ルシアンの青春

第二次世界大戦末期のフランス。17歳の青年・ルシアンは、侵攻してきたゲシュタポの華やかな生活に憧れて、彼らの手先として働いていた。そんななか、ユダヤ人の娘・フランスと出会い恋に落ちる。ルシアンは、ゲシュタポの手からフランスを救おうとするが…。

「ルシアンの青春」は、ナチスのゲシュタポに翻弄されるフランス人青年とユダヤ人娘の逃避行を描いた作品です。監督はフランスの名匠ルイ・マルで、彼の手により、無知な青年が刹那的に選んだ道が終わりの始まりとなる様子が描かれています。しかし、その青年を愚か者と嘲笑うことができない自分自身の弱さに気づかされることになります。この作品は、戦争という過酷な状況下での人間の選択とその結果を描き出し、観る者に深い思索を促します。