交際相手に二股をかけられて悲しむ舞香に、元カレへの復讐を持ちかける大企業の御曹司社長・駿。偽装恋人として舞香の元カレに復讐するはずの2人が、次第に惹かれ合う…。
ドラマ『復讐カレシ』でW主演を務める紺野彩夏(こんのあやか)さんと鈴木仁(すずきじん)さんは、モデル時代でも接点があるそう。同い年で気心知れたお2人に、ドラマの裏話やプライベートを伺いました。
ドラマ特区『復讐カレシ~溺愛社長の顔にはウラがある~』作品紹介
私に触れる優しい手も、その眼差しも、全て嘘。これは復讐するための偽物の恋人関係――。
ホテルを運営する会社で働く服部舞香(紺野彩夏)は、社内の結婚間近の交際相手に二股をかけられてしまう。失意の中廊下でひとり泣いていたところを目撃されたのは、なんと社長の佐鳥駿(鈴木仁)だった。駿は大企業の御曹司社長であり、誰もが振り返るほど容姿端麗。そんな駿から「嘘の恋人になって復讐しよう」と持ちかけられる。
なんで私にそこまでしてくれるの?駿も婚約相手から逃れるために協力がほしいらしく、偽装恋人を演じることになった舞香。優しい励ましや甘いささやきは全部“演技”のはずなのに…勘違いしそうになる。それでも舞香の心は少しずつ満たされて――。
利害関係で繋がる男女のラブストーリー。しかし駿にはまだ秘密があるようで…?
MBSドラマ特区枠で2025年2月27日(木)放送スタート。
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※ドラマ特区『復讐カレシ~溺愛社長の顔にはウラがある~』公式サイトより引用
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“復讐”というキーワードに翻弄されながらも、芯のある主人公を演じる2人
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―今作は人気コミックスのドラマ化ですが、出演が決まった時のお気持ちを聞かせてください。
紺野:もともと原作を読んでいたので、舞香を演じられることが純粋に嬉しかったです。駿に翻弄される舞香が、台本でどう描かれているのかすごく楽しみでした。
鈴木:僕は主演を任せていただけたことが素直に嬉しいです。
『復讐カレシ』というタイトルを聞いたときには、もっとドロドロした話かと思っていたんですけど、台本を見てみたらほっこりする部分が多いというか、人間味あふれる優しい部分が多くて、楽しく読ませていただきました。
台本には、原作ではまだ描かれていない後半部分が多く含まれているので、それを踏まえて序盤の駿のキャラクターを作り上げていきました。
―ご自身と役柄の違いや似た部分はどんなところですか。
紺野:私は舞香の元カレのようなイケイケな感じの人には惹かれないので、それは似ていないかな。
逆に舞香と私が似ているなと思うのは、何においても見た目とか肩書きで人を判断しないところですね。演じていて共感できるなと思いました。
あと、舞香の“人のためにはっきり発言できる”ところも好き。自分もそうありたいなと思っています。
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鈴木:僕が駿と似ている部分は、好きなものに対する追求心かもしれません。
今回ドラマ版の後半の台本も読んだ上で、クールというかシュッとした寡黙そうな駿の雰囲気を作りました。ただ、僕自身は、家族と一緒のときやプライベートでは結構おしゃべりだし、とにかく遊ぶのが大好きな子供っぽい部分があって。それも実は、駿と通じる部分でもあるんです。
駿と違う部分があるとしたら、駿ほど復讐心、ないです(笑)。
