【鍵は“対比構造”。SAW1を見たあなたにだけ分かるラスト】 SAW1〜3までは熱心に観ていたファンです。それ以降の作品では登場人物に感情移入できず、ストーリーにも恐怖を感じにくくなっていました。 SAWXは「1と2の間の物語」と聞いて、正直あまり期待はしていなかったのですが――良い意味で裏切られました。まさに、昔のSAWが帰ってきたような感覚。シリーズの原点に立ち返ったような構成で、とても満足しています。 個人的には、この作品を「SAWシリーズの最終話」として受け止めたいほど。ストーリーには明確な対比構造があり、それが作中のさまざまな場面に効果的に現れています。ラストのワンシーンは、SAW1の伝説的なラストとの対比になっているのでは？と感じさせる演出もあり、ファン心をくすぐられました。 もちろん、グロ描写は健在。とはいえ、仕掛けられたゲームに対してキャラクターたちがやや冷静すぎる印象もあり、「さすがにそんなにうまくいかないだろう」と思う場面も。ただ、ストーリーが丁寧に作られているぶん、そこまで気になりませんでした。 SAW1〜3を好んでいた人には、きっと響く作品だと思います。

2025.05.17　投稿