映画「ジュラシック・ワールド」シリーズ最新作である「ジュラシック・ワールド 復活の大地」の劇場公開を前に、これまでの「ジュラシック・パーク」シリーズと「ジュラシック・ワールド」シリーズを見れる動画配信アプリ・サブスクを紹介しています。
作品のあらすじや見どころ、作品の魅力と感想なども合わせて解説し、シリーズに登場した恐竜の名前や特徴なども解説しています。
最新作「ジュラシック・ワールド 復活の大地」を見る前に、過去の「ジュラシック・パーク」シリーズもお楽しみください。
- 映画「ジュラシック・ワールド」シリーズを見れる動画配信アプリ・サブスク
- 公開順「ジュラシック・パーク」&「ジュラシック・ワールド」シリーズの作品紹介・あらすじ・ストーリー解説
- 「ジュラシック・ワールド」シリーズに登場する「恐竜」たちの紹介・解説
- 「ジュラシック・パーク」経営を追体験できるゲームもおすすめ
- 映画「ジュラシック・ワールド」シリーズは動画配信アプリで見よう!
映画「ジュラシック・ワールド」シリーズを見れる動画配信アプリ・サブスク
映画「ジュラシック・パーク」シリーズと「ジュラシック・ワールド」シリーズは登場人物や時間軸を共有する作品で全て合わせて同じシリーズです。
1作目の「ジュラシック・パーク」から見始めている人にとっては「ジュラシック・パーク」シリーズと言う名称がしっくり来るでしょう。
新しい3部作である「ジュラシック・ワールド」シリーズでは主役「オーウェン・グレイディ」を俳優「クリス・プラット」が務めており、オーウェンはヴェロキラプトルを育てる飼育員でブルーとコミュニケーションが取れる数少ない恐竜飼育員として恐竜たちの島や恐竜を守ろうという信念の元行動します。
新3部作から見始めた人は「ジュラシック・ワールド」シリーズと認識しているでしょう。どちらも同じシリーズと考えて問題ありません。
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公開順「ジュラシック・パーク」&「ジュラシック・ワールド」シリーズの作品紹介・あらすじ・ストーリー解説
ここではすでに公開されている「ジュラシック・ワールド」シリーズ6作品を、公開順にまとめて紹介します。「ジュラシック・パークⅢ」までの3作品と、クリス・プラットが主役を演じる「ジュラシック・ワールド」3作品は世界観や舞台は一緒ですが、若干展開が異なります。
全シリーズを通して、ジョン・ハモンド、イアン・マルコム、アラン・グラント、サラ・ハーディング、エリー・サトラー、ヘンリー・ウーらは深く関わっており、それぞれの作品で主役と言ってもよいほどの活躍を見せることもあります。
ジュラシック・パーク(1993年)

「ジュラシック・パーク」シリーズのみならず、世界的に恐竜ブームを巻き起こした不朽の名作で、ほとんど違和感のないCGやアニマトロニクスを駆使した演出、描写で世界を驚かせた作品です。
琥珀の中に残されていた蚊の腹部のDNAとカエルのDNAを使用して古代に生きた恐竜を現代に蘇らせ、動物園のようなパーク「ジュラシック・パーク」を作ろうとしたのが全ての発端です。
考古学者や物理学者などを完成間近のパーク(イスラ・ヌブラル島|サイトA)に呼んで、その評価をしてほしかったジョン・ハモンドですが、情熱あふれる研究者やビジネスマンとしては優秀であったものの、人選ミスか労務管理ミスにより「魔法の呪文を言わなきゃだめだよ。アッハッハーン、アッハッハーン。」のセリフで有名な超天才エンジニア「デニス・ネドリー」に裏切られることになり、パークは大混乱となります。
恐竜の胚は失われ、パークの電気柵は機能しなくなり、安全システムが完全になくなった状態で恐竜たちと人間が隣り合わせに出会ってしまう危険な状況で、パークの人々は命をかけた戦いに挑むことになります。
数多くの伝説、ネットミーム、恐竜映画の礎となったとも言える作品で2025年に見ても色褪せない素晴らしい作品です。
作品詳細と見どころ・魅力
本作の見どころは主に恐竜と人との出会いの瞬間とそのパターンにあります。最初はアラン・グラント博士が巨大な草食恐竜ブラキオサウルスの食事シーン、毒草を食べてしまったトリケラトプスとの出会い、電気柵ごしに存在していることは分かっていてもはっきりと見れなかったヴェロキラプトルやティラノサウルスの存在は印象的です。
ヴェロキラプトルやティラノサウルスという存在がなかなか姿を見せないのは、彼らがハンターだからであり、姿を見せる時は食われる時というのを物語っているのが本作中盤以降です。
電気柵の向こう側にいるだけでは安心できましたが、見たこともない巨大な鉤爪を持っていて、エサが自分であり、逃げるしか手段がない状況でひたすら隠れていなければいけない状況はまさしく恐怖との出会いそのものです。恐竜が怖いと言うよりは野生の本能と直接向き合っている恐怖が描かれています。
ヴェロキラプトルもティラノサウルスも強大な敵かと思いきや、単なるエサとして狙われていた人間を奪い合って肉食恐竜同士で戦い始めるシーンもまさに野生の本能です。
人間からすればラッキーですが、目の前のエサを巡って戦う様子は、自分を助けてくれているようにも思えますが、その瞬間に急いで逃げなければ待っているのは「死」という絶望です。
ジョン・ハモンド博士も最後に生き残った所で自身の過ちに気づき、それを認めてジュラシック・パークを後にします。
人間はただ逃げることしかできず、恐竜たちは島に置き去りでそのまま放置され、島は完全に恐竜たちの楽園となってしまいます。
その後の話はロストワールドにて描かれていますが、恐竜を現代に蘇らせてしまった上に、特定の環境において性転換できるカエルのDNAを使ったために繁殖能力がないはずの恐竜たちが増えていってしまいます。
公開年 | 1993年 |
上映時間 | 126分 |
キャスト | ジョン・ハモンド:リチャード・アッテンボロー アラン・グラント博士:サム・ニール エリー・サトラー博士:ローラ・ダーン イアン・マルコム博士:ジェフ・ゴールドブラム アレクシス・マーフィ:アリアナ・リチャーズ ティモシー・マーフィ:ジョセフ・マッゼロ |
スタッフ | 監督:スティーヴン・スピルバーグ 原作:マイケル・クライトン 音楽:ジョン・ウィリアムズ 脚本:マイケル・クライトン、デヴィッド・コープ 製作:キャスリーン・ケネディ、ジェラルド・R・モーレン |
ジュラシック・パーク ロストワールド(1997年)

