戦後残酷物語

戦争で両親を失い、伯母の家に身を寄せることになった年子。ある日憲兵に軍物資不法所持の嫌疑をかけられ、連行された揚げ句辱めを受けた年子は、伯母の家には戻れず友人の家で暮らし始める。その後娼婦となり、華やかな生活を手に入れた年子だったが…。

「戦後残酷物語」は、戦後の混乱期を生き抜いた一人の女性の人生を描いた作品です。実在の女性の悲劇的な運命を基に、武智鉄二監督が映画化しました。彼女の人生は、数奇な運命に翻弄され、越えても越えても押し寄せる困難に次第に肉体を蝕まれていきます。その姿は、かくも残酷でありながら、かくもドラマチックです。この作品は、戦後の混乱と女性の生きざまを描いた、切なくも力強い人間ドラマとなっています。