのみであった。そんな御成りが数回続いた後、今度は安子を大奥に召し出すという。
安子には夫・成住がいたが、離縁させればよいという。綱吉のあまりの暴挙に、阿久里は自害してしまう。安子は牧野家の恨みを胸に、綱吉への復讐を誓い、大奥へ向かうのだった。
綱吉の正室の信子にはまだ子がなく、側室のお伝の方に一男一女があるのみで、安子にも早い子作りが求められた。
夜伽の際、綱吉を殺めようとするが、宿直の女中の存在がそれを許さない。そうこうしているうちに安子は綱吉の子を身籠るのだった。
自らの子の世継ぎ争いのライバルの出現に、お伝は穏やかではない。安子への嫌がらせといじめは日々エスカレートしていった。
信子は、安子の味方と言いながらも、自らの立場を強固にするため、京都から自らの息がかかった美貌の才女・右衛門佐を呼び寄せ、綱吉に差し向ける。桂昌院は同じく京から大典侍を呼び寄せて、綱吉の気をひこうとするのだった。
こうして女たちのバトルは過去にないほどにヒートアップしていった。
だが、世継ぎ争いに参戦したのは女たちだけではない。側用人の柳沢吉保は自らの側室・染子を綱吉に差し出していた。やがて染子も男子を出産。柳沢は上様の子であるとした。
実は、綱吉を操っていたのはこの柳沢であった。安子を大奥に迎えたのも、柳沢の進言によるものだったのだ。
加熱する世継ぎ争いに巻き込まれた女たち、そして柳沢。誰が味方で。誰が敵なのか?果たして安子は復讐を遂げることができるのか?時期将軍生母の座は誰が射止めるのか?
そして、物語は上様の死という、シリーズの中で最も劇的なクライマックスへ。安子の刃が綱吉を貫いたとき、綱吉は「生まれ変わったらそなたと夫婦になりたい。」と言って息を引き取るのだった。
大奥には何事もなかったかのように新しい上様と新時代がやってくるのである。
2005年版テレビドラマ「大奥~華の乱~」のドラマ構成
2005年版「大奥〜華の乱〜」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
連続ドラマ 全10話 | 木曜劇場 | 2005年10月13日~12月22日 |
大奥スペシャル 〜華の乱〜 悲恋の果てに | 金曜エンタテイメント | 2005年12月30日 |
2005年版「大奥」の主役・ヒロイン「内山理名」
内山理名は、舞台「リア王」、ドラマ「嫌われ松子の一生」、「生徒諸君!」、「マチ工場のオンナ」のほか、「相棒」シリーズの早瀬茉莉役としても活躍しています。
舞台は元禄(1688年頃~1704年頃)で、第5代将軍「徳川綱吉」とその正室・側室を巡るドロドロした泥沼大奥愛憎劇が繰り広げられたタイトルです。
史実に基づかない脚色も多くあった作品ですが、フィクションとしてはかなりインパクトのある展開で、正室よりも側室の座をかけた女の戦いが激しく描かれています。
安子/内山理名
第5代将軍「徳川綱吉」の側室として描かれていますが、史実には側室になった記録はなく、フィクションとしての役と考えるのが無難。
徳川綱吉(第5代将軍)/谷原章介
第3代将軍「徳川家光」の4男で、生類憐みの令などでも知られている将軍。前半は「天和の治」として評価されている。
お伝/小池栄子
第5代将軍「徳川綱吉」の側室で、出自が下級武士の子であったため大奥では疎ましく思われる事が多かった模様。
右衛門佐/高岡早紀
第5代将軍「徳川綱吉」の時代に筆頭上臈御年寄として大奥総取締を担った人物とされる。