本作の舞台はイスラ・ヌブラル島(サイトA)ではなく、恐竜のクローンを生産するイスラ・ソルナ島(サイトB)です。
恐竜たちの生態を調査する目的ですでに島に向かったサラ・ハーディングを救出するために、ティラノサウルスに喰われかけたトラウマを抱えている「イアン・マルコム博士」と反抗期で勝手に船に乗り込んでしまった娘「ケリー・カーティス」とともにイスラ・ソルナ島へ向かいます。
イスラ・ソルナ島では他にも調査隊を自称するハンターたちが恐竜を乱獲しており、恐竜を娯楽やエンターテインメントのために活用しようとする大人の悪意もリアルに描かれています。
その中でも恐竜をきちんと獣として扱う優秀なハンターもおり、プロフェッショナルとも言えるハンターによりティラノサウルスまでも捕獲されてしまいます。
サラ・ハーディングのドジっ子属性により、仲間やハンター御一行は何度も危険な状況に追い込まれますが、なんとか島を脱出。
しかし、ハンターが捕獲していた「ティラノサウルス」がサンディエゴで目を覚まして大暴れしてしまい、街を混乱に陥れます。
サラ・ハーディングやイアン・マルコムらが協力してティラノサウルスに麻酔銃を打ち込み、なんとかイスラ・ソルナ島に向かう船に乗せてティラノサウルスを島に送り返すことに成功します。
殺処分ではなく、あれほど巨大で強力で厄介なティラノサウルスを島に送り返すという動物愛護の心があふれるサラ・ハーディング、恋人や娘に振り回されるイアン・マルコム博士の人間らしく父親らしい一面などが見られる作品です。
人類(一般人)とティラノサウルスが相対したはじめてのシーンを描いており、人間の街に恐竜が迷い込むという状況、ティラノサウルスが自身の子どもを守るために活動する性質があることなどパニック映画としても恐竜映画としても見どころ満載の展開が描かれていました。
作品詳細と見どころ・魅力
前作は非力な人間と恐竜という構図で、人間が恐竜にやられっぱなしで隠れるか逃げることしかできない状況でしたが、本作では恐竜を相手に人類の重火器を使用して対抗しており、恐竜と人間とのバトルの様子が描かれている点が大きな違いです。
それでもヴェロキラプトルやティラノサウルスなど肉食恐竜相手にやられてしまう兵士も多く、暴れる草食恐竜の脅威、生身の弱い人間という構図で、自然や恐竜をコントロールすることはできないというメッセージも強いです。
公開年 | 1997年 |
上映時間 | 129分 |
キャスト | イアン・マルコム博士:ジェフ・ゴールドブラム ジョン・ハモンド:リチャード・アッテンボロー サラ・ハーディング博士:ジュリアン・ムーア ローランド・テンボ:ピート・ポスルスウェイト ニック・ヴァン・オーウェン:ヴィンス・ヴォーン ピーター・ルドロウ:アーリス・ハワード エディ・カー:リチャード・シフ ケリー・マルコム:ヴァネッサ・リー・チェスター ディーター・スターク:ピーター・ストーメア ティモシー・マーフィ:ジョセフ・マッゼロ アレクシス・マーフィ:アリアナ・リチャーズ |
スタッフ | 監督:スティーヴン・スピルバーグ 原作:マイケル・クライトン 音楽:ジョン・ウィリアムズ 脚本:デヴィッド・コープ 製作:コリン・ウィルソン、ジェラルド・R・モーレン |
ジュラシック・パーク3(2001年)

シリーズ3作目、映画「ジュラシック・パーク」シリーズの1作目に登場し、ブラキオサウルスを見て驚愕していた化石の発掘を生業にしているアラン・グラント博士が登場します。
今回も1作目の時と同じく、化石発掘の資金提供をしてもらえるという事で嫌々ながら、恐竜の島への旅行ガイドを務めることになります。
旅行ガイドとしてイスラ・ソルナ島(サイトB)の上空を飛ぶだけという話でガイドを引き受けましたが、依頼者の本当の目的であるカービー夫妻の子ども「エリック」を救出するため島に着陸することになります。
エリックはパラセーリングを楽しんでいた所、事故で恐竜のいるイスラ・ソルナ島に不時着し、インジェン社が残していった食料や装備を利用して数ヶ月もの間恐竜のいる島で生き残っていました。
アラン・グラント博士は、この少年を助けることに半ば強制的に協力させられ、ヴェロキラプトルに襲われているときには少年に助けられています。
本作ではストーリー序盤、イスラ・ソルナ島に到着してすぐにスピノサウルスという強力な獣脚類が登場、ティラノサウルスも登場しますがスピノサウルスに敗北してしまう衝撃的なシーンが描かれています。
他にもプテラノドン専用の飼育ドームなども登場し、地上だけでなく空からの脅威にも対応しなければいけなくなりました。
草食動物としてトリケラトプス、ブラキオサウルス、パラサウロロフス、コリトサウルスやステゴサウルスなども登場します。最終的にかつてのアラン・グラント博士の恋人「エリー」に電話が通じ、エリーの救助要請により軍隊がイスラ・ソルナ島に到着して無事保護されます。
作品詳細と見どころ・魅力
本作の魅力は、新たな恐竜「スピノサウルス」と前作から登場している「ティラノサウルス」が戦うシーンがある点です。
これまでも恐竜同士が戦うシーンはありましたが、明らかに体格差が大きく、ティラノサウルスとヴェロキラプトルの戦いでは、体格差があるにも関わらず集団で襲いかかるラプトルの闘争本能、圧倒的パワーで勝利を掴むティラノサウルスという構図でした。
本作では、ほぼ同じ体格のスピノサウルスと前作とは別個体のティラノサウルスが戦闘を繰り広げており、「ジュラシック・パーク」シリーズの代名詞とも言われたティラノサウルスが負けてしまいます。
衛星電話ごとスピノサウルスに食われた人間がいたことで、スピノサウルスのお腹の中から聞こえてくる着信音が恐怖の音になっているシーンも印象的でした。
なんとか電気柵を通り抜けて逃げようとしても、結局体当たりで電気柵が壊されて追いかけ回されるはめになるシーンもあり、桁違いに乱暴者でどうしようもない恐竜という印象が強く残っています。
アラン・グラント博士の若い助手がヴェロキラプトルの卵を盗んで隠し持っていたことでラプトルに付け狙われることになった描写も特徴的でした。
爬虫類は子育てをしないはずですが、ヴェロキラプトルやティラノサウルスは自身の子どもを大切にする描写があり、恐竜は鳥に進化した説が裏付けられるかのようなシーンが再び描かれました。
ラプトルは、卵を返してくれた人間を襲うことなく帰っていきます。本来ならば慈悲の心などなくエサになっている所ですが、これまでの逃走劇と多数のイレギュラーが発生していたためラプトルは少しでも早く卵を巣に持ち帰りたかったのかもしれません。
2作目の「ロストワールド」よりは1作目「ジュラシック・パーク」と似ており、恐竜相手に戦う手段はなく、ただ隠れて逃げて生き延びるしかないという極限状態で安全な土地を求めてさまよう人間たちの様子が描かれています。
恐竜のいる島「イスラ・ソルナ島」に近づいて、そこからパラセーリングをして恐竜を見ようというアクティビティをするのもかなり頭のいかれた行為ですが、恐竜の大きさや脅威を知らないまま近づいて船の船長も命を失うという野生の本能、自然の脅威がそのままになっていることが伺えます。
公開年 | 2001年 |
上映時間 | 92分 |
キャスト | アラン・グラント博士:サム・ニール ポール・カービー:ウィリアム・H・メイシー エリー:ローラ・ダーン クーパー:ジョン・ディール ユデスキー:マイケル・ジェッター アマンダ・カービー:ティア・レオーニ エンリク・カルドソ:ジュリオ・オスカー・メチョソ エリック・カービー:トレヴァー・モーガン ビリー・ブレナン:アレッサンドロ・ニヴォラ |
スタッフ | 監督:ジョー・ジョンストン 原作:マイケル・クライトン 音楽:ドン・デイヴィス 脚本:ピーター・バックマン、アレクサンダー・ペイン、ジム・テイラー 製作:ラリー・J・フランコ、キャスリーン・ケネディ |
ジュラシック・ワールド(2015年)