長いこと根に持つこともないし、かっこつけるのも苦手ですね。高級車に乗って自分をかっこよく見せる…みたいなのは苦手なので、そこも自分とは違うなと思います。もちろん駿はお金持ちだから、そうなる面もあるとは思うのですが。
―役作りはどのようにしていますか。
紺野:舞香は最初は駿に翻弄されるものの、普段は感情が上下するタイプではないので、ふとした瞬間に垣間見える強さのようなものを出したくて。ちょっとした動きや顔の表情などで、舞香の心情をうまく表現できるといいなと思って演じています。
鈴木:僕は、サブタイトルに“溺愛社長”とあるだけに、舞香といるときと、そうでないときの駿の表情のギャップをしっかり演じ分けたいと思っています。
駿自身、過去を背負いつつも、若手社長としてかっこよくありたいという思いもあるんですよね。その部分は、できるだけ無駄を省くというか、常に横にいる秘書にどれだけ任せられるか…。普段だったら自分でバッグを持つところも、駿の立場だと人に持たせるのが自然。そこに慣れないと、と思いました。
紺野:イケメン社長だもんね…。イケメン社長、響きがいいよね。
鈴木:響き、いいよね(笑)。
モデルで共演後、5年ぶりに再会。お互いの感想は「思ったより明るい(笑)」
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―紺野さんと鈴木さんはドラマでも実生活でも同い年です。モデルとして活躍している経歴も共通していますが、このドラマ以前に、一緒にお仕事をされたことはあるんでしょうか。
紺野:私がSeventeenでモデルをしている時に、鈴木くんがMEN’S NON-NOのモデルをやってたよね。
鈴木:うん。正確には覚えてないけど、初めて会ったのは5〜6年くらい前かな。あのとき大学生だったよね、お互い。
紺野:うん。
鈴木:当時、僕は役者の仕事もやってたけれど、モデルの仕事の方がメインだったかな。学生だったので、連続した撮影時間を毎回取れなくて、単発で「この日1日だけ大学休みます」という感じでお仕事をしていた覚えがある。
紺野:私もそう。同じ。
―今回ドラマで共演して気がついた、相手の意外な一面とは。
鈴木:思ったより明るい(笑)。
紺野:先に言わないで(笑)。
でも私も一緒。鈴木くん、前も別に喋らないわけではなかったんですけど、今回、結構話す人だったんだなっていう印象を持ちました。
―お互いに刺激を受けたところがあれば教えてください。
紺野:鈴木くん、監督からの指示に対して、本当に細かい調整がさっとできている気がする。横で見ていて、“監督に言われたことはこうかな”っていう感じでパッと対応できるのはすごいなって思う。
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鈴木:紺野さんはオンとオフの切り替えがすっごい早いよね。撮影に入るってなった瞬間にもう「用意スタート!」で役に入れるというか。もちろん俳優はみんな役にスッと入るものだけど、カットかかってからの意識の切り替えもすごい早いし。
今回のこの作品で言うと、僕の方が紺野さんよりスケジュールがゆったりしているんですよ。紺野さんは高校時代から今まで、すべての舞香を演じているけれど、高校時代の駿は僕ではない別の役者さんが演じているので、少し余裕があるというか。舞香の物語の方が早めに始まるし、セリフも多いし。
僕ももちろん撮影が大変なときはあるけれど、紺野さんの方が大変だと思う。なのにいつ見ても結構普通の顔をしているよね。大変そうにしている顔は見たことがない。そこは本当にすごいと思います。
鈴木「浮気されたら?無理無理」紺野「私も心のシャッター閉めちゃう」
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―今回のドラマでは、舞香が恋人に浮気されるという設定です。お2人がもし恋人に浮気されたらどうします?