柳沢吉保/北村一輝
元禄時代に「大老格」として幕政に関わり、第5代将軍「徳川綱吉」からの信頼も厚かった人物。
大典侍/中山忍
第5代将軍「徳川綱吉」の側室、徳川綱吉の没後「寿光院」となった。染子/貫地谷しほり
譜代大名「柳沢吉保」の側室として知られ、作中では徳川綱吉の側室としても扱われているがフィクション要素強め。
音羽/余貴美子(ナレーション兼任)
徳川綱吉の母である桂昌院付中臈。桂
昌院/江波杏子
徳川家光の側室で、徳川綱吉の母。大奥以外にもかなりの権力と影響力があった人物。
信子/藤原紀香
第5代将軍「徳川綱吉」の正室、院号は浄光院。徳川綱吉とはおしどり夫婦だったと言われ、綱吉の没後、後を追うように逝去したとされている。
2006年映画版「大奥」
【監督】:林徹
【製作】:亀山千広/坂上順
【企画】:大多亮/清水賢治/中曽根千治
2006年に公開された「大奥」映画版で、主演「仲間由紀恵」、その他、高島礼子、井川遥、浅野ゆう子、松下由樹らが出演。
7代将軍家継の時代に起こった「絵島生島事件」を、当時の大奥内の勢力争いの中で起こった恋愛悲劇として描く。シリーズ随一のラブストーリー。
7代将軍家継が幼年だったため、生母月光院の権力が増大する中、自ずと側用人間部詮房の力も増大、思うままに政を行っていた。
間部は、幼将軍に仕える特例として、大奥への出入りも認められる程。月光院が全幅の信頼を置く間部との間には、男女の関係もあった。
そんな状況に、反間部の老中たちや、先代将軍御台所天英院は不満を露にし、日々対立の色が濃くなっていった。
そんな折に大奥総取締に就任した絵島は月光院の信頼篤く、その働きぶりは実に見事なものであったが、活躍すればするほど、天英院からの反発を買うこととなった。
天英院とその派閥の女中たちは、反間部の老中たちと結託し、月光院、間部を失脚させようと企み、その策略を実行し始める。
当時の奥女中が大奥の外に出られるのは、寺社参拝に限られており、帰り道に歌舞伎見物をするのが、奥女中たちの唯一かつ最大の楽しみとなっていた。
ある日の寺社参詣の帰りの歌舞伎見物で、絵島は役者生島新五郎と出会う。
奥女中も歌舞伎役者も籠の中の鳥のようなもの。同じ境遇の二人が恋に落ちるのには、さほど時間は必要なかった。互いに惹かれあう二人だったが、それは巨大な陰謀の入り口であり、罠だったのだ。
生涯一度の恋に身を焦がしてゆく二人、その水面下で進んでいく陰謀。やがて二人の秘めた恋路は衆目にさらされ、絵島、生島の二人は絶体絶命の危機に陥る。
その時、月光院は、間部は、天英院は。そして絵島、生島二人の運命は…。
シリーズ集大成、シリーズ最高の感動のラストシーンに感涙必至。
2006年映画版「大奥」構成
2006年映画版「大奥」 | 制作 | 公開日 |
---|---|---|
上映時間:126分 | 東映 | 2006年12月23日公開 |
2006年映画版「大奥」の主役・ヒロイン「仲間由紀恵」
仲間由紀恵は、ドラマ「TRICK」、「ごくせん」、「相棒」、「ちむどんどん」のほか、声優として「ジュラシック・ワールド」でも活躍。「TRICK」や「ごくせん」の劇場版でも登場しており、もはや大御所女優の域に達しています。
舞台は正徳4年(1714年)頃で、第7代将軍「徳川家継」の時代の「絵島生島事件」を取り扱った作品で、将軍としか関係を持ってはいけない大奥の女性のうち「絵島」が歌舞伎役者と関係を持って1400名程が処罰された大事件を描いています。