映画1作目「ジュラシック・パーク」の舞台にもなった「イスラ・ヌブラル島(サイトA)」が本作の舞台で、再び恐竜のテーマパークを運営して一儲けしようという「マスラニ・グローバル社」によって実現されてしまいます。
今作では科学倫理的にも議論されている遺伝子組換えや品種改良といった側面もあり、人間の飼育員の言う事を聞くヴェロキラプトル、品種改良で生み出されたインドミナス・レックスの存在なども印象的です。
人間よりも賢くなったインドミナス・レックスが飼育エリアを脱走する所から人間たちの弱さや恐怖が強く描かれるようになります。
インドミナス・レックス、ヴェロキラプトルが檻の中にいるうちはまだ穏やかで人間によるコントロールができているような安心感あるシーンが続きます。
観光客向けに見せる恐竜と、兵器として恐竜を活用しようとする思惑があることが判明し、ヴェロキラプトルの飼育員だったオーウェンやクレアは力を合わせて動き始めます。
人類の手によって生み出されたインドミナス・レックスは、ジュラシック・パーク設立時に登場した当時のティラノサウルスと同じ個体、オーウェンとの意思疎通ができるヴェロキラプトル「ブルー」、そして、大きな生け簀で飼育されていたモササウルスの共闘によりインドミナス・レックスは敗れます。
インドミナス・レックスを抑え込むために人間とヴェロキラプトルが協力して戦う様子、22年前のパークで大暴れしたティラノサウルスが再び登場して、人間の目の前で戦う様子は圧巻で、人間&ティラノサウルス&ヴェロキラプトル VS インドミナス・レックスという構図もかなり熱い展開でした。
作品詳細と見どころ・魅力
「ジュラシック・パーク」シリーズ3部作では、恐竜愛護や自然の脅威、野生の本能を大切にしつつ、人と恐竜が相容れない存在であること、かつて地球上を支配していたとも言われる恐竜が、人と出会うことで起こる問題などに焦点が当てられていました。
今作から始まる「ジュラシック・ワールド」シリーズでも問題提起的な側面はありますが、人間と恐竜が和解するかのような感覚、人と恐竜が心を通わせるような描写があるのが大きな違いです。
インドミナス・レックスは人類の遺伝子研究によって生み出されただけの存在で、とてつもなく恐ろしい存在ではありましたが、かわいそうな最期を迎えました。
人間のエゴや欲望、自分勝手な研究が悲しい死を招いていることが描かれており、ただ単純に恐竜がかっこいい映画ではなく、恐竜と心を通わせる人、恐竜を道具としか思わない人など、ファンタジーを交えながら自然界の脅威と一定のやさしさや許容にも触れられていました。
共生というほどでもないですが、人間と恐竜、互いに適切な距離を保つことの重要性も明らかになりました。
パーク運営に関して言えば肉食恐竜がいなければ比較的安全な運営ができるのに、どうしても危険な恐竜を生み出したい経営者のおかしな判断もそろそろ学習したほうが良さそうだとも思える展開が多いです。
人間側の失態、ヒューマンエラーや人的ミスの方が目立っており、セキュリティプロトコルや鎮圧部隊が存在しているにも関わらず、想定されている脅威を抑え込めるほどの規模にしていないなど人間の愚かさが露呈しています。
本作で衝撃的だったのは、1作目の「ジュラシック・パーク」でも登場し、恐竜の遺伝子組換えや品種改良に関わっていたウー博士がいたことです。
1作目では純粋な科学者や研究者のように思えましたが、本作にも登場して遺伝子組換えをしていることを考えるといわゆる黒幕やマッドサイエンティストの様相を呈してきます。
公開年 | 2015年 |
上映時間 | 124分 |
キャスト | オーウェン:クリス・プラットクレア:ブライス・ダラス・ハワード ホスキンス:ヴィンセント・ドノフリオ グレイ:タイ・シンプキンス ザック:ニック・ロビンソン バリー:オマール・シー ウー博士:B・D・ウォン |
スタッフ | 監督:コリン・トレヴォロウ 音楽:マイケル・ジアッキノ 脚本:リック・ジャッファ、アマンダ・シルヴァー、デレク・コノリー、コリン・トレヴォロウ 製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー |
ジュラシック・ワールド 炎の王国(2018年)

