惡の華

山々に囲まれた、とある田舎街。 中学２年生の春日高男は、鬱屈した日々を過ごしていた。彼の心の支えは、ボードレールの詩集「惡の華」であった。ある放課後、無人の教室で、高男は奈々子という女子生徒の体操服を見つける。奈々子は人気の美少女で、彼は彼女に淡い恋心を抱いていた。高男は、その体操服を衝動から盗んでしまう。 誰にも見られていないと思っていた高男だが、実はその一部始終を見ていた者がいた。彼女の名前は佐和。クラス一番の問題児であった。 佐和は体操服のことをバラさない代わりに、高男にある契約をすることを持ちかける。 こうして、高男と佐和の変態的な毎日が始まるのであった。

「惡の華」は、押見修造の人気漫画を実写映画化した作品です。思春期の暗黒面をえぐり出したストーリーが特徴で、超“変態”狂騒劇とも評されています。主演の伊藤健太郎は、これまでの爽やかで健康的な好青年というパブリックイメージを打ち破り、新境地を開拓しました。監督は、カルト＆ファンタスティックな作品を作り続けている井口昇が務めています。