月光院から信頼されている絵島は、大奥総取締に就任するも天英院とは関係が悪化し、好意を持っていた歌舞伎役者との関係、江戸の大火などの事件と陰謀に巻き込まれていくことになります
大奥の利権や腐敗を描いており、処罰対象者は斬首や追放など厳しい処罰がくだされたとされています。
絵島/仲間由紀恵
大奥総取締(架空の役職と言われる)として、大奥の運営を任されていた存在で、大奥の派閥争いや時の陰謀に巻き込まれていくことになる。
生島新五郎/西島秀俊
絵島生島事件の中心人物でもあり、歌舞伎舞台の後に宴会を開いて絵島を参加させ、絵島が大奥の門限に遅れて問題になるなど、ある意味で事件の元凶。
月光院/井川遥
第6代将軍「徳川家宣」の側室で、正室の「天英院」と争う関係にある。第7代将軍「徳川家継」の母。
間部越前守詮房/及川光博
徳川家宣、徳川家継の2代にわたって幕政を支えた大名。猿楽師出身で幕政を支えた人物で、月光院と関係があったとも言われる人物。
宮路/杉田かおる
絵島とともに歌舞伎を見に行って門限に遅れた女中の一人。天英院の中臈であり、事件後は三宅島に島流しにあった。
小萩/麻生祐未
藤川/中山忍
小萩と藤川は絵島の付き人のような存在。
法心院/木村多江
第6代将軍「徳川家宣」の側室で、家宣没後に法心院を名乗り、明和3年(1766年)85歳まで生きた超長寿の人物でもある。
2006年版テレビドラマ「大奥スペシャル~もうひとつの物語~」
【脚本】:尾崎将也
【プロデューサー】:小川泰/松崎薫/手塚治(東映)
【演出】:葉山裕記
「大奥スペシャル~もうひとつの物語~」は、2006年の映画「大奥」の前日譚で、当初「大奥エピソード0」として放送。大奥おんな祭りと言われるほど大奥の女たちが多数出演したタイトル。
時は宝永七年。6代将軍家宣の時代。武家の娘・ゆき(深田恭子)が大奥に奉公にあがる。ゆきは思いを寄せる男・吉之助(高岡蒼甫)がありながら、貧しい家計を助けるために奥入りを決めたのだった。
ゆきは、「おまん」という通り名を総取締・滝川(浅野ゆう子)から与えられ、葛岡(鷲尾真知子)、吉野(山口香緖里)、浦尾(久保田磨希)らがゆきの教育係となり、大奥奉公が始まった。
粗相ばっかりのおまんだったが、おしの(貫地谷しほり)という先輩女中が温かく助けてくれた。
そんな中、おしのはアクシデントがきっかけで将軍のお手つきとなるが、彼女は御宰の伸吉(吉沢悠)と心を通わせていた。だが、実は伸吉は企みをもっておしのに近付いていていて……
2006年版テレビドラマ「大奥スペシャル~もうひとつの物語~」のドラマ構成
2006年版「大奥スペシャル~もうひとつの物語~」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
全1話 | 金曜プレステージ | 2006年12月29日 |
2006年版「大奥」の主役・ヒロイン「深田恭子」
深田恭子は、ドラマ「ルパンの娘」、「『セカンドバージン」、「専業主婦探偵〜私はシャドウ」、「ダメな私に恋してください」のほか、映画「下妻物語」、「ヤッターマン」、「空飛ぶタイヤ」、「超高速!参勤交代」にも出演し、数々の賞を受賞している女優です。
舞台は宝永7年(1710年)、第6代将軍「徳川家宣」の時代の大奥にて、想い人がいる「おしの」、家の生活を助けるために大奥に入った「おまん」らをメインに、将軍暗殺の陰謀を紐解いていくストーリー。
