世界は3で出来ている

商事会社に勤務する、望月勇人（もちづきゆうと）、29歳。子供の頃から明るくお調子者の性格で、すべてノリで生きてきた。今の会社も亡き父のコネで入ったのだが、それが通用したのははじめのうちだけだった。入社7年たった今では、さすがにノリやコネだけでは仕事は通用せず、すっかり落ちこぼれのサラリーマンだ。会社を辞めたいとすら思っていたところに、今回の緊急常事態宣言が発令された。すると仕事環境が一変。テレワークやオンライン会議が主流になったことで、勇人の仕事にも変化が・・・。まるで人が変わったように次々と仕事をこなし、この3カ月ですっかり自信を取り戻したのだ。さらに彼女もできて、一緒に住むために新居にも引っ越した。そして、緊急事態宣言が解除されたある日、プロポーズを決意。彼女が来るのを待っていたのだが、そこに来たのは、一卵性三つ子の兄・泰斗（たいと）と弟・三雄（みつお）だった。仕事を辞めたいとこぼしていた勇人を案じて訪ねてきたのだが・・・。

「世界は3で出来ている」は、29歳の望月勇人が主人公。彼は父のコネで入社した商事会社で、ノリとコネだけで生きてきたが、7年目にしてその限界を感じていた。しかし、緊急事態宣言と共にテレワークが始まり、彼の仕事環境は一変。3ヶ月の間に自信を取り戻し、彼女もでき、新居に引っ越す。緊急事態宣言解除後、プロポーズを決意するが、訪ねてきたのは彼女ではなく、一卵性三つ子の兄弟だった。彼らは勇人が会社を辞めたいと思っていたことを案じて訪れたのだが…。