高度経済成長期の日本。預金高10位にランクする阪神銀行のオーナー頭取・万俵大介は、銀行のほかに阪神特殊鋼などを擁する万俵コンツェルンの総帥。大介が上位銀行への吸収合併を阻止する画策に動くその裏で、万俵家では壮絶な愛憎劇が繰り広げられていた。

「華麗なる一族」は、政財界を舞台に富と権力を巡る人間の野望と愛憎を描いた作品です。原作は山崎豊子の傑作小説で、壮大な野望の実現に突き進む主人公を中井貴一が見事に演じています。人物描写を丁寧に重ねていく幹の太いシナリオは、定評のある前川洋一が脚本を執筆しており、その緻密な物語展開が視聴者を引きつけます。