女性の権利と自由、徳川家の治世と世継ぎなどさまざまな問題が描かれ、2006年の映画版「大奥」の少し前の前日譚として視聴するのがおすすめです。
おまん/深田恭子(ナレーション兼任)
第6代将軍「徳川家宣」の時代に、大奥総取締「滝川(浅野ゆう子)」の部屋子となって活躍する。
おしの:貫地谷しほり
将軍暗殺に加担してしまっており、想い人「伸吉」との関係を願っている。
伸吉:吉沢悠
おしのの想い人であり、大奥の女中の世話をする人物。
葛岡:鷲尾真知子
吉野:山口香緒里
浦尾:久保田磨希
おまんの指導係。おまんを思っての指導であっても、おまんにとってはいじめみたいなもの。
松ヶ枝:小松みゆき
大奥総取締「滝川」の中臈。おまんにとっては先輩。
桜井:岩倉沙織
梅川:眞野裕子
菊山:上田こずえ
おまんをいじめる奥女中役。ふらっと入ってきて大奥総取締の部屋子になれば、愛憎や嫉妬渦巻く大奥ではいじめの的になってしまう嫌味な様子を演じた3人組。
2016年版テレビドラマ「大奥(2016)・第一部~最凶の女~・第二部~悲劇の姉妹~」
【脚本】:浅野妙子
【プロデューサー】:金丸哲也(東映)/小柳憲子(東映)/林徹(CX)
【演出】:林徹
2016年に2話放送されたタイトルで、「第一部 ~最凶の女~」、「第二部 ~悲劇の姉妹~」として、主演沢尻エリカの1人2役にも注目が集まった作品。
●最凶の女
11代将軍家斉(成宮寛貴)の治世。智泉院の住職・日啓(田中要次)に育てられた15歳のお美代(沢尻エリカ)は、実の父と思っていた中野清茂(板尾創路)から、本当の両親は10将軍徳川家治と側室の美乃で、家斉を次の将軍にしようとする田沼意次一派によって家治は毒殺され、家治の子を身ごもった美乃も襲撃され、お美代を産み落として亡くなったことを聞く。
お美代は母の恨みを晴らすため、清茂に頼んで大奥にあがる。
家斉の寵愛を受けるようになったお美代は、大奥での地位を上げていき、後見人の清茂は幕府での出世を遂げ、智泉院は将軍家ご祈祷所となる。やがて家斉の子を身ごもったお美代だったが、生まれたのは姫君だった。
若君を産まなければと思い詰めるお美代は、ある日、智泉院の庭にいた女中・お志摩(渡辺麻友)に興味を抱く。お志摩の純粋な心に触れたお美代は、密会を重ね、ついに、禁断の恋愛に陥る……。
●悲劇の姉妹
11代将軍徳川家斉(成宮寛貴)が、正室・寔子(光浦靖子)との仲が芳しくなく、まだ子宝にも恵まれていなかった頃。
世継ぎを産む子女を家斉に差し向けたい中野清茂(板尾創路)は、配下の酒井忠康(温水洋一)に、美しいと評判の娘・梅(沢尻エリカ)と歌(蓮佛美沙子)を浜御殿での宴で家斉にお目通しするよう命じる。
ふたりは宴で舞を披露するが、歌に想いを寄せる大月兵吾(渡部秀)が放った矢が、家斉をかすめ、饗応役の忠康は手討ちにされかかる。
必死の思いで父の命乞いをする梅を気にいった家斉は、忠康にすべて不問にする代わりに梅を大奥にあげるよう命じる。
許嫁である御家人の吉田源一郎(久保田秀敏)に別れを告げ、側室となった梅は、やがて家斉の子を身ごもる。梅の見舞いに訪れた歌は、姉への嫉妬心を抱く…。
そして歌もまた大奥にあがり、姫君を産んだ梅よりも家斉の寵愛を受けるようになり、やがて懐妊する……。
2016年版テレビドラマ「大奥(2016)・第一部~最凶の女~・第二部~悲劇の姉妹~」のドラマ構成
2016年版「大奥・第一部~最凶の女~・第二部~悲劇の姉妹~」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