鈴木:恋人が自分の身近な人と浮気をしていたら?あー、もう無理、絶対無理。もうさよなら。
紺野:早っ(笑)。
鈴木:決めたら早いタイプなんで、浮気されたら無理は無理。引きずらない。
例えばですけど、「ちょっと気になっている人がいるの」みたいな感じなら「え?」って思いながらも、「まだ勝負はわからないから、もうちょっと頑張ろう」って思える。でもすでに恋人が浮気しちゃった後だったら「あっそ、さよなら」って言って終わりです。
もう無理です。引きずりたくないもん。それは自分のためかもしれないですね。
紺野:えー(笑)。
私は浮気されたら、ブチ切れたりはしないけれど、急に冷めて、心のシャッターを閉めるみたいな感じかも。はい次!ってなっちゃう(笑)。
鈴木:じゃあ近いかもね(笑)。
―それぞれ秘密を抱えているという設定もありますが、お2人に“ここだけで明かせるプチ秘密”があればぜひ教えて欲しいです。
紺野:うーん、最近サウナにはまってる、っていうのは、まだあまり人に言ったことがないかも。温泉に入るのも好きだし、スーパー銭湯も気に入ってます。友達といろんなところに行ってますね。
鈴木:僕はプチ秘密といえば…最近右2本の親知らずを抜いたんですが、全く腫れずに終わりましたってことかな。
紺野:それ、いいかも(笑)。
鈴木「コメディに挑戦したいし、服も作りたい」紺野「刑事ドラマに興味ある」
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―今後の活動の展望も聞かせていただけますか。
鈴木:僕はとにかくいろんな作品に出たいなと思っています。今までは学生役も多かったですけど、そろそろ自分にはもう厳しいかなと思いつつ…。
でもコメディに挑戦していきたい気持ちがあるので、学園もののコメディならやってみたいし、あとはドラマでも映画でも家族がテーマの作品に挑戦していきたいですね。
モデルの仕事でも、いろんなジャンルの服を着こなせるのは他の人にはない強みだと思っているので、その武器を残しつつ、ブランドとコラボしたいなと。そして、自分のブランドを作るまではいけなくても、どんな形であれ、服作りに携わることができたら嬉しいかなと思っています。
あとは写真展ができたらいいなと思っています。
紺野:私はいろんな役を自然にできる人になりたいです。
直近だと刑事ものに出たことがないのでやってみたいなっていうのがありますね。女刑事って、かっこよくて憧れるので演じてみたいです。
鈴木:へー、意外。刑事役、やったことなかったんだ。やってそうだけど。
紺野:うん、まだやったことないのよ。
―最後に今回のドラマ『復讐カレシ』の見どころを教えていただけますか。
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紺野:タイトルにもある通り“復讐”がキーワードになっています。
舞香にとっての復讐は分かりやすいのですが、駿の方はどういう復讐かというのは明かされないまま話が進んでいくので、駿にとっての復讐が何なのかを追いかけていただくと面白いのではないかと思います。結構伏線が多いんですよ。
あとは楽しくてハッピーな恋愛模様が多く描かれているので、楽しく見てもらえるかなと思っています。
鈴木:“復讐”って聞いたら怖い印象がありますけれど、すごくライトに見れる作品だと思います。
ストーリーが進んでいくと、駿の過去の思い出や眠っていた感情が徐々に表に出てくるのですが、どんな人にもちょっと嫌な部分は持ち合わせているわけで…。駿の隠された部分に共感しながら見てもらえたらいいですね。そこがこの作品の面白みだと思っています。
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紺野 彩夏(こんのあやか)プロフィール
1999年6月24日生まれ。集英社「non-no」専属モデル。「仮面ライダージオウ」で連続ドラマ初出演を果たし、近年では「サブスク彼女」「宙わたる教室」「キスでふさいで、バレないで。」など、数々のドラマに出演。女優としても活躍の場を広げている。
● X @konno_staff
●Instagram @ayaka_konno_official
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鈴木 仁(すずきじん)プロフィール
1999年7月22日生まれ。MEN’S NON-NO専属モデルとして活躍中。俳優としてはドラマ「花のち晴れ~花男 Next Season~」「3年A組―今から皆さんは、人質です―」などに出演。近年の主な出演作はドラマ「さらば、佳き日」(主演)、「素晴らしき哉、先生!」、「大奥」等。2025年には映画「かくかくしかじか」、「時には懺悔を」の公開も控えている。
● Instagram @jin_suzuki_722
取材・文:小澤彩
撮影:天倉悠喜