前作同様、映画1作目「ジュラシック・パーク」の舞台にもなった「イスラ・ヌブラル島」が本作の舞台ですが、前作「ジュラシック・ワールド」から3年後、島の活火山が噴火することを知り、島からブルーを救出するためにオーウェンらが駆けつける構図です。
本作の悪役とも言える存在は「ロックウッド財団」のイーライ・ミルズや傭兵ウィートリーで、恐竜たちを救出するという名目で捕獲し、高値で売りさばいて一儲けしようと画策しています。
インドミナス・レックスの骨を回収したり、ティラノサウルスやブルーを回収したりする目的は「インドラプトル」を生み出すことで、本件にはマッドサイエンティストとなってしまったウー博士も関わりがあります。
カルノタウルスやバリオニクス、アロサウルス、ディロフォサウルスなどの肉食恐竜なども捕獲され、カリフォルニア州にある「ロックウッド・エステート」に運ばれオークションに出品されます。
ここにオーウェンやクレアも協力する恐竜保護グループ「DPG」が破壊工作を仕掛けて、逃亡させることで恐竜を救うことに成功します。
逃げ出した恐竜たちがその後どうなるかは続編に譲るとして、ここで持ち前の賢さで脱走したインドラプトルはオーウェンたちを付け狙う過程で彫像に突き刺さって命を落としてしまいます。
再び、人間のエゴで生み出された生き物が悲しい死を迎える事になってしまいますが、ジュラシック・ワールドのメッセージとも取れる展開です。人間が諸悪の根源で、生み出されてしまった恐竜たちには罪はなく、野生の本能に従っているだけというメッセージは変わらず強く打ち出されています。
作品詳細と見どころ・魅力
オーウェンやクレアの目的である「ブルーの救出」は実現できますが、拳銃で撃たれて怪我をしたブルーを助けるために、ティラノサウルスの血液を輸血したり、手術を施して弾丸を摘出したりするなど、恐竜との距離感がかなり近い様子は2作目「ロストワールド」でのティラノサウルスの子どもを助けたシーンにも似ています。
1作目「ジュラシック・パーク」にも登場したディロフォサウルスや、恐竜ブームなどから発生した恐竜ゲームの中でも登場して人気があるアロサウルスの他、様々な肉食恐竜が多く登場するのも魅力的です。
本作ではブルーはもはやオーウェンのことを仲間や家族と認識しており、オーウェンにとっては娘のような存在、ブルーにとってオーウェンは親のような存在です。
イスラ・ヌブラル島の噴火に巻き込まれて悲しい声をあげるブラキオサウルスは1作目「ジュラシック・パーク」でアラン・グラント博士が最初に出った個体ともいわれており、人間のエゴで生み出され、島での自由な暮らしを満喫し、火山の噴火という大自然の脅威のために再び死を迎えるという悲しい輪廻を示しています。
巨大すぎて救助船に乗せられないこと、目の前で苦しんでいるのに救えない状況など、映画「ジュラシック・パーク」で恐竜の迫力を世界中に示してくれた個体であっただけに、視聴者の多くは恐竜たちを蘇らせてしまっていることを悲しみ悔やんだことでしょう。
火山の噴火に巻き込まれて死んでいく恐竜もいる中、人間の金儲けのために小さな檻に入れられて売りさばかれるのを待つ悲しい恐竜たちも描かれ、生き残れるだけマシと考えるべきか、どこまでも図々しく卑劣な人間を恨むべきか、複雑な心境を持つことにもなります。
オーウェンらはカリフォルニア州の山の中に恐竜を逃がして自由にします。恐竜を生み出したのはオーウェンではなく、状況的にはそうする以外に恐竜たちへの償いはないということでアメリカ本土への解放を手助けします。
恐竜たちもそれに従うようにオークション会場から逃走しており、全体的な問題は解決していませんが、人類が自ら招いた失敗を受け入れるしかない状況となっています。
公開年 | 2018年 |
上映時間 | 128分 |
キャスト | オーウェン・グレイディ:クリス・プラット クレア・ディアリング:ブライス・ダラス・ハワード ジア・ロドリゲス:ダニエラ・ピネダ イアン・マルコム:ジェフ・ゴールドブラム ヘンリー・ウー博士:B・D・ウォン ベンジャミン・ロックウッド:ジェームズ・クロムウェル ケン・ウィートリー:テッド・レヴィン メイジー・ロックウッド:イザベラ・サーモン |
スタッフ | 監督:J・A・バヨナ 音楽:マイケル・ジアッキノ 脚本:デレク・コノリー、コリン・トレヴォロウ 製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー、ベレン・アティエンサ |
Battle at Big Rock(2019年)
「ジュラシック・ワールド 炎の王国」の後日談で、カリフォルニア州北部のビッグロック国立公園に恐竜がいたらどうなるかが描かれています。
アメリカ西海岸にはビッグロックという名前のついた森林、原生林が複数あり、どの場所が正確にモデルになった土地かは明らかではありません。
穏やかな森の中で、トレーラー暮らしをしている家族のもとに「ナーストケラトプス」の親子がやってきて食べ物を漁ります。そこに腹をすかせたアロサウルスが登場して「ナーストケラトプス」と争いになりますが、ナーストケラトプスの親子はなんとかその場から逃走します。
その場に残された一家は息を潜めてアロサウルスが去るのを期待しますが、赤ちゃんが泣き出してしまい、今度は一家が狙われることになります。トレーラーハウスはめちゃくちゃでバラバラになり、クロスボウの打ち方を教えてもらっていた幼い娘の機転により一家はなんとか救われます。
ティラノサウルスよりも小柄ではあるものの、アロサウルスは人間からすればかなり大きく、その太刀打ちできない恐怖がリアルに表現されています。
それでも子どもを守るために恐怖に立ち向かう両親、両親を守るために習得したてのクロスボウを使って戦った少女など、これまでのジュラシック・パークやジュラシック・ワールド作品との類似点や親和性が高く、恐竜と人間が隣り合わせに生活するとどうなるかがリアルに描かれています。
本作はYouTubeで無料公開されており、本編部分は約8分ほどです。日本語翻訳はされておらず、全編英語のみで配信されています。
自動字幕として日本語を選択することはできますが、翻訳品質が微妙なため英語で見たほうが話が理解しやすいです。
作品詳細と見どころ・魅力
たった8分ほどの作品ですが、大自然の中、真っ暗な中で巨大な動物(恐竜)に遭遇する神秘性と畏怖、恐怖心や物珍しさなど、はじめは巨大な草食恐竜との出会いを静かに楽しんでいます。
しかし、状況が大きく変わるのは巨大な肉食恐竜アロサウルスが登場してからです。草食恐竜の子どもは一瞬かじられていますが、身体が硬かったのか、親「ナーストケラトプス」を警戒していたのか致命傷は免れます。
父親らしい一回り身体の大きい「ナーストケラトプス」が登場してから草食恐竜の親子はその場から逃げ延びますが、問題はその現場に肉食恐竜と一緒に取り残された人間一家です。
夜中に焚き火をしていれば火を恐れて獣が寄り付かないと考えられていますが、今回はその灯りや食事のニオイで恐竜を呼び寄せてしまい危機的状況に陥ります。
今回登場した肉食恐竜はアロサウルスとされており、ティラノサウルスに比べると少し小柄だったため、トレーラーハウスの後部か、運転席側の大きな窓から顔を突っ込んでしまいます。
しかも、身体がひっかかることもなくどんどん奥に入ってきて巨大な顎と牙が家族の目の前に現れます。ひと噛みされればそこには死が待っている状況で、父も母も命がけで我が子を守りますが、外に逃げても安全な場所はなく、中にいても危険というどうしようもない状況が家族を恐怖のどん底に落とします。
これまでの「ジュラシック・パーク」シリーズでも出てきた大きな車とその中に隠れる人間、巨大な肉食恐竜に車ごと弄ばれ、食われそうになる恐怖から逃げ延びようとする様子が再び描かれていました。
公開年 | 2019年 |
上映時間 | 約10分 |
キャスト | André Holland Natalie Martinez Melody Hurd Pierson Salvador |
製作 | Universal Pictures |
ジュラシック・ワールド/サバイバル・キャンプ(2020年)