第一部:全1話 | 金曜プレミアム | 2016年1月22日 |
第二部:全1話 | 金曜プレミアム | 2016年1月29日 |
2016年版「大奥」の主役・ヒロイン「沢尻エリカ」
沢尻エリカは、映画「ヘルタースケルター」、「新宿スワン」、「不能犯」、「人間失格 太宰治と3人の女たち」のほか、ドラマ「1リットルの涙」、「母になる」、「タイヨウのうた」、「ファースト・クラス」などに出演しています。
舞台は第11代将軍「徳川家斉」の頃、お美代と梅の2役を沢尻エリカが演じたタイトル。大奥は波乱の時代、若き将軍「徳川家斉」は10人以上(40人や50人ともいわれる)も側室を囲って、大勢の子をなしたことでも知られています。
お世継ぎ問題、最も多く子をなした将軍の時代の大奥を描いた作品として2部構成で放送されました。
お美代&梅/沢尻エリカ
お美代・梅は、ともに第11代将軍「徳川家斉」の側室。お美代は、問題となる「智泉院」を建てさせた悪女、梅は時代に流されながらも健気に生きる聖女として演じ分けられている。
徳川家斉(第11代将軍)/成宮寛貴
江戸幕府の中で50年続いた徳川家斉の時代、徳川吉宗の曾孫で、松平定信を老中にし、寛政の改革に関わった人物。
お志摩/渡辺麻友
大奥の中で将軍に取り入ろうとしない不思議な人物で、お美代と女性同士の禁断の関係に発展してしまう。
中野清茂/板尾創路
お美代の育ての親。隠居後も徳川家斉の話し相手を担っており、賄賂を集めるも、徳川家斉の没後、水野忠邦が天保の改革等で失脚。
葛岡:鷲尾真知子(ナレーション兼任)
吉野:山口香緒里
浦尾:久保田磨希
大奥スリーアミーゴスの3人。
寔子(ただこ):光浦靖子
第11代将軍「徳川家斉」の正室で、没後は広大院となる。
2019年版テレビドラマ「大奥 最終章」
【脚本】:浅野妙子
【プロデュース】:高田雄貴/大森敬仁(東映)/大西文二(東映)
【演出】:林徹
2019年に1話約170分放送され、徳川吉宗を精神的に支えた重要な側室を木村文乃が演じ、大沢たかお、小池栄子、浜辺美波らが出演。
久免は、紀州藩の下級武士の娘。吉宗は公家出身の病弱な正室・理子とは死別、その後、彼の生母・浄円院付きの女中であった久免を側室に迎えると、素朴で優しい人柄の彼女を深く愛した。
吉宗には、お須磨、お古牟(こん)、お梅という亡くなった3人の側室との間に、それぞれ長福丸(ながとみまる)、小次郎、小五郎という子供がいました。
久免は、“なさぬ仲”の3人の子供たちをまるで自分の子供のように愛し、吉宗、浄円院とともにいつまでも仲むつまじい暮らしが続くものだと考えていた。
しかし、吉宗を第8代将軍に推挙するという江戸城からの命が、平凡ながらも幸せな久免の生活を一変させた。
慣れ親しんだ紀州藩邸での暮らしを捨て江戸城・大奥に移ることに一抹の不安を感じていた久免だが、吉宗の高い能力を紀州藩主で終わらせるのはもったいないと彼の背中を押す。
決断をしてからは、江戸城の絢爛(けんらん)豪華なふすま絵や家具調度品が楽しみと無邪気に考えていた久免。
しかし、天英院と月光院がさまざまな局面で覇権争いを繰り広げ、1,000人もの美しく着飾った女たちが吉宗を誘惑しようとしのぎを削る大奥は、久免の甘い考えを打ち砕くには余りある存在だった。
果たして久免は、権謀術数が渦巻く大奥から、吉宗や3人の子供たちを守り抜くことができるのか!?
