キャバレーのボーイとして働く村木駿は、密造酒の取引話を立ち聞きしたことから袋叩きに遭う。頭にきた駿は、昔の仲間と組んでヤクザをゆすり、金をせしめる。味をしめた彼らは、売春組織やヤクザを相手に、巧妙な作戦を立てて本格的に恐喝を始めるのだが…。

「恐喝こそわが人生」は、深作欣二監督が描くアウトロー活劇で、恐喝を生業とするチンピラたちの生き様を描いています。『黒蜥蜴』に続き、深作監督が松竹でメガホンを取った作品で、松方弘樹が深作映画初出演を果たしました。物語は有楽町の雑踏でゲリラロケを敢行したラストシーンが見どころとなっており、その緊張感溢れるシーンは必見です。チンピラたちの荒んだ生活と、それに翻弄される人々の姿を描いた本作は、社会の裏側を描き出す深作監督の手腕が光る作品となっています。