映画「ジュラシック・ワールド」の裏側で起きていた出来事を描いたNetflix限定配信のアニメ作品です。
イスラ・ヌブラル島にある「ジュラシック・ワールド」の島の反対側で体験できたアドベンチャーキャンプで過ごしていた人々が経験した、恐竜脱走事件のあとの事態を描いています。
事件が起きた後、島の反対側にいたために逃げ遅れてしまったキャンプ中の人々の様子を描きつつ、飼育員に懐いているアンキロサウルスの子ども「バンピー」、ダリウスを食べようとずっと追いかけてくるカルノタウルスの「ブル」など名前がつけられた恐竜が複数出てくるのも「ジュラシック・ワールド」らしい要素です。
途中、島から脱出しようとすれば脱出できた瞬間も何度かありましたが、島から逃げずに恐竜愛護の心を優先して行動するような異常とも思えるシーンもあり、「ジュラシック・ワールド」シリーズに登場する動物愛護ならぬ恐竜愛護の精神をおそらくはじめに示したのが本作の主人公かもしれません。
作品詳細と見どころ・魅力
映画ではインドミナス・レックスが登場していましたが、本作ではそれよりも前に試作されていた「スコーピオス・レックス」という恐竜も存在しています。
ヴェロキラプトルやティラノサウルスのほか、草食恐竜も複数登場するため、恐竜好きにとってはたまらないロマンあふれる作品です。
世界で初めて恐竜のいる島でのキャンプに参加できた少年少女たちが最高の喜びから死を覚悟する絶望へと突き落とされてしまいます。
タイトル通り、サバイバルをして生き残るのが目的で、ジャイロスフィアやバイク、ジープなどを駆使して常に逃げて隠れることをひたすら繰り返すような内容でもあります。
古代から蘇った恐竜たちだけでなく、極限状態でのサバイバル、最新鋭のハイテク設備があるジュラシック・ワールドを探索する様子など実写版では見られなかった施設を見られるのも魅力的です。
2025年7月時点ではNetflixでしか見られない作品です。
公開年 | 2020年 |
上映時間 | 全49話シーズン1:8話 シーズン2:8話 シーズン3:10話 シーズン4:11話 シーズン5:12話 |
キャスト | ダリウス・ボーマン:ポール・マイケル・ウィリアムズ ブルックリン:ジェナ・オルテガ ケンジ・コン:ライアン・ポッター サミー・グティエレス:レイニ・ロドリゲス ベン・ピンクス:ショーン・ジアンブローネ ヤスミナ・ファビュラ:カウサール・モハメド |
製作 | アニメーション制作: ドリームワークス・アニメーション、アンブリン・エンターテインメント製作:ユニバーサル・ピクチャーズ、NBCユニバーサル・テレビジョン、ディストリビューション |
ジュラシック・ワールド 新たなる支配者(2022年)

本作でも恐竜の保護という名目で、恐竜をビジネスのために利用しようとする人々が登場し、イタリアの山林「バイオシン・サンクチュアリ」に恐竜たちが保護されている様子も描き出されます。
そんな中で巨大なイナゴの大量発生を受けて、1作目「ジュラシック・パーク」に登場したアラン・グラント博士、エリー・サトラー、イアン・マルコム博士らが再び協力して「バイオシン・サンクチュアリ」へと向かうことになります。
オーウェン、クレア、そして、娘同様のメイジーは、山奥でヴェロキラプトル「ブルー」とその子ども「ベータ」と適度な距離を保ちながら暮らしていましたが、密猟者によって、メイジーとベータが誘拐され「バイオシン・サンクチュアリ」へと向かうことになります。
ケツァルコアトルスやディメトロドンなど古代の生物も多く登場する恐竜好きにはたまらない作品ですが、過去作の登場人物が出てくる作品でもあり、完結編としてふさわしい展開になっています。
若干お祭り騒ぎ感が強すぎて、もはや1作目「ジュラシック・パーク」でのブラキオサウルスとの出会いで感じたような感動はないですが、恐竜と人の関わり方について考えさせられる内容です。
バイオシン社のCEOは「ルイス・ドジスン」で、1作目「ジュラシック・パーク」で天才エンジニア「ネドリー」にシェービングフォーム型のDNAサンプル(胚)ケースを手渡した人物です。
最終的にバイオシン社側にいたラムジー・コールやヘンリー・ウー博士もアラン・グラント博士やオーウェンたちに協力しており、一応、遺伝子実験や恐竜を使用した生物実験の元凶と言える人物たちが改心した形になります。
作品詳細と見どころ・魅力
問題の元凶である「バイオシン・サンクチュアリ」に、アラン・グラント博士、エリー・サトラー、イアン・マルコム博士、そして、オーウェンとクレアというシリーズの主役とも言える登場人物が集結する感動的シーンも見どころの一つです。
また、これまで登場したテーマパークに比べると恐竜を管理する施設が著しく近代化しており、ハイテク装置と管理された大自然、古代から蘇った恐竜が同時に存在する異色の展開になっているのも魅力の一つです。
近代施設と恐竜の組み合わせはある意味でロマンがある要素で、古代から蘇らなければマッチしなかった2つの要素があわさり、男心をくすぐります。
本作で見られるゲーム「ディノ・クライシス」のように近代施設と恐竜が闊歩する自然が合わさっているシーンは、1作目の「ジュラシック・パーク」を見た時に感じたロマンとは異なる感動があります。
結局人間は恐竜をコントロールできず、その罪深さを悔やみながら退場することになりますが、研究者であるヘンリー・ウー博士やジョン・ハモンドには明確な責任追及がされていないような所もあり、少しもやもやする点もあります。
それもまた人間の世界のリアルな描写で、純粋な心から科学実験をして生まれたものなのか、悪用する気持ちで生み出しているのかで扱いが異なっているようで、恐竜たちを悪用しようとしている者には死、悪意はない研究者には死以外の制裁という形が取られています。
人間の心が大切であることがシリーズを通して語られている作品で、遺伝子組換えや品種改良、人工的なクローンなど現代科学がやろうとしていることに対する警鐘も含まれた奥深いテーマを感じられる映画です。
公開年 | 2022年 |
上映時間 | 147分 |
キャスト | オーウェン:クリス・プラット クレア:ブライス・ダラス・ハワード エリー・サトラー博士:ローラ・ダーン イアン・マルコム博士:ジェフ・ゴールドブラム アラン・グラント博士:サム・ニール ケイラ・ワッツ:ディワンダ・ワイズ ラムジー・コール:ママドゥ・アチェイ ヘンリー・ウー博士:BD・ウォン バリー:オマール・シー メイジー・ロックウッド:イザベラ・サーモン ルイス・ドジスン:キャンベル・スコット フランクリン・ウェブ:ジャスティス・スミス レイン・デラコート:スコット・ヘイズ ソヨナ・サントス:ディーチェン・ラックマン ジア・ロドリゲス:ダニエラ・ピネダ |
スタッフ | 監督:コリン・トレヴォロウ 音楽:マイケル・ジアッキノ 脚本:エミリー・カーマイケル、コリン・トレヴォロウ製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー |
LEGO ジュラシック・パーク:アンオフィシャル・リメイク(2023年)

