大倉忠義さんと成田凌さんのカップル姿は見ていて全然苦にならない二時間でした。キスシーンやベッドシーンも妙にリアルで食い入るように見てしまいました笑。ただ、映画の見どころはどこと聞かれてもどこと答えていいかよくわからず、ストーリーであまり印象に残るところがなかったのがとても残念に思います。最後、あの二人がどのような将来を送っていくのかが気になりました。

大倉忠義くんの出演作品はほとんど観たことがなく、あまり芝居が上手なイメージはなかったのですが、「大伴恭一」という人物の（良い意味で）クズっぷりを淡々と演じていて、役のイメージにぴったり合っていると思いました。 そして何より成田くんの演技・存在感！特に眼差し！！ 「今ヶ瀬渉」に成田凌くんを起用した行定勲監督を見直しました（今ドキで言うと菅田将暉くんや横浜流星くんなども候補に挙がりそうですが、今ヶ瀬の切ない眼差しを表現できるのは成田くんが一番適任だと思います）物語としてはそんなにドラマチックなこともなく 男女の恋愛でもありがちな感じだったんですが、男性同士に限らず、男女の恋愛で現在切ない想いをしている人にもグッとささる映画だと思います。印象的な台詞がいくつも散りばめられていて、ぜひ原作の漫画も読みたいと思いました。 『愛がなんだ』以来、 久しぶりにもう一度映画館で観たいと思わせてくれた映画です。

原作が原作だけに、一体どこまで映像化するのだろうと疑問でしたが、見てみると、役者陣の体当たり演技に驚きました。この2人の関係はBLを超えたまるでヒューマンドラマのようでした。大倉忠義さんと成田凌さんのキャスティングが素晴らしかったと思います。全てのカットがとても絵になっていて、綺麗でした。その場の状況にいつも流されてきた恭一の気持ちがものすごくわかる、と思いながら見ました。良質な映画だと思います。