陽は昇る

6階建てのアパート。住人たちの交流の場となっている螺旋階段の最上階の部屋から銃声がした。中から傷を負って出てきた男は階段を転げ落ちて命を落とす。部屋の中には、銃を持った男がひとり。男はやってきた警官に威嚇射撃をして、部屋に立てこもる。

「陽は昇る」は、嫉妬心から殺人を犯した男の回想劇を描いたフランスの詩的リアリズム映画です。『天井桟敷の人々』のマルセル・カルネ監督とジャック・プレヴェール脚本による作品で、ジャン・ギャバンのロマンティックなせりふ回しが観るものを引きつけます。人間の心情を深く掘り下げたストーリーと、美しい映像が織りなす世界は、観る者を映画の中へと引き込みます。