1作目の「ジュラシック・パーク」で起きた出来事をイアン・マルコム博士の回想としてレゴを使って表現した作品です。
「ジュラシック・パーク」に到着してブラキオサウルスたちを見つけるシーンや、ティラノサウルスの追跡から逃れるシーンなど1作目の名シーンや印象的なシーンが再現されています。
1作目本編の内容が約20分にまとめられてリメイクされており、ジュラシック・パークで何が起きていたか、あらすじを理解するのにもちょうどよい内容です。
LEGOでさまざまな映画を再現した作品は「ジュラシック・パーク」シリーズだけではなく、他にもスーパーマンやバットマンなどもあります。
実写版とは異なり、恐竜が登場するシーンもLEGOでかわいらしく演出されているため子どもでも楽しめます。
作品詳細と見どころ・魅力
レゴで作られているとは言え、恐竜やキャラクターの動き、喋る時の口の動きや原作通りの声優陣が登場する様子も合わさってアンオフィシャルとは言え、なかなかの作り込みです。
ほとんどのシーンがレゴのパーツで再現されており、コンピュータも塀も車も全てがレゴのパーツです。
恐怖演出はほとんどなく、恐竜が登場してもあまりインパクトはないですが、音楽や声優は同じなため、原作を見返したくなる展開になっています。
原作の映画「ジュラシック・パーク」で見たことあるシーンがしっかりと描写されており、視聴済みの人でもちょっとしたシーンで懐かしさを感じるかもしれません。
実写版「ジュラシック・パーク」シリーズとは雰囲気が異なり、制作会社も異なりますがジュラシック・パークを理解するのに役立つ作品としておすすめです。
小さな子どもにとってはティラノサウルスやヴェロキラプトルなど人間が食べられたり、襲われたりするシーンは刺激が強すぎて怖がらせてしまうシーンなため、恐竜のかっこよさよりも恐怖心が勝ってしまうかもしれません。
恐竜を好きになってもらいたければ、まずは恐竜が怖くない形で登場するレゴシリーズなどでストーリーに触れてもらうのもありでしょう。
恐竜に襲われてしまったものは「ネドリーのお茶会」に参加したことにして、その後の姿は見ていないという含みのある表現をするだけになっています。
ティラノサウルスがレゴのブロックを踏んづけていたがるシーンなど、レゴブロックでないと表現できない描写も複数あり、笑えるシーンとシリアスなシーン、ブラキオサウルスとの感動的なシーンなども描かれており、レゴシリーズとしてもなかなか評価が高い作品です。
公開年 | 2023年 |
上映時間 | 22分 |
キャスト | ブラッドリー・ダフィ ジュエル・ステイト マッケンジー・グレイ イアン・ハンリン アレックス・バリマ ウィリアム・ククリス エイラ・エヴァンズ ドミニク・グッド |
スタッフ | ケン・カニンガム |
ジュラシック・ワールド 復活の大地(2025年)