2019年版テレビドラマ「大奥 最終章」のドラマ構成
2019年版テレビドラマ「大奥 最終章」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
全1話 | フジテレビ開局60周年特別企画 | 2019年3月25日 |
2019年版「大奥」の主役・ヒロイン「木村文乃」
木村文乃は、映画「ザ・ファブル」、「七人の秘書 THE MOVIE」、「シティハンター」、「岸辺露伴 ルーヴルへ行く」等のほか、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」、「功名が辻」にも出演。NHK連続テレビ小説「だんだん」、「梅ちゃん先生」など多数のドラマにも出演している人気女優です。
舞台は1716年から1745年頃、第8代将軍「徳川吉宗」の頃、比較的長く徳川幕府の将軍となり、暴れん坊将軍としてのイメージもある徳川吉宗とその側室「久免(くめ)」を描いています。
徳川吉宗の側室「久免」は、元は徳川吉宗の母「浄円院」の世話をしていた者で、吉宗の没後「覚樹院」となり81歳まで生きた長寿な人物。
天英院や月光院からも支持された将軍の側室としての重要な役目を担う「久免」を木村文乃が演じています。
久免/木村文乃
第8代将軍「徳川吉宗」を精神的に支えたとされる側室。
徳川吉宗(第8代将軍):大沢たかお
江戸幕府における中興の祖とも呼ばれ、藩政の経験を生かした享保の改革、公事方御定書なども定め、大奥の整備、目安箱の設置なども行った人物。
月光院:小池栄子
第6代将軍「徳川家宣」の側室、第7代将軍「徳川家継」の母。絵島生島事件で権力の勢いを失う。吉宗の死を見届けた人物の一人でもある。
竹姫:浜辺美波
徳川家宣の没後「浄岸院」となる。第5代将軍「徳川綱吉」の養女でもあり、徳川吉宗の養女でもある。政治的立場上、吉宗の正式な側室にはなれずに養女となった謂れがある。幼いうちから政略結婚させられた過去がある。
高瀬:南野陽子
大奥総取締。大奥の整備で女中らが大量解雇されてしまった件から、吉宗の改革に不満をつのらせ、天英院と結託して問題を起こす。
多喜:岸井ゆきの
吉宗の子「鶴松」を産んだ用意周到な女中で、吉宗の湯殿番を自ら引き受け、竹姫への想いをかき消すために自らを差し出し、吉宗の子を身ごもった。
浄円院:松坂慶子
徳川吉宗の母。純粋な久免と吉宗をサポートする心優しい人物で、裏方として徳川吉宗、江戸幕府を支えた人物。
2024年版テレビドラマ「大奥」
【脚本】:大北はるか
【企画】:安永英樹
【プロデュース】: 和佐野健一/清家優輝/出井龍之介/庄島智之
【演出】:兼﨑涼介/林徹/二宮崇
柏木宏紀2024年に11話放送され、第10代将軍「徳川家治」の時代を描いたタイトル。令和版の「大奥」として制作されました。
時は江戸中期、景気は悪化の一途をたどり、日本国民は質素、倹約、勤労の日々を強いられていました。格差は広がるばかりで、人々はこの景気を改善し、国と国民を豊かにしてくれる将軍の登場を待ちわびています。
そんな中、先代の第9代将軍・徳川家重(とくがわ・いえしげ)が謎の死を遂げ、家治が第10代将軍となり、倫子は第10代将軍・徳川家治との政略結婚を強いられ、京から将軍正室として男子禁制の大奥へ渡ることに。
すると、そこには1000人近くにもおよぶ将軍に仕える女性たちがいた。
たった一人の天下人の寵愛を受けるべく、今、女たちの熾烈な戦いの火蓋が切られる。
一方その頃、大奥を、江戸幕府を、混乱の渦に陥れようと、ある人物が陰謀を企てていて――。
2024年版テレビドラマ「大奥」のドラマ構成
2024年版「大奥」のドラマ構成 | 放送枠 | 放送期間 |
---|---|---|
全11話 | 木曜劇場 | 2024年1月18日~3月28日 |
