東京大学大学院を卒業後、大学の専任講師として勤めている金井淳。引っ込み思案な淳は、童貞というコンプレックスを抱えていた。先輩講師に恫喝された腹いせに風俗に行くも事は果たせない。ある日、淳は出張先で大学時代の後輩・北島萌に再会する。

「童貞放浪記」は、三十路の童貞男の“卒業”を目指す姿を描いた作品です。彼の必死さが空回りし、思わぬトラブルに巻き込まれる様子が切なくもユーモラスに描かれています。若い頃、童貞であることがコンプレックスとなっていた男性たちのほろ苦い経験を思い出させるようなエピソードが盛り込まれており、観る者の共感を誘います。