ティラノサウルス、ディロフォサウルス、モササウルス、ケツァルコアトルス、スピノサウルスなど二十数種類の恐竜が生き残っている島に極秘ミッションのために乗り込み、なんとか帰還を試みるストーリーで、ジュラシック・パークの恐竜たちの研究が行われていた施設に潜入し、人類を救うために陸・海・空それぞれの恐竜のDNAを持ち帰るのが目的です。
本作の舞台となる島は大西洋にある謎の多い島で、古代マヤ・アステカ文明の遺跡に恐竜が巣を作っているシーンもあり、古代文明と恐竜、最新テクノロジーと人類が同時に登場してくるロマンあふれる組み合わせになっています。
作品詳細と見どころ・魅力
ジュラシック・パーク開園以前に実験的に恐竜が作られたのち放棄された島で、突然変異した恐竜たちが何十年も生き残ってきた島であるという秘密を知ってしまい、これまでの恐竜たちとは異なる性質や凶暴性をもつ恐竜から逃げながらDNAサンプルを回収して帰還しなければならない最難関ミッションを行うというのが本作の魅力です。
極秘のステルスミッションのような要素、ケツァルコアトルスに蹴りを入れるスカーレット・ヨハンソンなどが見られるのもありアクション多めです。
突然変異したディストートゥス・レックスに追われながら島を脱出しないといけないという、ただひたすらに隠れて逃げて追いかけられるのを繰り返すドキドキハラハラが止まらない展開なのも見どころの一つです。
島に乗り込む際に重火器は持ち込んでいるようですが、巨大な恐竜相手にまともに役に立つわけもなく、実質生身の状態で恐竜から逃げ惑うことになります。
ディストートゥス・レックスはスター・ウォーズのランコアやエイリアンのゼノモーフに似たような姿もしており、突然変異した危険で恐ろしい生命体としてかつてない衝撃的な恐竜(?)の姿となっています。
また、ヴェロキラプトルに翼が生えたような恐竜は「ミュータドン」と呼ばれており、翼竜とヴェロキラプトルが融合した結果生まれたミュータントで、ディストートゥス・レックスと同じく遺伝子実験の産物です。
公開年 | 2025年 |
上映時間 | ー |
キャスト | ゾーラ・ベネット:スカーレット・ヨハンソン ダンカン・キンケイド:マハーシャラ・アリ ヘンリー・ルーミス博士:ジョナサン・ベイリー |
スタッフ | 監督:ギャレス・エドワーズ 製作総指揮:スティーヴン・スピルバーグ、デニス・L・スチュワート 製作:フランク・マーシャル、パトリック・クローリー キャラクター原案:マイケル・クライトン 脚本:デヴィッド・コープ |
「ジュラシック・ワールド」シリーズに登場する「恐竜」たちの紹介・解説
ここでは、映画「ジュラシック・ワールド」シリーズに登場した恐竜たちを簡単に紹介します。
映画では同じ時代に多くの恐竜が同時に存在していますが、現実では同じ時代に生息していなかったものもいます。
映画内での恐竜の生態と実際の研究には差があるものもありますので、映画を楽しむための補足になれば幸いです。
ヴェロキラプトル
約8300万年前から約7000万年前(中生代白亜紀後期)の東アジア周辺にいたとされる小型の獣脚類で、体毛があったとする説もあります。
「ジュラシック・パーク」シリーズでは体毛がないトカゲのような外見をしていますが、羽毛のようなものを備えているイメージを持たれている個体もいます。
実際の化石では全長は2mほど、腰高0.5mほどと映画に出てくるサイズよりもかなり小型ですが、映画に出てくる個体は遺伝子組み換えによって生み出されたキメラであるため、人の目線と同じくらいの大きさになっています。
ディロフォサウルス
約1億9300万年前(中生代ジュラ紀前期)に北アメリカに生息していたとされる獣脚類で、体長は5mから7mにもなる中型の恐竜ですが、映画「ジュラシック・パーク」では人よりも小さく描かれており、子どものディロフォサウルスなのか、遺伝子実験の段階で小さくなってしまったのか、実際の大きさとは異なる姿です。
映画に出てくるディロフォサウルスは、エリマキトカゲのような襟を持ち、粘着質の液体を吐き出してネドリーを仕留めていますが、これは劇中のフィクションで本来の姿とは異なります。
口から粘着性の液体を吐き出したかどうかを判断する考証はなく、映画の中だけの演出です。また、この映画での演出を元に、ディロフォサウルスは恐竜ゲームなどでも毒液を吐くような描写をされることが多いです。
ティラノサウルス
約7270万年前から6600万年前に北アメリカに生息していたとされる大型獣脚類で、全長13m、体重9tほどと予想されており、1990年にはかなり保存状態の良い全身化石がサウスダコタ州で発見されています。生態については謎が多い存在です。
生息地域も明確に定まっておらず、近縁種のタルボサウルスの化石がモンゴルで見つかるなど、映画「ジュラシック・パーク」で描かれている姿が実際の姿とは限りません。
化石を元にすると、人間を丸呑みにできるくらいの大きさであることは間違いなく、史上最大サイズでロマンあふれる恐竜の代名詞となっています。
スピノサウルス
約9900万年前から約9350万年前(中生代白亜紀後期)に北アメリカ、エジプト、モロッコなどに生息していたとされる魚食性の獣脚類です。
全長14mほど、体重4tから6tほどあったとされ、ティラノサウルスとほぼ同じくらいの大きさか、若干小さいくらいのサイズで、それでもかなりの大きさです。
背中には大きな背びれのようなものがあることは判明していますが、完全な形で全身の骨格が見つかっているわけではありません。
映画「ジュラシック・パーク3」では、陸上でもティラノサウルスと同じくらい機敏に動いていますが、実際は水中での活動に特化していたとされ、陸では動きが鈍くなると考えられています。
ギガノトサウルス
約9700万年前(中生代後期白亜紀)にアルゼンチン周辺に生息していたとされる全長13m以上、体重7t以上という最大級の巨大獣脚類の一種です。
映画などではティラノサウルスよりも一回り大きい姿で描かれるケースが多く、人気のティラノサウルスの上位互換的な扱いをされています。
まだ骨格は完全には見つけられておらずティラノサウルスよりも大きかったかどうかは定かではないですが、間違いなく最大級の大きさで、ティラノサウルス同様、生態系の頂点に立っていた恐竜と見て間違いはないでしょう。
映画「ジュラシック・ワールド」シリーズにて登場するのに加えて、近年の恐竜ゲームでも登場することが多いです。
テリジノサウルス
約7000万年前(中生代白亜紀後期)にモンゴルなどに生息していたとされる巨大な爪を持つ獣脚類です。前足の長さは2mほど、全長9m、体高4m前後と中型から大型の中間くらいのサイズで、カギ爪は70cmを超える大きさです。
映画や恐竜ゲームでは恐ろしい肉食恐竜のように扱われていることが多いですが、実際は草食恐竜で爪を使って器用に食事をしていたと考えられています。
モササウルス
約6600万年前から約7000万年前(中生代後期白亜紀)にヨーロッパ西部や北アメリカ周辺に生息していたとされる巨大な顎を持つ魚のような油鱗目の古代生物です。
映画「ジュラシック・ワールド」ではティラノサウルスやインドミナス・レックスを上回る脅威として描かれており、新作「ジュラシック・ワールド 復活の大地」でも活躍が期待されています。
陸の王者がティラノサウルスだとすれば、モササウルスは海の王者と言えるでしょう。
プテラノドン
約8930万年前から約7400万年前(中生代白亜紀後期)に北アメリカなど広い範囲に生息していた翼竜で、翼開長7mから9mほど、体重は20kg程度といわれています。
映画「ジュラシック・パーク3」にあったように人間をつかんで飛んでいくような力はなかったと考えられますが、映画の中では人間の大人を持ち上げるようなシーンもフィクションとして取り入れられています。
プテラノドンの化石とともに魚の化石も見つかっていることから魚食性と考えられていますが、映画では人骨の糞のようなものが巣の中にあり人を食べたような描写がありました。
これに関してもフィクションとして映画の中に取り入れられており、空からの脅威としてストーリーを盛り上げています。
ケツァルコアトルス
約6800万年前から約6600万年前(白亜紀末期)に北アメリカに生息していたとされる史上最大の翼竜と認識されています。体長は10mほど、体重は200kg前後で、飛翔できたと考えられている生物としては最大サイズです。
映画の中ではまだあまり登場しておらず、新作「ジュラシック・ワールド 復活の大地」では古代遺跡に巣をつくっている翼竜として登場しています。翼竜最大ということもあり、恐竜ゲームなどでも登場することが多い人気の翼竜です。
コンプソグナトゥス
約1億5000万年前(中生代ジュラ紀後期)に生息していたとされる比較的小型の恐竜で体長は70cmから140cmほど、現在のドイツやフランスがある地域で化石が見つかっています。体高は大人の人間の腰よりは低いくらいでかわいいとさえ感じるサイズ感です。
映画「ロストワールド」では集団で人を襲う様子が描かれていましたが、古代の食性は明らかではなく映画の生態が事実かどうかははっきりしません。1体だけであれば怖くはなく、人間が素手でも勝てそうなサイズです。
オヴィラプトル
約8980万年前から約7000万年前(中生代後期白亜紀)にモンゴル周辺に生息していたとされ、卵と一緒に化石が発掘されたため、卵を食べる性質なのかと勘違いされましたが、卵を守る性質があるという説が有力です。
歯のない特徴的なでっぱりがあるクチバシのような口があり、羽毛が生えていたともされています。
映画の中では卵を食べる様子が描かれているため誤解を招いていますが、化石のそばにはトカゲのような小型の爬虫類のものと思われる骨格がみつかっていることから、肉食で小型の生物を食べていたと考えられています。
ステゴサウルス
1億5500万年前から1億4500万年前(中生代後期ジュラ紀)にアメリカ西部やポルトガルに生息していたとされる剣竜下目に属する草食恐竜で、複数ある背びれ、大きなトゲが生えたしっぽを持っているのが特徴です。
大きなトゲのあるしっぽを使って、肉食恐竜から逃れたり、敵と認識したものと戦ったりするために使用され、映画の中では人間に対しても使用されていました。
草食恐竜でありながら戦闘する様子は1作目の「ジュラシック・パーク」では描かれず、2作目の「ロストワールド」にて子どものステゴサウルスの子どもの写真撮影中の機材トラブルで襲われたのが最初のシーンとなります。
トリケラトプス
約6800万年前から約6600万年前(中生代後期白亜紀)に北アメリカに生息していた角竜下目に属する恐竜で、ケラトプスと名のつく種族の中でも特に有名で人気もある種です。
鳥の嘴のような口を持ち、巨大な3つの角で自らの身を守る草食恐竜で、名前の由来もその3つの角に関係しています。
映画「ジュラシック・パーク」内では毒性のある植物を食べたことで病気になって横たわっている姿が映し出されており、その病気のトリケラトプスのお腹にのって無邪気にはしゃぐ博士の姿も印象的でした。
ブラキオサウルス
約1億5400万年前から約1億5300万年前(中生代後期ジュラ紀)にローラシア大陸に生息していた竜盤目に属する巨大な恐竜で、全長25m、頭頂部までの体高は16mにもなるとされています。
映画の中でもかなり巨大で印象的、かつ、象徴的な存在です。高所にある草を食べるために後ろ足だけで立ち上がるような様子も描かれていましたが、映画の中だけの演出とされています。
性格は温厚ですが、1作目「ジュラシック・パーク」では少女にくしゃみを浴びせる描写で場を和ませるシーンもあり、ティラノサウルスやヴェロキラプトルと対照的な存在です。
体重は23tとも50tとも言われており、映画「ジュラシック・パーク」シリーズに登場する恐竜の中でも特に巨大です。
「ジュラシック・パーク」経営を追体験できるゲームもおすすめ
映画「ジュラシック・パーク」を元にした作品で、パーク経営を体験したり、恐竜たちから逃走したりするゲームが、PS5やSteamなどで配信されています。
ジュラシック・パーク、ジュラシック・ワールドの世界観をもっと深めて、ゆっくりと自分のペースで楽しみたい方はぜひシミュレーションゲームも体験してみてください。
ジュラシック・ワールド エボリューション