2024年版「大奥」の主役・ヒロイン「小芝風花」
小芝風花は、映画「魔女の宅急便」、「貞子DX」や「天使のいる図書館」のほか、ドラマ「波よ聞いてくれ」、「妖怪シェアハウス」、「あきない世傳 金と銀」などにも出演。元フィギュアスケート選手でもあり、女優でもある。
舞台は1760年から1786年頃、第10代将軍「徳川家治」の時代、政略結婚として嫁いだ皇族の娘「五十宮倫子」をメインに扱ったタイトルで、徳川吉宗を祖父に持つにもかかわらず、実権を田沼意次に握らせ政治不信の時代を招いた背景があります。
百姓一揆、天明の大飢饉、江戸大火、浅間山の噴火など大混乱があった時代と大奥の様子を描いています。
五十宮倫子/小芝風花
第10代将軍「徳川家治」と政略結婚させられた皇族の娘で、不遇の時代に愛憎渦巻く大奥を必死に生き抜いた人物。
徳川家治(第10代将軍)/亀梨和也
徳川吉宗に期待され育てられた将軍ながら、治世は何かと評判の悪い田沼意次らが行っており、民衆にとっては災害、飢饉、政治不信に苦しむ要因となった人物。
お品/西野七瀬
お知保/森川葵
お品、お知保ともに徳川家治の側室となった人物。
高岳/田中道子
大奥の重要人物の一人で、筆頭老女。徳川家治から老中選任の意見を聞かれることもあるほど信頼されていた人物。
猿吉/本多力
目立たないながらも五十宮倫子の使用人として、大きな支えとなっている人物。
松平定信/宮舘涼太
徳川吉宗の孫で、徳川家治の老中として、田沼意次の次に老中を担い「寛政の改革」に関わった人物。
お幸/紺野まひる
徳川家重の側室で、徳川家治の母。至心院とも呼ばれる。お幸は、徳川家重との間に「竹千代」を嫡男として生んだ人物。
田沼意次/安田顕
不遇の時代を生き抜いた老中で、農民への増税、天災、一揆のほか、幕府の財政を維持するために嫌われ役を担った人物でもある。
「大奥」シリーズの歴代ナレーション
フジテレビドラマ「大奥」シリーズでは、作中のナレーションを出演者の1人、または、数名が担っていることが多いです。
語りとして作中の人物がナレーションをすることでストーリーにも没頭しやすく、話の内容も分かりやすくなります。
作中の出演者だけでなく、物語を進めるのに欠かせないナレーション役にも注目が集まります。
池田昌子:2003年版「大奥」のナレーションを担当
梶芽衣子:2004年版テレビドラマ「大奥~第一章~」(最終話・スペシャル)のナレーションを担当
余貴美子:2005年版テレビドラマ「大奥から華の乱~」のナレーションを担当
梶芽衣子:2006年映画版「大奥」のナレーションを担当
深田恭子:2006年版テレビドラマ「大奥スペシャル~もうひとつの物語~」のナレーションを担当
鷲尾真知子:2016年版テレビドラマ「大奥・第一部~最凶の女~・第二部~悲劇の姉妹~」のナレーションを担当
仲間由紀恵:2019年版テレビドラマ「大奥 最終章」のナレーションを担当
浅野ゆう子:2024年版テレビドラマ「大奥」のナレーションを担当
歴代フジテレビドラマ「大奥」シリーズが見れる動画配信プラットフォーム
フジテレビの「大奥」シリーズを見れるのは「FOD」、または、「TVer」です。最新話は「TVer」でも視聴できますが、過去のドラマ「大奥」はFODプレミアムでしか視聴できません。
他の動画配信サービスでは、フジテレビドラマ「大奥」をほとんど視聴できません。
FODプレミアム会員の月額料金は、クレジットカード決済、及び、Google Play決済の場合は、月額976円(税込)です。iTunes Store決済の場合は月額980円(税込)です。
出典:ご利用サービス・料金について|FODヘルプセンター
FOD無料会員は見逃し配信のみ、FODプレミアム会員はプレミアム作品まで視聴可能です。