Frontier Developments製作のシミュレーションゲームで、2018年ごろに配信されました。世界観は4作目の「ジュラシック・ワールド」を元にしており、俯瞰視点でジュラシック・パーク経営を体験することができます。
歩道の敷設、檻の作成、草木や水場の用意、アトラクションの運営や恐竜の健康管理などもできる内容で、ゆっくりとプレイできる内容です。恐竜の図鑑機能も充実しており、ジュラシック・ワールドが好きな人にとってはたまらない内容です。
ジュラシック・ワールド エボリューション2

1作目のゲーム「ジュラシック・ワールド エボリューション」の続編で、同じくパーク運営を体験できる2021年にSteamなどで配信されたシミュレーションゲームです。
1作目と同じくパークを制作したら一定時間放置することでパークの収益が増えていき、その資金を元に新たな恐竜をパークに追加したり、施設を増やしたりできます。
グラフィックなどが改善されており、恐竜を眺めていたい人にもおすすめのタイトルです。自分だけのパークを作って、恐竜がエサを食べたり、ありのままに動く様子を観察できます。
ジュラシック・パーク サバイバル

Steamなどで配信予定のシミュレーション系FPSゲームで、プレイヤーはインジェン社のマヤ・ジョシ博士として、ジュラシック・パークがオープンしたイスラ・ヌブラル島からの脱出に挑む内容です。
2025年7月時点ではまだ公開されていませんが、パーク経営でもなく、恐竜を倒すゲームでもなく、映画でも登場したジュラシック・パークから逃げるというファンにとってはたまらない要素があるのが魅力的です。
映画ではパーク内のさまざまなエリアを見られませんでしたが、本作が公開されれば、ゲーム内でFPS視点でジュラシック・パーク内の裏側、ティラノサウルスとヴェロキラプトルが戦ったエントランスなどを歩き回れることになります。
人間、恐竜ともにグラフィック品質が非常に高く、没入感も高い注目の作品です。

「恐竜」がテーマのゲームもおすすめ
ジュラシック・パークとは無関係ではありますが、恐竜が登場するゲームとしておすすめできるタイトルがいくつかあります。
ディノクライシス(1999年)

謎の研究施設に派遣されたエージェントが、施設内に登場する恐竜たちから逃げながら博士の救出と脱出を目的に行動する内容で、謎解きやホラー要素、サスペンス要素なども多いゲームです。
作中にはヴェロキラプトル、プテラノドン、ティラノサウルスなども登場しエージェントのミッションを妨害します。
かなり粗いポリゴンで作られているゲームですが、謎解き要素はゲーム「バイオハザード」のようでもあり、エリアをまたいで追跡してくる恐竜がいるなど特徴的な要素もあります。
ジュラシック・パークでも脅威の対象として登場したヴェロキラプトルが出てくるなど、「バイオハザード」のゾンビを恐竜に置き換えたような内容で、かつ、SF要素やハイテク要素も加えられているロマンあふれる内容です。
ディノクライシス2(2000年)

前作「ディノクライシス」の続編で、本作の舞台は白亜紀。サードエナジーと呼ばれるハイテク設備が暴走してしまい、エドワードシティを丸ごと時空転移させてしまって、住民もろとも街ごと現代から白亜紀にタイムトラベルしてしまいます。
前作の主人公でも在ったレジーナらが白亜紀にタイムトラベルして捜索や救助を行う展開ですが、前回とは異なり、ホラー要素はほとんどなく、恐竜をたくさん倒してポイントを稼ぐようなシステムやアクション要素が追加されています。
パズルを解いていく展開やステージ内を捜索する展開は同じですが、前作と大きく異なるのは大量に出てくる恐竜をバンバン倒したり、武器の弾薬や燃料を確保したりできるシステムです。シューティングゲームの要素も加わっており、ホラー要素よりも娯楽性が高い内容になっています。
ARK: Survival Evolved

恐竜がいる島でサバイバルをするサンドボックスシミュレーションゲームで、マインクラフトのグラフィックをリアルにして恐竜がたくさん登場するようにしたようなゲームです。
自分だけの建物を作ったり、恐竜を捕獲して飼育したりできるシステムがあり、恐竜好きにとってはたまらない要素が満載です。
恐竜以外にも古代の生き物も多く登場し、恐竜の図鑑としての要素も備えています。ゲームを進めていくと製作できる装備が増えていくシステムでマルチプレイにも対応しており、強力な恐竜をテイム(捕獲)するために仲間と協力することもできます。
映画「ジュラシック・ワールド」シリーズは動画配信アプリで見よう!
ジュラシック・パークの大ヒットがなければ恐竜人気も高まらず、こうしたゲームが公開されることもなかったでしょう。恐竜にロマンを感じられるようになったのも映画「ジュラシック・パーク」の功績は大きく、恐竜映画やゲームを語る時に欠かせない存在です。
映画「ジュラシック・パーク」を見て恐竜に興味を持った人はゲームも楽しんでみてください。映画は見ていないけれど、ゲームは遊んだことがあるという人は、ぜひ映画「ジュラシック・パーク」も視聴してみてください。